2013年9月13日金曜日

バッテリー切れの ThinkPad T23 の BIOS アップデート

ThinkPad T23 の BIOS アップデートを行いました。

入手した ThinkPad T23 のバッテリーはまったく充電が出来ないものでした。もちろん BIOS のアップデートもバッテリーの充電が不十分という理由で途中で断念してしまいます。

以前にもこのブログにバッテリー切れの ThinkPad の BIOS アップデートする記事を書いたことがありますが、その時にはまだ BIOS アップデートの方法を紹介するのが適切なのかどうか自分自身に自信がなかったため、具体的な方法の紹介までには至りませんでした。

しかし古い ThinkPad においては、もうバッテリーを互換品であっても入手困難なものも増えはじえていることから、BIOS アップデートの方法(一例です)を紹介したいと思います。

[ 危険 ]

ここから先の内容は大変危険です。作業をする読者さんがご自身の責任において行ってください。BIOS のアップデートに失敗すると二度と ThinkPad が起動しなくなる危険性があります。可能な限り、充電可能なバッテリーを入手する方法を選択すべきです。

検索サイトで「 thinkpad bios update no battery 」のようなキーワードで検索すると ThinkPad のバッテリー切れにおける BIOS のアップデートの方法が紹介されています。私もこの中から かつていくつかを試した方法の一つです。

[ 制限事項 ]
ここで紹介するのは ThinkPad T23 の事例です。BIOS アップデート用フロッピーディスクの中身は各機種毎に内容が異なっているため、このブログの記事が参考に出来ないことがあります。また公式 BIOS アップデート用フロッピーディスクの中に QKFLASH.EXE が存在していることも前提になっています。この QKFLASH.EXE の無い BIOS アップデート用フロッピーディスクも存在しますので注意してください。

[ 公式 BIOS アップデート用フロッピーディスクの製作 ]
ThinkPad の公式の BIOS アップデート用フロッピーディスクを公式サイトに紹介されているように製作するところから始まります。この公式 BIOS アップデート・フロッピーディスクで ThinkPad を起動させると、自動的に BIOS アップデート・プログラムが起動してしまいます。このままでは手動で BIOS のアップデートは出来ません。

[ マシン起動用フロッピーディスクの製作 ]
そこでもう一枚フロッピーディスクを用意して BIOS アップデート・プログラムが自動起動しない普通の DOS が起動するフロッピーディスクを作ります。これは MS-DOS や Windows において、起動フロッピーディスクを作る方法で製作します。

[ マシン起動用フロッピーディスクの日本語化 ]
このマシン起動用フロッピーディスクの中に、公式 BIOS アップデート用フロッピーディスクから次のファイルをコピーします。これは日本語表示に必要なものです。BIOS アップデートの途中に表示される文字は日本語になっていて、素の DOS では文字化けを起こしてしまうからです。文字化けの中、ど根性で BIOS のアップデートを継続する強い精神の持ち主でなければ、素直にコピーをしましょう。
CONFIG.SYS
COUNTRY.SYS
$DISP.SYS
$FONT.SYS
$JPNHN16.FNT
$JPNHN19.FNT
$JPNZN16.FNT

MS-DOS 6.2 で作った起動フロッピーディスクの場合、CONFIG.SYS の調整は必要ありませんでした。

[ BIOS のアップデート作業 ]
まずマシン起動用フロッピーディスクで ThinkPad T23 を起動させます。起動途中で日時を設定する場面が表示されますが、リターンキーでそのまま通過させます。

起動が終了したところで、公式 BIOS アップデート用のフロッピーディスクへ入れ替えます。

そしてファイルの内容を確認します。
A:\ DIR
表示されたファイルの一覧の中に QKFLASH.EXE が存在することを確認します。

いよいよ BIOS の書き換え作業を実施します。

A:\ QKFLASH.EXE /U

BIOSファイルを検査しています...完了
BIOSを書き込んでいます...

書き込み作業は沈黙の中、一分〜二分程度の時間が掛かります。そして自動的に電源が切れてしまいます。必ず電源が自動的に切れてしまうのを待ちましょう。

BIOS の書き換えの様子です。
Embedded Controller の書き換えの様子です。
最新の BIOS へアップデートされました。

[ その他 ]
ネット上には ThinkPad 600 において FLASH2.EXE を使う方法も紹介されていましたが、 ThinkPad T23 の場合、バッテリー容量チェックがあり、これに制限されて BIOS の書き換えは出来ませんでした。

0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。