2013年3月30日土曜日

asterisk 1.8.20.2 へアップデートと RT-200NE パッチ

FreeBSD の ports へ asterisk 1.8.20.2 へのアップデートが到着していました。

asterisk の ports ディレクトリの /usr/ports/net/asterisk/ を確認してみたところ、前回用意していた RT-200NE 適用パッチを記述した Makefile.local が消去されていました。Makefile.local はやっぱり恒常的に ports ディレクトリに残っているファイルではないようです。

Makefile.local を再び作り直して、portupgrade でビルドしました。
PATCHFILES+= chan_sip.rt200ne.110205-01.patch
PATCH_DIST_STRIP+= -p0
NO_CHECKSUM = yes

動作は問題なく、PR-400NE のひかり電話を経由しての通話も成功しました。

2013年3月23日土曜日

PR-400NE へ LINKSYS PAP2-NA を接続

光ネクスト隼のホームゲートウェイの PR-400NE へアナログ電話機アダプタ LINKSYS PAP2-NA を接続してみました。


結果は登録まで出来たのですが、なぜか通話ができませんでした。

前述の ekiga phone と似た現象となっていますが、双方から呼び出し・通話ができませんでした。PR-400NE との接続は、なかなか手強いようです。

2013年3月21日木曜日

PR-400NE へ ekiga phone を接続

先日から手持ちの IP 電話機をフレッツ 光ネクスト スーパーハイスピードタイプ 隼 のホームゲートウェイ PR-400NE へ接続しようといろいろ試みましたが、残念ながらどれも接続出来ない状況が続いています。

そこでソフトフォンの一つの ekiga phone を接続してみました。実際に使用したのは debian squeeze の ekiga 3.2.7 です。

ekiga のアカウント設定の様子

ハードウェアの IP 電話機が全滅でしたが、ekiga phone はすんなりと接続できました。ただし条件付きの一方通行の接続です。

PR-400NE に接続したアナログ電話機から内線電話で ekiga phone を呼び出しは問題なくできました。また通話も綺麗な音声で問題ありませんでした。

しかし ekiga phone から PR-400NE のアナログ電話機を呼び出そうとすると「共通コーデックではありません」と表示されて接続を拒否してしまいます。もちろん通話はできませんでした。

一番下の部分の接続状況に
「共通コーデックではありません」の表示

通話が出来るときには「PCMU」で接続していることが表示されていたため、設定で使用できるコーデックを確認してみました。もちろん PCMU は使用できるようになっています。この PCMU だけを残してその他を無効にしてコーデックを絞り込んでみましたが、同様に「共通コーデックではありません」と表示されて接続できませんでした。逆に設定可能なすべてのコーデックを有効にしても接続できませんでした。原因は不明です。何かよい解決方法はないものかと悩んでいます。

結局、今のところは RT-200NE のパッチを適応した asterisk のみで接続出来ている状況となっています。

php 5.4.13 へアップグレード

FreeBSD の ports へ php 5.4.13 のアップグレードが到着していました。

php 5.4.12 から php 5.4.13 へ extensions を含めて portupgrade  -a を使って一気に更新しておきました。

私の環境においては動作に問題は発生していません。

2013年3月19日火曜日

光ネクスト隼 PR-400NE へ asterisk を接続

先日の休日を使ってフレッツ 光ネクスト スーパーハイスピードタイプ 隼 のホームゲートウェイ PR-400NE へ asterisk 1.8.20 を接続してみました。いつものように VoIP-Info.jp Wiki を参考にさせていただきました。今回は次の二つのページです。
RT-200NE対応パッチ
http://www.voip-info.jp/index.php/RT-200NE%E5%AF%BE%E5%BF%9C%E3%83%91%E3%83%83%E3%83%81

RT-200NE
http://voip-info.jp/index.php/RT-200NE

結果は、RT-200NE 対応パッチを使って接続に成功しました。これで PR-400NE と asterisk をつないでいた FXO のプラネックス VTL-TA02X も不要となりました。フレッツ光を受信する機器周辺が一気に片付いてしまいました。何だかすっきりした感じです。

PR-400NE とスイッチングハブだけとなりました
撤去した VTL-TA02X です
お疲れ様でした

PR-400NE と asterisk を接続した環境です。このブログを参考として PR-400NE へ asterisk を接続を試してみようとする読者さんは、バージョンが今後異なって行くことに注意してください。
asterisk サーバー:FreeBSD 8.3R-p6
asterisk バージョン:1.8.20.1
RT-200NE パッチ:chan_sip.rt200ne.110205-01.patch
PR-400NE ファームウェア:4.37

PR-400NE と asterisk の接続の前に IP 電話機を直接 PR-400NE へ接続しようと試みました。
LINKSYS SPA941
MITEL 5330
SNOM 300
いずれも接続させることは出来ませんでした。私の知識不足も影響していると思いますが、何か接続させるためのコツでもあるのでしょうか? なお PR-400NE の内線電話の詳細設定の「通常端末」と「音声専用端末」の切り替えはどちらも試みています。

さて asterisk による接続ですが、RT-200NE 対応パッチを適用していない状態で接続を試みましたが、残念ながら接続できませんでした。IP 電話機も接続できなかったので、この辺りで少し心が折れてしまいそうでした(涙)。

これまでの結果を踏まえて asterisk の先達たちが丹精込めて作られた RT-200NE 対応パッチを使用させてもらうこととしました。FreeBSD の ports の環境ではアプリケーション・ソフトウェアをインストールするときには、毎度ビルドを行っていることもあり、私自身も何度もパッチを適用させてビルドしてきましたのでパッチの適用作業には何の障害もありません。しかし問題は asterisk のアップデートは非常に頻繁であることです。アップデートの度に手動でパッチを適用させるのは面倒なものです。そこで毎度特定のパッチを適用させてビルドさせるための手段があったことを思い出しました。Makefile.local を使う方法です。私も今回初めての Makefile.local だったので少し試行錯誤がありましたが、無事自動的に RT-200NE のパッチを適用させながらビルドに成功しました。

