2013年9月30日月曜日

ThinkPad 360CE を入手しました。

古い Intel 80486 時代の ThinkPad を入手しました。ThinkPad 360CE ( 2620-9JF ) です。動作品ということで、いつもより奮発をして落札をしてきました。古い ThinkPad になってくると、修理用に故障した個体を入手するのも苦労するため、動作確認がとれているものを入手するようにしています。

今回入手した ThinkPad 360CE の機種表示部分です。

さて届いた ThinkPad 360CE ですが、電源を投入しても起動しませんでした。液晶パネルには「215」の文字だけが表示されています。おそらくエラー番号「215」ということ予想して調べてみるとメモリ関係のエラーのようです。そこでキーボードの部分を撥ね上げて、フロッピーディスク・ドライブ・パックを取り除いて、メモリカードの様子を観察してみました。

IBM 純正の ThinkPad 8MB Basic IC DRAM Card というメモリカードが刺さっていました。これを抜き去ると本体は起動を開始します。そしてメモリカードを差し込むとエラー 215 となってしまいます。どうもメモリカードか、本体側のコネクタ周辺の故障のようです。手持ちにメモリカードがあれば差し直して、どちらに問題があるのか切り分けられるのですが、それが出来ないのが悔しいところです。

故障していた ThinkPad 8MB Basic IC DRAM Card

メモリカードの問題対策中に気づいたのですが、液晶パネルのネジが二本不足していることに気づきました。ヒンジ部分のネジが欠落しているため、液晶パネルの開閉時にパネルの側面の接合部分が大きく開くようになっていました。当初 3 ミリのネジだと思って差し込んでみましたが、全然締まって行きません。そこで他の残っている部分のネジを抜いて直径をノギスで計測してみると、およそ 2.5 ミリのものでした。そこで手持ちのネジの中から 2.5 ミリのネジを探し回ることとなりました。以前何かのパソコン用品(おそらく CD-ROM ドライブ)を分解したときに取り外して保存していたネジが運良く適合することができて、無事ネジを取り付けることができました。
しかし本機のインターネット・オークションのページを確認すると、何と!ネジがちゃんとあるではありませんか?ちょうど目隠しシール(黒丸のシール)が剥がされていて、プラスネジの頭が見えているではありませんか? 明らかに出品用の写真を撮影した後に抜き去った模様です。

何故か右側のヒンジ部分のネジ二本が抜き取られていました。
代替のネジで対応しました。

上記のように、なかなか動作確認に入ることが出来ませんでしたが、とりあえず液晶パネルには縦や横のライン抜けなどはなく、ハードディスクも騒音はひどいものですが辛うじて動作していました。

フロッピーディスクへインストールしてある MS-DOS を起動して、プラネックスの FNW-3600TX の有線 LAN アダプタを使って、自宅サーバー ( FreeBSD ) へ telnet ログインを行ってみました。Pentium 以前のプロセッサである 80486 50MHz でも十分に表示をしてくれました。やはり DOS は GUI で複雑なことはできませんが、telnet の仮想端末などように軽い動作は得意のようです。

ThinkPad 360CE で自宅サーバーへログオンしてみました。
ログオンした後、w3m でネットも閲覧することができます。
ただしテキストだけですが。

これからの事ですが、キーボードなどの本体の掃除を行ったところ、何か所も筐体にひび割れや欠けている部分があるため、これらの修復作業を行おうと思っています。いつものようにエポキシ接着剤で固定をしようと思っています。我が家にある同時代の ThinkPad 365XD もプラスチックの筐体に割れが多く発生しており、やはり修理を必要としています。

何か所も筐体が割れていました。経年劣化が進んでいるようです。

2013年9月28日土曜日

php 5.4.20 へアップグレード

FreeBSD の ports へ php 5.4.20 へのアップグレードが到着していました。

我が家では php 5.4.19 からのアップグレードとなりましたが、 portupgrade で更新を行いました。動作もとりあえず問題が発生していないようでした。

php で動作するソフトウェアは数が多いので直ぐに問題が露にならないこともあるため、すぐに問題ないと断言できないのがもどかしいところです。

2013年9月27日金曜日

Planex GW-US54GD 無線 LAN アダプタ

プラネックス社の無線 LAN アダプタの GW-US54GD をインターネット・オークションで入手しました。

今回入手した Planex GW-US54GD です。

本機(GW-US54GD)の愛称は「電波男」だそうです。この「電波男」は歴としたメーカーの名称です。おそらく掲示板の「2ちゃんねる」で話題となった「電車男」から来たダジャレ系のネーミングのようです(笑)。

ただこの「電波男」と名前を付けるには理由がありました。それはこの USB アダプタ単体で、無線 LAN のアクセスポイントを探し出せる機能を持っているからです。内部に充電池を装備していて、パソコン使用時に充電を行って、単体無線 LAN アクセスポイントを探しだせるようになっています。ただ今回私が入手した個体は充電池がすでに消耗してしまったようで、単体での使用ができませんでした。本当はこの機能はどの程度使用できるものなのか調査したくてインターネット・オークションから競り落としてきただけに、とても残念な気持ちになりました(涙)。

本体側面のスイッチを操作してアクセスポイントを探索できるそうです。

さて気を取り直して、普通の USB タイプの無線 LAN アダプタとしての性能を調べてみました。ノートパソコン(ThinkPad G40)へ装着して無線 LAN チップなどを調べてみました。どうも DyDAS ZD1211B を使用している模様で、Linux のドライバとしては zd1211rw が対応していました。

