2016年3月29日火曜日

FON2200E へ OpenWrt Chaos Calmer 15.05.1 をインストール

32MB 化した FON2200E へ OpenWrt をインストールしました。OpenWrt のウェブサイトからファームウェアをダウンロードしようとしたところ、新しく Chaos Calmer 15.05.1 がリリースされていることを知りました。そこでこの最新の Chaos Calmer 15.05.1 をインストールすることとしました。

32MB 化した FON2200E へ OpenWrt Chaos Calmer 15.05.1 をインストールしました。

概要

FON2200E は 8MB のフラッシュメモリを搭載しています。そのため OpenWrt の最新のファームウェアをインストールすることが可能です。システムメモリを 32MB へ拡張したのも、この最新のファームウェアで動作させるためでした。ただしプロセッサの速度だけは向上させることが出来ないため、ブラウザによる設定画面(LuCi)の動作は、若干遅目の表示となってしまいます。

OpenWrt のインストール

以前はよく Gargoyle で配布している FonFlash を使用していましたが、初回のインストール時には、いろいろと面倒なことが多いため、シリアルコンソールからインストールを行いました。

OpenWrt のダウンロードサイトから次の二つのファームウェアをダウンロードしました。そして TFTP サーバの公開ディレクトリへコピーしました。

https://downloads.openwrt.org/chaos_calmer/15.05.1/ath25/generic/
  • openwrt-15.05.1-ath25-root.squashfs
  • openwrt-15.05.1-ath25-vmlinux.lzma


次に RedBoot 上からシリアルコンソールで操作しながらインストールを行いました。

OpenWrt をインストールするために接続したシリアルケーブルです。

FON2200E の IP アドレスの設定と TFTP サーバの IP アドレスの指定をしました。この場合、FON2200E 本体に 192.168.24.51 を設定して、TFTP サーバに 192.168.24.101 を指定しました。(この記事を参考にしてインストールする場合には適宜環境に合わせて IP アドレスを設定してください。)
RedBoot> ip_address -l 192.168.24.51/24 -h 192.168.24.101
IP: 192.168.24.51/255.255.255.0, Gateway: 0.0.0.0
Default server: 192.168.24.101

フラッシュメモリの初期化を行いました。
RedBoot> fis init
About to initialize [format] FLASH image system - continue (y/n)? y
*** Initialize FLASH Image System
... Erase from 0xa87e0000-0xa87f0000: .
... Program from 0x80ff0000-0x81000000 at 0xa87e0000: .

カーネル(openwrt-15.05.1-ath25-vmlinux.lzma)を TFTP サーバからダウンロードしました。
RedBoot> load -r -v -b 0x80041000 openwrt-15.05.1-ath25-vmlinux.lzma
Using default protocol (TFTP)
-
Raw file loaded 0x80041000-0x80150fff, assumed entry at 0x80041000

 カーネルをフラッシュメモリへインストールしました。
RedBoot> fis create kernel
... Erase from 0xa8030000-0xa8140000: .................
... Program from 0x80041000-0x80151000 at 0xa8030000: .................
... Erase from 0xa87e0000-0xa87f0000: .
... Program from 0x80ff0000-0x81000000 at 0xa87e0000: .

ルートファイルシステム(openwrt-15.05.1-ath25-root.squashfs)を TFTP サーバからダウンロードしました。
RedBoot> load -r -v -b 0x80041000 openwrt-15.05.1-ath25-root.squashfs
Using default protocol (TFTP)
-
Raw file loaded 0x80041000-0x802a0fff, assumed entry at 0x80041000

ルートファイルシステムをフラッシュメモリへインストールしました。
RedBoot> fis create rootfs
... Erase from 0xa8140000-0xa83a0000: ......................................
... Program from 0x80041000-0x802a1000 at 0xa8140000: ......................................
... Erase from 0xa87e0000-0xa87f0000: .
... Program from 0x80ff0000-0x81000000 at 0xa87e0000: .

最後に RedBoot の起動設定をしました。青色部分が変更するために入力した部分です。IP アドレスの部分は、読者さんの環境に合わせて変更してください。
RedBoot> fconfig
Run script at boot: true
Boot script:
.. fis load -b 0x80100000 loader
.. go 0x80100000
Enter script, terminate with empty line
>> fis load -l kernel
>> exec
>> (リターンだけ)
Boot script timeout (1000ms resolution): 3
Use BOOTP for network configuration: false
Gateway IP address: 192.168.24.1
Local IP address: 192.168.24.51
Local IP address mask: 255.255.255.0
Default server IP address: 192.168.24.101
Console baud rate: 9600
GDB connection port: 9000
Force console for special debug messages: false
Network debug at boot time: false
Update RedBoot non-volatile configuration - continue (y/n)? y
... Erase from 0xa87e0000-0xa87f0000: .
... Program from 0x80ff0000-0x81000000 at 0xa87e0000: .

OpenWrt のインストールの終わった FON2200E を再起動させました。
RedBoot> reset

動作確認

シリアルコンソールの画面で起動して行く様子を眺めました。第一回目の起動時にフラッシュメモリに個別の情報を保存する領域を確保する動作をします。この動作に長い時間を必要とします。この動作中は電源を切ることができませんが、その他の設定作業は行うことができます。一通り設定をしたところで、再起動させて問題なく動作することを確認しました。

POWER ランプ消灯問題

FON2202 用の RedBoot を使用して 32MB 化しましたが、OpenWrt が起動する途中で LED ランプを制御している GPIO 部分をリセットするらしく、途中で POWER ランプが消灯してしまいます。これも以前に行った LED 設定で解決しました。下記記事を参考にしてください。
FON2201 を 32MB 化すると電源 LED が点灯しません
http://near-unix.blogspot.jp/2015/06/fon2201-32mb-led.html
POWER ランプを LED 設定で点灯させました。


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