結果は成功でした。やはり DC-DC コンバータ・チップの ADP3421 の故障が原因でした。
どうも ADP3421 を使用しているマシンで、電源不良の場合には、かなりの確率で ADP3421 が故障している模様です。そのため ADP3421 を交換すると復旧するようです。それも故障している ADP3421 は、製造番号の部分が P から始まるフィリピン産のものばかりのようです。そして現在取り付けているものはマレーシア産のチップです。この生産地の違いで電源不良が発生しなくなればよいのですが、こればかりは経過観察をしてみないと判断できません。
- 製造番号
- P23768 = T22
- P28701 = A22e
- P28708 = A22m
以下は、作業の様子などを撮影したものです。
部品取り用として入手していた不動の ThinkPad T22 です。意外と外観の状態がよいのでとてももったいない感じでした。 目隠しシールの殆どが一度剥がして戻した痕跡があり、すでに中身も抜き取られている可能性がありました。 |
天板などもピーチスキン塗装がしっかりと残っている状態のよいものでした。 |
しかし以前の所有者さんが液晶パネルを交換していたようで、ベゼル部品などが破損していました。 |
キーボードを剥がしてみると、キーボード用ソケットの近くに DC-DC コンバータ・チップの ADP3421 が存在していました。ThinkPad A22e と同じ要領で交換すれば良さそうです。 |
プロセッサの冷却ファンを取り外すとプロセッサが見えてきました。 2647-8EJ の仕様では Pentium III の 900MHz のはずなのですが、700MHz のものが搭載されていました。 以前の所有者さんがプロセッサを交換していたようです。 |
システムボードを取り外した筐体底部の様子です。 この機会にしっかりと掃除をしておきました。 |
これがシステムボードの表面です。 |
そしてシステムボードの裏面です。 |
ThinkPad A22m や A22e と同様に ADP3421 を交換します。 |
今回はチップを剥がすときに焦ってしまったようで、パターンを剥がしてしまいました。 下の列の左から4番目のパターンです。右から4番目のところに、その破片が残っています。 |
仕方がないのでパターンの代わりにリード線でチップと接続することとしました。 剥がれたパターンの先にあったスルーホールへリード線をハンダ付けして、そのリード線をパターンのあった部分へ誘導しておきます。 |
新しい ADP3421 をハンダ付けするときに、剥がれたパターンの代わりとなるリード線も一緒にハンダ付けしました。 |
仮組みの状態で電源を投入してみました。 ADP3421 の交換は成功したようで、無事起動をしました。 パターンを剥がしてしまったので、無事に立ち上がってホッとしました。 |
液晶パネルを取り付けて動作確認をしてみました。 液晶パネルは冷陰極管は劣化しており、赤みを帯びた状態でした。 どうも前の所有者さんは、劣化した液晶パネルをこのマシンのものと交換をしていたようです。 いわゆる悪い部品を集めて作ったマシンの状態でした。 |
そして今回修理した ThinkPad T22 は、当初 T20 だと思っていました。 なぜなら写真のように T20 の型名のあるキーボードが取り付けられていたためです。これも交換されていたようです。 |
液晶パネル周辺の破損は残ったままですが、一応復旧した ThinkPad T22 です。 |
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