2013年10月27日日曜日

ThinkPad 345CS の BIOS アップデート

CMOS 用のリチウム電池を交換したついでに BIOS のアップデートを行いました。

レノボ社の ThinkPad のページから BIOS のアップデータをダウンロードしてきました。
IBM ThinkPad 340CSE/345C,345CS/370C システムROM アップデート・ユーティリティー Ver1.41 (システム・プログラム・サービス・ディスケット)
http://support.lenovo.com/ja_JP/downloads/detail.page?DocID=DS015561

ThinkPad 345CS だけでなく、複数の機種に跨って BIOS をアップデートするプログラムとなっていました。

いつものように DOS 上でダウンロードしたデータを解凍した後、説明文に従って BIOS アップデート用のフロッピーディスクを作りました。

BIOS アップデートプログラム

そして ThinkPad 345CS へ BIOS アップデート用フロッピーディスクを挿入して立ち上げまhした。そして BIOS のアップデートプログラムを実行したところ、バッテリの充電不足で BIOS のアップデートが中断されてしまいました。

バッテリのエラーで停止したところです。

このときバッテリを本体に装着していなかったので、あの側面が膨らんでいるバッテリを再度取り付けて BIOS アップデートを試みてみました。

バッテリはすっかり消耗していましたが、なんと!運良く BIOS のアップデートが始まりました。そして無事 BIOS の書き換えが終了しました。

BIOS の更新状況は次のとおりです。
(旧)29H9659 06/28/95
(新)91G1221 09/13/95

旧 BIOS のバージョン確認画面
新 BIOS のバージョン確認画面

BIOS の更新は Windows95 への対応ということでしたが、以前から Windows95 は立ち上がっており、 BIOS の更新後も無事立ち上がりました。どこが改善されたのか不明なアップデートでした(苦笑)。

ThinkPad 345CS の CMOS 用電池交換

ThinkPad 345CS の CMOS 用に使用されているリチウム電池(P/N 84G6586)を交換してみました。

本体底面のコネクタを抜いてリチウム電池を取り出しました。表面の絶縁シートを剥ぎ取ると電池本体が姿を現しました。電池の型番を調べると CR2450 となっていました。さすがにこんな大きなリチウム電池は持っていなかったので、手持ちの CR2025 へ交換してみました。少し電池容量は小さくなりますが、電圧は3ボルトを確保しているのでちゃんと動くはずです。


この電池の交換で、とりあえず電源を切るたびに統計がリセットされていたのは改善されました。

ThinkPad 345CS を入手しました。

またまた古い ThinkPad をインターネット・オークションにて入手しました。ThinkPad 345CS ( 2610-EJF ) です。プロセッサは i80486DX 75MHz で、本体メモリが 4MB です。どうもビジネス向けの低価格機であったようです。そのため液晶パネルは DSTN タイプのものでした。

今回入手した ThinkPad 345CS です。

ビジネス向けの機種であったためか各種の表記もそっけないものでした。LED ランプの取り付けも凝ったものではありませんでした。

ThinkPad 345CS のロゴシールです。
LED ランプ類の様子です。

私が入手した個体はどうも前所有者さんが分解を試みていたようで、写真のように目隠しシールが剥がされた痕もくっきりと残されていました。興味深いのは、ThinkPad 特有の円形目隠しシールではなく、長方形のシールでネジ穴を隠しているところでした。コストやメインテナンス性から考えて共通化された円形シールを選択するはずなのですが、あえて共通でないシールで目隠しする理由が何であったのかが気になります。

前オーナーさんによる分解の痕跡です。

私として特に興味を引いたのは PCMCIA カード・スロットの場所でした。通常は左右の側面に設置されているものですが、本機では背面にありました。それもプリンタ・ポートなどと一緒に PCMCIA スロットを隠すようにカバーまで設置されていました。