Makefile.local による RT-200NE の自動パッチ適用方法は次のとおりです。
asterisk の ports の /usr/ports/net/asterisk のディレクトリ直下に Makefile.local を作ります。
# cd /usr/ports/net/asterisk
# touch Makefile.local
Makefile.local の中には次のようにダウンロードしてくるパッチの名称や URL を記述しておきます。
PATCH_SITES+= http://ftp.voip-info.jp/asterisk/patch/local/1.8/channels/
PATCHFILES+= chan_sip.rt200ne.110205-01.patch
PATCH_DIST_STRIP+= -p0
NO_CHECKSUM = yes
これで後はいつものように portupgrade で asterisk を再ビルドするだけです。
# portupgrade -f net/asterisk
RT-200NE対応のパッチは /usr/ports/distfiles/ のディレクトリへ自動的にダウンロードしていました。

RT-200NE 対応パッチを適用した asterisk を再起動させて接続に挑戦しました。

asterisk の設定ファイル sip.conf を次のように設定しました。PR-400NE の IP アドレスは以前のブログで記述のように 192.168.24.1 へ変更してあります。そしてこの [pr400ne] のプロファイルでは extensions.conf の [ntt-in] を呼び出すようにしています。extensions.conf の [ntt-in] では asterisk 配下の電話機を一斉に呼び出す内容にしてあります。
注意点は insecure のとこで、インターネット上の情報の多くが very となっています。これでは接続できませんでした。asterisk 1.8.20 では port,invite が正解のようです。@nifty の IP 電話の設定もここのところを以前は very などとしていて、いつからかのバージョンか忘れてしまいましたが、port,invite へ変更して接続が再び出来るようになっています。

[general] - - - - - - - - - へ追加
maxexpirey=3600
defaultexpirey=3600
  .
  .
rt200ne=192.168.24.1
register => 3:<password>:0003@pr400ne/<ひかり電話の番号>
(注意)asterisk へのパラメータとして rt200ne が使用されています。


[pr400ne] - - - - - - - - - 新設
type=friend
secret=<password>
username=0003
fromuser=3
fromdomain=192.168.24.1
host=192.168.24.1
context=ntt-in
insecure=port,invite <<注意>>
dtmfmode=inband
canreinvite=no
disallow=all
allow=ulaw

PR-400NE の内線電話の設定では「音声専用端末」に設定しました。


これでようやく PR-400NE へ asterisk を接続することに成功しました。PR-400NE の [電話設定] - [内線設定] の 登録状態 の表示がようやく 登録済み と変わりました。



通話テストのために PR-400NE へ接続してあるアナログ電話機から内線 3 番を押してみました。ちゃんと asterisk 配下の IP 電話機が一斉に鳴り出しました。ちゃんと通話もできました。しかし asterisk 配下の IP 電話機から PR-400NE へ接続したアナログ電話機へダイヤルすると様子が変でした。ちゃんとアナログ電話のベルが鳴るのですが、受話器を持ち上げても通話が出来ず、IP 電話機側はまだ呼び出し中の状態となっていました。一旦アナログ電話機の受話器を置くと再度ベルが鳴ります。ここで再度アナログ電話機の受話器を持ち上げると通話が出来るのです。これは PR-400NE の [電話設定] - [内線設定(アナログ端末)] の中にあるナンバーディスプレイの項目を無効とすることで解消しました。ナンバーディスプレイ非対応のアナログ電話機を使うときには注意が必要のようです。

これでアナログ回線を経由しての通話も さようなら することとなりました!

2013年3月17日日曜日

光ネクスト隼 PR-400NE の設定

フレッツ 光ネクスト スーパーハイスピードタイプ 隼 のホームゲートウェイとして設置された PR-400NE を設定しました。


なお PR-400NE にはスイッチングハブからのケーブル一本だけを取り付けてネットワークの内部と外部の接続点としての役目を果たしてもらっています。


なおオプションの無線 LAN は申し込んでいないため、PR-400NE 上部のソケットは空きのままとなっています。


まず設定の前に以前の光プレミアムで使用していた CTU の設定を記録しておいて、紙にプリントアウトしておきました。これは以前と同じ設定をするためです。


今までの光プレミアムで使っていたサブネット 192.168.24.1 から標準的な 192.168.1.1 へ戻っています。しかしすでに 192.168.24.1 を前提に多数の機器を設定しているため、この設定の変更から行うこととしました。

しかし PR-400NE の自分自身の IP アドレスを設定するところが見当たりません。もしかして 192.168.1.1 へ固定設定してあるのかと思って、自宅サーバーの named や dhcpd を変更して対応しようと諦めかけていました。PR-400NE の DHCP の動作を停止させようとしたところ、この「DHCPv4サーバ設定」の設定のところに PR-400NE の IP アドレスの設定がありました。ここで 192.168.24.1 へ設定変更をして、念願だった DHCP の動作を停止させることもできました! 長年に渡ってこの不要な dhcpd の動作に悩まされていたので、本当に助かりました。


念のため PR-400NE を再起動させて新しい設定に進みました。PR-400NE を設定するパソコンもちゃんと自宅サーバーの dhcpd から発行された IP 設定情報を受け取っていました。

インターネットサービスプロバイダには @nifty を利用しているため、この設定を CTU と同じように設定しました。すると外部へもちゃんと接続できるようになりました。

次に asterisk で直接接続している @nifty の IP 電話の設定です。
ポートの開放は「静的 IP マスカレード設定」で行います。外部からの SIP パケットを asterisk が稼動している自宅サーバーへ振り向ける設定をします。しかしこの設定はパケットフィルタの設定だけで動作するようなので、チェックマークを外して無効としました。(2013-04-04修正) 設定自体はいつでも動作させられるように残しておきました。自宅サーバーの IP は 192.168.24.101 となっています。そこへ UDP 通信の 5060 と 10000 - 20000 のポートを割り振るようにしています。 この「静的 IP マスカレード設定」は必要ですので、チェックマークを入れて有効にしてください。静的IPマスカレードの設定が行われていない場合、発信は可能ですが、着信は発信を行った直後しか着信出来ないことがあります。(2013-04-04修正)


