左・中が WZR-RS-G54HP、右が WZR-RS-G54 です。 |
この両者の無線 LAN ルータは 64MB という大きめのシステムメモリを搭載しており、さらに 8MB のフラッシュメモリを搭載している機種です。OpenWrt などで追加のソフトウェアをインストールするのに必要なフラッシュメモリ容量があり、最新の OpenWrt でも十分に動作させることができる容量のシステムメモリが魅力的でした。WBR-G54 などでは 16MB のシステムメモリを 32MB に増量する加工などを行なってきましたが、このような加工をしなくても済むわけです。
左・中が WZR-RS-G54HP、右が WZR-RS-G54 です。 |
分解
早速一台の WZR-RS-G54HP を分解してみました。同じ筐体の無線LANルータを何台も分解してきたので手順は理解しています。しかし初めて開くときには、プラスチックの爪が固く勘合していて、少し苦労させられる場面もありました。
WZR-RS-G54HP の内部の様子です。 |
観察
内部を観察すると よくあるバッファローの無線 LAN ルータの内部配置でした。そして制御プロセッサに BCM4704 が使用されていました。WZR-RS-G54HP のボードの表面です。 |
無線LAN部分には BCM4306 チップが搭載された WLI-MPCI-G54 が搭載されていました。HP モデルということですが、内部の部品は非 HP モデルと変化がないようです。もしかしてハイパワーモデルとは、単純にファームウェア上で無線LANチップの出力値を少し大きめに設定しただけの製品のことでしょうか?・・・(下に続きます)
BCM4704 と WLI-MPCI-G54 が使用されていました。 |
・・・ボードを裏返してみると、見慣れないものが Mini-PCI ソケットへ装着されていました。WLI-MPCI-PB の型番があります。型番からすると何か無線 LAN 関係の製品のようです。そして表面にあった WLI-MPCI-G54 のアンテナ端子のメイン(MAIN)からアンテナケーブルがこの WLI-MPCI-PB へ接続されていました。そしてこの WLI-MPCI-PB のアンテナ端子から内蔵アンテナ基盤の main の部分へ接続されていました。どうやらこの WLI-MPCI-PB がハイパワーモデルの増幅器となるのでしょうか。
WZR-RS-G54HP のボード裏面にあった WLI-MPCI-PB です。 PCI バスからデータラインが取り込まれていません。 おそらく単純なアナログ増幅器のようです。 |
WZR-RS-G54HP のボードの裏面全景です。 |
気になっていた 8MB のフラッシュメモリを確認すると、東芝製の TC58FVM6T2ATG65 が使用されていました。8Mx8bit または 4Mx16bit の仕様となっており、Top boot Block の製品でした。なお 8MB のフラッシュメモリを搭載していた WAPS-HP-AM54G54 も同じ TC58FVM6T2ATG65 が使用されていました。
WZR-RS-G54HP に使用されていたフラッシュメモリの TC58FVM6T2ATG65 です。 |
そして使用出来るのか不明ですが、シリアルコンソールと思われる 4 ピンのヘッダが用意されており、さらにその脇には 16 ピンの JTAG と思われるヘッダが用意されていました。明日にでもピンヘッダを取り付けて動作確認とフラッシュメモリのバックアップを行なってみたいと思っています。
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