背面にある PCMCIA スロットです。

AC 電源アダプタのプラグは丸型のものでした。外観を見るかぎり台形のプラグのもののように思っていただけにちょっと意外でした。

電源プラグは台形ではなく、丸型でした。

そしてバッテリは底面中央部にありました。バッテリの取り外しがとても固くなっていました。どうしたものかとバッテリを確認すると側面が写真のように膨れ上がっていました。内部で膨張か破裂をしてしまったもののようです。

膨らんだバッテリの側面の様子です。

そしてバッテリのすぐ隣にある拡張メモリカバーをスライドさせて開いてみました。すると富士通の 16MB の DRAM カードが設置されていました。そしてこの DRAM カードの左右に CMOS 用などに使用されると思われるニッカド充電池とリチウム電池がありました。リチウム電池は P/N 84G6586 で、もう一つのニッカド充電池は P/N 84G6622 でした。このニッカド充電池の代替え品が存在するのか不明です。

ニッカド充電池(奥)とリチウム電池(前)と DRAM カードです。

簡単な外装の掃除の後、ハードウェアの点検を行なってみました。

まずメモリですが、memtest86+ Ver 2.11 で検査を行いました。古い機種ですので、最新バージョンの memtest86+ は動作しませんでした。写真のようにメモリエラーが発生していました。DRAM カードを向いた状態でも検査を行なってみましたが、同様の結果となりました。どうも本体のオンボード上のメモリの異常のようです。修復不可能な部分のため大変残念なことでした。

memtest86+ でメモリ異常を発見しました。

次にハードディスクを検査してみました。HGST の DriveFitnessTest を使用しました。ハードディスクは IBM-DBOA-2360 ( 360MB ) が設置されている模様です。検査結果は、残念なことに真っ赤な表示にエラーと出ました(涙)。

DriveFitnessTest の検査結果です。

引き続き HDAT2 にて検査を行なってみましたが、記録領域の先頭部分からエラーが連続して発生しているようでした。連続してビープ音が鳴り続けて警告をし続けていました。どうもハードディスクも消耗してしまっているようです。

HDAT2 での検査の様子です。

そして最後に本機をハードディスクから起動させてみました。Windows95 がインストールされている状態でした。ハードディスクの異常はありましたが、Windows95 は無事起動を完了していました。

ハードディスクには Windows95 がインストールされていました。

現状の様子を把握したところで、今後のメンテナンスの方針を決めたいと思っていましたが、オンボード上のメモリに異常が発生していることから、メンテナンスを断念して置物としてコレクションをする方向で考えています。もう少し本機を触ってみて、今後の方針を決めたいと思っています。


2013年10月23日水曜日

ruby 1.8.7 から ruby-1.9.3 へアップグレード

FReeBSD の ports の ruby がメジャー・アップグレードを行ったようです。

先日から ruby-1.8.7 の ports が ignore と表示されていて、今後どうなってしまうのか注目していました。すると表題のとおり、アップグレードすることとなったようです。perl5 などでは手動で置き換えインストールを行うものですが、この ruby に関しては portupgrade で自動的に置き換えアップグレードを行ってくれました。

我が家のサーバーでは、おそらく ruby は portupgrade コマンドでしか使わないものと思います。ruby を使わない portmaster などへ転向したいと思ったことは何度もありましたが、その後ずるずると portupgrade を使い続けているために ruby も使い続ける結果となっております(苦笑)。

2013年10月22日火曜日

Linksys WRT54GS 引退

DD-WRT のファームウェアをインストールして使い続けてきた Linksys 社の WRT54GS が不調となってしまいました。

無線 LAN の不調となった WRT54GS です。

本機は、我が家の第二番目のアクセスポイントとして使用してきました。しかし夏ごろから無線 LAN が突然切断されてしまう現象が発生していました。当初はパソコン側なのか?本機側なのか?不明でしたが、いろんなパソコンでアクセスを繰り返すうちに、本機側の問題だと判明しました。