パケットフィルタは「IPv4パケットフィルタ設定」で行います。CTU の設定と同様のもののようですが、設定方法が少し変わっているようです。パケットフィルタリングの仕組みは、基本的に若い番号順にパケットフィルタの内容を評価して行って、該当する項目で処理されて行くもののようです。1番から18番までは初期値として最低限のパケットフィルタが設定されていました。asterisk 用に SIP パケットを処理するフィルタを19番から設定をしてもよいのですが、これよりも優先させたいフィルタを設置する可能性もあるため、ここでは21番から設定を開始しました。外部にある IP 電話のサーバーの IP を whois コマンドで調べて設定を行いました。私の場合、voip09.nifty.com のため 210.227.109.253 です。この 210.227.109.253 と自宅サーバーの 192.168.24.101 の間で UDP パケット通信を通過させる設定を行いました。なお内部の自宅サーバーから外部へ IP 電話サーバーへの通信は特に定義をしなくても出て行くようです。そのため設定例の21番と22番の項目だけを有効にして23番と24番の項目は無効としました。これでちゃんと IP 電話が通話できることを確認しました。なおベルを鳴らすだけでなく、通話そのものも出来ることを確認することが必要ですので注意しておいてください。意外とベルは鳴るのに通話が出来ないことはよくあることです。


パケットフィルタの最後の項目の25番として外部から到来するすべてのパケットを遮断する項目を追加しておきました。これで SIP のパケットは特定のサーバーのみパケットを通しながら、その他のパケットはすべて遮断するようになります。

以上で IP 電話の設定は行いましたが、NTT のひかり電話については、しばらく VTL-TA02X を経由して使用します。そのため初期設定のままの状態となっています。

これで PR-400NE の設定をとりあえず終了しました。これでしばらく様子をみてみます。

フレッツ 光ネクスト 隼 へ切り替えました。

平成18年8月から NTT 西日本のフレッツ光プレミアムを契約していましたが、品目変更に伴う工事費無料のキャンペーンにつられて「フレッツ 光ネクスト スーパーハイスピードタイプ 隼」へ切り替えました。2月上旬にウェブサイトから申し込みをしましたが、工事が行われた3月16日まで一ヶ月ほど待つこととなりました。なおキャンペーンについては期間限定ということもあって、ここでは当該 URL はリンクしておきません。適宜検索してみてください。

しかし元々光プレミアムで通信速度に不満は無かったのですが、光ネクスト隼への変更後も通信速度に変化がなく、当たり前過ぎることに納得してしまいました。プラシーボ効果さえもありませんでした(笑)。

ただ ONU と CTU と VoIP アダプタの三台構成から ONU 一体型のホームゲートウェイ(PR-400NE)に変更になったことで、これらの機器の置き場がすっきりとしたことや、電源アダプタのコンセントを三つも用意することもなくなり大変満足しています。

さらに CTU + VoIP アダプタの構成で今まで悩まされていた CTU の中の DHCP 機能を停止させられない問題から開放されるために大変助かりました。自宅サーバーで DHCPD を稼働させていると CTU の DHCPD と競合してしまって、パソコンへ思わぬ IP アドレスが割り振られることも無くなりました。パソコンであれば CTU の DHCPD を無視して自宅サーバーの DHCPD へ反応させるように設定も可能でしたが、このような機能の無い IP 電話機では CTU の DHCPD の影響を避けるために一台ずつ固定 IP を設定していました。これからは自宅サーバーの DHCPD で一括して管理できるようになりました!(バンザイ)

写真は以前の光プレミアムの ONU + CTU + VoIP の構成の様子です。右端は asterisk と NTT 公衆回線をつないでいるプラネックスの VTL-TA02X です。ONU へは屋外の中継器から直接光ケーブルでつながっていました。そのため余裕を持たせてケーブルを配置してもらっていました。オレンジ色で巻かれているケーブルがそれです。

光プレミアムの構成

これが光ネクスト隼の様子です。ホームゲートウェイの PR-400NE の大きさが多少二回りほど大きくはなっていますが、一体型のゆえすっきりとしたものとなっています。右の VTL-TA02X と比較すると大きさが判ると思います。

光ネクスト隼の構成

 ここで工事の様子を紹介します。工事日の前日に光ケーブルの敷設工事が行われていました。工事の作業員に話を聞いてみると、光ネクスト隼の分岐点が違うために新しい光ケーブルを敷設しているのだそうです。てっきり今までの光ケーブルを流用すると思っていたので、ホームゲートウェイの交換だけの工事ではありませんでした。

工事前日に光ケーブルの敷設

そして工事日の当日高所作業車で乗り付けた作業員さんたちが、古い機器やケーブルを撤去しまじめました。屋外にあった中継器も撤去されてしまいました。現在では屋内へ光コネクタを設置してここからホームゲートウェイへ光ケーブルを引き込むようになっているそうです。

撤去された機器
光ケーブルの中継器(撤去)
光コネクタ(新設)

屋外の光ケーブルの敷設などが終了すると、いよいよ屋内の作業です。上記のとおり光コネクタを壁に取り付けて、そこから光ケーブルをホームゲートウェイへ引き込んで、電源アダプタを取り付けていました。すぐにひかり電話の通話確認などを行った後、インターネットの通信テストが行われて作業が終了しました。この切り替え工事は開始から終了までおよそ一時間の早業でした。

ホームゲートウェイ PR-400NE の箱

作業員さんへお話を伺ったところ、一チームで一日に10件程度を回っているそうです。こうして室内作業をしている途中にも高所作業車は次の現場へ向かって作業を開始しているとのことでした。 3月と4月は引越しシーズンなので、フレッツ光だけでなく電話全般の工事が大量に発生して大変忙しい時期だということでした。