本機(GW-US54GD)を USB 端子に挿入すると、本体の小さな液晶パネル部分のバックライトが点灯して、充電が停止していることを告げる表示(stop charging)が読み取れました。マニュアルによると Windows 用のドライバとツールをインストールしたマシンにおいて、本体側面のスイッチを入りにすれば充電できるとのことでしたが、残念ながら説明書通りに行っても充電動作となりませんでした。どうも内部の破損か充電池の消耗が原因と考えられます。

本体にある液晶表示部分の様子です。

さて、肝心の通信状況の確認です。本機(GW-US54GD)と同じチップを使用しているバッファローの WLI-U2-KG54L と比較してみました。バッファローの WLI-U2-KG54Lの弊ブログの記事は以下にあります。
Buffalo WLI-U2-KG54L 無線 LAN アダプタ
http://near-unix.blogspot.jp/2013/08/buffalo-wli-u2-kg54l-lan.html 

比較対象として WLI-U2-KG54L を使用してみました。
データ転送速度の計測はいつもの手法と同じ方法です。およそ 100MB の単一ファイルを FTP ダウンロードした時の転送速度を三回計測して平均値で割り出すものです。なお無線 LAN アクセスポイントには DD-WRT 化した LINKSYS WRT150N  を使用して、ノートパソコンには ThinkPad G40 に Puppy Linux Precise-5.5.0 を使用しました。

測定結果
GW-US54GD  2,723 KB/s ( 21,784 Kbps )
WLI-U2-KG54L 2,743 KB/s ( 21,944 Kbps )
本体には LED ランプが無いため、通信中も光ものがありません。

ほぼ同じ転送速度が得られました。同じチップを使用しているので、同じ結果になるのも頷けます。

ちなみにデータ転送中の速度グラフを WRT150N の DD-WRT のモニタで観察してみました。GW-US65GD も WLI-U2-KG54L も同じようなグラフとなりました。何故か点灯途中で一度データ転送が途切れる現象も一致しています。アクセスポイントの探索機能がおまけとして付いている GW-US54GD の方が何かと不利な条件となりそうだと予想していただけに意外な結果でもありました。比較的安定して高速な通信を行う GW-US54GD は WLI-U2-KG54L と同様にお奨めの USB タイプの無線 LAN アダプタだと思いました。

GW-US54GD の転送速度グラフ
WLI-U2-KG54L の転送速度グラフ

2013年9月26日木曜日

3Com 3CCFE574BT 有線 LAN アダプタ

前回の記事の 3Com 3CXE589ET に引き続き、3Com Megahertz の有線 LAN アダプタの 3CCFE574BT の紹介です。

3Com 3CCFE574BT です。

本機(3CCFE574BT)は 10BASE-T と 100BASE-TX の二つの通信速度を持っている PCMCIA カードです。外観は、通常よく見かけるカプラーケーブルによってイーサネット・ケーブルと接続する方式のものです。

ただ興味深いのは、カプラーケーブルのコネクタの位置で、写真のように XJack コネクタを備えた 3CXE589ET と同じ場所に設置してあります。これは 3Com 社の一種の規格のようなものでしょうか? 表面のペイントなども含めて、製品群に統一感を感じます。

カプラーケーブルのコネクタの位置が、他機種とほぼ同じ位置にあります。

そして 10BASE-T と 100BASE-TX のどちらで通信しているかを示す LED ランプがカプラーケーブルのプラグの端面に二個備え付けられています。写真のように通信速度表示に対応する LED ランプが点灯するようになっています。ただ実際にデータを通信しているときも常時点灯をしたままで、通信中であることを示すように点滅を繰り返すことはしません。これも XJack 方式の 3CXE589ET と同様のようです。

10BASE-T で通信中の様子です。
100BASE-TX で通信中の様子です。

そして Linux でのドライバは 3c574_cs となっていました。手に入れた本機(3CCFE574BT)は、問題なく通信を行うことができました。

XJack 方式の 3CXE589ET のようにコネクタの出し入れが出来るなどの特徴はありませんが、普通の PCMCIA 方式のイーサネット・カードとして使用するには使いやすい製品だと思いました。

3Com 3CXE589ET 有線 LAN アダプタ

今日は 3Com Megahertz 3CXE589ET 有線 LAN アダプタの紹介です。この有線 LAN アダプタは数ヶ月前に入手していたものですが、その後紹介をし忘れていたもので、今回紹介することとしました。

3Com 3CXE589ET の外観です。

3Com 社の PC カードは一つの大きな特徴があります。それは飛び出し式のコネクタ(XJack:エックスジャック)を装備していることです。すべての製品で飛び出し式のコネクタ(XJack)を装備している訳ではありませんが、一部の製品でコネクタや無線 LAN のアンテナが飛び出す仕組み(ギミック)を採用しています。この飛び出すコネクタの印象がとても強いために、3Com と聞くとどうしても「飛び出す・・・」という記憶が蘇ってしまうようです。この構造は、どうもノートパソコンの PC カード・スロットへ差し込んだまま持ち歩く時などに便利なように配慮されたもののようです。ただ私のように趣味で PC カードなどを収集している者にとっては、とても楽しい?遊び道具となっています(笑)。

