二台目となる WHR3-AG54 です。 |
到着した WHR3-AG54 の箱を開くと、ムッとするほどのタバコの臭いが鼻につきました。どうも喫煙環境で使用されてきたもののようです。電源を入れると、暖められた筐体からさらに酷い臭いが漂ってくる状態でした(涙)。これは、早々に洗浄をしなければ、どうすることも出来ないと考えて、早速分解に取り掛かりました。
分解作業は慣れたもので、特に部品を壊すこともなくすんなりと分解できました。
分解をしてプリント印刷基盤が見える状態となったところです。 |
筐体内部にはホコリもかなり溜まっていたこともあり、プリント印刷基盤の表面も水分を含ませた刷毛で綺麗に掃除しました。
そして筐体は、レンジ周り用のアルカリ性洗剤でしっかりと洗いしました。
プラスチックの筐体部品は洗剤を使って綺麗にしました。 |
一通り洗浄が終わったところで、シリアルコンソールのピンヘッダと JTAG のピンヘッダの取り付けを行いました。これも過去に行なっていることなので、作業も進みました。なお単純にピンヘッダの取り付けだけではシリアルコンソールは動作しません。IC8 のパターンの一部をハンダでショートする必要があります。
Buffalo WHR3-AG54 で DD-WRT が復活
http://near-unix.blogspot.jp/2015/03/buffalo-whr3-ag54-dd-wrt_12.html
シリアルコンソールと JTAG のピンヘッダを取り付けたところです。 |
さらに外部用のシリアルコンソール端子の設置も併せて行いました。前回はピンヘッダを直接プリント印刷基盤へ接着してしまいましたが、今回は小さく切り出した蛇の目基盤へピンヘッダをハンダ付けして、そこからケーブルをプリント印刷基盤の端子まで接続しました。最近の標準的な作業です。
切り出した蛇の目基盤へピンヘッダとケーブルを取り付けたところです。 |
プリント印刷基盤の端子の裏側へケーブルを接続したところです。 |
外部端子のピンヘッダの小基盤をホットボンドで接着したところです。 小基盤の裏側にはボール紙の衝立も一緒に接着してあります。 |
背面パネルの加工です。 2ミリのドリルで穴を連続して開けました。 |
穴同士をニッパーで切断して四角い穴を開けます。 |
カッターナイフとヤスリを使って穴を仕上げます。 |
さらに電源ソケットのセンターピンの接触不良を防ぐために、センターピンと Vcc のパターンをリード線で接続しています。これは最近の記事では記述しておりませんでしたが、標準的に行なっている作業です。ハンダでセンターピンを固定する方法もありますが、何度も電源ジャックの抜き差しをしていると、その応力でハンダに割れ目が入って、接触不良となってしまう可能性もあるため、できることなら写真のようにリード線で接続することをお奨めします。
出来上がったシリアルコンソールと JTAG のピンヘッダへパソコンからそれぞれのケーブルを接続して動作確認を行いました。そして JTAG を使ってフラッシュメモリのバックアップも行なっておきました。
JTAG でフラッシュメモリをバックアップしているところです。 |
フラッシュメモリのバックアップが終了したところで、ついでに DD-WRT をインストールしておきました。バッファローの無線 LAN ルータで使用される いわゆる TFTP による流し込みインストールです。BCM4704 チップでは NVRAM に問題を起こす可能性がありましたが、今回は初期化ボタンを押したまま電源を切り、そして TFTP で DD-WRT のファームウェアの流し込みと一緒に電源投入する方法で行ったところ、NVRAM の異常の発生もなく、正常に起動させることができました。もちろんシリアルコンソールがあるため、万が一のときには、手動で NVRAM を消去して対応する予定でした。
JTAG は 16 ピンまでありましたが、取り付けは 14 ピンまでとしました。 そして 1 番ピンと 14 番ピンの間のプルアップも必要ありませんでした。 |
こうして一連の作業を行いましたが、この作業の途中にもタバコの臭いが漂ってきました(笑)。今までもタバコの臭いに悩まされることがありましたが、なかなかタバコの臭いが消えないのが辛いところです。
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