2013年3月13日水曜日

ThinkPad 365X で使える EDO-DRAM まとめ

また新たにインターネット・オークションで二種類の EDO-DRAM を入手しました。どちらも BUFFALO 製の VN8-D64M と VD8-64M です。

これらの新しい EDO-DRAM を含めて、これまでに入手している EDO-DRAM を実際に ThinkPad 365X へ装着して動作確認をしてみました。結果は次のとおりです。

メーカー   型番    容量  動作状況
BUFFALO  VN8-D64M 64MB 認識せず
BUFFALO  VD8-64M  64MB 動作
BUFFALO  VN8-64M  64MB 動作
BUFFALO  NX8-64M  64MB 半分の容量として動作
BUFFALO  VD8-32M  32MB 動作
PRINCETON 64MB    64MB 動作
Panasonic  EUXD32XX06E 32MB 動作
Panasonic  Nr64-32M  32MB 動作

 今回入手した BUFFALO VN8-D64M が全く認識してくれませんでした。このメモリは ThinkPad 235 では動作しているので問題はないものと思われます。Double Banks タイプのメモリであることが影響しているのでしょうか?

2013年3月11日月曜日

Damn Small Linux (DSL) の apt-get など

ThinkPad 365X へインストールして使用中の Damn Small Linux 4.4 ですが、もう古い OS のため、リポジトリの URL などが移転・変更・消失してしまっているようです。また apt-get コマンドの使用を考えていないのか必要なディレクトリも用意されていないので、この辺りの整備を行いました。


/etc/apt/sources.list は次の一行のみを追加して、その他はコメントアウト(行頭へ # を挿入する)します。

deb http://archive.debian.org/debian-archive/debian sarge main contrib non-free

次に不足しているディレクトリやファイルを作ります。mkdir コマンドのオプション -p は、ディレクトリ・ツリーも一緒に作ってしまうものです。

# sudo mkdir -p /var/lib/apt/lists/
# sudo touch /var/lib/apt/lists/lock
# sudo mkdir -p /var/lib/apt/lists/partial/
# sudo mkdir -p /var/cache/apt/archives/partial/

これで apt-get の準備ができました。update コマンドで apt のツリーを更新しておきます。これは一度切りで十分です。なぜならもう更新元の archive.debian.org 自身も更新しないからです。

# sudo apt-get update

この後、必要とするアプリケーション・ソフトウェアをインストールすることができます。私は ThinkPad 365X の時刻合わせのために ntpdate をインストールしました。

# sudo apt-get install ntpdate

こうして少しずつ使える Thinkpad 365X へ仕立てていますが、如何せん古すぎる・遅すぎるマシンの宿命で、firefox を立ち上げてもその遅さに呆れ果ててしまっています(笑)。何となく X 上で GUI での操作ではなく、CUI 主体で操作する方向へ持って行った方が良さそうな気がしてなりません。

Damn Small Linux (DSL) で swap を作る

昨日 ThinkPad 365X へ Damn Small Linux 4.4 をインストールする記事を紹介いたしました。

ここで第一パーティション (/dev/hda1) に DSL をインストールするためのファイルをコピーしてハードディスク・インストールを行いました。今日はこの第一パーティション (/dev/hda1) を開放して linux-swap として設定する内容を紹介します。もちろん私の備忘録をかねています♪

fdisk コマンドで第一パーティション (/dev/hda1) のシステム ID を 83 (linux) から 82 (linux-swap) へ変更します。詳しい操作方法は別途調べてください。

# sudo fdisk /dev/hda

次に mkswap コマンドで swap 領域を作ります。

# sudo mkswap /dev/hda1

これで再起動させると swap が設定されます。再起動させないで swap を使用したい場合には swapon コマンドを使用します。

# sudo swapon /dev/hda1

逆に swap の使用を中止したい場合には swapoff コマンドを使用します。

# sudo swapoff /dev/hda1

私は、swapoff コマンドをハードディスクのパーティション操作を GParted などを使って行うときに swap の使用を一時的に中止する場合などでよく使っています。滅多に使うことはありませんが覚えておく(メモしておく)と便利なコマンドです。

ちなみにメモリの使用量やスワップの使用量を確認するのは free コマンドです。

# free

2013年3月10日日曜日

ThinkPad 365X へ Damn Small Linux 4.4 をインストール

CD ブートが出来ない古いノートパソコンにおいて BasicLinux を経由してのインストールが出来るかどうかの可能性を確かめるために ThinkPad 365X へ DSL 4.4 JP (Damn Small Linux) をインストールしてみました。


結論から言えば手間は掛かりますが、インストールができました。これで CD ブートの出来ない古いノートパソコンへもいろんな OS をインストール出来るのではないかと考えています。

さて手順ですがフロッピーディスク二枚組の BasicLinux 3.5 で ThinkPad 365X を起動させます。
ネットワークの設定は以前紹介した ThinkPad 560 の時と同じです。使用した有線 LAN アダプタはプラネックスの FNW-3600-TX です。次の順番でコマンドを実行すればネットワークの設定は完了です。
# insmod pcmcia_core
# insmod i82365
# insmod ds
# cardmgr
# udhcpc

次にハードディスクの設定です。fdisk コマンドで設定を行います。第一パーティションには linux-swap を設定して、第二パーティションへ DSL をインストールします。しかしいきなり第二パーティションへ DSL をインストールするのではなく、一旦第一パーティションを ext2 フォーマットしておいて、ここへ DSL の CD の中身をコピーしておいて、この第一パーティションから起動させた DSL によって第二パーティションへハードディスク・インストールを行う順番となります。ハードディスク・インストールが完了して動作確認が済んだところで第一パーティションを linux-swap へと変更します。

fdisk コマンドで第一パーティションにおよそ 168MB ほど容量を確保した後、残り全部(およそ 1.2GB )を第二パーティションに設定しました。
# fdisk /dev/hda
/dev/hda1 1 21 168651 83 Linux
/dev/hda2 22 175 1237005 83 Linux

