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2015年4月30日木曜日

Debian Jessie の Gnome3 Nautilus のメニュー表示

先日 Debian Wheezy から Jessie へアップグレードしたマシン(ThinkPad R51e)において Gnome3 のファイル・マネージャ Nautilus (ノーチラス)の設定ができないことに気づきました。flashback モード で動作しているから表示されないのかもしれません。

いわゆるメニューが見当たらないのです。特に困ったのが、表示されるファイルやフォルダの順番がフォルダ優先になっていないことでした。これでは今まで見慣れた感じで操作できないので困ってしまいました。

dconf エディタから Nautilus の項目(sort-directries-first)を編集すれば、もちろん希望のフォルダを優先して表示してくれるようになります。しかし dconf エディタでの操作は一般ではなく、さらに項目を探し出すのに一苦労です。

いろいろ調べてみると [アプリケーション]-[ユーティリティ]-[Tweak Tool] の設定で [トップバー] の [アプリケーションメニューを表示する] の項目が 「オン」となっていたものを「オフ」とすると、Nautilus のウィンドウの左上にアイコンが表示されるようになり、このアイコンをクリックするとメニューが表示されます。この他にも Gnome3 の標準アプリケーション・ソフトウェアも自動的にアイコンが表示されるようになってメニューが操作できるようになりました。なんとなく、この「オン」と「オフ」は逆ではないかと思っています。

Tweak Tool (Gnome Shell)の設定画面です。
Nautilus のウィンドウの左上にメニューのアイコンが追加されました。


Debian Jessie で 無線 LAN アダプタのドライバの再ビルド

Debian Wheezy で行ってきた無線 LAN アダプタのデバイス ID を追加しての再ビルドをこの Debian Jessie でも行いました。

私が再ビルドを行った以下の四つのドライバ・モジュールは、Wheezy も Jessie も同じ変更で対応可能でした。Wheezy で 5GHz 帯の IEEE 802.11 a が動作しない zd1211rw や ar5523 は、Jessie でも動作しませんでした。

以下の URL で各ドライバ・モジュールをダウンロードすることができます。何らかの問題を含んでいる可能性があります。自己責任でご使用ください。

ダウンロード

ar5523 デバイス ID 追加

  • NEC Aterm WL54SU 0409:0166
  • コレガ CG-WLUSB2GS 07aa:0031
  • バッファロー WLI-U2-KAMG54 0411:0092
  • バッファロー WLI-U2-AMG54HP 0411:00aa

ar5523.ko
https://drive.google.com/file/d/0B5QdaY5lu2e3U3pCNi1rVXkxVlk/view?usp=sharing
コピー先
/lib/modules/3.16.0-4-686-pae/kernel/drivers/net/wireless/ath/ar5523/ar5523.ko
(注意)コピー先は念の為 locate ar5523.ko で確認してください。
ar5523.c
https://drive.google.com/file/d/0B5QdaY5lu2e3X19HZHdwWWJVNjA/view?usp=sharing


ath5k IEEE 802.11 a へ対応

  • NEC Atrem WL54S
  • コレガ CG-WLCB54AG2

ath5k.ko
https://drive.google.com/file/d/0B5QdaY5lu2e3LVVYWUJnS0RpcFU/view?usp=sharing
コピー先
/lib/modules/3.16.0-4-686-pae/kernel/drivers/net/wireless/ath/ath5k/ath5k.ko
(注意)コピー先は念の為 locate ath5k.ko で確認してください。
base.c
https://drive.google.com/file/d/0B5QdaY5lu2e3RVBteXY3eGk2bFk/view?usp=sharing
eeprom.c
https://drive.google.com/file/d/0B5QdaY5lu2e3S0pLblUyZlc0ZFU/view?usp=sharing


rt2800usb デバイス ID 追加

  • バッファロー WLP-UC-AG300
  • アイ・オー・データ WN-AG300U
  • プラネックス GW-US300MiniS
  • ロジテック LAN-GMW/PSP (LAN-W150N/U2)

