メモリカード不良が発生していた NEC LaVie LL370/E へ Debian Jessie の Xfce4 をインストールしました。
経緯
メモリ異常のためか個人ファイルだけでなく、システムファイルにも障害が発生していました。復旧を試みましたが、なかなか思うように復旧が進みませんでした。日頃使っていないパソコンということもあり、新規にインストールし直すこととしました。
Debian Jessie の再インストール
再インストールに当たって、デスクトップ環境は前回パフォーマンスの良かった Xfce4 としました。インストールそのものは順調に終了しました。
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Debian Jessie の Xfce4 デスクトップをインストールした LaVie LL370/E です。 |
サウンド関係のトラブル
いろいろと個人的な環境を設定を終えたころ、音声(サウンド)が出力されないことに気づきました。
以前のインストール記事を参照してみると、Gnome3 の環境で Pulseaudio のコントローラで、「アナログヘッドホン(アンプなし)」で動作していました。
NEC LaVie LL370/E へ Debian Jessie をインストール
http://near-unix.blogspot.jp/2015/05/nec-lavie-ll370e-debian-jessie.html
そこで早速同じ設定をしようとしたところ、Alsamixer は存在しましたが、Pulseaudio のコントローラは見当たりませんでした。そこで Pulseaudio のコントローラである
pavucontrol をインストールしました。
# aptitude update
# aptitude install pavucontrol
すると [アプリケーション]-[マルチメディア]-[PulseAudio 音量調整] としてインストールされました。
これで Gnome3 の時と同様に「アナログヘッドホン(アンプなし)」を選択してみましたが、音声は出力されませんでした。
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PulseAudio のコントローラ |
問題点対策
認識されている関連チップとしては
SiS SI7012 (AD1981B) ということで、カーネル・モジュールは、snd_intel8x0 が使用されていました。この
snd_intel8x0 カーネル・モジュールは、過去にも他機種のパソコンでスピーカとヘッドホンの入れ替えを行ったことのあるチップです。メーカの設計によって様々なバリエーションが存在しているようです。そのため多くのオプション設定ができるようになっています。このオプション設定のうち、音声アンプ回路のオン・オフする部分を負論理にする
"ac97_quirk=inv_eapd" が適応しました。上記のとおり、Gnome3 の時に「アンプなし」で音声が出力されたことからも合致します。なおこの設定を行った時には「アナログヘッドホン/アンプ」を選択します。
オプションの設定は以下の通りとしました。音声アンプ回路のスイッチの設定の他、電話回線のモデムも使用しないことからモデム用のカーネル・モジュール(
snd_intel8x0m)をブラックリストへ追加して読み込まないようにしました。なお今回の設定ファイルの名前は
ll370e.conf としました。そして設定を反映させるためにマシンを再起動させました。
# vi /etc/modprobe.d/ll370e.conf
options snd-intel8x0 ac97_quirk=inv_eapd
blacklist snd_intel8x0m
以上により、音声(サウンド)が出力されるようになりました。
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音声が出力されるようになった LaVie LL370/E です。 |
その他 Alsamixer の [スイッチ] の中の [Headphone Jack Sense] の項目にチェックを入れると音声が出力されなくなりました。音声が出力されないときには、この部分もチェックが必要です。
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[Headphone Jack Sense] の項目にチェックを入れない |