入手当初から気になっていた ThinkPad T30 の色にじみについて対策方法がありましたので報告します。色にじみとは、白い画面に黒い文字を表示した場合、文字の周囲や文字の内部に色が乗ってしまう現象です。写真などの絵柄の場合には気になることはないのですが、文字などのように注力して見るものの場合、この色にじみがとても気になって仕方がありませんでした。今回この色にじみを解消というか軽減することが出来たため、同じ ThinkPad T30 をお持ちの読者さんの参考になればと考えています。
もともと落下品だった ThinkPad T30 は液晶パネルなどに強いショックを受けていたものと想像していました。そのためこのショックで何かの調整が狂って色にじみが発生しているものと思っていました。
昨日、ThinkPad T30 の筐体の修理を行ったとき液晶パネルの周囲などをつぶさに観察してみましたが天板部分の傷のみで内部まで物理的な破損は見当たっていませんでした。もしかすると物理的な原因で色にじみが発生しているのではないと思いはじめていろいろと調査してみました。
そこで xorg.conf の設定などを調べて、インストールしてある Puppy Linux 5.2.8 がどのように液晶パネルを駆動させているのかを調べてみました。
するとちゃんと ATI Mobility Radeon 7500 を認識して動作させているようでした。ここで設定が大きく間違っていたらディスプレイに何も表示されなくなってしまうので、問題ないようでした。念のためディスプレイの設定を変更してスキャン速度などを変更してみようと思いました。もしかしてスキャン速度が速すぎて液晶パネルが十分に応答出来ていない可能性があると思ったからです。しかし Puppy Linux では GUI で簡単にスキャン速度の変更が出来ないようです。xorg.conf を直接変更してもよいのですが、液晶パネルの諸元が不明なまま xorg.conf を変更するには勇気と忍耐が必要でした。そこで xorg で上手く表示出来なかったときのために予備で用意されている vesa で表示させてみることとしました。
するとどうでしょう!色にじみが解消されてしまいました。私の予想が的中したようで、 ATI Mobility Radeon 7500 の設定を xorg はもっとも高性能で高速な動作をさせていたようです。液晶パネルの応答が十分ではなく、色にじみを起こしていたようです。vesa ではしょぼい最低限の動作をしているので色にじみも無く、しっかり表示できたようです。色にじみ対策は、あっけない幕切れとなってしまいました!
一応 xorg と vesa で表示した液晶パネルの表示の様子を撮影してみました。肉眼ではしっかりと認識できる色にじみですが、写真にするとよく判らなくなりました。しかし参考になればと思って以下に掲載しておきます。違いが判るでしょうか?
[ xorg で表示]
肉眼では文字の周囲に黄色い色あり、文字の中にも青色を感じました。持ちを読もうとするとき、この色がチラチラして気になります。
[ vesa で表示]
注目してみれば文字の左側に青色、右側に赤色の色にじみがありますが、他のパソコンの色にじみと同程度のもので、文字を読むのも気になりません。
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