3.3 ボルトの三端子レギュレータを取り付けた後、熱問題に直面したバッファローの WBR-G54 ですが、この三端子レギュレータへ放熱器(ヒートシンク)を取り付けてみました。
背景
いわゆる市販のアルミ材で作られた放熱器を設置するのは難しい状況です。筐体の端の部分は空間が狭くなっているため、背の高い放熱器を設置するのは難しい状況でした。
そこで今回、筐体に収まる大きさで放熱器を自作してみました。
放熱器を作る
材料は 0.3 ミリ厚の真鍮板を使用しました。以前模型用に入手したものの切れ端を流用しました。幅が 25 ミリの真鍮板を 100 ミリの長さで切り出しました。これを三等分に「コ」の字型に折り曲げて放熱器としました。作業中の様子を撮影しました。
|
今回放熱器として加工をした 0.3t の真鍮板です。 |
|
折り曲げる部分は大型のカッターナイフで何度も筋を入れて、折り曲げやすくしておきました。 |
|
万力に挟んで真鍮板を折り曲げました。 |
|
折り曲げで完成した放熱器です。 |
折り曲げた真鍮板の端の三端子レギュレータに接触する部分は接触性を良くするためにヤスリで平面にしておきました。
|
三端子レギュレータと接触する部分はヤスリで平面にしました。 |
そして反対側には、放熱器がホードに接触するのを防ぐ目的でクッションテープを切り出したものを貼り付けておきました。
|
放熱器のもう片方にはボードへ接触防止のクッションテープを貼り付けておきました。 |
この放熱器の取り付け方法ですが、当初はエポキシ接着剤で三端子レギュレータへ接着することを予定していましたが、まだこの放熱器で十分であるかどうかの検証する前に固定する勇気がありませんでした。
そこでゼムクリップを変形させて、放熱器と三端子レギュレータが接触するようにしてみました。変形させたゼムクリップの端は放熱器へとハンダ付けしておきました。
|
ゼムクリップをペンチで変形させて放熱器が三端子レギュレータへぴったり接触するようにしました。 |
|
ゼムクリップが放熱器から外れないようにハンダ付けしました。 |
ゼムクリップがプリント印刷基盤の裏側の電子回路へ接触しないようにテープで絶縁処理を行なっておきました。
|
ボード裏側はテープで絶縁処理を行いました。 |
ゼムクリップの折り曲げ調整して三端子レギュレータへぴったり接触するようになったところで、伝熱グリスを三端子レギュレータへ塗布して放熱器を取り付けました。
|
三端子レギュレータへ伝熱グリスを塗布したところです。 |
|
放熱器の取り付けが出来ました。 |
放熱性能の確認
早速 電源を投入して放熱の様子を観察しました。すぐに放熱器が暖かくなるのを感じました。しかしハンダ付けしているプリント印刷基盤の方への放熱量がかなり多いようで、プリント印刷基盤の表面温度がどんどん上昇していました。
|
ボードへ電源を入れて発熱の様子を確認しました。 |
筐体への干渉確認
そして筐体で仮に組み込んでみて、放熱器が筐体へ干渉するかどうかを確認しました。干渉は無さそうでした。
|
放熱器の干渉を確認するためにボードを筐体へ取り付けてみました。 |
|
放熱器が完全に隠れるように筐体を組み立てて、干渉具合を確認しました。 |
結論
一時間ほど放置してみたところ、三端子レギュレータの周囲のプリント印刷基盤は触れないほど熱くなっていました。特に近くにある電解コンデンサがこの熱で破裂してしまうのではないかと心配になってしまいました。どうもこの放熱器でも十分に冷やすことが出来ないようです。
仕方がないので、小さなファンを 5 ボルトで動作させてゆっくりと風を三端子レギュレータの周囲へ当ててやると、ぐんぐんと温度が下がって連続動作でも問題ない状況となりました。やはり三端子レギュレータを使用する場合には冷却ファンが必要のようです。
|
三端子レギュレータを小型ファンで冷却しているところです。 |
0 件のコメント:
コメントを投稿
注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。