久しぶりの IP 電話機の話題です。今回我が家の家庭内 LAN の見直しによって、IP 電話機の設定も変更することとなりました。基本的に自宅サーバ内の Asterisk によって電話交換をすることに変わりはありませんが、外部からのテスト通話用の電話機の設定に変更を行うこととなりました。
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無線 LAN ルータの LAN 側から外部の SIP サーバへ接続した SPA942 です。 |
設定変更の概要
テスト通話用にリンクシス SPA942 を使用していました。この SPA942 から直接 PPPoE 接続で外部インターネットへ接続した後、ekiga.net の SIP サーバへ接続して、そこから我が家の Asterisk サーバへ電話をするようにしていました。
これを先日壁に取り付けた無線 LAN ルータの WRT54GS を経由して外部のインターネットへ接続した後、ekiga.net のサーバへ接続するように変更しました。
ここまで書くのは簡単なことなのですが、実は試行錯誤の連続でした。すでに接続が確認されていた SPA942 が上手く ekiga.net の SIP サーバへ接続しないのです。WRT54GS にインストールしてある Tomato ファームウェアのポートフォワーディングの設定の見直しでは動作せず、さらにポートフォワーディングから DMZ へ切り替えても接続できないという最悪の状況となってしまって、久しぶりに涙目の状態となってしまいました。
結局判明したことは、IP 電話機の SPA942 の NAT 設定周辺の見直しが必要でした。STUN サーバから SPA942 が接続している外部 WAN ポートの IP アドレスの取得をはじめ幾つかの設定を PPPoE 接続のときから変更しなくてはなりませんでした。
具体的な手順
とりあえず IP 電話機の SPA942 を無線LANルータの DMZ 領域へ接続させて、外部から到達するさて先不明なパケットを全て SPA942 へ配送させるようにします。
SPA942 のブラウザ設定画面から以下の項目を設定しました。設定に当たっては画面右上の
[Admin Login] を行い、さらに
[Advanced] 画面へ切り替えて設定を行いました。
全体的な SIP 関係の設定として [SIP] のタブの中の [NAT Support Parameters] を設定しました。初期値では無効(no)となっているものを有効(yes)へ変更しました。具体的にはスクリーンショットをご覧ください。
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STUN サーバ経由で各種の設定を行えるように設定しました。 |
次に個別の SIP 関係の設定を [Ext1] で行いました。
まず [NAT Settings] の項目で "NAT Mapping Enable" と "NAT Keep Alive Enable" をしれぞれ有効(yes)に変更しました。
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NAT 越えを行うかどうかの設定部分です。 |
そして一般的な SIP 登録情報の項目は、今までどおりの設定で変更はありませんでしたが、念の為に確認をしました。
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SIP サーバへの登録設定部分ですが、Proxy のところへ SIP サーバの IP アドレス、またはドメイン名を入力します。 |
以上で SPA942 を再起動させて ekiga.net の SIP サーバへ登録(レジスト)出来るか確認します。SIP サーバへ登録が成功したら、テスト通話を行なって通話の成功を確認しました。
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SIP サーバへ接続済みの Info 画面です。
左下の Ext1 Status のところに Registered と表示されています。 |
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ekiga.net へ登録した後、着信をしている SPA942 です。 |
無線LANルータ(WRT54GS + Tomato Firmware) の設定
IP 電話機の SPA942 の通話設定のために一時的に DMZ 領域へ配置していたものを、通常の LAN 領域へ戻して、ekiga.net からのパケットのみを SPA942 へ配送させるように変更しました。
Tomato ファームウェアの [Port Forwarding]-[Basic] のところにポートフォワーディングの設定があります。ここで ekiga.net から 5060 ポート(SIP)のパケットを SPA942 に割り当ててある 192.168.32.121 へ配送させるように設定しました。具体的にはスクリーンショットを参考にしてください。
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Tomato ファームウェアのポートフォワーディングの設定 |
感想
PPPoE で外部インターネットへ接続して ekiga.net の SIP サーバへ接続させてテスト通話をするのは、この SPA942 の他、ヤマハの VoIP ルータ(RTA54i, RTA55i, RT56v, RT57i, RT58i など)でもよく行なっていたことでした。意外と無線 LAN ルータの LAN 内から接続した経験が少ないことを今更ながら痛感させられた出来事でした(笑)。