2014年7月14日月曜日

Tomato by Shibby の k24 と k26 ファームウェアの比較

Shibby 版の Tomato ファームウェアはすっと Linux カーネルの 2.4 系列のものを使用してきました。

今回 Linux カーネル 2.6 系を使用したものを使用して、2.4 系のものと比較をしてみました。

使用した機器はバッファローの WBR2-G54 (BCM4712) と WHR-G54S (BCM5253) です。

今回 計測実験を行った二機種のルータです。

カーネル 2.6 系にはいくつかの目的別のファームウェアが用意されていますが、4MB のフラッシュメモリに記憶できる tomato-K26-1.28.RT-MIPSR1-121-Mini.trx (3.5MB) を使用しました。ほんの少し容量の大きな tomato-K26-1.28.RT-MIPSR1-121-MiniVPN.trx (3.8MB) は、「File is too big to fit in MTD」と表示されて書き込みが出来ませんでした。やはりカーネル 2.6 系の方が容量がどうしても大きくなってしまうようです。さらに OpenVPN をなどが 2.6 系の mini 版では省かれています。そのため OpenVPN の使用を予定されている場合には、カーネル 2.4 系のものを選択するしかないようです。

今回のこの二種類の機種において、カーネル 2.4 系と 2.6 系の二種類のファームウェアでデータ転送速度の計測を行なってみました。以前と同様に 100MB 程度の単一ファイルを FTP 転送でダウンロードすることを5回行なって、その平均値を求めました。

そして接続は家庭内の LAN へルータの WAN 側を接続して、NAT 変換しながらルーティングを行なっている状況にしました。さらに無線 LAN は、WAP2-AES による接続を行なっています。データ転送を行うパソコン側には、Linksys WPC54GS を使用しています。

WBR2-G54 の測定結果
  • 2.4 系 1,733KB/s (13,864Kbps)
  • 2.6 系 1,681KB/s (13,448Kbps)

WBR2-G54 の外観

WHR-G54S の測定結果
  • 2.4 系 2,284KB/s (18,272Kbps)
  • 2.6 系 2,155KB/s (17,240Kbps)

WHR-G54S の外観

なんとも興味深い結果となりました。通常のパソコンでも Linux カーネルの 2.4 系の方が 2.6 系のものよりも動作が機敏であると感じられることが多いのですが、このような転送速度の計測では明瞭に差が顕れてきました。どちらのルータも 2.4 系のカーネルのものが転送速度が上回っています。単純な動作速度を求める場合には 2.4 系のカーネルのものを選択する方がよいようです。ただルータ自身に USB 端子があり、外部へ USB メモリや USB ハードディスクを接続できる機種においては 2.6 系の方が有利だと思われます。

そして二種類のルータの転送速度の違いは使用しているチップセットの性能の違いが顕れたものと思われます。同じクロック速度を持っていても新しいチップセットの方がより速く処理をしているようです。

今回こうしてデータ転送速度の計測を行なって、改めてカーネル 2.4 系の優秀性を感じました(笑)。もちろんルータのファームウェアは 2.4 系のものに書き戻しておきました。

ファームウェア書き換え中は DIAG のランプが点灯します。
参考 URL
Tomato by Shibby http://tomato.groov.pl/
2.4 系ファームウェア tomato-ND-1.28.5x-121-VPN.trx
2.6 系ファームウェア tomato-K26-1.28.RT-MIPSR1-121-Mini.trx

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