rt2800usb.ko
https://drive.google.com/file/d/0B5QdaY5lu2e3U0xiS1V3QmVlTms/view?usp=sharing
コピー先
/lib/modules/3.16.0-4-686-pae/kernel/drivers/net/wireless/rt2x00/rt2800usb.ko
(注意)コピー先は念の為 locate rt2800usb.ko で確認してください。
rt2800usb.c
https://drive.google.com/file/d/0B5QdaY5lu2e3NkdTRm5SZ015Tkk/view?usp=sharing


zd1211rw デバイス ID 追加

  • バッファロー WLI-UC-AG 0411:00f3
zd1211rw.ko
https://drive.google.com/file/d/0B5QdaY5lu2e3dU51ZDFJLWxiTzA/view?usp=sharing
コピー先
/lib/modules/3.16.0-4-686-pae/kernel/drivers/net/wireless/zd1211rw/zd1211rw.ko
(注意)コピー先は念の為 locate zd1211rw.ko で確認してください。
zd_usb.c
https://drive.google.com/file/d/0B5QdaY5lu2e3ZFViVHpxMG9PQXM/view?usp=sharing

共通事項

ドライバ・モジュールをコピーした後は、depmod -a でカーネル・モジュールの依存関係の解決をしてください。

2015年4月29日水曜日

Buffalo WLE-MYG 指向性無線 LAN アンテナ

バッファローの指向性無線LANアンテナの WLE-MYG をインターネット・オークションにて入手しました。2.4GHz 帯の IEEE 802.11 b/g 対応の製品で、アンテナ・ケーブルの先端は極端に小さなプラグのルーセント・タイプとなっていました。

今回入手したバッファロー WLE-MYG です。

方向を変えられる台座に固定して使用することを前提にしていますが、この台座の部分が軽く、簡単に向きなどが変わってしまうため、何らかの方法で固定する必要があります。

WLE-MYG 本体に台座を取り付けたところです。
とても軽いので、アンテナケーブルの張力でさえ支えられません。
台座の裏側には分厚い金属板があり、おもりとしての役割と固定ネジの受け口の役割を兼ねていました。

手元に届いたものを観察してみると、何と!ルーセント・タイプのプラグが壊れていました。センターピンが曲がっており、四つの爪のうち、一枚が割れて無くなっていました。さらにもう一枚も割れて抜けてしまいそうな感じとなっていました。よくインターネット・オークションで見かける状態のものでした。もう少し確認して入手しておけば良かったと落胆しています(涙)。

四枚の爪のうち、一枚が割れて無くなっていました。
さらにセンターピンが斜めになっています。どうも無理にプラグを押し込んだことが破壊の原因となった模様です。

このアンテナでどの程度無線環境が改善されるのか気になっていましたが、どうも今回は確認ができそうにありませんでした。SMC タイプのプラグが取り付けられているアンテナ・ケーブルを入手して交換ができるようであれば、交換を行いたいと思っています。ルーセント・タイプのプラグは、小さすぎる上に脆弱なため、とても一般消費者が気軽に取り扱えるものとは思われません。

ThinkPad T30 を Debian Jessie へアップグレード

昨晩 ThinkPad R51e を試験的に Debian Wheezy から Debian Jessie へアップグレードしましたが、今回は ThinkPad T30 を Dbien Jessie へアップグレードしました。

Debian Jessie へアップグレードした ThinkPad T30 です。

ThinkPad R51e のときには、デスクトップ環境が Gnome3 でしたが、今回の ThinkPad T30 のデスクトップ環境は Xfce4 を使用しています。このデスクトップ環境の違いがアップグレードによって何らかの影響を受けるのか見極めるのが課題でした。
Debian Jessie へアップグレード
http://near-unix.blogspot.jp/2015/04/debian-jessie.html

結論から言えば、問題なくアップグレードが可能でした。

ただし、下記の記事で行った CUPS 関係の設定変更でアップグレードの途中に問い合わせがあり、この問いわせに対して Debian Wheezy で設定を行った内容を引き継ぐという "N" の回答で問題ありませんでした。後で CUPS 経由のネットワーク・プリンタへの印刷を行なってみましたが、正常に印刷できました。
Debian Wheezy LXDE でブラザーのプリンタを設定
http://near-unix.blogspot.jp/2014/06/debian-wheezy-lxde.html

