2015年10月26日月曜日

NEC Aterm BL900HW の分解

以前無線LANルータの詰め合わせセットとして入手していた NEC Aterm BL900HW を分解してみました。


本品はどうも au 回線を契約した人へレンタルされるもののようですが、どうしてインターネット・オークションに出回っていたのか不明です。本品の無線LAN部分も au との契約によって有効化/無効化が行われているようで、契約者側では操作出来ないようです。そのため今回の分解に当たっては、再使用するなどの目的はなく、単純に内部の構造を知るためのものです。また活用可能な部品などがあればボード上から引き剥がして再利用したいと思っています。

分解作業

以前から本品を手にしてはどこから分解するのか疑問に思っていました。底部にネジが一本ありますが、これを取り外して簡単に開く構造ではありませんでした。

手探りながら最初に外したのは前面の透明のプラスチック部品でした。これは強力な両面テープで接着してあるだけでした。周囲の隙間から細いマイナスドライバーを差し込みながら少しずつ両面テープを剥がしました。


最初の難関を超えたところで幾つか筐体を固定している爪が見えてきました。前面パネルのところに四箇所の爪が筐体を固定しています。一箇所固定形式の異なる爪がありますが、これは側面の「らくらく無線スタート」のボタンを固定する爪です。

前面の爪を外したところで、まだ周囲の爪が残っていました。これらも順次マイナスドライバーを使ってこじ開けました。そして筐体を分解することに成功しました。以下は筐体の爪の様子を撮影したものです。

筐体を分解してボードが姿を現したところです。
底部の爪の様子です。
背面側の爪の様子です。
天井部の爪の様子です。

ボードの観察

取り出したボードを観察してみました。日頃見慣れているバッファロー社の製品とは違った雰囲気でした。

BL900HW のボード表面
BL900HW のボード裏面

制御プロセッサと思われるチップにはメーカ名がなく型番に D33923F1 と刻印されたものが搭載されていました。システムメモリには SKhynix H5TQ2G63FFR (DDR3/256MB) が使用されていました。

SKhynix H5TQ2G63FFR (DDR3/256MB)

無線チップには Atheros AR9580 が使用されていました。

Atheros AR9580

イーサネット・スイッチのチップには Broadcom BCM53125 が使用されていました。

Broadcom BCM53125

フラッシュメモリには Intel JS28F00A M29EWH (128MB) が使用されていました。

Intel JS28F00A M29EWH (128MB)

イーサネット・ソケットは、左右に支持金具が付いている形式のしっかりしたものでした。

ソケットの支持金具

総評として、とてもしっかりとしか作りになっている印象でした。イーサネット・ポートのパルストランスも集合型ではなく、単独のものをそれぞれのポートに使用しているなど設計品質は高いものという印象を受けました。

今後、部品取り用のボードしてしっかり活用したいと思います。

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