2015年5月22日金曜日

HP dx6100ST の掃除と修理

昨日に引き続きデスクトップパソコンの HP dx6100ST の掃除を行いました。

今回掃除を行った HP dx6100ST です。

分解と点検

気軽に掃除を始めたのですが、筐体を開いて中身を確認すると電解コンデンサが二個ほど破裂しているのを発見しました。そこで電解コンデンサの交換のため、簡単に済ませようと思っていた掃除が、マザーボードを取り出すほどの大掃除になってしまいました。

一年ぶりに筐体を開いてみるとホコリでいっぱいです(笑)。
電解コンデンサが二個破裂しているのを発見しました。

筐体の水洗い

マザーボードを取り出すまでの分解の過程で取り外した部品はその都度掃除を行なって行きました。特に筐体については水洗いを行いました。なお筐体は金属製のため、アルカリ洗剤ではなく食器洗い用の中性洗剤を使用しました。

筐体の蓋の部分を水洗いしているところです。

フロント部分の冷却ファンの掃除

特に冷却ファンと放熱フィンのホコリが凄いことになっていました。これらは、電動ブロアで大まかにホコリを飛ばした後、水分を含ませた刷毛で丁寧に拭きとりました。冷却ファンのモーターに多少の水分が入り込みますが、すぐに電動ブロアで吹き飛ばしておきました。なお汚れがひどい場所ですが、洗剤類は電子機器への影響を考えて一切使用しませんでした。

汚れのひどいフロントファンの様子です。
水分を含ませた刷毛で丁寧に洗浄を行いました。
綺麗になったフロントファンの様子です。

筐体底部の掃除

マザーボードを抜き取り、すっかり空っぽになった筐体の底部も水洗いしました。一部のケーブル類が残っているため、雑巾でコネクタなどを覆いながら掃除を行いました。なかなか洗浄する機会のない場所だけに念入りに行なっておきました。

マザーボードなどを抜き取った筐体の底部の様子です。

マザーボードの溶けたゴム足

取り出したマザーボードの表面も刷毛で綺麗に洗浄しておきました。裏側を確認すると複数個あるゴム足の内、二個が溶けて変形していました。他のゴム足はしっかりしていたのでどうしたことでしょう。溶けたゴム足は除去して、残ったゴムのネバネバをプラモデル用の塗料の薄め液を含ませたティシュで綺麗に拭きとっておきました。なおゴム足が無くてもマザーボードの固定には影響がないようですので、別途ゴム足の代わりになるものは設置しませんでした。

マザーボードに取り付けてあったゴム足の様子です。二個だけ溶けていました。
右上のゴム足の傍に破裂した二個の電解コンデンサがあります。もしかして電解液がゴムに影響を与えたのでしょうか?

フロッピードライブの掃除

せっかく分解も進んだことなので、フロッピードライブも蓋を開けて中に溜まったホコリを電動ブロアで吹き飛ばしておきました。意外とホコリを吸い込んでいるものです。

蓋を開いたフロッピードライブの内部です。

電源ユニットの掃除

電源ユニットにも汚れがひどい冷却ファンがあります。一部の分解だけで冷却ファンだけをケーブルを残したまま取り出すことが出来ましたので、刷毛で綺麗に洗浄しておきました。そして電源ユニットの内部は、開いた筐体の一部から電動ブロアでホコリを吹き出すだけとしました。

電源ユニットの冷却ファンも綺麗に掃除しました。

電解コンデンサの交換

そして電解コンデンサの交換を行いました。破裂した電解コンデンサは、日本ケミコン KZG 6.3V 1200μF です。この日本ケミコンの KZG をネット上で検索すると破裂事案が多数存在するいわくつきの電解コンデンサのようです。何らかの被害が出る前に機会に交換することができました。新しい電解コンデンサは、同じ容量のものが無かったため、容量が倍増するのですが 2200μF のものを取り付けました。耐圧も 6.3V から 10V に上昇しているので、破裂の可能性は減少すると思います。

中央部の二個の茶色い電解コンデンサが破裂しています。
ハンダゴテを使って電解コンデンサを抜き取り、更にスルーホールに残ったハンダを吸取り器で除去しました。
左側が破裂した日本ケミコン KZG 6.3V 1200μF で、右側が新しく取り付けた日本ケミコン KMG 10V 2200μF です。
交換が終わった電解コンデンサの様子です。一回り太い電解コンデンサなので、とても窮屈な感じになっています。

伝熱グリスの塗布

マザーボードを取り出したことでプロセッサとヒートシンクを分離したため、伝熱グリスも新しく塗り直しました。塗り直す前にプラモデル用の塗料の薄め液で綺麗に拭きとっておきました。古い伝熱グリスに重ね塗りをすると伝熱効果が薄れる可能性があるため、塗り直しの時には、一度綺麗に拭き取ることをお奨めします。これでしっかり放熱してくれるはずです。

プラカラーの薄め液を含ませたティシュで伝熱グリスを拭きとりました。

組み立て

マザーボードの電解コンデンサの交換が終了したころには、水洗いした筐体もすっかり乾燥していました。すぐに組み立てを開始しました。分解したのと逆の手順で組み立ててゆくだけです。ただしケーブルの引き回しは意外と重要で、分解時に撮影していた写真を確認しながら 出来るだけ元通りに引き回しておきました。

組み立てが終わって筐体の蓋を被せる前の様子です。
すっかり綺麗になりました。

動作確認

組み立てが終わったところで、早速モニタやキーボードを接続して動作確認をしてみました。分解時に CMOS 用の電池に触れてしまったようで、時刻などがリセットされていました。そのため、起動時に設定を求める案内などが表示されました。これらの BIOS の初期設定を行った後、起動を再開したところ、無事起動が完了しました。

電解コンデンサを交換したばかりなので、ここ数日は経過観察をしながら使用する予定です。これでまた一年頑張ってもらいます。



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