本機(3CXE589ET)も飛び出すコネクタ(XJack)を採用した製品となっています。コネクタを飛び出させるには、コネクタの頭部を一度押し込んだとき内部の爪が外れて、内部のスプリングによって押し出される構造となっています。また収納するのも一度奥深くまでコネクタの頭部を押し込むことによって爪が掛かり、収納出来るようになっています。いわゆるノック式ボールペンの構造です。

XJack コネクタの収納時の様子です。
XJack コネクタの突出時の様子です。

本機(3CXE589ET)は 16 ビットバスの PCMCIA カードとなっていて、10BASE-T のイーサネット通信をするようになっています。Linux のドライバは 3c589_cs が対応しています。通信も特にくせのある通信をするものではなく、普通の有線 LAN アダプタとして使用することができます。

通信が開始出来るようになると、本体側面のコネクタの脇にある LED ランプが点灯するようになっています。通信によって点滅を繰り返すタイプではなく、常時点灯したままとなっています。

ThinkPad G40 に装着して通信時の様子です。
LED ランプが常時点灯したままとなっています。

電気的な性能などは問題はないのですが、操作性で問題が発生するときがあります。それは PC カード・スロットがノートパソコンの手前にある機種の場合です。写真の ThinkPad 240 のように、手前に PC カード・スロットが備わっている機種の場合、飛び出し式のコネクタ(XJack)に差し込んだイーサネット・ケーブルがパソコンのキーボードを操作する手に干渉してしまうのです。もちろん手がイーサネット・ケーブルに強く接触した場合、コネクタからイーサネット・ケーブルが抜けたり、最悪の場合コネクタ部分を破損してしまう可能性があります。そのため、PC カード・スロットが後部にある機種での使用をおすすめします。また使用するイーサネット・ケーブルは、写真のような薄いリボン式のもの方が飛び出し式のコネクタ(XJack)に無理な力を加えないのでお奨めです。

ThinkPad 240 のように手前にカードを装着する場合、取扱いに注意が必要です。

iceweasel 24.0 へアップグレード

mozilla.debian.net へ iceweasel 24.0 のアップグレードが到着していました。

いつものようにアップデート・マネージャで更新を行いました。日本語パックも正常にインストールされたようで、無事日本語表記で新しい iceweasel 24.0 が立ち上がりました。最近は問題なくアップグレードが進ので助かります。


2013年9月25日水曜日

NETGEAR GA511 有線 LAN アダプタを入手

ネットギア社のカードバス対応の有線 LAN アダプタ GA511 をインターネット・オークションで入手しました。私にとっては今回初の 1000 Mbps 対応の PC カードとなります。


1000 Mbps の PC カードは、すでにノートパソコン本体に有線 LAN が標準で装備されるようになってからの製品ということもあって、入手する人も少なかったようです。そのためインターネット・オークション市場でも 100 Mbps の製品と比較すると圧倒的に数量が少なく、比較的高めの価格で取引が行われているようです。私は運良く安価にて入手することが出来て幸運でした。

GA511 の特徴はもちろん 1000 Mbps の 1000BASE-T に対応した製品となっています。内部のチップには Realtek Semiconductor の RTL-8169 が使用されているようです。Linux での対応ドライバは r8169 となっていました。

早速ノートパソコン(ThinkPad G40)へ装着して動作確認をしてみました。1000 Mbps で接続しているときには、接続状態を示す LED ランプが緑色に点灯して、100 Mbps で接続する時にはオレンジ色に点灯していました。


1000 Mbps の有線 LAN アダプタなので、 FTP のデータ転送によるダウンロード速度の測定を行ってみました。いつものように、およそ 100MB の単一ファイルのダウンロード速度を三回測定した平均値で求めました。

しかし1000 Mbps のアダプタは他に所有していないこともあり、比較対象が見当たりません。そこで CardBus 対応の PCI 拡張カードを備えているデスクトップパソコンでデータの転送速度の比較を行ってみました。参考までにデスクトップパソコンのマザーボードは INTEL D865GBF です。そして比較対象の有線 LAN アダプタは、オンボードの INTEL 82562EZ (100Mbps) と PCI カードの INTEL 82541PI (1000 Mbps) を使用しました。

以下は結果です。
NETGEAR G511 (1000 Mbps) 50,353 KB/s(402,824 Kbps)
INTEL 82541PI (1000 Mbps) 88,732 KB/s(709,856 Kbps)
INTEL 82562EZ (100 Mbps) 11,379 KB/s(91,032 Kbps)

FTP 転送のような連続的な転送速度は、普通の PCI 接続の有線 LAN アダプタのおよそ6割の成績を叩き出しました。意外なほどの好結果でした。しかし PC カード本体がかなりの発熱のため、放熱の配慮も必要かと思われました。総評として私のように IBM 時代の古い ThinkPad を収集している者としては持て余すほどの性能のように思われました。

2013年9月24日火曜日

perl 5.16.3_1 へアップデート

FreeBSD の ports へ perl 5.16.3 のアップデートが到着していました。

いつものように portupgrade で周辺の CPAN モジュールも含めて更新を行っておきました。

# portupgrade -fr perl

新しい perl は我が家では、問題なく動作しているようです。

2013年9月23日月曜日

プラネックス FNW-3600-T 有線 LAN アダプタ

プラネックス社の有線 LAN アダプタ FNW-3600-T をインターネット・オークションにて入手しました。これで兄弟の FNW-3600-TX と合わせて三個(三種類)入手したこととなります。