Debian Wheezy の Cups で {job_originating_user_name} と表示される件
http://near-unix.blogspot.jp/2014/06/debian-wheezy-cups-joboriginatinguserna.html
ThinkPad T30 から CUPS のテスト印刷を行ったところです。
以前は無かった Debian のロゴマークがありました(笑)。



Debian Jessie へアップグレード

4月25日に Debian 8 Jessie がリリースされました。早速我が家でも試しに Debian 7 Wheezy から Debian 8 Jessie へアップグレードを行ってみました。いきなり仕事用のパソコンで行うと大変なことになりそうなので、ThinkPad コレクションの中から あまり使用していない機種の ThinkPad R51e で試験的にアップグレードを実施しました。

Debian Jessie へアップグレード作業手順

以前 Debian 6 Squeeze から Debian 7 Wheezy へアップグレードを行った方法に習って作業を行いました。
debian wheezy へアップグレード
http://near-unix.blogspot.jp/2013/07/debian-wheezy.html

結論から述べますと、この Squeeze から Wheezy へのアップグレードへの手法で問題なくアップグレードが可能でした。

作業手順は前回同様に次の手順となります。
  1. /etc/apt/sources.list の編集
  2. apt-get update
  3. apt-get upgrade
  4. apt-get dist-upgrade

1. /etc/apt/sources.list の編集

/etc/apt/sources.list の中の wheezy を jessie へ変更します。
# vi /etc/apt/sources.list

vi エディタを使用の場合、次のコマンドで一括変換が可能です。
:%s/wheezy/jessie/g

なお私の場合には Iceweasel (Firefox) のために  mozilla.debian.net をリポジトリとして設定していました。mozilla.debian.net では、Jessie への対応が行われていないようで、現時点ではリポジトリを取得できないことから行頭に "#" を追加して、コメントアウトしておきました。
[追記 2015-05-15]  mozilla.debian.net のリポジトリが Debian Jessie に対応しました。コメントアウトの必要はなくなりました。
# deb http://mozilla.debian.net/ jessie-backports iceweasel-release

2. apt-get update の実施

アップグレードに apt-get 派と aptitude 派が存在しているようですが、システムアップ・グレードのときには apt-get の方が問題が発生しにくいようです。以下は apt-get で記述しています。
# apt-get update

流れてゆくメッセージの中にエラーがないかよく観察しておきましょう。問題があればリポジトリ先の見直しなどを行ってください。

3. apt-get upgrade の実施

apt-get upgrade で周辺部のシステムのインストールから始めます。
# apt-get upgrade
アップグレード: 648 個、新規インストール: 0 個、削除: 0 個、保留: 742 個。
251 MB のアーカイブを取得する必要があります。
この操作後に追加で 69.2 MB のディスク容量が消費されます。
続行しますか [Y/n]? ----- [リターン・キー]
changelog を読んでいます... 完了
ここで変更部分の案内が表示されますが、"q" キーで抜けてください。すると自動的にアップグレード作業が継続します。
アップグレードの途中で次のようにデーモンの再起動についての問い合わせがありましたが、[Yes] として、その後の作業でデーモンの再起動で問い合わせをすることなく、再起動させながらの作業を継続させました。


(参考)我が家の ThinkPad R51e では、ここで一時間ほどの時間がかかりました。

4. apt-get dist-upgrade の実施

apt-get dist-upgrade でシステムの中心部の変更を行います。
# apt-get dist-upgrade
アップグレード: 740 個、新規インストール: 669 個、削除: 47 個、保留: 2 個。
992 MB のアーカイブを取得する必要があります。
この操作後に追加で 973 MB のディスク容量が消費されます。
続行しますか [Y/n]? ----- [リターン・キー]
changelog を読んでいます... 完了
ここで変更部分の案内が表示されますが、"q" キーで抜けてください。すると自動的にアップグレード作業が継続します。

