そこでベトベトなラバー塗装の筐体を掃除したり、破損している部品の修理を行なってみました。
筐体は ThinkPad X20 シリーズ特有のラバー塗装が施されている製品です。すでにラバー塗装が溶けかけていて、手にベトベトと付着する気持ち悪い状況でした。そこで分解時に綺麗にレンジ周り用の強力アルカリ洗剤で洗ってみました。
ベトベトになったラバー塗装の様子です。 手にラバーが付着するとなかなか取れません。 |
実は以前にパナソニックの CF-M34 の底板に施されていたラバー塗装がベトベトになっていたものを、レンジ周り用の強力アルカリ洗剤で洗浄したところ、綺麗に洗い落とすことが出来た経験がありました。ThinkPad 600E のラバー塗装ではプラモデル用の薄め液で拭きとった経験がありましたが、時間もコストも掛かるものだったので、今回はアルカリ洗剤で行なってみました。
パナソニック CF-M34 の掃除
http://near-unix.blogspot.jp/2014/11/cf-m34.html
筐体の上部も底部もアルカリ洗剤で綺麗に洗浄しました。特にラバー塗装の部分は何度も洗剤を吹きつけてはブラシでラバー塗装を洗い流すようにして洗浄しました。
筐体底部をアルカリ洗剤で洗浄しているところです。 |
筐体上部のラバー塗装にアルカリ洗剤を吹きかけて、しばらく放置しました。 |
ラバー塗装を剥がしながら洗浄しています。 |
結果は上々で、表面のベトベトのラバー塗装がすっかり落ちてしまいました。そして何故かラバー塗装のような表面が残りました。もしかするとラバー塗装と筐体の間に吹き付ける一種のプライマー塗装なのかもしれません。とりあえず、気持ちの状態になりました。分解する手間が掛かりますが、綺麗になるのでお奨めです。なおアルカリ洗剤はよく水で洗い流しておかないと、金属部品が腐食してボロボロになってしまうことがあります。
綺麗になったラバー塗装です。 |
次に液晶パネルを支える左ヒンジの修理をしました。どうしたわけか? ThinkPad の多くの機種で左ヒンジに限って破損してしまうのです。何かの呪いなのでしょうか(笑)。
液晶パネルの左下に隙間がありました。 ヒンジの破損でよく見かける現象です。 |
とりあえず液晶パネルを分解して内部を観察してみました。やはりマグネシウム合金の軸受が軸受を支えている C リングの圧力に負けて裂けている状態でした。他の機種でも多く見かける減少です。
回転軸の C リングが固着してしまうためか?このようにヒンジ部品が裂けてしまっています。 |
このヒンジ部品を取り出して、これ以上破損が進まないようにするために C リングを撤去してしまいました。このときに残り三枚の C リングがヒンジ部品に引っかかる状態で残っていて、さらに適当な圧力で回転する状態であったため、この三枚の C リングだけは残しておきました。
ヒンジの回転軸にあった C リングを撤去したところです。 |
そして液晶パネルを組み立てなおして、この部分の修理は終了しました。
ネジ止め部分は割れたままですが、このまま使用してみることとしました。 |
そして破損していた(折れていた)ウルトラベースの接点の蓋の部品をプラモデル用の接着剤で接着しました。 裏側をテープで裏打ちをして少しでも強度を高めるようにしてみました。また破損する可能性が高い場所なので、今度折れたら撤去して「蓋なし」にする予定です。
ウルトラベースの接点の蓋は、動作に支障が出ないように添え物としてテープを使用しました。 |
そしてヒンジカバーのプラスチック製部品も爪が折れていたので、プラ板を副えて接着しておきました。
左のヒンジカバーの爪が折れていました。 プラ板を添えて接着しておきました。 |
これでシステムボードが復活さえすれば、元通りに組み立てることができます。
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