筐体が破損していた ThinkPad T30 を修理しました。
先日報告した ThinkPad T30 には、右奥の液晶パネルを支える金具近くと、液晶パネルの底面部分に破損がありました。どうも気になって仕方がなかったので思い切って ThinkPad T30 を分解して、破損箇所を接着剤で修理してみました。
ThinkPad T30 の分解は今回が初めてですが、なぜか順調に分解が出来てしまう自分が怖かったです(笑)。ThinkPad シリーズはそれぞれ構造は異なりますが、どこか似通った部分が多く、部品の様子を観察するだけで大体の分解手順が解ってしまいます。
マザーボードというのか、システムボードと呼ぶのかよく解りませんが、これを取り出しました。気になっていた mini-PCI コネクタ部分の追いハンダをしておきました。またシステムボード全体も掃除をして綺麗にしておきました。
プラスチック製の筐体の底の部分を取り出して、いよいよ接着作業に取りかかりました。どうも RS232C の D-SUB コネクタと一緒に筐体を接着すると強度が取れそうだったので二液性のエポキシ接着剤で固定しました。裏側からしっかりとエポキシ接着剤を塗りつけ、表面に少しはみ出す程度で接着部分を固定して硬化を待ちました。表面にはみ出した接着剤は拭き取った方が綺麗な仕上がりとなりますが、より強度が得られるのではないかと考えて写真のように若干はみ出したまま硬化させました。
次に液晶パネルの分解を行って天板の取り外しを行いました。液晶パネルの周囲にある隠しネジを取り外し、周囲の爪で留めてあるベゼルを取り外そうとしたところ、ベゼルの下の部分が液晶パネル本体と一緒に両面テープで固定されていました。そこでベゼルと液晶パネル本体を一緒に取り外しました。このとき無線LANのアンテナに接続するケーブルが絡まるように取り付けてあったので、このアンテナケーブルに注意しながら分解作業を行いました。
ようやく天板を取り出して破損箇所を指で元の位置に押し戻そうとしたところ、破損していた箇所が破断して取れてしまいました(涙)。そして破断した部品を元の位置に合わせてみると、何と!長さが長くて所定の位置に収まらないのです。無理に押し込むと、破断箇所から伸びている割れ目を押し広げながら山の形になってしまうのです。どうも落下の強い衝撃を受けてプラスチックの天板の破断箇所が押し伸ばされながら割れていったものと思われました。
このままでは接着しても変な形となるため、ヤスリで長さを調整してぴったり填るようにしてエポキシ接着剤で固定をしました。
ここまで作業を終えておよそ3時間ほど待って組み立て作業を行いました。エポキシ接着剤は5分間で硬化するものを選びましたが、やはり十分な時間を待った方がより硬化が進むので待ちました。
分解と逆の手順でどんどんと組み立てて行きました。そして組みあがったところで、電源を入れて動作確認を行いました。問題もなく起動してくれてホッとしました。
今回の分解で気づいたことですが、IBM の非認証の無線LANカードをインストールしたときに出る 1802 エラーですが、これが再び表示されてしまうようになりました。CMOS メモリのバッテリを抜いたので、この CMOS メモリの情報が消えてしまったためのようです。このことから 1802 エラー回避のプログラムは EEPROM に回避内容を書き込むのではなく、 CMOS メモリの中を書き換えていることが判りました。CMOS メモリのバッテリを交換などで抜いたときには再び 1802 エラー回避プログラムで書き込みを行う必要がありました。
こうして修理した ThinkPad T30 を触っていると、不思議な愛着を感じるようになります!やっぱりすぐにオークションに再出品しなくて善かったと思っています。
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