2016年2月4日木曜日

FON2100E をリピータ(中継器)にしました

以前 RAM を 16MB から 32MB へ拡張した FON2100E の使い道を探して、今回リピータ(中継器)として設定してみました。今回はこのリピータ設定の備忘録としての記事です。

リピータ(中継器)として動作中の FON2100E です。

32MB へ RAM を拡張していることから FON2100E には OpenWrt Barrier Breaker 14.07 をインストール済みです。今回の設定はこの OpenWrt Barrier Breaker 14.07 での設定となりますが、他のバージョンでも同様に設定ができるものと思われます。

以下のウェブサイトを参考にしてリピータとしての設定作業を行いました。
Routed Client with relayd (Pseudobridge) [OpenWrt Wiki]
https://wiki.openwrt.org/doc/recipes/relayclient
Repeater configurations here! Both ways, bridged and simple repeater
https://forum.openwrt.org/viewtopic.php?id=39077

リピータの仕様

リピータには様々な形式があるようです。今回設定したリピータの仕様としては、マスター側の無線 LAN ルータの DHCPD によってリピータ側で動作しているパソコンの IP アドレスの設定を行うもので、マスター側の無線 LAN ルータのサブネット内で動作させるものです。OpenWrt の解説では PseudoBridge (偽物の橋)となっています。

下記に今回リピータ(中継器)として設定したデータを記述しておきます。参考にして設定される場合には、適宜変更してください。

基本的な設定データ
  • マスター側の無線 LAN ルータの IP アドレス:192.168.1.1
  • マスター側の無線 LAN ルータの SSID : OpenWrt
  • リピータ(FON2100E)の IP アドレス:192.168.2.1
  • リピータ(FON2100E)の SSID : OpenWrt2
  • リピータが使用するマスター側へ接続する IP アドレス:192.168.1.254

設定手法

基本的に OpenWrt の場合には、telnet ログインした後、コマンドで設定を行ったり、直接 設定ファイルを編集する方が楽に作業ができると感じています。上記の参考ウェブサイトも基本的にこの方法で説明が行われています。この記事でも telnet によるログインの後、コマンドによる設定で説明しています。なお OpenWrt の設定に手慣れている人であれば、ブラウザの設定画面(Luci)からでも設定できます。

リピータ(中継器)ソフトウェアのインストール

まず最初に OpenWrt のブラウザ設定画面(Luci)などから今まで行ってきた設定の初期化を行います。そしてインターネット経由でソフトウェアのインストールができるまでの最低限の設定を行います。ソフトウェアのインストールができる状況となったところでリピータ(中継器)として動作させる二つのソフトウェア(relayd, luci-proto-relay)をインストールします。
# opkg update
# opkg install relayd
# opkg install luci-proto-relay

自動起動するように relayd のデーモンを有効にしておきます。
# /etc/init.d/relayd enable

無線 LAN 部分の設定

無線 LAN の設定ファイル(/etc/config/wireless)を編集します。
ここでの設定の要点は、初期設定時に一個用意されている 'wifi-iface' の項目を二個に増やして、一つをマスター側の無線 LAN ルータからの無線 LAN を受信をするクライアントとして、もう一つをリピータとして無線 LAN の電波を発射するアクセスポイントして設定することです。
# vi /etc/config/wireless
### 編集する wifi-iface の部分だけを抜き出しています###

### マスター側から受信するクライアント部分 ###
config wifi-iface
        option device 'radio0'
        option network 'wwan'
        option ssid 'OpenWrt'
        option mode 'sta'
        option encryption 'psk2'
        option key 'password'

### リピータとして送信する部分 ###
config wifi-iface
        option device 'radio0'
        option network 'lan'
        option ssid 'OpenWrt2'
        option mode 'ap'
        option encryption 'psk2'
        option key 'password'

ネットワーク設定

ネットワークの設定ファイル(/etc/config/network)を編集します。
編集の概要としては 'lan' の項目を修正して、'wwan''stabridge' の項目を追加します。そして 'loopback' の項目には修正ありません。
# vi /etc/config/network
### /etc/config/network の内容です###

config interface 'loopback'
        option ifname 'lo'
        option proto 'static'
        option ipaddr '127.0.0.1'
        option netmask '255.0.0.0'

config interface 'lan'
        option ifname 'eth0'
        option type 'bridge'
        option proto 'static'
        option netmask '255.255.255.0'
        option ip6assign '60'
        option ipaddr '192.168.2.1'
        option delegate '0'
        option gateway '192.168.1.1'
        option dns '192.168.1.1'

config interface 'wwan'
        option proto 'static'
        option ipaddr '192.168.1.254'
        option netmask '255.255.255.0'
        option gateway '192.168.1.1'

config interface 'stabridge'
        option proto 'relay'
        option ipaddr '192.168.1.254'
        list network 'lan'
        list network 'wwan'

DHCP の設定

DHCP の設定ファイル(/etc/config/dhcp)を編集します。
編集の要点としては 'lan' の項目で DHCP サーバとしての機能を停止させるため、「option ignore '1'」を追加します。
そして念の為に 'wan' の項目にも同様の記述があることを確認します。
# vi /etc/config/dhcp
### 編集する lan と wan の部分だけを抜き出しています###

config dhcp 'lan'
        option interface 'lan'
        option dhcpv6 'server'
        option ra 'server'
        option ra_management '1'
        option ignore '1'

config dhcp 'wan'
        option interface 'wan'
        option ignore '1'

ファイアウォールの停止

リピータとして転送速度の低下要因となるファイアウォールは不要ですので、停止させます。ファイアウォールとしての機能は、マスター側の無線 LAN ルータで行っています。
# /etc/init.d/firewall stop
# /etc/init.d/firewall disable

動作確認

動作確認のためリピータ(FON2100E)を再起動させます。
# reboot
リピータとして発信している SSID が 'OpenWrt2' の無線 LAN の電波を受信することができて、そして接続することができれば成功です。インターネットへアクセスできることを確認してください。
またリピータ(FON2100E)の LAN ポートへパソコンを接続してもインターネットへアクセスできることを確認してください。

ここではリピータ側の無線 LAN の SSID を 'OpenWrt2' としましたが、リピータでの動作確認ができれば、無線 LAN 設定ファイルを修正してマスター側と同じ 'OpenWrt' と変更することができます。マスター側の無線 LAN ルータとリピータの無線 LAN の接続を境目なく移動したい場合(ローミング)には、同じ SSID と同じパスワードに設定してください。(追記2016-02-05)同じ SSID の設定の場合、マスター側の無線 LAN ルータとの干渉も位置関係で大きくなることがあります。その場合にはリピータ側の SSID を別名に変更してください。

または、明確にリピータ(中継器)の電波を受信したいときには SSID は別々にしておくことをお奨めします。

メンテナンス方法

リピータの設定を見直すときには、リピータが使用するマスター側へ接続する IP アドレス(192.168.1.254)へ ブラウザ または端末から telnet でアクセスしてください。

その他、パソコンの有線 LAN ポート の IP アドレスを 192.168.2.2 へ設定して、LAN ケーブルでパソコンとリピータ(FON2100E)を接続します。そして ブラウザ または端末から telnet で 192.168.2.1 へアクセスを行ってください。リピータの設定が行えます。
(2016-02-04 メンテナンス方法を修正しました。)

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