当初は、本当に偶に無線LANが切断される状況でしたが、最近では頻繁に切断されてしまうようになってしまいました。

今年の夏は特に猛暑が続いたので、この猛暑が影響したのでしょうか? 昼間は窓を開け放った室内で30度越えの室温が続いていました。それも毎日24時間の連続運転のため無線チップに障害でも発生したのでしょうか? 原因は不明です。

そういえば、同じ Linksys の WRT54G (WRT54GS の旧製品)も今年の6月に故障してしまいました。どうもこれらの Linksys の製品の寿命が次々に訪れているようにも感じました。しかし動く部分のない製品であるだけに消耗という概念がないので、こうして次々故障するのが不思議です。

そこで数ヶ月ほど前に入手していた Buffalo の WLAH-G54 を Linksys WRT54GS の交代として配備しました。この WLAH-G54 にも DD-WRT のファームウェアを導入しています。そのため WRT54G に設定していた SSID や無線チャンネルをそのまま再設定することも容易でした。

交代として配備した WLAH-G54 です。

この WLAH-G54 が、我が家の二番目のアクセスポイントとして稼動を始めて一日が経過しましたが、現在までに無線 LAN が勝手に切断される現象は発生していません。もしかして周囲の無線 LAN 環境影響があるかもしれないと考えていましたが、やはり WRT54G 単体の問題であったようです。

WLAH-G54 は、家庭用と言うよりは、産業用の製品のため、猛暑や連続運転などの環境下でも確実に稼動し続けてくれるものと信じています。

ほぼコレクションとして保管される運命だった WLAH-G54 に活躍の場がようやく訪れました。

ATI HD4350 用に fglrx ドライバをインストール

先日 debian squeeze から wheezy へのアップデートを失敗して新規に wheezy をインストールし直したメインマシン(HP dx6100ST)のビデオ・ドライバを新しいものへ変更しました。

現在 ATI の HD4350 のビデオカードを装着しています。wheezy をインストールした直後は、radeon ドライバにて動作していました。静止画や軽い動画であれば問題なく動作していました。しかしテレビ番組などを収録した ts ファイルでは、動画が停止してしまい再生することができませんでした。そこで新しく radeon チップ用のドライバである fglrx ドライバをインストールしてみることとしました。

参考として debian wiki のページの「AMD Catalyst Legacy 13.1」を参考してインストールを行いました。
AMD/ATI Proprietary Driver
https://wiki.debian.org/ATIProprietary

まず指示されるまま、wheezy のバックポートを /etc/apt/sources.list へ追加します。
# Backported packages for Debian 7 "Wheezy"
deb http://http.debian.net/debian/ wheezy-backports main contrib non-free

そして、リポジトリデータベースの更新の後、インストールを行います。

# aptitude update
# aptitude install linux-headers-$(uname -r|sed 's,[^-]*-[^-]*-,,')
# aptitude -r -t wheezy-backports install fglrx-legacy-driver
 インストールの途中でドライバ設定のヒントが示されます。 

fglrx ドライバを有効にするのに必要な手動設定
fglrx ドライバはまだ設定されていません。動作する xorg.conf の設定を作成
するために /usr/bin/aticonfig を実行してください。
通常 "sudo aticonfig --initial" でほとんどのユースケースに足りるはずです 

このヒントを参考にして、 aticonfig コマンドを実行しました。

# aticonfig --initial
これで再起動を行うと、無事起動をして新しい fglrx ドライバで画面の表示が行われるようになりました。

また radeon ドライバの時には gnome-shell が起動せず、Fallback モードで動作していましたが、fglrx ドライバでは gnome-shell が起動してくれました。

また vlc などでテレビ番組の閲覧も問題なくできるようになりました。

ATI の radeon チップで初期設定の radeon ドライバを使用している読者さんのうち、動作速度に不満がある場合には fglrx ドライバのインストールも一つの選択肢だと思います。なお、fglrx ドライバが不調な場合、radeon ドライバに上手く戻すことができるかどうかは不明です。過去のバージョンでは何らかのトラブルも発生しているようなので、fglrx ドライバのインストールは本当に必要性があるか見極めた上でお願いいたします。