今回入手した FNW-3600-T です。
梱包箱の状態で入手することができました。
T-ZONE価格3,850円、発売当時は結構な値段だったようです。

この FNW-3600 シリーズは、 NE2000 互換の DL10022 チップを使用している模様で、NE2000 互換ドライバ(linux の場合 pcnet_cs)で動く有線 LAN アダプタです。型式番号の末尾の T がカプラーケーブル方式の製品で、TX がカプラーレス形式の製品となっています。接続の安定性は接点の少なさや堅牢性からカプラーレス形式の製品の方が有利なのですが、二段形式の PC スロットを備えているノートパソコンで上下の PC スロットへ二枚のカードを挿入する必要がある場合などでは、どうしても本製品のようにカプラーケーブル方式を選択する必要がある場合があります。そのためか、ユーザーの利便性を考慮して二種類の方式の製品を同時に出しているメーカーも存在していたわけです。
なおカプラーケーブル形式の PC カードは、カプラーケーブルを取り外した上で、ノートパソコンへ挿入・取り外しするのが基本的な取扱い方法です。カプラーケーブルのコネクタはとても繊細なので、コネクタの接点へ外圧を与えないようにするためです。

三種類の FNW-3600 シリーズです。

中古品でしたが、以前のオーナーさんの使用方法や保存方法が大変良かったために、カプラーケーブルの接続コネクタの緩みもなく、とても良好な状態で入手することができました。過去の事例からもカプラーケーブルの接続コネクタの接触不良が心配でしたが、全然問題ありませんでした。

ほとんど使用することなく保存されていた模様です。

ついでにプラネックス社の手持ちのカプラーケーブル方式の有線 LAN アダプタを並べてみました。FNW-3600-T (左)と FNW3700-T (右)は、ともに 16 bit バスの PCMCIA 形式となっていますが、中身の IC チップはより新しい Asix AX88190 となっています。そしてカードバス形式の FNW-3601-T (中央)は DS21142/43 の Tulip 互換チップとなっています。

左:FNW-3600-T、中央:FNW-3601-T、右:FNW-3700-T
ここしばらく、古いパソコンために DOS 回帰の傾向があるため、MS-DOS ドライバーが用意されていて、実際によく動作する FNW-3600 シリーズが増えて行くのは、今後の趣味活動への励みとなります(笑)。安価であれば、まだまだ入手しておきたい有線 LAN アダプタです。

2013年9月21日土曜日

アイコム VE-TA10 の特異な REGISTER 動作

昨日から引き続きアイコム VE-TA10 のパケットキャプチャを行って、パケットの観察を行っていました。

このアイコム VE-TA10 と比較するためにヤマハ RT57i のパケットも観察してみました。

RT57i では、REGISTER 動作では Contact-URI の電話番号部分(User Part)は暗号化されることなく、内線番号のまま登録されていました。やはり VE-TA10 のように電話番号部分をわざわざ乱数のような英数字に置き換えてしまうのは特殊な動作のように思われました。なにせ多くの VoIP 機器のパケットを観察したわけではないので、私の限りある小さな体験の中でのお話です。

また RT57i でも30分ごとに再 REGISTER 動作を行いますが、初回の REGISTER の時と同じ内容で、再度有効期限3600秒(expires=3600)として登録を繰り替えしているようでした。VE-TA10 のように Contact-URI の User Part を別の乱数に置き換えることは行わないようです。

どうも VE-TA10 の電話番号部分(User Part)を乱数にするのは、もしかして OCN ドットフォン300におけるセキュリティ動作の一環なのかもしれません。

ただネット上を「OCN ドットフォン」と「asterisk」のキーワードなどで検索してみると、asterisk や各社の VoIP 対応機器からの接続事例が続々と見つかることからも、サーバ側では必ずしも電話番号部分の乱数化(暗号化)は必要ないようです。そのことから、VE-TA10 はわざわざ動作を複雑する設計が行われているようです。残念ながら VE-TA10 の設定画面の中には、この電話番号の乱数化(暗号化)に関係する設定が見当たらないのが辛いところです。やはり asterisk サーバ側での対応が必要のようです。

さらに asterisk サーバ(ver 1.8.23.1)の動作についてもいくつか判明したことがありました。

まず REGISTER 動作で Contact-URI の登録において、一つのパケットの中に一つの Contact-URI の情報が記載されていれば、それが登録されるようです。登録されると「 1 bindings」と asterisk サーバから VE-TA10 側へ連絡がきます。
しかし一つのパケットの中に二個の Contact-URI 情報の記載があった場合には、最初の一個目の Contact-URI 情報しか受け付けない模様で、二個目は無視されるようです。そのため30分後にある再 REGISTER 動作の時、一個目で今まで使ってきた乱数の電話番号が記載された Contact-URI の破棄(expires=0)と、二個目の新しい乱数の電話番号が記載された Contact-URI の登録(有効期限3600秒 expires=3600)のうち、一個目の古い乱数の電話番号の破棄だけが行われて、二個目の新しい乱数の電話番号の登録が行われていないようです。そのため asterisk サーバからの応答にも「 0Bandings」となっていて、Contact-URI の登録が行われていないことを知らせていました。ただ asterisk サーバ側では最終的に使用した Contact-URI で VE-TA10 へアクセスを続けるように動作の仕様がなっている模様です。

そして asterisk サーバの設定には Contact-URI についての sip.conf などに動作を制御するスイッチが設けられていない模様でした。

すると必然的に asterisk の REGSTER 動作の中で Contact-URI に燗する部分のソースコードの修正が必要であると予想されます。私自身は asterisk のソースコードを見たこともないので、VE-TA10 の動作に対応するパッチを作れるかどうか解りません。とりあえず、該当する部分だけでも探しだすことをしてみたいと思っているところです。