(参考) 我が家の ThinkPad R51e では、ここで二時間ほどの時間がかかりました。

5. 再起動と動作確認

私の環境では、アップグレードを行ったあとは、文字化け状態となっており、再起動が通常方法ではできませんでした。そこで端末上からリブートさせました。
# reboot

マシンの再起動で最初に眺める GRUB2 の画面が今までものとは設定が変更になったようで、違和感を感じました(笑)。
そして GDM のログイン画面でも軽い衝撃を受けたあと、Gnome3 のデスクトップ画面の背景が Wheezy の強く主張した Debian のグルグル・デザインから控えめなものになっていて、心休まるデザインで安心しました(笑)。
新しくなった Debian Jessie を使っての印象ですが、「良くも悪くも変わっていない」、そして細部が見直されたという印象でした。

これからしばらく この ThinkPad R51e で Debian Jessie を運用して、我が家での設定の見直しポイントなどを洗い出して、今後行う他のマシンでのアップグレードに備えようと思っています。

2015年4月28日火曜日

NEC Aterm WL54SU と ar5523 ドライバの再ビルド

インターネット・オークションにて NEC Aterm WL54SU (PA-WL/54SU) を入手しました。

特徴など

WL54SU は、USB プラグの根本の部分が回転する構造となっており、USB ポートへ装着したあと、本体を任意の方向へ向けることができるようになっています。しかし、この自在に向きを変える構造が細くなっていることから、強度的な問題もあるようです。
無線LAN環境は、IEEEE 802.11 a/b/g 対応となっており、チップセットとして Atheros AR5005UX (AR5523) を使用している模様です。

今回入手した NEC Aterm WL54SU です。

Debian Wheezy Backports では動作しません

Debian Jessie では、AR5523 に標準対応ということになっていますが、私が現在使用している Debian Wheezy では、Backports 対応ということでした。下記の Debian Wiki を参考にして、カーネル 3.16.0 と AR5523 用のファームウェアのインストールを行いました。
Debian Wiki -- ar5523
https://wiki.debian.org/ar5523

Backports のカーネルと AR5523 ファームウェアのインストール
# apt-get -t wheezy-backports install linux-image-$(uname -r|sed 's,[^-]*-[^-]*-,,') firmware-atheros

(注意事項)AR5523 のファームウェア(ar5523.bin)は、Backports 用の firmware-atheros の中に入っています。標準の firmware-atheros には存在しませんので注意が必要です。すでに標準の firmware-atheros をインストール済みの場合には、一度アンインストールを行ったあと、再度 Backports の firmware-atheros をインストールしてください。

以上のインストール作業を Debian Wiki に基づいて行いましたが、WL54SU の認識すらしてくれませんでした。

ar5523 ドライバ・モジュールへデバイス ID の追加

このところ積極的に行なっているドライバ・モジュールに対してデバイス ID の追加をこの ar5523 にも行なってみました。

1. ar5523 のドライバ・モジュールの存在するディレクトリへ移動します。
# cd /usr/src/linux-source-3.16/drivers/net/wireless/ath/ar5523/

2. ar5523.c を編集してデバイス ID (0409:0166) を 1786 行目あたりに追加します。
# vi  ar5523.c

3. ビルドします。
# make -C /lib/modules/$(uname -r)/build M=$(pwd)

4. 出来上がった ar5523.ko をコピーしてインストールします。
# cp ar5523.ko /lib/modules/3.16.0-0.bpo.4-686-pae/kernel/drivers/net/wireless/ath/ar5523/ar5523.ko

5. カーネル・モジュールの依存関係の解決をします。
# depmod -a

6. 動作確認をします。
modprobe で ar5523 ドライバ・モジュールを一度アンロードしたあと、再度 WL54SU を装着します。
#  modprobe -r ar5523

デバイス ID の追加では動作しません

残念ながらデバイス ID を単純に追加するだけでは、認識までするものの動作しませんでした。dmesg でカーネルからのメッセージを確認をすると次の内容が気になりました。
could not initialize adapter