2013年10月21日月曜日

corega CG-WLCB54GSX 無線 LAN アダプタ

コレガ社の無線 LAN アダプタ CG-WLCB54GSX をインターネット・オークションにて入手しました。このところ無線LANアダプタのコレクションも続々と増えています。単なる道具というか部品に過ぎないものなので、コレクションとして意義があるのか不明です(笑)。

今回入手した corega CG-WLCB54GSX です。

外観は先日入手した corega CG-WLCB54GPX と瓜二つです。製品型番の違いと若干印刷の色の違いがある程度です。色の違いは意図して変更したものか?それとも印刷のバラツキによるものなのか?は解りません。

左が CG-WLCB54GSX で、右が比較の CG-WLCB54GPX です。

本体だけで入手したものですので、この無線 LAN アダプタの素性が不明です。そこで何はともあれノートパソコンの PC カード・スロットへ挿入してみました。

CG-WLCB54GSX が動作しているところです。

lspci コマンドで確認してみると Atheros AR5212/AR5213 と表示されていました。性能に定評のある Atheros 社のチップを使用しているようです。そしてドライバは ath5k が使用されていました。

なお動作中の CG-WLCB54GSX は二個の LED ランプの内、Power ランプのみが点灯をして、Link/Act のランプはまったく点灯しない状況となっていました。これは以前から ath5k ドライバで発生している現象です。しかしその後改良が加えられたようで、AR5005g ( AR2413/AR2414 ) などのチップでは、二個の LED が動作状況に応じて点灯や点滅をするようになっています。日頃は気にしない LED のランプ類ですが、いざ動作不調となったときには、真っ先に確認するものなので、今後のドライバの対応が気になるところです。

2013年10月20日日曜日

HP dx6100ST の debian squeeze のアップグレード失敗

我が家でメイン・パソコンとして使っていた HP dx6100ST のシステムを debian squeeze から wheezy へアップグレードすることとしました。もし何かあったら仕事にも困るのでなかなかアップグレード出来ませんでした。しかし、他のマシンの多くはすでにアップグレード済みのため、もうこのまま squeeze に止まっておくことは良くないと判断してのことでした。

今までの行ってきたアップグレードで問題点も洗い出されていることもあり、多少の混乱があってもアップグレード出来るものと思っていました。しかし結果として、アップグレードを断念することとしました。新規インストールとなりました。

どこで断念したかと言えば、ビデオカードとして ATI HD4350 を使用しているのですが、このビデオ・カードのために radeon ドライバではなく fglrx ドライバを使っていました。この fglrx ドライバの更新が上手く行かず、アップグレードを断念することとしました。xorg が立ち上がらず、真っ黒な画面となっている状態でした。

そこで fglrx ドライバの更新・再インストールを試みました。エラーのために再インストールどころか、削除さえ出来ない状況となっています。それも今まで見たこともないエラーでした。
 
dpkg: 警告: ファイル '/var/lib/dpkg/status' を解析。47113 行目付近、パッケージ 'linux-image-2.6.26-4':
 Config-Version文字 'P4' にエラー: バージョン番号が数字から始まっていません

どうも lenny 時代に独自のカーネル・ビルドを行った時の残骸だと思います。バージョン番号に P4 と入れたのは、確かビルドオプションに prescott を指定したからでした。もう削除済みのはずのカーネル情報に関連付けられていて、にっちもさっちも行かないのです。今まで経験のないことでした。

このような削除済みのカーネルに関連付けられてパッケージのインストールに影響が出る可能性を取り除くためにも、新規に debian wheezy をインストールすることとしました。

debian wheezy のインストーラー

もちろん完全な新規ではなく、/home にあるユーザー領域は独立したパーティションに存在するため、この /home 領域を継続して使うようにしました。この機会に /home 以外のパーティションのファイルシステムを ext3 から ext4 へ変更しました。

パーティショニングの画面

この新規インストール作業を前にして、/home の中にあったおよそ 250GB のデータを我が家のファイルサーバーへ退避することから始めました。転送するにもずいぶんと時間がかかってしまいました。