2013年9月20日金曜日

アイコム VE-TA10 の30分で着信拒否の件

アイコム VE-TA10 が電源投入後または asterisk サーバへ登録後30分で着信拒否となる原因が判明しました。

これまでに判明していたことは、自宅の asterisk 1.8.23.1 へ接続した場合に発生していて、NTT 西日本の PR-400NE へ SIP 接続したときには発生していませんでした。何か asterisk 1.8.23.1 と PR-400NE との違いがあるはずだと思っていました。

そこで思い腰をあげてパケットキャプチャを行ってみました。自宅にはもう15年ほど昔に購入したリピーターハブが残っていました。プラネット社(現プラネックス社)の EH-500 という4ポートハブです。これを VE-TA10 の手前に装着して、やりとりされるパケットをパソコンで観測してみました。使用したソフトウェアはパケットキャプチャで定評のある WireShark です。

パケットキャプチャで活躍した PLANET EH-500 です。

結果から発表しますと、 VE-TA10 が30分ごとに Contact-URI の更新のために asterisk サーバへ register(登録)を行うのですが、ここで Contact-URI の更新が上手く行っていないようです。

初回 register で内線番号(203)が登録されます。VE-TA10の IP は 192.168.24.65 です。
SIP:203@192.168.24.65
すぐに Contact-URI の更新が行なわれて電話番号が乱数に置き換えられます。そして有効期限は3600秒(1時間)に設定されます。
SIP:乱数1@192.168.24.65 ; 3600
asterisk サーバから乱数1 で登録したことを VE-TA10 の乱数 1 の Contact-URI へ返信してしています。

これから30分後に再度 Contact-URI の更新が始まります。このとき Contact-URI の電話番号部分が再度乱数2(有効期限3600秒)へ変更となります。そして乱数1の有効期限(expires)はゼロに変更され有効期限切れの状態となります。
SIP:乱数1@192.168.24.65 ; 0
SIP:乱数2@192.168.24.65 ; 3600

ここで本来であれば asterisk サーバからは、乱数2の Contact-URI を使用すべきところなのですが、なぜか乱数1のものを使い続けるのです。それもこれから更に30分後にある Contact-URI の更新が行われた後も乱数1を使い続けているのです。

このため VE-TA10 を乱数1の電話番号で呼び出そうとすると、乱数1 は存在しないと VE-TA10 が返答をして着信が出来なくなっていました。

さらにただ単純に asterisk サーバ側だけの問題ではなく、Contact-URI の更新で新しい乱数の電話番号になったにも関わらず相変わらず乱数1の設定を使い続けていることを  Request : NOTIFY で VE-TA10 へ通知しているにも関わらず、404 とか 405 のエラーで返信しないで 200 OK で asterisk サーバへ返信しているのです。

もともと asterisk サーバがちゃんと Contact-URI の変更に対応して新しい Contact-URI を使っていれば問題ない現象です。

原因が判明したので、今後の対応をこれから考えて行きたいと思っています。

2013年9月19日木曜日

ヤマハ RT57i VoIP 対応ルータを入手しました

またまた興味本位でヤマハの VoIP 対応ブロードバンド・ルータの RT57i をインターネット・オークションで入手してきました。もちろん自宅にある asterisk サーバとの連携について確認をするためです。

入手したヤマハ RT57i です。

本機のことについては asterisk を取り扱っている読者さんであればよくご存知の VoIP ルータです。おしゃれでスマートな外観はさすがヤマハといった感じです。特にケーブルの取扱い部分はとてもおしゃれでした。頻繁にケーブルを抜き差しする人にとってはとても面倒な方式だったかもしれません。その証拠にインターネット・オークションに出品されている本機 RT57i のおよそ半数は台座の部分を紛失した形での出品となっていました。もちろん私は外観上とても大切な台座のあるものを選択して落札してきました。

ケーブルの取り回しの様子です。

本機の特徴の VoIP 機能としては内線用として VoIP 対応のアナログ端子(FXS)が二個設けられていることです。。私はこの二個のアナログ端子(FXS)にアナログ電話機を接続して、いわゆる ATA ( Analog Telephone Adapter ) として使用することを考えています。

電話機用のコネクタ類の様子です。

ただ私自身がヤマハのルータを取り扱うのはこれが初めてのことだったので、少し要領を得ない感じとなってしまいました(苦笑)。asterisk サーバへの接続は、結果から言えば問題なく?接続ができました。ちゃんと着発信ができました。しかしアイコムの VE-TA10 のような時間が経過すると着信が出来なくなるといったような時間の経過で異常が発生するものについては検証不足の状態です。今後時間をかけて確認をしたいと思っています。

asterisk サーバとの間で通話が出来ました。

asterisk サーバとの接続については asterisk 情報の総本山の voip-info.jp を参考にさせてもらいました。ただここで解説してある内線201と202は独立して設定出来るような説明でしたが、ブラウザの設定画面からでは二台のアナログ電話機が一本の回線を共有する形でしか設定できませんでした。どうもシリアル接続かネットワークの telnet 接続のコマンドでしか設定できないようです。今回はブラウザの設定だけを試みてみました。(注意:ブラウザ画面からコマンド設定できました。下記に追記しました。)
参考ウェブサイト
YAMAHA RT57i
http://www.voip-info.jp/index.php/YAMAHA_RT57i