第一パーティションと第二パーティションを ext2 フォーマットします。GRUB で起動させるとき、ノードサイズのパッチが当たっていない GRUB を使用する可能性もあるためノードサイズを128に指定してフォーマットしておきます。オプションは大文字のアイ i ですので注意してください。
# mke2fs -I 128 /dev/hda1
# mke2fs -I 128 /dev/hda2

ext2 フォーマットが終了した第一パーティションをマウントさせます。
# mount /dev/hda1 /hd

ここまでで ThinkPad 365X の準備は出来ました。次に DSL のファイルを送り出す母艦となるマシンの設定です。もちろん母艦は CD ドライブなどが必要となります。私の場合、普通のデスクトップ・マシンを使用しました。

母艦のマシンを Puppy Linux 5.2.8 などで起動させます。FTP サーバーを簡単に設定できる Linux を使用すると便利です。
メニュー>ネットワーク>FTP サーバーで FTP サーバーを起動させます。そして CD ドライブへ DSL 4.4 JP の CD を挿入してマウントさせます。私の場合、/dev/sr0 へマウントされました。これで DSL のファイルを送り出す準備も完了しました。

再度 ThinkPad 365X へ戻って、母艦から DSL ファイルを FTP でダウンロードしてきます。BasicLinux の wget コマンドでダウンロードしてきます。母艦の FTP のユーザー名とパスワードは、標準(デフォルト)で root : woofwoof となっています。これを使ってパスワードアクセスを行います。具体的には次のようになります。
# wget ftp://root:woofwoof@母艦IP/mnt/sr0/KNOPPIX/KNOPPIX


第一パーティション (/dev/hda1) の中に次のようにファイルをダウンロードしてきます。
/linux24
/minirt24.gz
/german.kbd
/KNOPPIX/KNOPPIX

これで ThinkPad 365X の準備も終了です。後はフロッピーディスクで GRUB を起動させるだけです。フロッピーディスク起動の GRUB は母艦で事前に作成しておきます。

GRUB をフロッピーディスクで起動させてコンソール表示となったところで次のようにコマンドを入力して行きます。英語キーボードの配置となっているため「=」キーはすぐ右隣の「^」キーで入力することに注意してください。
grub> root (hd0,0)
grub> kernel /linux24 root=/dev/hda1 vga=normal noacpi noapm dma=on noscsi frugal lang=ja
grub> initrd /minirt24.gz
grub> boot

これで DSL が起動して行きます。途中設定の設問がありますのでそれに答えて行きます。
USB マウス=no
PS マウス=yes
xvesa
800x600
24bit
dpi=no
jp106 など

DSL が起動したところでいよいよハードディスク・インストールを行います。
メニュー(DSL)>アプリケーション>ツール>ハードディスクへインストール

ハードディスク・インストールは第二パーティション(/dev/hda2) へ行います。この DSL のインストーラーは自動的にインストール先のパーティションをフォーマットしてしまいますので注意が必要です。インストール中の設問には次のように答えておきました。
パーティションを新たに確保するか=no
インストール先=hda2
フォーマット=ext2
ブートローダー=grub など

ハードディスク・インストールが終了したら、再起動させてみます。GRUB が起動して DSL のブートメニューが表示されるはずです。一番上の DSL を選択して起動させると再度設問があり、これに答えて行くと起動は完了します。

晴れて DSL が起動完了すればインストールは成功です。再インストールの可能性が無いと判断したところで第一パーティション(/dev/hda1) を fdisk コマンドを使って linux-swap へと変更しておけばスワップも準備できます。

これと同様の方法を使用すれば他の Linux もインストール可能だと思います。


debian iceweasel 19.0.2 へアップデート

mozilla.debian.net に iceweasel 19.0.2 へのアップデートが到着していました。この他、debian squeeze に perl 5.10.1-17 と sudo のアップデートも届いていました。

いつものようにアップデート・マネージャーでアップデートを行っておきました。

2013年3月9日土曜日

ThinkPad 600E のキー修理(失敗)

ThinkPad 600E で気になっていたことがありました。それは「 7 」のキーの左下が浮いていることでした。修理部品となる中古品も入手が難しくなっている ThinkPad 600E のキーボードを分解する勇気がありませんでしたが、今回ようやく心を決めてキートップを剥がしてみました。

問題のキートップの左上を持ち上げるとパチンと音を立ててキートップの左側が外れました。見た様子ではパンタグラフなどに異常はないように感じられました。


せっかくなのでキートップを完全に剥がしてみました。これがキートップの内側です。右側がパンタグラフを加えて固定する爪があります。そして左側にはパンタグラフの爪を収めて左右に滑るレールとなる部分があります。どうもキートップの取り付け方法は右側の固定する爪を最初に取り付けて、左側のレール部分へパンタグラフの先の突起を押し込むようにするものと思われます。パンタグラフの先の突起を押し込むときに便利なようにレールの部分は斜めに形成されています。


そしてパンタグラフの様子です。透明のラバーカップが印象的です。パンタグラフの左側の先端部分はキートップに押し込むときに内側へ変形しながら押し込まれるようになるものと思います。このパンタグラフの左側の下の爪がレールの中に入っていないことがキートップの浮きの原因でした。


このキートップを外している状態で左側の爪の入り具合を確認してみました。なんと左側の下側が簡単に外れてしまうようです。長年に渡って爪が外れたまま使用されてきたようで、パンタグラフが若干変形をしてしまったようです。


何かをすることもなくそのままキートップをパンタグラフへ取り付けてみました。右側の爪を固定した後、左側の先端の突起を押し込むためにキートップの左側を爪をめがけて押し込んでみました。パチンという音と共に固定されましたが、やはり右下の爪だけはレールに嵌らないようです。キートップの左下をゆっくり持ち上げてみると爪の先端が見えてきます。パンタグラフの交差する部分の下に爪楊枝などを差し込んで、より力が加わり易いようにしましたが結果は変わりませんでした。

