今回入手したのは Symbol 社の PoE パワーインジェクターです。型番が AP-PSBIAS-T-1P-AF というものです。安価に落札することが出来たので、同じものを二個落札してきました。
今回入手した PoE パワーインジェクターです。 |
早速入手した PoE パワーインジェクターの動作確認をしてみました。
すると一台は正常に電源を供給して PoE 対応の SIP 電話機(48V 仕様のLinksys SPA942, Cisco CP-7911, MITEL 5330 など)を動作させることができました。しかしもう一台は何故か PoE 電源を供給することが出来ませんでした。SIP 電話機に PoE 電源を供給出来なかった個体では、本体電源が投入されていることを示す緑色の Main と表示された LED ランプが点滅状態で、PoE 電源を供給していることを示す Power Active の LED ランプは消灯したままの状態となっていました。
左の端子が PoE 電源出力端子です。 |
SIP 電話機へ PoE 電源を供給しているところです。 |
中古品だったので、もともと故障していたのでしょうか? それとも他に原因があったのでしょうか?
底面に貼られている製品ラベルを詳しく観察してみますと、SIP 電話機が動作したものは QS-6049-N01 Rev.A02 となっていました。そして SIP 電話機が動作しなかったものには QS-6049-N01 Rev.A03 の表示となっていました。
底面にあるラベルシールの様子です。 異なる部分は、このリビジョンの部分だけです。 |
このリビジョン番号の違いためなのか、イーサネット・ソケットの端子形状が通常のものと異なっているものが設置されていました。動作しなかった Rev.A03 は8本の接点の内、2本の接点の形状が意図的に曲げられていました。これは製造段階からのもので、活線接続の際に2本の接点が他の6本の接点より先に電気的に接続出来るような形状となっていました。
Rev.A03 のイーサネット・ソケット端子の接点の様子です。 |
もしかすると、PoE 電源供給を開始する手順(プロトコル)に Symbol 社独自の方式が採用されている可能性も否定できないところです。PoE 電源を供給する手順に適合しなかった SIP 電話機に PoE 電源を供給しなかったことも考えられます。なおどちらの個体のパネルにも PoE 電源供給の規格の IEEE 802.3af の文字が表記されていました。
意外と安価に落札することができた PoE パワーインジェクターだったのですが、入手するときには注意が必要のようです。
0 件のコメント:
コメントを投稿
注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。