以下は本機 RT57i の設定画面の様子の一部です。

まずはトップページの様子です。http://192.168.100.1/ へブラウザでアクセスをすると見ることができます。初期化を行っているのでパスワードの設定も行われていません。直接インターネットの外線に接続される状況であればパスワードの設定は必須となります。


次は「 VoIP の基本設定」のページです。TEL 1 ポートの設定のみ行いましたが、何故か TEL 2 ポートも TEL 1 ポートと同じ内容で使えてしまいました。この設定は試験的に使っている内線203へ設定を行っています。


そして「IP 電話サーバの設定」です。ここで asterisk へ登録する情報を設定するのですが、asterisk サーバの内線203へ登録するように設定しました。本機 RT57i に接続したアナログ電話機から asterisk サーバを経由して電話をする形となるため、電話番号のプリフィックス(先頭に付ける識別番号)は「無し」として、その他の回線へのダイヤルにプリフィックスを付けるようにしました。ここの設定を見る限り本機 RT57i へは asterisk サーバからは一回線しか割り当てられていません。


まだまだ使い方が解らない本機 RT57i でしばらく遊んでみたいと思っています。


[ 追記 ]
ブラウザの設定画面でもコマンドによる設定が可能でした。voip-info.jo の RT57i の設定コマンドの方法で二つの FXS を独立に asterisk サーバへ登録することができました。

ただ問題点が一つありました。それは本機 RT57i 側のアナログ電話機から発信した場合には問題なく通話が出来るのですが、他の SIP 電話機から本機 RT57i のアナログ電話機へ電話を掛けたときには、通話開始から10秒間程度の間、通話が出来ない症状が発生していました。無通話状態を抜けると普通に通話が出来るようになります。
この症状の原因はナンバーディスプレーの設定が「入り」となっていたためでした。このナンバーディスプレーを「切り」にすると問題なく着信ができるようになりました。
analog arrive number display 1 on
          ↓ 
analog arrive number display 1 off
 

2013年9月18日水曜日

XFDOS 2.0 を使ってみました。ThinkPad 240 編

古いパソコンを愛用している人にはちょっとした話題だった? XFDOS 2.0 を ThinkPad 240 で使ってみました。この XFDOS が将来十分に使える領域に達したときには、遅いプロセッサ や 小さな容量のメモリ のマシンでも(趣味の範囲内において)使うことが出来るのではないかとの期待が持てます。

紹介記事はこちら
マイナビニュース 2013-04-27
DOSでWindows風UI、XFDOS 2.0登場
http://news.mynavi.jp/news/2013/04/27/038/index.html
マイナビニュース 2013-05-02
FreeDOSでGUI環境を享受する「XFDOS 2.0」
http://news.mynavi.jp/articles/2013/05/02/xfdos/index.html

XFDOS 2.0 が稼働している ThinkPad 240 です。

上記の紹介記事がネットニュースで流れて以来、ライブ CD 版の XFDOS 2.0 をちょこちょこと使っていました。比較的高速なマシンでもカーソルがカクカクと断続的に動くなど、まだまだ基本的な部分の完成度はよくないようです。そして一番使いたい DOS 版のウェブブラウザ Dello が日本語に対応しておらず、日本語のページを表示するといわゆる豆腐のようなフォントマークが羅列されてしまう状況でした。ライブ CD 版では、これらの文字化けに対応することもままならないため、ハードディスクへインストールして、いろいろと調整を行いたいと思っていました。

さらに CD ドライブからのブートが出来ない古い ThinkPad ではライブ CD 版の XFDOS 2.0 の動作を確認することすら出来ませんでした。しかも ThinkPad 365 や ThinkPad 380 のように CD ドライブを内臓している機種でもスペック不足なのか?ブート時にシステムエラーで停止してしまいます。古い ThinkPad でこそ使ってみたい XFDOS 2.0 なのですが、使えないジレンマに陥っていました。

そこで先日 FreeDOS 1.0 をインストールした ThinkPad 240 のハードディスクへ XFDOS 2.0 をインストールを実施して、とりあえず動作確認をしてみました。

[ インストール ]
ハードディスクへインストールする方法は、ハードディスク・インストール用のファイル(xfdos20h.zip)をダウンロードして、ZIP 圧縮されているファイルを解凍した後、出来上がったファイル(ディレクトリ)をハードディスクのトップ・ディレクトリへコピーするだけです。
ダウンロードサイト
nanox-microwindows-nxlib-fltk-for-dos
http://code.google.com/p/nanox-microwindows-nxlib-fltk-for-dos/downloads/list
xfdos20h.zip -- XFDOS 2.0 hard disk version - ZIP archive
インストール
xfdos20h.zip を解凍したものをコピーする
C:\DESKAPPS\
C:\DESKTOP\
C:\USR\

[ 起動方法 ]
起動方法は DESKTOP ディレクトリの中にある APPSTART.BAT を実行するだけです。各アプリケーション・ソフトウェアは、なぜか動作しないものや、一度エラーを発生した後、二度目から起動するものなどがありました。まだまだ完成度は低いようです。
C:\DESKTOP\APPSTART.BAT

[ ネットワーク & パケット・ドライバ ]
ネットワークへの対応は、マシン自体にオンボードでネットワーク・アダプタが装着されていたり、PCI または ISA バス・ソケットへネットワーク・アダプタを取り付けたものであれば、XFDOS 2.0 に備わっているパケット・ドライバで動作する可能性が高いです。