初期化が出来ていないというもので、ファームウェアが WL54SU 本体に導入されなかったのか、不適合であった場合によく見かけるものです。

そこで改めてデバイス ID のテーブルを観察してみました。そして出来上がった ar5523.ko のモジュール情報も観察してみました。
# modinfo ar5523
すると不思議な現象を発見しました。
alias: usb:v0409p0167d*dc*dsc*dp*ic*isc*ip*in*
alias: usb:v0409p0166d*dc*dsc*dp*ic*isc*ip*in*

NEC のメーカ ID の 0409 はデバイス ID テーブルには、一個しか存在していないはずなのに、二個の 0409 のデバイスが登録されているのです。それも連続して二個です。他のデバイスも同様の状態となっていました。

Debian Wiki の ar5523 のページの対応デバイスの部分を見て原因がはっきりしました。デバイス ID が二個並んでおり、そのうち一つは「ファームウェア無し」のものでした。どうも ar5523 ドライバ・モジュールをビルドすると、自動的に二つのデバイス ID が登録されてしまうようです。

デバイス ID の対策を行なって再ビルド

ar5523.c の 1745 行目からの部分を観察すると、デバイス ID テーブルの ID そのものとデバイス ID に 1 を加算した ID を登録していることが判明しました。
#define AR5523_DEVICE_UG(vendor, device) \
        { USB_DEVICE((vendor), (device)) }, \
        { USB_DEVICE((vendor), (device) + 1), \
                .driver_info = AR5523_FLAG_PRE_FIRMWARE }
#define AR5523_DEVICE_UX(vendor, device) \
        { USB_DEVICE((vendor), (device)), \
                .driver_info = AR5523_FLAG_ABG }, \
        { USB_DEVICE((vendor), (device) + 1), \

そこで、デバイス ID テーブルへ登録する デバイス ID から 1 を差し引いたものを登録してみました。
AR5523_DEVICE_UX(0x0409, 0x0165),       /* NEC / WL54SU */

この状態で再度 ar5523 ドライバ・モジュールを再ビルドして動作確認を行なってみました。

新しいデバイス ID の登録で動作しました

デバイス ID を 1 ほど減算した ID を登録した ar5523 ドライバ・モジュールで動作しました。ただし 2.4GHz 帯の IEEE 802.11 b/g モードだけの動作でした。なぜか 5GHz 帯の IEEE 802.11 a では動作しませんでした。

その他の ar5523 に依存する無線LANアダプタの確認

手元に AR5523 チップを使用している無線LANアダプタがあります。これらのデバイス ID を追加してar5523 ドライバ・モジュールを再ビルドしてみました。
  • コレガ CG-WLUSB2GS 07aa:0031
  • バッファロー WLI-U2-KAMG54 0411:0092
  • バッファロー WLI-U2-AMG54HP 0411:00aa
AR5523 チップ搭載の無線 LAN アダプタです。

ar5523.c への登録例
AR5523_DEVICE_UG(0x07aa, 0x0030),       /* Corega K.K. / CG-WLUSB2GS */
AR5523_DEVICE_UX(0x0411, 0x0091),       /* Buffalo / WLI-U2-KAMG54 */
AR5523_DEVICE_UX(0x0411, 0x00a9),       /* Buffalo / WLI-U2-AMG54HP */
コレガ CG-WLUSB2GS
IEEE 802.11 b/g 動作の製品ですが、ちゃんと認識して、正常に動作しました。

コレガ CG-WLUSB2GS

バッファロー WLI-U2-KAMG54
IEEE 802.11 a/b/g 動作の製品ですが、WL54SU と同様に 2.4GHz 帯の IEEE 802.11 b/g モードだけの動作となっていました。

バッファロー WLI-U2-KAMG54

バッファロー WLI-U2-AMG54HP
IEEE 802.11 a/b/g 動作の製品ですが、WL54SU と同様に 2.4GHz 帯の IEEE 802.11 b/g モードだけの動作となっていました。