ジャンク品の ThinkPad 600 シリーズのキーボードを入手してパンタグラフの交換を考えた方が良さそうです(涙)。


ThinkPad 365X のメモリ 72MB 化成功

BUFFALO NX8-64M の EDO RAM を上手く認識出来なかった ThinkPad 365X ですが、BUFFALO VN8-64M の EDO RAM を認識することができました。どうも NX8-64M は NEC PC-98 シリーズ用のノートパソコンのメモリのようです。
前回の記事 「BUFFALO NX8-64M メモリで困った」
http://near-unix.blogspot.jp/2013/03/buffalo-nx8-64m.html

前回の記事で ThinkPad 235 に取り付けてあった BUFFALO VN8-64M を取り付けてみると無事認識できました。

写真は拡張メモリスロットへ取り付けた BUFFALO VN8-64M です。


これは BIOS 画面で認識していることを確かめているところです。オンボード 8MB + VN8-64M 64MB = 72MB となっています。


memtest86+ でメモリ試験を行ってみました。試験を二回繰り返しましたが問題はありませんでした。



ThinkPad 365X へ 64MB のメモリを追加することは成功しましたが、気になる点が一点あります。それは BIOS 画面で PasswordStart up の項目がグレーアウトしていて設定することが出来ないことです。64MB のメモリを取り外してオンボードの 8MB のメモリだけにしたり、32MB のメモリの時にはちゃんと設定できます。64MB のメモリを搭載して何らかの問題を抱えている可能性も否定できません。64MB のメモリを搭載しようとしている読者さんは注意してください。

BUFFALO NX8-64M メモリで困った

ThinkPad 365X 用に BUFFALO NX8-64M の EDO RAM メモリを入手しました。容量は ThinkPad 365X の仕様の 32MB を越えるものですが、最新の BIOS に切り替えると使えるとの情報がウェブ上に散見できたためです。


まずは ThinkPad 365X の BIOS のアップデートを行います。現在のバージョンは以下のとおりです。
11J9094 --- 01/30/97

renovo 社の ThinkPad のウェブサイトから ThinkPad 365X の最新の BIOS データをダウンロードしてきます。ファイルを解凍して、BIOS アップデートようのフロッピーディスクを作成してアップデートを行います。


標準的な ThinkPad のアップデート・プログラムが起動して BIOS のアップデート作業が行われました。運良くバッテリー不足でアップデートが中断されることはありませんでした。この BIOS アップデートでバージョンは以下のとおりになりました。これが最新のもののようです。
97H4097 --- 06/04/98

64MB の EDO RAM メモリの NX8-64M を ThinkPad 365X の拡張メモリスロットへ取り付けてみました。以前使用していた EDO RAM は BUFFALO VD8-32M でした。


電源を投入して BIOS 画面を表示させると、何と 40MB しかありません。オンボードの 8MB に、今回取り付けた 64MB のメモリのうち、半分の 32MB しか認識されていませんでした(涙)。


原因は元々 BIOS のアップデートに係わらず 64MB のメモリを認識しないものなのか? メモリが破損しているか? メモリにも種類があって 64MB として認識しないものなのか? のいずれかの原因があるように思われました。

とりあえず原因を調べてみました。

まずは NX8-64M の破損の可能性です。EDO RAM を使用するパソコンで簡単にメモリが交換できる ThinkPad 235 へ取り付けてみました。


現在は BUFFALO VN8-64M が取り付けられていますが、これを今回入手した BUFFALO NX8-64M へ交換して memtest86+ で試験してみました。写真のように真っ赤な表示が連続的に出て、メモリに問題があることを表示していました。


やはり BUFFALO NX8-64M に問題があったのでしょうか?念のために ThinkPad 535X にも取り付けて動作確認をしてみました。ThinkPad 535X のメモリ交換はパームレストを取り外しての作業となるため少々面倒でした。しかし ThinkPad 535X では memtest86+ の試験を通過してしまいました。


どうもメモリにも種類があって BUFFALO NX8-64M を認識する機種と認識しない機種が存在するようです。ネット上を検索してもメモリと ThinkPad 365X の相性の情報が乏しいようです。今回は BUFFALO NX8-64M は ThinkPad 365X で使えないというネガティブな情報となりましたが、私と同じ失敗をしないための参考になればと思っています。

[更新記事] ThinkPad 365X のメモリ 72MB 化成功
http://near-unix.blogspot.jp/2013/03/thinkpad-365x-72mb.html

BUFFALO VN133-H256 メモリ

先日入手した ThinkPad 600E のためにメモリを抜いてしまった ThinkPad 570 (2644-3BJ) のために 256MB のメモリをインターネット・オークションで入手しました。BUFFALO ブランドの VN133-H256M です。一緒に EDO RAM の BUFFALO NX8-64M も入手しました。


まず BUFFALO VN133-H256M を ThinkPad 570 へ取り付けてみました。ThinkPad 570 では、写真のように両面で16チップのものでないと 256MB の容量を認識出来ないので注意が必要です。8チップのものは動作しても 128MB でしか認識しません。


そして久しぶりにウルトラベースを取り付けてフロッピー起動が出来るようにしました。


memtest86+ でメモリテストを行ってみました。問題なく動作していました。


液晶パネルを固定するヒンジが片方破損していて、液晶パネルの固定に不安が残る ThinkPad 570 ですが、無線 LAN 基盤を内蔵するなど手を加えたものだけにまだまだ使って行きたいと思っています。


2013年3月6日水曜日

ThinkPad 600E で PCMCIA カードを認識(Knoppix)

Knoppix 7.0.3 をインストールした ThinkPad 600E をしばらく使ってみて気づいたことですが、PC カードの認識で問題があることを発見しました。それは CardBus のカードは問題なく使用できるのですが、16 bit の PCMCIA カードを認識しないというものです。あの Puppy Linux 5.2.8 で発見したものと同様のようです。

PCMCIA カードを挿入しても、カードの挿入の検知をしただけで、ドライバの読み込みなどを行なってくれず動作しないというものです。Puppy Linux 5.2.8 の時と同じように CardBus bridge に Texas Instruments 製の PCI1251A を使用していることに起因しているのでしょうか?

