いつものようにハードディスクの前方へ 512MB の linuxSwap 領域を確保した後、残り全部を Ext2 のファイルシステムとして、Puppy Linux のシステムファイルや個人データファイルをインストールしました。
そしてメモリは PC-133 の 256MB を二枚載せて 512MB の最大積載容量としました。カタログ上では最大 256MB となっていましたが、チップセットが i440BX であったため搭載させることができました。なおメモリは両面 16 チップタイプのものを使用しました。
Puppy Linux 4.3.1 をインストールした ThinkPad 390E です。 |
前回 CD-ROM 起動で動作確認したときと同じように、内部時計(クロック)の設定が出来ない件やシステムをシャットダウンするときに本体の電源が切れない件などは、同様に発生していました。しかし音声サウンドについては、どうも自動認識で動作していました。右側面にあるスピーカー・ボリュームがゼロとなっていたために、音声が出ないものと思い込んでいたようです。
ここでふと思い立って、CMOS 用のボタン電池を交換してみることとしました。電源を切った後、日付の部分はちゃんと記憶しているのに、時刻の部分が何故か大きく狂ってしまうからです。通常 CMOS 用のボタン電池で内部時計の電源も供給しているため、改善が見込めるかもしれないと思ったからです。
ThinkPad 390E の底面にある mini-PCI スロット用の蓋を開いた部分に CMOS 用のボタン電池がありました。何故か私の所有している個体では、この蓋を固定するネジ穴部分にゴムのキャップが被せられていて、ネジが直接見えないようにされていました。このボムキャップを取り外して、やたらと長いネジを外すと蓋を外すことができました。
mini-PCI スロットの蓋を開けるところです。 |
すると mini-PCI スロットと CMOS 用のボタン電池が姿を現しました。ここにある mini-PCI ソケットはアナログ・モデムのものと思われます。そして CMOS 用のボタン電池は CR1220 が使用されていました。この ThinkPad 390E の他に ThinkPad 365 にも同様のボタン電池が使用されていました。同時代の設計のため、こうした電池なども共通して使用をしているように思われました。
mini-PCI スロットと CMOS 用の電池の様子です。 |
手持ちに CR1220 のリチウム電池があったので、すぐに交換をしてみました。なお念のために、交換時には電池ホルダーの接点部分をアルコール洗浄しておきました。
交換した新しい電池(右)と古い電池(左)です。 |
早速電源を投入してみると BIOS 情報がリセットされてしまったようで、再設定を求めていました。そこで時刻の設定などを行った後、再起動させました。
Puppy Linux 4.3.1 (2012) が起動したところで、ntpdate コマンドで時刻合わせを行ってみました。そして hwclock -w コマンドで内部時計へ時刻設定を行ってみると、何と!ちゃんと設定できるのです。ちゃんと hwclock コマンドの実行後に設定完了の通知が戻ってきました。どうも CMOS 用の電池の消耗で hwclock コマンドの動作が阻害されていたようです。
そして Puppy Linux のシステムのシャットダウン時に電源を自動的に切るために、起動時のカーネル・オプションの見直しをすることとしました。とりあえず前回無効だった acpi=force を設定してみました。 するとどうでしょう! ちゃんとシャットダウン時に自動的に電源が切れるようになってしまいました。ACPI 機能の部分も CMOS 用の電池と関連していたようです。これは今までに経験したことがなかった事象だったので、驚いてしまいました。
この CMOS 用の電池を交換するまではダメダメの個体を引き当ててしまったものと思っていましたが、ちゃんとした個体であることが判明して嬉しくなってしまいました。しばらくこの ThinkPad 390E で遊んでみたいと思っています。
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