バッファロー WLI-U2-AMG54HP

現時点では、手持ちの AR5523 チップを使用した無線 LAN アダプタで 5GHz 帯の IEEE 802.11 a モードで動作するものはありませんでした。残念ながら原因は不明です。

ダウンロード

次の URL から上記の四種類の無線 LAN アダプタのデバイス ID を追加した ar5523.ko ドライバ・モジュールをダウンロードすることができます。Debian Wheezy Backports (Linux-3.16.0) で使用可能なはずです。自己責任でどうぞ!
ar5523.ko (デバイス ID 追加済みドライバ・モジュール)
https://drive.google.com/file/d/0B5QdaY5lu2e3X2pmQTQ4b29YdE0/view?usp=sharing

ar5523.c (デバイス ID 追加済みソースコード)
https://drive.google.com/file/d/0B5QdaY5lu2e3UVQ2RnJwRzVCWU0/view?usp=sharing

2015年4月27日月曜日

NEC Aterm WL54SC と ath5k ドライバの再ビルド

インターネット・オークションにて NEC Atrem WL54SC (PA-WL/54SC) 無線 LAN アダプタを入手しました。

今回入手した NEC Aterm WL54SC です。
標準の ath5k では、IEEE 802.11 a が動作しません。

特徴など

WL54SC は IEEE 802.11 a/b/g 対応の無線LANアダプタです。内部チップには Atheros AR5413/AR5414 を使用している模様で、Debian などの Linux 系のディストリビューションでは ath5k ドライバで動作するものです。しかし本機を Debian Wheezy が稼働しているマシンへ装着すると、何故か 5GHz 帯の IEEE 802.11 a モードだけが動作しませんでした。他の Atheros AR5413/AR5414 チップを使用した無線LANアダプタでは、IEEE 802.11 a モードで動作するものもあり、残念な状態でした。

ath5k ドライバの改修で IEEE 802.11 a 対応可能に

ネット上を WL54SC と Linux をキーワードとして検索してみると、やはり 5GHz 帯の IEEE 802.11 a モードで動作しない事例が数多く紹介されていました。その中に、今回の WL54SC が ath5k ドライバで 5GHz 帯の IEEE 802.11 a モードで動作しないことの原因と対策を行なっているブログを発見しました。
WL54SC の 11A モードを ath5k ドライバで使う
http://harakire.tripod.com/junkies/ath5k_for_wl54sc.html

上記のブログによりますと、WL54SC の EEPROM ヘッダ情報の LSB が "0" になっていることによって、ath5k ドライバが IEEE 802.11 a モードに非対応の無線LANアダプタであると認識しているようです。

このブログでは、ath5k ドライバがこの EEPROM ヘッダ情報の LSB の "0", "1" だけで IEEE 802.11 a モードに対応するかどうかを判断するのではなく、総合的に判断するように改変して WL54SC でも IEEE 802.11 a モードでも動作するようにしていました。またこの改変を行ったパッチ(ath5k_for_wl54sc.txt)も提供されていました。

早速、私もこのパッチを利用して Debian Wheezy の ath5k ドライバを改変して再ビルドを行なってみることとしました。

ath5k ドライバ・モジュールの改変

ath5k/base.c と ath5k/eeprom.c の二つのファイルを改変することとなりますが、パッチが Linux 3.8.13 用のもののようです。Debian Wheezy の Linux 3.2.0 と大きくバージョンが異なっていることから、念の為、手作業にて改変を行いました。ソースコードを調べてみると、基本的にパッチの挿入行数が若干異なるだけで、問題となる部分はありませんでした。
ath5k/base.c 改修済みソースコード
https://drive.google.com/file/d/0B5QdaY5lu2e3eTczelI4RktKN2s/view?usp=sharing

ath5k/eeprom.c 改修済みソースコード
https://drive.google.com/file/d/0B5QdaY5lu2e3MnRQZUZpdURnRU0/view?usp=sharing

ath5k ドライバ・モジュールの再ビルド

ath5k ドライバ・モジュールの再ビルドの作業ですが、ここ数日行なってきた rt2800usb や zd1211rw のドライバ・モジュールの再ビルドと手順は同じです。