原因を調べるために lspcmcia コマンドを使用したところ、インストールされていないようで、コマンドを実行できませんでした。そこで pcmciautils を apt-get でインストールしてみました。すると lspcmcia コマンドで PC カードの情報を得ることができました。更に PCMCIA カードも使用出来るようになってしまいました。いったいどうしたことでしょう。

しかし色々な有線 LAN アダプタを差し込んでみると、使えるものと使えないものとがあるようです。しかしどの有線 LAN アダプタもドライバの読み込みができているようで、 ifconfig コマンドを実行すると eth0 の表示が出るのですが、dhcp によるネットワークの設定が行われていませんでした。ネットワーク・マネージャーの問題なのでしょうか?一つ山を越えたらもう一つ山がありました(笑)。

使えるもの [PCMCIA]
Pci FMW-3600-TX [pcnet_cs]
corega FEther PCC-TXD [axnet_cs]
BUFFALO LPC-PCM-CLX [axnet_cs]
BUFFALO LPC3-CLX [axnet_cs]
3Com Megahertz 574B [3c574_cs]
Pci FNW-3700-T [axnet_cs]

使えるもの [CardBus]
BUFFALO LPC-CB-CLX [8139too]
Laneed LD-CBL/TX [tulip]

使えないもの [PCMCIA]
corega FEther PCC-TD [pcnet_cs]
CONTEC C-NET(PC) [fmvj18x_cs]
3Com Megaherz 589E [3c589_cs]
Laneed LD-CDS [pcnet_cs]
MELCO LPC2-T [pcnet_cs]
Pci EMW-3501-T [pcnet_cs]

使えないもの [CardBus]
Xircom CBEM56G-100 [xircom_cb]
IBM 10/100 EtherJet Cardbus Adapter [xircom_cb]

無線 LAN アダプタ 使えるもの[CardBus]
LINKSYS WPC54GS (BCM4306) [b43-pci-brige]
PLANEX GW-NS54CW (AR2413/AR2414) [ath5k]
I/O WN-G54/CBL (AR5212/AR5213) [ath5k]
NETGEAR MA521 (RTL8180L) [rtl8180]
Logitec LAN-WN23/CB (RT2800) [rt2800pci]
BUFFALO WLI-CB-G54 (BCM4306) [b43-pci-brige]

2013年3月5日火曜日

Knoppix で timezone 合わせ

TinkPad 600E の Knoppix 7.0.3 へ ntpdate をインストールして時刻合わせをしようとしたらタイムゾーンの関係でマイナス9時間の時刻になってしまいました。ネット上を調べてみると、結構このタイムゾーンで苦しんでいる人が多いようでした。私もその一人になってしまいました。次の方法で解決しましたので、タイムゾーンで苦労されている読者さんがいらっしゃいましたら参考にしてみてください。

どうも Knoppix ではタイムゾーンを設定するのは「dpkg-reconfigure tzdata」のコマンドではありません。確かに「dpkg-reconfigure tzdata」で一時的に設定は可能なのですが、タイムゾーンの設定ファイル /etc/localtime が再起動のたびに消去されてしまって UTC 時刻となってしまいます。date コマンドで日時の最後に UTC と表示されて UTC 時刻の設定となっていることが判ります。

ではどこで設定するのか散々調べたところ、起動オプションでタイムゾーンを設定することが判明しました。Knoppix の標準インストールでは GRUB で起動オプションを設定することができます。仮想端末(LXTerminal)上で次のように設定変更しました。

sudo vi /boot/grub/menu.lst

kernel の項目のタイムゾーンの設定 tz=localtime を tz=Asia/Tokyo へ変更します。

kernel /boot/vmlinuz root=/dev/sda2 rootwait lang=ja apm=power-off nomce libata.force=noncq tz=Asia/Tokyo loglevel=1  rw

これでタイムゾーンは日本標準時となります。date コマンドで日時を表示させると最後に JST の文字が表示されるはずです。またタイムゾーンの設定ファイルの /etc/localtime も配置されています。

次にパソコン本体の時刻の設定です。

ここで Linux システムでの時刻の基本的な話をしておきます。時刻は三種類のものがあります。パソコン本体のハードウェア時刻、Linux システムの内部の UTC 時刻、そしてユーザーが使用するローカル時刻(ここでは日本標準時を指します)です。上記のタイムゾーンの話は Linux システム内部の UTC 時刻から ローカル時刻(日本標準時)へ変換する部分の設定でした。

ハードウェア時刻 ー Linux 内部の時刻 ー ローカル時刻
 日本標準時ーーーーーーUTC 時刻ーーーーー日本標準時

パソコン本体の時刻は UTC 時刻でもローカル時刻で設定してもそれを変換して Linux システム内部の UTC 時刻へ変換することができます。しかし Windows をインストールしている場合、ローカル時刻で設定しておく必要があります。 これは Windows がパソコン本体のハードウェアクロックがローカル時刻に設定されていることを前提としているからです。
そこでパソコン本体のハードウェア時刻から Linux 内部の UTC 時刻へ変換してくれる設定を行なっておきます。これは hwclock コマンドで次のように行います。

sudo hwclock --localtime

これで /etc/adjtime の設定ファイルの最終行に local の文字が追加されてパソコン本体のハードウェア時刻がローカル時刻(日本標準時)であることを Linux システムへ知らせてくれて、マイナス9時間の変換を行なって Linux 内部で使用する UTC 時刻へ合わせてくれます。

hwclock コマンドは Linu内部で使用している UTC 時刻をローカル時刻(日本標準時)へ変換してパソコン本体のハードウェア時刻へ書き込むことができます。一般的に ntpdate コマンドと一緒に次のように二つのコマンドを実行します。

sudo ntpdate-debian
sudo hwclock -w --localtime

これで時刻合わせが完了します。パソコン本体のハードウェア時刻は一般的なクォーツ時計と同様に時刻が微妙にずれてきます。一ヶ月に一度程度上記の時刻合わせを行うとよいと思います。

