昨日入手した ThinkPad T30 のメモリカードを修理しました。
昨日までの時点では、分解掃除に合わせて修理をする予定でしたが、メモリソケットの修理を行った後で行う点検のとき、分解してあると点検が難しくなるため、分解の前に修理することとしました。この判断は正解でした。何度もメモリソケットのリードをハンダ付けをしては動作点検を繰り返さなければならなかったからです。
現状確認
二個のメモリソケットうち、手前側のメモリソケットへメモリカードを装着しても認識してくれません。しかしメモリカードの接点とが逆側の部分を指で押さえるとメモリカードを認識してくれます。どうもメモリソケットの手前側のリードの接触がよくないようです。
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メモリカードの先端を押さえると認識します。 |
メモリソケットへ追いハンダ
ThinkPad T30 のメモリソケットのハンダ割れは有名な事象のようで、ネット上を検索してみると、数多くの修理の事例が見つかります。どうもハンダ成分とハンダの量が少ないことがハンダ割れの原因のようです。基本的に追いハンダ(ハンダの追加)で問題が解決します。
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ソケットのリードに殆どハンダが乗っていないのが見えます。 |
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ThinkPad T30 では二個のメモリソケットは結合されておらず、
写真のように短い距離で設置されています。
このメモリソケットの隙間のハンダ付けが難しいところです。 |
ThinkPad T30 の別の個体で以前にもメモリソケットの追いハンダを行ったことがありますが、その時にはむき出しのソケットにハンダゴテが接触して、随分とソケットを焦がしてしまいました。今回はハンダ付けする部分をマスキングテープで保護しながら作業を行いました。
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マスキングテープでソケットを保護しました。
小さなリードのハンダ付けのためルーペは必須です。 |
とりあえず手前のリードの列を再ハンダ付けしました。
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追いハンダを行ったところです。
リードをハンダが包むようにハンダを盛りました。 |
この状態でメモリ試験を行なってみると、無事メモリカードを認識してくれました。メモリ試験の memtest86+ も正常に動作していました。
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memtest86+で不良だったメモリソケットのメモリカードを試験しているところです。 |
ここで気をよくして、残りのリードも再ハンダ付けすることとしました。他のリードも同様のハンダ付け状況のため、将来ハンダの割れが発生する可能性があるからです。
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二個のメモリソケットの隙間にあるリードのハンダ付けの様子です。 |
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狭い部分でのハンダ付け作業は神経が磨り減ります。 |
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奥側のメモリソケットのハンダ付け状況です。 |
動作確認
このハンダ付け作業によって、問題の無かった奥側のメモリソケットも動作不良となってしまいました。何度も丹念にハンダ盛りの少ないリードへ追いハンダをして行き、ようやく二つのメモリソケットが正常に動作するようになりました。やはりメモリソケットの隙間にあるリードのハンダ付けがよくなったようです。
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前後のメモリソケットへメモリカードを装着して動作確認をしました。 |
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二枚の 512MB のメモリカードを装着しているので 1024MB と認識していました。 |
最後はもちろん memtest86+ によるメモリ試験を行いました。
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memtest86+ による試験状況です。
連続して試験を行なって発熱などで問題が発生しないことを確認しました。 |
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