左の赤いものが 1 アンペアのもので、右の緑色のものが 0.6 アンペアのものです。 |
ステップアップ・コンバータを必要とした事情
今回、このステップアップ・コンバータを入手した理由は、あのバッファロー WBR-G54 で外部からの電源電圧を 5 ボルトにすることによって USB 電源を供給しながら、本来の内部電圧の 3.3 ボルトを作るために三端子レギュレータを設置していましたが、あまりの熱量に困っているところでした。このままでは冷却ファンの設置も考えなければならないところでした。Buffalo WBR-G54 を 5 ボルト電源化(発熱が危険)
http://near-unix.blogspot.jp/2015/09/buffalo-wbr-g54-5.html
Buffalo WBR-G54 へ自作放熱器を設置
http://near-unix.blogspot.jp/2015/09/buffalo-wbr-g54.html
今回のステップアップ・コンバータを使用すると、バッファローで多く使用されている 3.3 電源から 5 ボルトの USB 電源を作り出すこともできるわけです。もともと USB 機器の最大消費電流は 0.5 アンペアであり、実際の消費電流はもっと少ないものとなっています。そのため発熱のことを考えれば、この USB 電源だけをステップアップ・コンバータで作り出すのが正解のようです。
動作確認
早速入手したステップアップ・コンバータの動作確認を行なってみました。予定している 3.3 ボルトから USB 用の 5 ボルトが本当に作り出せているのか実地で確認しました。
バッファローの無線 LAN ルータ用の 3.3 ボルトの電源アダプタを使用してみました。小基盤の端にあるプラスとマイナスの端子へ電源アダプタからのリード線を接続しました。そして何も接続しない状態で確認しました。
これが動作試験の様子です。 |
0.6 アンペアのものは USB 機器の接続に関係なく LED ランプが点灯します。 |
さらに USB 型の無線 LAN アダプタの負荷を掛けて動作試験を行いました。
1 アンペアのステップアップ・コンバータの動作試験の様子です。 こちらの方は USB 機器が接続されると LED ランプが点灯します。 |
0.6 アンペアのステップアップ・コンバータの動作試験の様子です。 |
ちなみに USB ポートの電圧も計測しました。作業台の脇にあの修理したマルチメータ(2506A)を配置しているので電圧測定が楽に出来て便利です。なお小数点以下第二位以下の部分が怪しい数値です(笑)。
1 アンペアのステップアップ・コンバータの出力電圧(約 5.1 V)です。 |
0.6 アンペアのステップアップ・コンバータの出力電圧(約 5.2V)です。 |
ステップアップ・コンバータの USB データライン
せっかく USB ポートが取り付けられているので、このまま無線LANルータへ設置して、この USB ポートのデータラインへ信号を流してみたいと思います。そこでこの USB ポートのデータラインの端子の接続状況を確認してみました。
1 アンペアのステップアップ・コンバータの場合、端子が終端されていました。目視でもデータラインの端子から抵抗器へパターンが伸びていました。データラインを接続するには、このパターンを切断するか、不要な終端抵抗器を撤去する必要があります。
そして 0.6 アンペアのステップアップ・コンバータの場合、こちらは開放の状態でした。そのため、直接端子へデータラインを接続することができます。
1 アンペアと 0.6 アンペアの使い分け
二種類のステップアップ・コンバータを今回入手したわけですが、次のように使い分けができるのではないかと考えています。普通の USB ポートを増設する場合には、データラインの設置のしやすさなどから 0.6 アンペアのステップアップ・コンバータをそのまま使用して筐体に設置します。そして以前 WRT54GS で行ったように二連装の USB ポートなどへ電源を供給する場合には、1 アンペアのステップアップ・コンバータの USB ポートを取り外して基盤だけを利用して 5 ボルト電源を供給することを考えています。
WBR-G54 への設置予定
しばらく放置していた WBR-G54 へこのステップアップ・コンバータ(0.6 アンペア)を設置してみたいと思います。ただ困ったことにがっしりとハンダ付けしてしまった 3.3 ボルトの三端子レギュレータをいかに取り外すかが問題です。なお改造当時に取り外したゼロオーム抵抗器は保存してありますので、元に戻すことは可能です。この USB ポート付きのステップアップ・コンバータを取り付けて動作確認した後、筐体も加工を行いたいと思っています。作業を行ったときには別途報告します。
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