分解をしてハードディスクを取り出した後、筐体やボードの清掃をして、さらにハードディスクの検査をして終わる予定でしたが、そんなに簡単には出来ませんでした(涙)。
分解作業
玄箱の帯の部分を取り外して、筐体を左右に分割しました。分解をした玄箱です。 |
途中、筐体の左右を固定する爪が二箇所で破損しているのを発見しました。
筐体の割れている部分です。 |
電源ユニットの電解コンデンサを確認しましたが、問題無さそうでした。
玄箱の電源ユニットです。電解コンデンサの破裂はありませんでした。 |
ボードの表面を観察しました。本機ではシリアルコンソールの加工などは行われていませんでした。ただ全般的にフラックスの付着が多めでしたので、プラモデル用の薄め液で洗浄しました。
ボード表面の様子です。 |
ハードディスクの検査
ハードディスクは Seagate ST3200827A (200GB) でした。これをハードディスク整備用のパソコンへ接続して各種の検査とハードディスクの初期化(ゼロフィル)を行いました。ハードディスク検査用パソコンへ Seagate ST3200827A を接続したところです。 |
Seagate のハードディスクなので SeaTools で検査を行いました。 |
MHDD でも検査を行いました。 反応の遅いブロックは存在しませんでした。 |
HDAT2 でも検査を行い、問題のあるブロックの検査を行いました。 |
シリアルコンソールのピンヘッダ
ハードディスクの検査には時間が掛かりました。この時間を利用して、ボード上のシリアルコンソールのランドへピンヘッダの取り付けを行いました。ただし通常の垂直に自立するピンヘッダだと、組み立て時にハードディスクと干渉するようなので、90度に折れ曲がったピンヘッダを取り付けました。このピンヘッダも手持ちが無かったため、不要となった CD ドライブの基盤からもぎ取ったものを使用しました。CD ドライブの IDE や電源を集めた集合ソケットから 4 ピンの部分を切り出して使用しました。こんな手間を掛けるなら事前に加工済みのピンヘッダを購入した方が良かったのかもしれません(笑)。
集合コンセントから必要な部分の左右に切れ込みを入れました。 |
リードをハンダゴテで加熱して、必要な部分だけを取り外しました。 |
表面をヤスリで仕上げました。 |
シリアルコンソールの入力ラインの途中にある抵抗器 R76 が欠品となっているということで、抵抗器をハンダ付けしました。ゼロオームが各ウェブサイトで推奨されていましたが、すぐに見つからなかったことから 150 オームのものを使用しました。制御プロセッサの入力側はハイインピーダンスだと思われますので、150 オームの抵抗器でも問題なく動作すると考えたからです。
シリアルコンソールの入力ラインの抵抗器を取り付けたところです。 |
切り出したピンヘッダをハンダ付けして、シリアルコンソールの端子ができました。
横向きのピンヘッダをハンダ付けしたところです。 |
冷却ファンの整備
分解途中で冷却ファンの赤いリード線が切れてしまいました。この赤いリード線は途中を補修した形跡があるものでした。補修時に既に切れ掛かっていたのかもしれません。そこでこの赤いリード線を再度ハンダ付けしました。そして底面のシールを剥がしたついでに、軸受にグリスを塗布しておきました。冷却ファンのリード線の断線状況 |
リード線をハンダ付けしたところです。 この後、グリスアップしました。 |
固定爪の補修
左右の筐体を固定する爪のうち、爪を受ける部分の補修を行いました。
まずはコテライザーを使ってホットブローで融着させる方法を試みました。何と!樹脂が縮んでしまい空間ができてしまいました(笑) 失敗です。融着の方が接着剤より強度が得られると期待していましたが、残念な結果となりました。
そこで従来どおりの当板をつけてエポキシ接着剤で接着することとしました。通常は当板にプラ板を使用しますが、今回は他の部品と接触する部分のため特に薄さが必要でした
。薄いステンレスの板(5 インチベイのシールド板)から切り出して使用しました。切り出した小さなステンレス片をエポキシ接着剤で固定しました。
補強材として使用した薄いステンレス板です。 これを小さく切り出して爪受けの当板としました。 |
エポキシ接着剤で固定しているところです。 ラップで包んでクリップで挟んで固着を待ちました。 |
接着したステンレス片です。 |
仮組み立て
分解した部品を並べて電気的に接続して動作確認を行いました。シリアルコンソールも正常に動作していました。今後外部端子を設けたいと考えています。
ゼロフィルの終わったハードディスクへ玄箱純正のファームウェアを再度インストールして動作確認も行いました。
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