無事新規インストールは成功しましたが、これから使えるマシンにするために、いろんなソフトウェアや設定を行わなければなりません。これが結構辛いのです(涙)。

2013年10月19日土曜日

ThinkPad G41 をもう一台入手しました。

以前 ThinkPad G40 と ThinkPad G41 ( 2881-R21 ) を続けて入手しましたが、今回さらに ThinkPad G41 ( 2881-5GJ ) を入手しました。これで ThinkPad G40 代シリーズが三台となってしまいました。

今回入手した ThinkPad G41 ( 2881-5GJ ) です。

今回の ThinkPad G41 の特徴は何といってもプロセッサが Pentium 4 の 3.06GHz のものを搭載していることです。もちろん Hyper-Threading 機能も搭載しています。これで以前に入手した ThinkPad G41 ( 2881-R21 ) のプロセッサを交換して高機能化を図ろうと考えていましたが、中止することとしました。もうこの Pentium 4 ( 3.06GHz ) 搭載の ThinkPad G41 で十分だからです。

Pentium 4 HT のエンブレム・シール

外観は液晶パネルが14インチから15インチにサイズアップしたことだけだと思っていました。しかし意外と便利なところも変更となっていました。それは PC カード・スロットです。ThinkPad G41 ( 2881-R21 ) は、PC カードが一枚しか挿せないタイプのものでしたが、ThinkPad G41 (2881-5GJ ) では、上下二段の二枚が挿せるタイプのものとなっていました。私にとって、おそらく同時に二枚使用することはほとんど無いと思われますが、万一の時に備えて二枚挿せるものは安心感が違います。

PC カード・スロットが二段となっていました。

次に BIOS の状況を確認してみました。どうやら古いバージョンのもののようでした。そこでレノボ社の公式ウェブサイトから BIOS のアップデータをダウンロードして、更新さ行を行いました。

現状 : 1.11 ( 1XET52WW ) 2005-11 25
更新 : 1.16 ( 1XET57WW ) 2006-11-30

入手時の BIOS の状況です。
BIOS のアップデータ・プログラムを実行中です。
BIOS データを書き換えている真っ最中です。
最新のバージョンに更新された BIOS です。

BIOS のアップデートも無事終了して、以前入手した ThinkPad G41 に装着していたハードディスクをそのまま本機へ移動させて debian wheezy を起動させてみました。もちろん問題なく起動完了して使える状態となりました。

これで以前入手した ThinkPad G41 は予備機、または、オークション出品用になる予定です。

しかしこのところやたらと古い  ThinkPad を触り続けていたので、ThinkPad G41 の速さには目をみはるものがありました。

php 5.4.21 へアップグレード

FreeBSD の ports へ php 5.4.21 へのアップグレードが到着していました。

php 本体の他 extensions も一緒に portupgrade で更新しました。

私の環境では問題なく動作しているようです。

php 5.4.21 のビルドオプションの設定です。

2013年10月17日木曜日

ThinkPad 380E の BIOS アップデート

ThinkPad 380E の BIOS のアップデートを行ってみました。

すでに充電バッテリが使い物にならなくなっている状態なので、ダメで元々という気分で行ってみました。

ThinkPad 380E の最新 BIOS バージョンは I1ET49WW ( 12/03/99 ) でした。
現在の BIOS バージョンは、97H4591 ( 01/12/98 ) となっていました。

BIOS アップデート用のフロッピーディスクを作り、このフロッピーディスクから起動させました。

無事起動も終わり、自動的に BIOS のアップデートプログラムが立ち上がっていました。いつものように質問に答えてゆくと、バッテリをしっかり充電してくださいというメッセージが出ると期待していましたが、何と!普通に BIOS のアップデートが行われてしまいました。一体どうしたことでしょうか(笑)。

BIOS アップデート用のフロッピーディスクを抜き取り、ThinkPad 380E を再起動させてみました。問題なく起動しました。そして BIOS のバージョンも新しいものへ更新されてしました。BIOS のアップデートは成功しました。