1. ath5k ディレクトリへ移動します。
# cd /usr/src/linux-source-3.2/drivers/net/wireless/ath/ath5k/

2. ビルド作業を行います。
# make -C /lib/modules/$(uname -r)/build M=$(pwd)

3. 出来上がった ath5k.ko をコピーによってインストールします。
# cp ath5k.ko /lib/modules/3.2.0-4-686-pae/kernel/drivers/net/wireless/ath/ath5k/ath5k.ko

4. カーネル・モジュールの依存関係を解決します。
# depmod -a

これで作業は終了ですが、すでに WL54SC などの ath5k ドライバ・モジュールが導入されている場合には、ath5k ドライバ・モジュールのアンロードを行なっておきます。
# modprobe -r ath5k

ath5k ドライバ・モジュールのアンロードが終了したところで、WL54SC を PC カードスロットへ挿入します。そして無線LAN環境の確認を行なってみます。私は Debian Wheezy の Gnome3 のネットワーク・マネージャのアイコンで IEEE 802.11 a の無線LANアクセス・ポイントへ接続を行なって動作確認を行いました。もちろん無事動作しました。

ダウンロード

次の URL から改変した ath5k.ko ドライバ・モジュールをダウンロードすることができます。Debian Wheezy (Linux-3.2.0) で使用可能なはずです。自己責任でどうぞ!
ath5k.ko
https://drive.google.com/file/d/0B5QdaY5lu2e3aUo2djFXUE1mUnc/view?usp=sharing

カーネルのアップデートがあった場合には、ath5k.ko が上書きされるため、再度コピーし直してください。

他の ath5k ドライバで動作する無線 LAN アダプタの動作状況

今回の改変を行った ath5k ドライバ・モジュールが WK54SC だけでなく、その他の ath5k ドライバ・モジュールを使用する無線LANアダプタでも正常に動作するか確認してみました。

バッファロー WLI-CB-AMG54 は、以前より標準の ath5k ドライバ・モジュールでシステムがフリーズしてしまうことが判明していましたが、この改変後の ath5k ドライバ・モジュールでもフリーズしました。

バッファロー WLI-CB-AMG54
以前と同じように ath5k では、フリーズします。

そして コレガ CG-WLCB54AG2 も WL54SC と同様に標準の ath5k ドライバ・モジュールでは、IEEE 802.11 a モードに対応しながら、動作していませんでした。しかし改変後の ath5k ドライバ・モジュールによって IEEE 802.11 a モードで動作するようになりました。

コレガ CG-WLCB54AG2
IEEE 802.11 a モードでも動作するようになりました。

コレガ CG-WLCB54AG でも動作しましたが、madwifi ドライバ・モジュールにて 5GHz 帯が J52 対応だったものが、W52, W53 にも対応するようになっていました。利用範囲が広がりました。

コレガ CG-WLCB54AG
J52, W52, W53 で動作するようになりました。

その他、写真にある手持ちの ath5k ドライバ・モジュールを使用する無線LANアダプタ(IEEE 802.11 a/b/g 対応 と IEEE 802.11 b/g 対応 )を装着してみましたが、どれも異常な動作をすることはありませんでした。手持ちの数多くの無線LANアダプタで正常な動作をすることが確認できました。

手持ちの ath5k で動作する無線 LAN アダプタです。

まだバッファロー WLI-CB-AMG54 でフリーズ現象が発生するなど、改良の余地が残っています。madwifi では正常に動作していることから、madwifi のソースコードの中に問題解決の手がかりがあるのかもしれません。

