それはシステムボード上に搭載されている 32MB のメモリを無効する方法でした。元々はプロセッサを Pentium2 から Pentium3 へ変更するときに設定する BIOS の秘密設定の情報の中にあったものです。私自身は今更プロセッサの交換をしようとは考えていませんでしたが、メモリについてはもっと搭載できないものかと考えていました。二つあるメモリスロットを有効に使うには、オンボードのメモリを有効にしていた場合、32MB + 128MB + 256MB = 416MB が最高値となっていました。しかしオンボードのメモリを無効にすることが出来れば 256MB + 256MB = 512MB と i440BX チップセットの最高値まで搭載することができるようになります。そこで実際に出来るものなのか確認してみました。
参考URL
IBM ThinkPad 600Eの分解及びCPU換装
http://pnmona19.web.fc2.com/sub49.html
最高値の 512MB のメモリを搭載する前に BIOS の設定を行っておきます。電源投入後に F1 キーを押して BIOS 設定画面(Easy-Setup)を呼び出します。そして Config 画面へ移行します。ここで Ctrl + D を押します。すると System Configuration Edit Utility というバイナリ・エディタが表示されます。赤文字で Base 128 CMOS と表示されているページで、縦20、横 Bの場所(0x2B)の 80 という値を 81 へ変更します。これでオンボードのメモリを無効に出来るそうです。変更が終了したら F2 キーを押して変更を保存します。これで作業が終了します。
オンボードメモリを無効に設定したところです。 |
ThinkPad 600E の底面にあるメモリスロットへ二枚の 256MB のメモリを取り付けます。もちろん両面16枚チップのメモリを選択しました。
256MB のメモリ二枚を搭載したところです。 |
そして再度 BIOS 画面を確認すると 512MB となっていました。
BIOS 画面でメモリの容量を確認しました。 なぜかオンボードの 32MB の容量を加えたものとなっています。 |
さらに memtest86+ を使ってメモリ試験を行いました。さすがに遅いプロセッサに 512MB ものメモリを搭載しているので、試験を二回行うにも3時間以上の時間を要してしまいました。
512MB のメモリを搭載して memtest86+ を実施中です。 |
メモリ試験も終了したところで、Puppy Linux Precise 5.5.0 JP を起動させてみました。確かにメモリの容量が増加した分、メモリスワップになることが少なくなり快適性が増しました。
メモリを 512MB 化した ThinkPad 600E です。 |
ただ問題点が一つありました。たまたま私の ThinkPad 600E だけの問題なのかは不明ですが、メモリとの相性問題があり、メモリを認識しなかったり、マシンが起動しないなどの現象が発生しました。それも写真の KingMax のチップを使用しているものの中でも相性問題がありました。一体何が違うのでしょうか?気になるところでした。
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