2013年3月4日月曜日

apache 2.2.24 へアップグレード

FreeBSD の ports へウェブサーバーの apache 2.2.24 が到着していました。

いつものように portupgrade で更新しておきました。一体どんな機能の向上があったのか不明です(笑)。apache を再起動して動作確認をしてみましたが、私の環境では問題はないようでした。

[追加]
debian squeeze においても apache (apache2.2-bin_2.2.16-6) のアップデートがありました。

BUFFALO LPC-CB-CLX 有線 LAN アダプタ

ThinkPad 600E と一緒におまけとしてついてきた有線 LAN アダプタです。


CardBus タイプのもので、写真のように LAN ケーブルのソケットと一体型となったものです。ThinkPad 600E などのように PC カードの挿入口が奥側にあるものの場合、パソコン操作中の手のひらと干渉することもなく安定して使用できるものです。このところ有線 LAN アダプタのカプラーケーブルのプラグの接触不良に悩まされてきたので、古い有線 LAN アダプタを選択する場合には一体型がはやりお推めです。


ThinkPad 600E の Knoppix 7.0.3 で動作確認をしてみました。有線 LAN アダプタの内部には Realtek 製の RTL-8139 シリーズのチップが使用されているようで、ドライバーに 8139too が読み込まれていました。動作は何の問題もなく順調に通信をしていました。


ThinkPad 600E へ knoppix 7.0.3 をインストール

1CD Linux でいろいろ試していた ThinkPad 600E ですが、結局 Knoppix で行くことにしました。決め手はやはり 128MB のメモリでありながら起動をしてくれて、PC カードが使えることでした。インストールに当たっては、メモリの容量が不足しているため、32MB(オンボード)+ 64MB(拡張スロット)+ 256MB(拡張スロット)=  352MB に増設しました。


使用した knoppix は、ライブCDの部屋さん(http://simosnet.com/livecdroom/index.html)が日本語化した Knoppix 7.0.3 を使用することとしました。

ThinkPad 600E で Knoppix を起動させると、起動途中の画面表示がかなり乱れたものとなります。しかしちゃんとビデオ部分を認識して設定も行われるようで、起動終盤からはちゃんとした表示となります。


CD で起動させた後、ハードディスクへインストールしました。ハードディスクへのインストールコマンドは、メニュー > Knoppix > KNOPPIX HD Install で行います。20GB あるハードディスク全体を使用する形で設定しました。ハードディスクの先頭部分にはスワップ領域が設けられていました。メモリが少なめのマシンで使用することを前提としたものによく見られるパーティションの配置です。ハードディスクのアクセス速度が速い先頭部分へ意図的にスワップ領域を持ってきて、スワップ領域を積極的に使うことを念頭に置いているようです。そして Knoppix のシステムは reiserfs でフォーマットされた領域へ置かれていました。


ハードディスクへのインストールが終了したところで、使いやすいように改造を加えてゆきます。まず最初に /etc/apt/sources.list の修正を行って、遠くのドイツのサーバーから日本のサーバーへアクセスするようにしました。主に ftp.riken.jp へ振り向けました。
参考として私が設定した /etc/apt/sources.list を紹介します。

# Debian/Squeeze is the stable base for this installation
deb http://ftp.riken.jp/Linux/debian/debian/ stable main contrib non-free
deb http://security.debian.org stable/updates main contrib non-free

# testing/unstable/experimental contain newer versions, but
# packages from there are not being installed by default, unless
# they came from there in the first place.
deb http://ftp.riken.jp/Linux/debian/debian/ testing main contrib non-free
deb http://security.debian.org testing/updates main contrib non-free
deb http://ftp.riken.jp/Linux/debian/debian/ unstable main contrib non-free
deb http://ftp.riken.jp/Linux/debian/debian/ experimental main contrib non-free

# Debian/volatile contains quickly changing data like spam- and virusfilter databases
# Does not exist anymore
# deb http://volatile.debian.org/debian-volatile stable/volatile main contrib non-free
deb http://ftp.riken.jp/Linux/debian/debian/ stable-updates main contrib non-free

# Knoppix repository
deb http://debian-knoppix.alioth.debian.org ./

# x2go
# deb http://x2go.obviously-nice.de/deb/ lenny main
#deb http://packages.x2go.org/debian squeeze main
#deb http://packages.x2go.org/debian wheezy main
#deb http://packages.x2go.org/debian sid main

# Debian Multimedia, contains non-free software like acrobat reader
# deb http://www.deb-multimedia.org squeeze main non-free

deb ftp://ftp.jaist.ac.jp/debian-backports squeeze-backports main
deb http://mozilla.debian.net/ squeeze-backports iceweasel-release

/etc/apt/sources.list の最終行の部分はブラウザの iceweasel を最新版へするために設定したものです。

新しくインストールしたアプリケーション・ソフトウェアは gftp と keepassx でした。

そして iceweasel の最新版へアップグレードも行いました。執筆時点で iceweasel 19.0 でした。アップグレードの方法はこのブログでも紹介した debian squeeze と全く同じです。

この Knoppix 7.0.3 と iceweasel 19.0 の操作感ですが、はやり iceweasel の起動に時間がかかってしまうことと、閲覧するウェブサイトによっては表示までに時間が掛かってしまうようです。しかし一般的なブログを閲覧して回るのには特に気になるほどの遅さではありませんでした。気になる点は flashplayer をインストールしているのですが、なぜか上手く動作しないことです。今後調査してみたいと思っています。


意外と Knoppix の操作性の良さが気に入ったため、今まで古いパソコンには Puppy Linux を主体に使用してきましたが、これからは knoppix も候補に入れて行こうと思っています。

最後に ThinkPad 600E の音声については Knoppix に限らず Linux の環境では使用が難しいようです。使用されているサウンド・チップ CS4610 に対応したモジュールの snd_cs46xx が対応していないためのようです。
詳しはこちらを参考にしてください。
CS4610 - ThinkWiki
http://www.thinkwiki.org/wiki/CS4610