BIOS をアップデートした ThinkPad 380E です。
POST/BIOS の項目も 1.25 から 1.35 へ更新されました。

2013年10月16日水曜日

ThinkPad 380E の動作確認。しかし問題が・・・

電源ソケットの修理も終了して、いよいよ ThinkPad 380E の動作確認を行ってみました。

まずは BIOS 画面からです。ちょっと表示が汚く、液晶パネルを覗き込む角度が狭いと思ったら DSTN 液晶パネルでした。そのためか液晶パネルの右側にあるスライダーは明るさ調整ではなく、コントラスト調整となっていました。一番よく見える位置へ調整をしておきました。DSTN 液晶を使用する様子をみると ThinkPad 380E は、やはり低価格の普及機の位置づけなのでしょう。

ThinkPad 380E の BIOS 画面です。
ハードウェアの各種バージョン情報です。

CMOS 用の内蔵電池(CR1220)は見た目にも新しいものが設置されていましたが、内部時計などもちゃんと動作していました。以前の所有者さんが出品前にでも交換したのでしょうか?

次にハードディスクから起動させてみました。以前の所有者さんがインストールしていたと思われる古い redhat Linux ( kernel 2.4.18-3 ) が立ち上がってきました。登録されたユーザー名やパスワードも教えられていなかったので、そのままではアクセス出来ない状態でした。しかし悲しいことか(笑)、過去の経験からあっさりと root パスワードをリセットして、root としてログインすることができました。PCMCIA の有線 LAN アダプタを取り付けて、通信が可能なことを確かめて、PC カードスロットに異常がないことを確認しました。

以前の所有者さんがインストールしたと思われる redhat Linux です。

こうしていろいろと確認を行っているととても気になることがりました。それは液晶パネルのほぼ中央部に1センチ程度の円状の赤い斑点と輪が見られることでした。一体この赤い斑点の原因はなんなのでしょうか? とても気になりますが、現在の私には改善をする手段がありません。

赤い斑点と輪の様子です。
中央部にあるので気になります。

この後、ハードディスクやメモリなどを専用のソフトウェアで試験を行って問題ないことを確認しました。ハードディスクの完全消去を行い、新しく OS をインストールする予定です。

PCMCIA カードから MS-DOS を起動させたところです。

ThinkPad 380E の電源ソケットの修理

電源ソケットの接触不良だった ThinkPad 380E を修理しました。もちろん修理のために分解するごとに、各部品も掃除を行って綺麗にすることも同時並行的に行いました。

まず底面にある矢印付きのネジを外してキーボードの取り外しから行いました。手前のパームレストと一体化されたキーボードとなっていました。筐体の上半分を一気に引き剥がす感じとなります。キーボード一体の大きな部品となるため、マザーボード(システムボード)とを繋いでる三本のリボンケーブルの取り外しが大変難しかったです。とにかく力を入れてリボンケーブルに傷を付けてしまったら終わりですから。

キーボードの信号を伝えるリボンケーブルのソケットの様子です。

キーボード一体のパームレスト部分を取り外すとマザーボードなどが見えてくるようになりました。ThinkPad 380E には CD-ROM ドライブを取り付けられるスペースが設けられていますが、CD-ROM ドライブを拡張方式で取り付けることは考えられていなかったようで、CD-ROM ドライブへ接続すると思われるフレキシブルケーブルには、IDE コネクタと思われる接続部分だけが設けられていて、IDE コネクタが設置されていない状況となっていました。

フレキシブル基盤の途中には IDE コネクタと思われる穴だけがありました。

そしてこの個体は、以前の所有者さんがハードディスクの取り外しを行おうとしたようで、写真のようにネジ穴を舐めていました。さらに写真では解り難いのですが、このネジがある部分の鉄板もねじ曲がっていました。そうとう無理やりに引き剥がそうとした模様です。こんな手荒な作業が行われた個体を修理するのは前途多難の予感です。

