コレガ CG-WLBARGNM です。 |
とりあえず分解してみることとしました。隙間から爪を差し込んで筐体を分割しようとしましたが、とても分解できる感じではありませんでした。そこで四つあるゴム足を外してみました。写真のように粘着剤で固定されているのはなく、ゴム足が穴の中に嵌り込む構造となっていました。そのゴム足の穴の底にヘックスグローブのネジ(T-8)で筐体が固定されていました。四本のネジを外すと、筐体はすんなり左右に分割することができました。
ゴム足を外すとネジが見えてきます。 |
内部のプリント印刷基盤を観察してみました。すると JTAG と思われる 14 ピンのヘッダと、何か不明の 9 ピンのヘッダを発見しました。もしかするとここから内部へアクセスができるかもしれません。
JTAG と思われるヘッダを発見しました。 |
そしてプロセッサに Ralink RT2880F が使用されており、メモリに K4S641632K-VC60 が二枚使用されていました。フラッシュメモリには MX 29LV320CBTC-90G が使用されていました。
内部のプリント印刷基盤の様子です。 |
上記のプロセッサなどの情報から Airlink AR670W と同等の内容ではないかと思われました。
- プロセッサ:RT2880
- メモリ:32MB
- フラッシュ:4MB
Airlink AR670W には DD-WRT などのファームウェアが存在します。もしかすると、これらのファームウェアをインストールすることができるかもしれません。大変期待が持てるところです(笑)。
ピンヘッダの取り付け
ただこのまま DD-WRT をインストールを試みて失敗したら取り返しがつきません。そこで、上記の JTAG でフラッシュメモリの内容をバックアップすることができれば、思い切った作業が可能となります。そこで JTAG でフラッシュメモリのバックアップが出来ないものか挑戦してみました。ヘッダにハンダが詰まっている様子です。 |
いつものようにヘッダ部分に詰まっているハンダを吸い出すことから始めました。ハンダゴテの温度設定を高めの 420 度程度に設定して作業を行いました。ハンダ吸い取り器で一個ずつ吸い出していきました。JTAG と思われる 14 ピンのスルーホールと 9 ピンのスルーホールのハンダを除去しました。
ハンダの吸取り器でハンダを除去しました。 |
そしてピンヘッダをハンダ付けしました。
ピンヘッダを取り付けたところです。 |
JTAG でアクセス
ピンヘッダを取り付けたところで JTAG ケーブルを使ってプローブ動作を行なってみました。標準の 14 ピン JTAG と想定してアクセスしてみました。 |
結論から述べますと、プロセッサ ID は検出できましたが、不明(Unknown or NO CPU)となっていました。Ralink のプロセッサは単純に JTAG のソフトウェアの TJTAG3 ではアクセスできないようです。プロセッサに対応したソフトウェアが必要な感じです。
# ./tjtag3 -probeonly /cable:DLC5
================================================
EJTAG Debrick Utility v3.0.2.1 Tornado-MOD
================================================
Detected IR chain length = 5
Number of device(s) = 1
IDCODE for device 1 is 0x1B31E24F
Probing bus ... Done
Instruction Length set to 5
CPU Chip ID: 00011011001100011110001001001111 (1B31E24F)
*** Unknown or NO CPU Chip ID Detected ***
*** Possible Causes:
1) Device is not Connected.
2) Device is not Powered On.
3) Improper JTAG Cable.
4) Unrecognized CPU Chip ID.
シリアルコンソールにアクセス
JTAG でアクセスが上手く出来なかったことから、シリアルコンソールでアクセスを試みてみました。9 ピンのヘッダの部分がシリアル接続の部分ではないかと想像しています。Airlink AR670W では、5ピンのシリアルコンソールの端子が存在していますが、ここには9ピンとなっています。パターンを見ると GND の部分が #6 と #8 となっていると判断することができます。そして #4 と #7 には何かの信号線が繋がっているのが見えます。#4 には GND 間にコンデンサ(C144)が接続されています。#7 には VCC 間に抵抗器(MR1)は接続されています。 9 ピンのヘッダ周りの様子です。 三角の印が #1 ピンです。 |
何となく #7 がプルアップ抵抗を持っていることからシリアル入力ではないかと思われました。そのため #4 がシリアル出力ではないかと想像してみました。
そこでシリアルケーブルの GND と Rx のケーブルだけをそれぞれ接続して確認してみました。Airlink AR670W のシリアルコンソールが 57600-N-8-1 の設定となっているのでこれを参考にしてシリアル通信の設定を行いました。
シリアル接続を試みましたが、今回は接続できませんでした。 |
残念ながら #4 も #7 もシリアルケーブルの Rx を接続しても、何も受信することができませんでした。もしかするとこの 9 ピンのヘッダはシリアルコンソールの出力ではないのかしれません。
今日はここまでの作業としました。今後何か手がかりがありましたら報告します。
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