左下の「START」ボタンの「Settings...」>「Internet Connection」>「Load packet driver」で自動的にネットワーク・アダプタの検出をしてくれます。実際には検出した結果から自分でパケット・ドライバの一覧から選択するようになります。

しかし ThinkPad 240 のようにオンボードでネットワーク・アダプタが装備されておらず、 PC カードでネットワーク・アダプタを取り付けるものについては、ネットワーク・アダプタのメーカーが提供している DOS 用のパケット・ドライバを使用することとなります。

私の場合には、プラネックスの FNW3600TX を使用して動作確認を行いました。メーカーのウェブサイトから DOS 用のパケット・ドライバをダウンロードして、指定通りの設定で問題ありませんでした。

メーカー純正のパケット・ドライバで対応できました。

[ ウェブブラウザ Dillodos ]
次にウェブブラウザの Dillo を起動させます。デスクトップの Dillo のアイコンをクリックすると起動を開始します。起動すると ThinkPad 240 の画面サイズ 800 x 600 よりも大きな 1024 x 768 で起動しました。画面の大きさの設定は Dillo の起動ファイル(dillo.bat)で設定するようになっていました。
C:\DESKAPPS\DILLODOS\DILLO.BAT
の中の
set NANOSCR=1024 768 565
       ↓
set NANOSCR=800 600 565

そして Dillo のネットワーク設定は WATTCP.CFG で行いました。
C:\DESKAPPS\DILLODOS\BIN\WATTCP.CFG
初期値では DHCP を使ってネットワーク設定をするようになっています。我が家では何故か DNS サーバーの設定が上手くゆかないようで、名前の解決が出来ない状況となっていました。そこで固定 IP の設定に切り替えてネットワークの接続が安定的に行えるようになりました。

Dillo の初期値の大きさは 1024x768 です。

この写真は Yahoo! Japan のトップページへアクセスしたところです。画像部分はちゃんと表示されていますが、テキスト文字の部分は縦長の長方形のいわゆる豆腐が並んだ状態となっています。Dillo のフォントは TTF フォントを使用するようなので、今後フォントまわりの調整を行ってみたいと思っています。

Yahoo!Japan のトップ・ページへアクセスしたところです。

PC-133 512MB メモリを入手しました。

いつものようにインターネット・オークションにてノートパソコン用のメモリ PC-133 512MB のメモリを四枚も落札してきました。先日の ThinkPad T23 などで使用する予定です。


ThinkPad T23 には二つのメモリスロットが装備されていて、 512MB のメモリを二枚装着することで 1024MB にすることができます。四枚ということは二組分ということですが、もう一組は将来入手するであろう ThinkPad のための準備です(笑)。

早速 ThinkPad T23 の底面にあるメモリスロットの蓋を開いてメモリを装着しました。


そして memtest86+ でメモリ試験を行いました。メモリ試験を二回実施した時点で3時間も時間が掛かってしまいました。やはりプロセッサやメモリの速度のが遅いと大きな容量のメモリを試験するのにも時間が掛かってしまいます。


二組(四枚)のメモリ試験もようやく終了して、今回入手したメモリが正常品であったことを確認することができました。


2013年9月16日月曜日

Panasonic KXL-830AN でインストールしてみました

昨日入手した ThinkPad 240 におまけとして付いてきたパナソニック製の PCMCIA 接続の CD-ROM ドライブ KXL-830AN を使ってシステムのインストール作業を行ってみました。

インストールを行ったマシンは ThinkPad 240 ( 2609-43J ) です。インストールしたのは FreeDOS 1.0 です。ちゃんと PCMCIA 接続の CD-ROM ドライブでもインストールが出来ることを確認しました。しかし完了するまで結構な試行錯誤があり大変でした(笑)。


もともとは Puppy Linux を起動させるつもりだったのですが、フロッピーディスクの DOS ブートで呼び出した KXL-830AN のドライバーなどが、最初に読み込まれる vmlinuz のミニ・カーネルへ制御が移管されると KXL-830AN を見失ってしまいます。そのため起動を途中で停止してしまいます。古い Vine Linux や Turbo Linux では、この KXL-830AN に対応していたらしいのですが、最近の各 Linux ディストリビューションではもう対応していない模様です。この KXL-830AN を使って CD-ROM から Linux を起動させるのは大変難しいものと思われます。
可能性があるとすれば、CD-ROM  の内容をハードディスクの予備領域へコピーしたあと、別途予備領域へコピーした CD-ROM の内容の中からインストーラーを起動させる方法しかないようです。

[ FreeDOS の起動フロッピー ]

まずは起動フロッピーの作成です。
パナソニックの公式ウェブサイトの KXL-830AN のページから「起動ディスク作成ツール(ATAPI PC Cardドライブ用)」のツールソフトウェア(F2H_ATAPI.EXE)をダウンロードしてきます。これを Windows マシン上で解凍をすると新しく「F2H」というディレクトリ(ファイルフォルダ)が作られます。この中にある次の三つのファイルを新しくフロッピーディスクへコピーしておきます。

起動ディスク作成ツール(ATAPI PC Cardドライブ用)
http://panasonic.jp/com/support/drive/other/f2h_atapi.html

