長かった梅雨が明けると一気に真夏モードへ突入してしまいました。いつも気になってしまうのがパソコンのCPU温度です。
2003年から長くメインパソコンとして使っている自作パソコンには大型のヒートシンクを装着していることもあり、真夏の昼下がりの30度を越える気温でもCPU温度は40度台をキープしています。50度を越えることは滅多にありません。
自作パソコンのように大型のケースを使用している場合には冷却力の強い大型のヒートシンクを取り付けることが可能ですが、これがスリム型のもの場合ちょっと困ったことになります。
以前ヤフオクで入手したIBM A51 ( pentium4-3.2GHz ) には背の低いヒートシンクが装着されていて、それを小型の2個のファンで空冷する状況になっています。
元々空気の流れがよくないのか?ヒートシンクの周囲に手をかざしても温風が上手く流れているように感じません。
おまけにCPUがPentium4 シリーズの中で最も発熱が多いPrescottのコアのものです。
電源を入れてアイドリング状態ですでに60度近くまで温度が上昇しています。少し負荷のある処理をさせると70度超えとなってしまいます。
70度ぐらいになると小型のファンの回転数も4000回転を越えるまでになって、回転音と風切り音で結構うるさい状況になってしまいます。
こんな状況のパソコンですから、少しでも何とかしたいと思って今回CPUとヒートシンクの間のグリスアップをしてみることとしました。
もともと中古品ということで入手したものですので、前の持ち主がどのようなことをしていたかも解らないので、この機会にヒートシンクを取り外して、接合面の状況を確認してみることとしました。
とりあえずCPUからヒートシンクを引き剥がすことから始めました。何の抵抗もはくヒートシンクが剥がれました。熱伝導シールによって熱接合をしていたようですが、すでに機能を果たしていない状況のようでした。
ヒートシンク側の状態です。もともとメーカー組み立て当時からヒートシンクとの接合が悪かったような模様が見えます。
これはCPU側の状態です。
どうもCPUの温度が高めの原因の一つにこの部分にありそうです。グリスアップでCPUの温度低下の期待が持てます。
早速プラモデル用のうすめ液を使って丁寧に古い熱伝導シールを溶かして拭き取りました。結構時間がかかります。一部分なぜか異常に硬く固まってしまっている部分がありました。焦らずじっくりとうすめ液をなじませながら拭きとることが大切です。このとき手荒れ防止の意味も込めてゴム手袋を使っています。
CPUの表面も綺麗にしたところで、ヒートシンクの接合面にシリコングリスを薄く塗ります。プラスチック板の切れ端を使って薄く伸ばして、片側からゆっくり空気を押し出す感じで密着させてゆきます。
以前はCPUの中央部にシリコングリスを一滴着けておいて、これをヒートシンクで押し広げるように押し付けることをやっていたこともありましたが、押し広げたつもりでも片側にグリスのない部分が発生していたことが以前に一度あったので、その後は写真のように全体に薄く伸ばす方法に切り替えました。
早速グリスアップした状態で電源を入れて負荷の掛かる処理をさせてみました。
やはりCPUの温度はグングンと上昇しますが、以前は最高75度まで上昇していたものが70度どまりとなっていました。なんと5度の温度差が出ました。
CPUの温度が高めなことに変わりありませんが、これだけで温度上昇を多少ですが抑えることが出来たのは有意義なことだと思っています。
読者さんの手元のパソコンもCPUの温度が高めな場合、CPUとヒートシンクの間のグリスアップを試みるもの一つの手段かもしれません。
なお元々上手く熱伝導していた場合には、グリスアップによる効果は見込めません。ただ古いパソコンでヒートシンクを取り外すとき、簡単に取り外すことができるものの場合、熱伝導が悪かったことが予想されるため、期待が持てます。逆にヒートシンクを取り外すとき、CPUがヒートシンクに付いてきた場合には熱結合はしっかりしていますので期待が持てないことでしょう。
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