2015年3月16日月曜日

Buffalo WER-A54G54 へ DD-WRT をインストール

フラッシュメモリのバックアップまで済ませた WER-A54G54 ですが、いよいよ DD-WRT をインストールします。

WER-A54G54 へシリアルコンソールでアクセスしているところです。

DD-WRT の公式ウェブサイトのデータベースのページより、WHR-HP-AG108 のページヘアクセスします。WER-A54G54 と WHR-HP-AG108 のハードウェアは互換性のあるものということで、この WHR-HP-AG108 のファームウェアで稼働させることができるそうです。私も先達たちの苦労によってインストールに成功実績のあるものをインストールすべきだと考えています。なお私が使用したファームウェアのビルド番号は 14896 のものです。

ダウンロードするファームウェアは次の二種類です。
  • root.fs
  • lzma_vmlinus

DD-WRT の公式ウェブサイトの WHR-HP-AG108 のダウンロード・ページです。

そしてインストール・マニュアル(英文)もダウンロードしておきます。
基本的にこのインストールマニュアルどおりに作業をすればインストールができます。なお日本語で WER-A54G54 へ DD-WRT をインストールした紹介をしているブログを紹介しておきます。とても細かく丁寧に記述されているので、私の説明は不要な感じです。
Magistolの日記 [Network]WER-AG54をDD-WRT化してみた
http://d.hatena.ne.jp/Magi/20100923/1285679620

なお上記のブログでは Windows マシンからのインストールとなっています。私の場合は、Debian Wheezy 上からの作業となりますので、一部異なっています。その部分について紹介します。

TFTPD のインストールと設定

ファームウェアは WER-A54G54 の RedBoot のコンソール上から TFTP 転送によって作業マシンからデータを吸い上げる形となります。今回は作業マシンの中に TFTP サーバを準備して、この転送に備えました。TFTP サーバのインストールと設定は以下の通りです。
# aptitude install tftpd
# mkdir /srv/tftp
# cd ・・・・ DD-WRT をダウンロードしたディレクトリへ移動
# cp root.fs lzma_vmlinus /sev/tftp/

作業マシンの IP アドレスの設定

作業マシンの IP アドレスを手動で 192.168.11.2 へ設定します。なお DD-WRT をインストールする WER-A54G54 は 192.168.11.1 を後ほど設定します。
そして作業マシン LAN ポートと WER-A54G54 の LAN 側のポート(4個のうちいずれか)をイーサネット・ケーブルで接続します。

シリアルコンソールの準備

シリアルコンソールに使用するケーブルは USB 接続のPL2303HX搭載のものを使用しています。USB ポートへ差しこめば、自動的に認識してくれます。シリアルケーブルの先端にある Tx, Rx, GND を WER-A54G54 の JP1 の所定の位置へ取り付けます。電源の Vcc は接続しません。この取り付け作業中は、WER-A54G54 の電源は切っておいてください。
シリアルコンソールを起動させるには、端末上で特権ユーザ(root)へ昇格した後、次の二つのコマンドで行います。WER-A54G54 の電源が切れている状態のときに、シリアルコンソールを立ち上げておいてください。
# chown uucp /dev/ttyUSB0
# cu -l /dev/ttyUSB0 -s 9600

(参考)終了時は、チルダ(~)+ピリオード(.)で終了します。リターンは不要です。
RedBoot> ~.
WER-A54G54 の JP1 へシリアルケーブルを接続したところです。
基盤の Rx には、ケーブルの Txを
基盤の Tx には、ケーブルの Rx を接続します。


インストール作業

以上の作業が終わったところで WER-A54G54 の電源を投入します。端末上のシリアルコンソールの画面にメモリチェックを行うための動作が見えてくると思います。この後、Ctrl + C で起動を中断(Break)させることを示す表示が出たら、素早く Ctrl + C を行います。失敗するとシステムが起動を開始しますので、起動が落ち着いたところで電源を切断して、再度電源を入れ直して、Ctrl + C を行なってください。無事 "RedBoot>" のコンソールのプロンプトが表示されれば成功です。

これから WER-A54G54 の IPアドレス(192.168.11.1)の設定と TFTP サーバの IP アドレス(192.168.11.2)設定のコマンドを実行します。これ以降は、インストールマニュアル(5. 項目以降)そのままで大丈夫です。なお、インストールマニュアルでは、コマンド実行後の反応も示されていますので、同じ内容かどうかを確認しておきます。

インストールマニュアル whr-hp-ag108_flashing.txt
http://www.dd-wrt.com/routerdb/de/download.php?file=3714

インストール作業の注意点としては、インストールの最後部分で行う起動設定 "fconfig" のとき、WER-A54G54 自身の起動時の IP アドレスの設定があります。基本的に何を設定してもよいのですが、無難に 192.168.11.1 をお奨めします。
またこの "fconfig" のときに、シリアルコンソールの通信速度の設定がありますが、これも RedBoot で起動する途中も DD-WRT のシステムした後も、そのままシリアルコンソールが使い続けられる 115200 が無難です。
なおこの設定以降は、シリアルコンソールで接続する速度は 9600 ではなく 115200 となります。

確認

WER-A54G54 が再起動したところで、作業マシンの IP アドレス設定を DHCP 自動設定に変更します。すると WER-A54G54 にインストールした DD-WRT の DHCP サーバから IP アドレスが配信されて自動設定が行われるはずです。おそらく 192.168.1.100 となるでしょう。

この後、作業マシンのブラウザで 192.168.1.1 へアクセスすると、いつもの DD-WRT の設定画面が表示されます。最初にログインするユーザとパスワードの設定が求められますので、設定を行ったあと、細かな設定を行なってください。

作業マシンから WER-A54G54 へインストールした DD-WRT の初期設定を行なっているところです。

とりあえず、無線LAN環境については、5GHz 帯の IEEE 802.11 a モードも 2.4GHz 帯の IEEE 802.11 b/g モードも同時に稼働していました。そしてどちらも通信が可能でした。WHR2-A54G54 や WHR3-AG54 では、どちらか一方しか通信出来なかったので、こうして最初からちゃんと両方の帯域で通信ができているのは大変嬉しいです。

なお国別の電波設定ですが、ath0 の 5GHz 帯のものでは、"JAPAN" を設定すると、古い規格の J52 (34ch〜46ch)の設定となってしまいました。現在の W52, W53 にするには "US" で設定すると 36ch-48ch, 52ch-64ch が設定できるようになります。ath1 の 2.4GHz 帯については、"JAPAN" の設定で大丈夫でした。

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