ATAS365.SYS PCMCIAカードイネーブラ
ATASMGR.SYS カードマネージャー用
KMESATCD.SYS デバイスドライバ

次に FreeDOS の公式ウェブサイトから FreeDOS のブート用フロッピーディスク・イメージ(fdboot.img)をダウンロードしてきます。

FreeDOS 1.0 Floppy
http://www.freedos.org/download/

ダウンロードしてきたフロッピーディスク・イメージ(fdboot.img)を Linux マシン上の dd コマンドでブート用に用意した 2HD フロッピーディスクへ書き込みます。

dd if=fdboot.img of=/dev/fd0

出来上がった起動フロッピーディスクへ先ほど抜き出した KXL-830AN の3種類のドライバ類をコピーします。なおコピーするディレクトリは A:\DRIVER\ となります。

次に KXL-830AN のドライバー類をフロッピーブート時に読み込ませるように FDCONFIG.SYS を編集します。

編集した場所は一行追加と一行修正でした。
★28行目へ追加
345?!DEVICE=A:\DRIVER\ATAS365.SYS /port=190 /mem=D000

★29行目を修正
345?!DEVICEHIGH=A:\DRIVER\XCDROM.SYS /D:FDCD0000
            ↓
345?!DEVICE=A:\DRIVER\KMESATCD.SYS /D:FDCD0000

以上で FreeDOS の起動フロッピーディスクの準備ができました。



[ FreeDOS のインストール ]

いよいよ FreeDOS のインストールを行ってみます。
KXL-830AN の PCMCIA コネクタをマシンの PC カードソケットへ挿入します。 KXL-830AN の電源は、マシン本体から PCMCIA カードを通じて供給されるようになっています。そのため外部電源の用意は必要ありません。

フロッピーディスク・ドライブへ FreeDOS 起動ディスクを挿入して、マシンの電源を投入します。すると自動的にドライバー類を読み込んで KXL-830AN も稼働状態で起動してきます。起動画面では五つの選択肢が提示されていますが、一番安全な動作をする「5」を選択します。

起動完了直後にはドライブはフロッピーディスク・ドライブの A: となっています。そこで CD-ROM ドライブの X: へ切り替えます。
A:> X:
X:>

そして CD-ROM ドライブ内を DIR コマンドを使って確認してみてください。
X:> DIR
すると CD-ROM ドライブの内容が表示されるはずです。

ここで CD-ROM ドライブ内にある SETUP.BAT コマンドでインストールを実施します。
X:> SETUP.BAT

後は、表示される問い合わせに応じて回答する形でインストールが行われます。インストールするソフトウェアも途中で何度も問い合わせがあるため、最初から最後までマシンの前で作業をすることとなります。

なお私がインストールを行った時には、SETUP.BAT のインストール作業の途中で提示されるパーティショニングの FDISK コマンドが上手く動作してくれませんでした。そのため、インストールを中断して、単独に FreeDOS の FDISK コマンドでハードディスクの領域を確保した後に SETUP.BAT によるインストールを実施しました。これで最後までインストールを完了することができました。


2013年9月15日日曜日

二台目となる ThinkPad 240 を入手しました

インターネット・オークションにて ThinkPad 240 ( 2609-43J ) を入手しました。これで ThinkPad 240 は二台となりました。以前入手した ThinkPad 240 ( 2609-31J ) と同じスペックのもののため、インターネット・オークションに出品されていた本機には興味はなかったのですが、付属品に PCMCIA 接続の CD-ROM ドライブがあることが判明したため、急遽落札してしまいました。出来ることなら ThinkPad 240X や 240Z であってほしかったところです。

まず本体の ThinkPad 240 ですが、大変汚れている状態で届きました。もう触った指が何かの病気に罹りそうだったので、すぐにエアーダスターなどを使ってホコリの吹き飛ばしから掃除を開始しました。特にキーボードの隙間に茶色に変色したタバコのヤニとホコリが混じり合ったものをブラシで掻きおこしながら掃除しました。

二台目となる ThinkPad 240 です。
エアーブロアーでキーボードの隙間のホコリを飛ばしています。

すっかりホコリは取り除いた後には、タバコのヤニ特有の汚れがキーボードを中心にして残っていました。水拭き雑巾でしっかり表面を拭き取ると茶色に変色する状況でした(笑)。液晶パネルの汚れもひどくアルコールで何度も繰り替えしてヤニを拭き取りました。

ホコリを飛ばしても残る汚れは雑巾などで綺麗にしました。

ようやく安心して触れる状態となったところで、メモリやハードディスクのチェックを行ってみました。メモリは肉眼では確認していませんが、memtest86+ の表示では 320MB の容量となっていて、メモリ拡張スロットには 256MB のメモリが装着されている模様でした。ハードディスクには日立製のハードディスク DK239A-65 が装着されている模様でした。

かなり使い倒されたマシンのようですが、まだ各部はしっかりしているようでした。

次に今回のお目当てだった PCMCIA 接続の CD-ROM ドライブです。パナソニック製の KXL-830AN です。手持ちに IBM 社の CD-400 という PCMCIA 接続の CD-ROM ドライブを所有しているのですが、ドライバーが不明のため現在までろくに使っていないのが実状でした。

パナソニックの KXL-830AN です。

どうも本機は起動フロッピーディスでマシンをブートさせることが出来るドライブらしいので、USB 端子を持っていない古い ThinkPad において、CD-ROM からの起動に使用したいと思っているところです。明日にでもメーカーのウェブサイトからダウンロードした起動フロッピーディスクで古い ThinkPad を起動させてみたいと思っています。