ハードディスク・ケースのネジが壊れていました。

ハードディスク・ケースの蓋の部分を無事に取り外してハードディスクが見えるところまできました。ハードディスクは東芝 MK2103MAV ( 2016MB ) が設置されていました。このハードディスク・ケースは耐ショック性を持たせてあったようで、蓋の部分などにゴムのクッションが取り付けられていました。

ThinkPad 380E に設置されていたハードディスクです。

さらに分解を進めてマザーボードを取り出すところまでやってきました。電源ソケットは写真のように子基盤(ドーターボード)に取り付けられていました。

マザーボードを取り出したところです。

滅多に拝むことが出来ない筐体底部も姿を現しました。うっすらとホコリが付着していたので、この機会を逃さず綺麗に掃除をしておきました。

筐体の底部です。しっかり掃除しました。

マザーボードのプロセッサ(Pentium MMX 150MHz)の上部には冷却ファン付きのヒートシンクが設置されていました。長年のホコリが羽に付着していたので、刷毛とエアーダスターを使って綺麗に掃除をしておきました。プロセッサの動作や寿命を左右する冷却ファンの掃除はとても大切なものです。

掃除前の冷却ファンの様子です。
製造されてから一度も掃除されたことはないのでしょう。

さて電源ソケットがある子基盤の様子を観察してみました。電源ソケットの周囲のハンダに割れなどはなく、単純に電源ソケットの接触不良のように思われました。そこで以前にも電源ソケットの異常があった ThinkPad A30 と同様にセンターピン(+)の後部から導線を取り付け、基盤上の電源ラインへハンダ付けをすることを試みました。

子基盤に設置された電源ソケットの様子です。
背面のセンターピンへ導線を取り付けました。

ハンダ付けも終了して、動作確認が出来る状態まで仮組みを行いました。と言っても、キーボードとパームレストが一体になっていることなどから、あと数本のネジを固定すると組み立て完了という状態でした(笑)。こうして仮組みした ThinkPad 380E の電源を投入してみました。するとちゃんと電源が入りました。しかし電源プラグを手で触ると、まだ接触不良となるようで電源が落ちてしまいました(涙)。

どうも ThinkPad A30 の時のようなセンターピンの接触不良ではなかったようです。そこで、電源ソケット自体の交換を行うこととしました。今年の夏に三台組の ThinkPad 600E を入手したときに、一緒にもらった ThinkPad 600 のマザーボードがありました。いずれ ThinkPad 600E の修理のときに役立てようと思っていましたが、今日それが叶うこととなりました。形状は異なりますが各部の寸法を計測してみると、交換して使用出来そうでした。そこでこの ThinkPad 600 の電源ソケットを抜き取り、交換することとしました。

ThinkPad 380E のために流用する ThinkPad 600 の電源ソケットです。

電源ソケットの周囲を被う金属板はアースに接続されるものですが、取り付ける足の位置が異なっていたため切断しました。そのため電源ソケットのプラスとマイナスの電極から伸びる足だけで固定することとなりました。電源プラグの抜き差しで加わる圧力を電極だけで受ける形となりますが、現状ではこれ以上の解決策がないため、この方法で交換作業を推し進めました。

交換する電源ソケットの様子です。
ThinkPad 600 の電源ソケットを取り付けたところです。

ハンダ付けが終了後、再び仮組みを行って電源を投入してみました。するとちゃんと電源も立ち上がり、電源プラグをグリグリと触っても電源が切断されることはなくなりました。やはり電源ソケット内部のどこかに問題があったようです。これでようやく ThinkPad 380E の動作確認が行える状況となりました。

今回の電源ソケットの交換で、電源ソケットの受け口の高さが異なっていたため、筐体に取り付けたとき、若干位置が上部へ移動してしまいました。しかし電源プラグの脱着には問題がない程度のものでした。もし筐体に干渉したら穴を削って広げるところでした。問題がなくて幸いしました。

電源ソケットが筐体の穴より高めの位置となってしまいました。