下記のウェブサイトより借用した Debian Jessie のシステムでは、シリアルコンソールが上手く動作しなかったり、ハードディスクに設けたスワップ領域をマウントすることができないなどの問題がありました。
玄箱にDebian Jessieをインストール
http://blog.usoinfo.info/article/418596388.html
そこでカーネル・オプションを見直して、カーネル(3.19.6)の再構築を行いました。カーネル・オプションの設定値は、上記のウェブサイトで提供されている ".config" を修正して利用しました。
再構築を行うに当たっては、schroot と sbuild を使ってクロスコンパイル環境を作った上で作業を行いました。この schroot などの作業環境を学習するために数日の時間を要してしまいました(汗〜)。 このクロスコンパイル環境や具体的なカーネルの再構築の作業は、自分自身の備忘録として別途記事としてまとめたいと思っています。
カーネル・オプションの見直し
シリアルコンソールやスワップの件は、"CONFIG_FHANDLE=y" のカーネル・オプションの指定により解決しました。そしてブートログで気になっていた Ext4 ファイルシステムの自動マウントの警告は、"CONFIG_AUTOFS4_FS=y" のカーネル・オプションで解決しました。
それから再構築したカーネルにおいて "Failed to mount devtmpfs at /dev: No such device" の警告と同時に起動が止まってしまう件については、"CONFIG_DEVTMPFS_MOUNT=y" のカーネル・オプションで解決しました。
その他 USB ポートへ接続した USB メモリが動作しない件もカーネル・オプションの見直しによって解決しました。
玄箱(初代)用カーネルのダウンロード
次のウェブサイトからダウンロードしてください。- kuro-kern.tgz (カーネル類)
- kuro-lib.tgz (ドライバ・モジュール類)
google ドライブ -- KURO-BOX
https://drive.google.com/folderview?id=0B5QdaY5lu2e3OWNnSlprZWRiNHM&usp=sharing
再構築したカーネルのインストール
以前の記事で玄箱へ Debian Jessie をインストールしたものへアップグレードします。玄箱の Debian Jessie を起動させます。玄箱オリジナルの Linux ではありません。玄人志向 玄箱へ u-boot で起動する Debian Jessie をインストール
http://near-unix.blogspot.jp/2015/12/u-boot-debian-jessie.html
何らかの方法で上記二つのファイルを玄箱へ転送してください。玄箱の転送先は root ユーザ・ディレクトリ(/root)です。
以下の作業でカーネルをインストールしました。
# mount /dev/sda1 /mnt
# tar zxvf kuro-kern.tgz -C /mnt
# rm -R /mnt/boot-sda3
# mv /mnt/boot /mnt/boot-sda3
# umount /mnt
# tar zxvf kuro-lib.tgz -C /
動作確認
玄箱を再起動させて動作確認を行いました。シリアルコンソールは u-boot からブートコンソールを経てシリアルコンソールへ順次表示されました。
またスワップも /etc/fstab へ記述したスワップ領域(/dev/sda2)を自動マウントすることができました。
USB ポートへ USB メモリを装着して読み書きが出来ることを確認しました。
追記:Debian Jessie 安定版
Debian Jessie の安定版であるカーネル 3.16 のインストール記事は下記の場所にあります。この記事のカーネル 3.19 版はセキュリティ・アップデートを行っていませんので、是非 安定版のカーネル 3.16 版を使用してください。玄人志向 玄箱用 Debian Jessie 通常版(カーネル3.16 版)
http://near-unix.blogspot.jp/2016/01/debian-jessie-316.html
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