やはり一筋縄でゆくようなものではありませんでした(苦笑)。
同じ USB コントローラチップを使用していても設計思想が異なるためにチップ周辺の回路設計が異なっているようです。簡単に言ってしまえば USB 拡張カードの IFC-USB2P4 よりも WHR2-G54 の方が、万が一に備えた設計になっているようです。そのため部品点数が多くなっているようです。逆に言えば、IFC-USB2P4 の方の設計は必要十分な経験を積んで簡素化が進んでいるように感じられました。
置き換え部品の検討
この画像は、WHR2-G54 と IFC-USB2P4 の USB コントローラチップ(μPD720101GJ)付近の写真を並べて、部品の置き換えをどのように行うのかを検討するために用意したものです。WHR2-G54 へ部品の置き換えの検討用画像 |
USB 電源の検討
WHR2-G54 のボードをマルチメータで導通を確認しながら観察したところ、次のことが判明しました。- WHR2-G54 のボードは、5 ボルト電源アダプタを使用することで USB 回路への電源を供給する設計となっていました。(C311 のゼロオーム抵抗器を R688 へ移設)
- 5 ボルト電源アダプタを使用したときのために 3.3 ボルト用のスイッチング電源のパターンが用意されていました。
- さらにボードの背面には 3.3 ボルト用の三端子レギュレータを設置できるようになっていました。
- USB ポートへ 5 ボルトの電源を供給する手前に電源スイッチ(オン・オフ)・チップが用意されていました。それも二種類の USB 電源スイッチ・チップのどちらかを使用出来る設計となっていました。そのうち一つの USB 電源スイッチ・チップは IFC-USB2P4 でも使用されている AP1212H の模様でした。
- USB 電源スイッチ回路をバイパスするヒューズを取り付けることもできるようにパターンがありました。
WHR2-G54 の 3.3V スイッチング電源パターンと USB 電源スイッチ回路の様子 |
USB 回路付近に設けられた 3.3V 三端子レギュレータのパターン |
IFC-USB2P4 に使用されている USB 電源スイッチ・チップの AP1212H |
検討ポイント
検討ポイントとしては、外部から 5 ボルトの電源アダプタを使用するかどうかの点だと思われます。(1) 3.3 ボルトのスイッチング電源用の部品を入手することが出来れば実現可能です。しかし入手が難しそうです。
(2) そして 3.3 ボルトの電源アダプタを使用する場合には、3.3 ボルトから 5 ボルトへ昇圧する回路を新設して電源を供給する形となります。
ボードへ部品を移植してしまうとパターンを追いかけるが難しくなることもあり、ある程度自信が持てるところまで調査が進まないと部品の移植ができそうにありません。
まだまだ道のりは遠いようです。
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