先日の Puppy Linux のインストールで GParted を使ってパーティションの変更を行ったことによって同じハードディスクの先頭領域に入っていた MS DOS 6.2 が起動しなくなってしまっていました。今回はこの DOS の回復を試みてみました。
容量が大きく、まっさらなハードディスクを MS DOS 6.2 のインストールディスクでインストールをしてしまうと問答無用に 2GByte の容量を C: ドライブとして確保してしまいます。一般的には容量が大きくてもハードディスクの容量がそれより十分に大きい場合には何の問題もありません。
しかし今回各 OS をインストールしてはその様子を確認している実験機のように使われている ThinkPad 535X においては少々事情が違います。
いくつかの OS を格納するためのパーティションを確保した場合、これにアクセス出来るパーティションに BIOS の制約を受けてしまいます。具体的には 8GByte までしか起動時には認識してくれないのです。一度 Linux などの OS が起動してしまいさえすれば、ハードディスク全体を使用することができます。問題が GRUB で選択できるのは BIOS が認識出来る容量までということなのです。
そのためほとんど容量を消費しない DOS 領域がどどーんと先頭部分に 2GByte も容量を確保されていては後でインストールする OS に支障が出るわけです。そのため GParted を使ってこの DOS 領域(fat16)を 2GByte から 512MByte へ縮小していました。
私は DOS 領域の後ろ側を圧縮しただけだったので DOS のシステムファイルに支障が出ているとは思ってもいなかったため GRUB で選択しても起動しない状況に少し慌ててしまいました。
この様な事例は過去に何度も体験しているのでいつもの sys.com を使う方法で大丈夫だと思っていましたが、実際に今回行って回復することに成功しました。
まだご存知のない読者さんのために方法を紹介しておきます。
1.別のマシンで DOS の起動フロッピーディスクを作ります。
format a: /s
2.この中に別のマシンの \dos のディレクトリの中にある sys.com をフロッピーディスクへコピーしておきます。
copy c:\dos\sys.com a:
3.sys.com の入った起動フロッピーディスクを回復したいマシンへ入れて起動させます。
4.DOS が起動したところで次のコマンドを実行するだけです。
sys c:
これでフロッピーディスクを抜いて、ハードディスクから DOS が起動したら回復完了です。
だんだんと DOS を使用する機会は減って来ていますが、古いパソコンのメンテナンスなどで BIOS アップデートをするときなど DOS があると便利なこともあります。なかなか手放せないのが実状です。
DOS はこのブログ内でも無線LANカードのファームウェア書き換えなどでも大活躍してくれました。
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