FreeBSD PHP が 5.4.40 へアップグレード

FreeBSD の ports へ PHP のアップグレード(php5-5.4.39 to php5-5.4.40)が到着していました。

最近我が家の標準となった portmaster で更新を行なっておきました。
# portmaster -ad
===>>> The following actions were performed:
    Upgrade of php5-5.4.39 to php5-5.4.40
    Upgrade of php5-ctype-5.4.39 to php5-ctype-5.4.40
    Upgrade of php5-dom-5.4.39 to php5-dom-5.4.40
    Upgrade of php5-filter-5.4.39 to php5-filter-5.4.40
    Upgrade of php5-hash-5.4.39 to php5-hash-5.4.40
    Upgrade of php5-iconv-5.4.39 to php5-iconv-5.4.40
    Upgrade of php5-json-5.4.39 to php5-json-5.4.40
    Upgrade of php5-pdo-5.4.39 to php5-pdo-5.4.40
    Upgrade of php5-pdo_sqlite-5.4.39_1 to php5-pdo_sqlite-5.4.40_1
    Upgrade of php5-phar-5.4.39 to php5-phar-5.4.40
    Upgrade of php5-posix-5.4.39 to php5-posix-5.4.40
    Upgrade of php5-session-5.4.39 to php5-session-5.4.40
    Upgrade of php5-simplexml-5.4.39 to php5-simplexml-5.4.40
    Upgrade of php5-sqlite3-5.4.39_1 to php5-sqlite3-5.4.40_1
    Upgrade of php5-tokenizer-5.4.39 to php5-tokenizer-5.4.40
    Upgrade of php5-xml-5.4.39 to php5-xml-5.4.40
    Upgrade of php5-xmlreader-5.4.39 to php5-xmlreader-5.4.40
    Upgrade of php5-xmlwriter-5.4.39 to php5-xmlwriter-5.4.40
    Upgrade of mod_php5-5.4.39,1 to mod_php5-5.4.40,1
    Upgrade of mysql55-server-5.5.42 to mysql55-server-5.5.43
    Upgrade of php5-gd-5.4.39 to php5-gd-5.4.40
    Upgrade of php5-gettext-5.4.39 to php5-gettext-5.4.40
    Upgrade of php5-mbstring-5.4.39 to php5-mbstring-5.4.40
    Upgrade of php5-mcrypt-5.4.39_1 to php5-mcrypt-5.4.40_1
    Upgrade of php5-mysql-5.4.39 to php5-mysql-5.4.40
    Upgrade of php5-openssl-5.4.39 to php5-openssl-5.4.40
    Upgrade of php5-zlib-5.4.39 to php5-zlib-5.4.40

Debian Wheezy のカーネル・アップデート

Debian Wheezy のカーネル(3.2)にアップデートが到着しました。

カーネルのアップデートは必須のため、絶対に行なってください。


ここ数日の間に記事にした無線LANアダプタのドライバ・モジュールの再ビルドですが、これらのドライバ・モジュールもすべて上書きされてしまって、以前の状態に戻ってしまいます。そこで再度ドライバ・モジュール(rt2800usb.ko, zd1211rw.ko)をコピーし直してください。
本当は新しいカーネルのソースコードからドライバ・モジュールを再ビルドしてからのコピー作業が望ましいのですが、これらのドライバ・モジュールに影響のない部分であれば、再ビルドの必要はありません。

2015年4月26日日曜日

Buffalo WLI-UC-AG 無線 LAN アダプタを入手

インターネット・オークションにて バッファロー WLI-UC-AG 無線 LAN アダプタを入手しました。本当は三台目となる バッファロー WHR-AMPG のおまけとして付いてきたものです(笑)。もう三台目となる WHR-AMPG は、そのまま放置して、この WLI-UC-AG を取り上げます。

今回入手したバッファロー WLI-UC-AG です。
この WLI-UC-AG は、実は WHR-AMPG のおまけでした。

外観など

外観は一時代を築いたスティック型のデザインのもので、良くも悪くも特徴のないものです。本体先端のカラーキャップ?の部分は濃い緑色となっており、無線LANルータのカラーと同じように IEEE 802.11 a/b/g 対応を示していました。そして先端部分にある黄色い LED ランプが一個設置されており、電源が入ると点灯して、通信中は点滅する仕様となっていました。

WLI-UC-AG 本体先端のカラーキャップ(濃い緑色)

無線 LAN の対応は IEEE 802.11 a/b/g (11a は W52, W53 対応)に対応したものでした。

カード情報

lsusb コマンドでカード情報を読み取ってみました。デバイス ID が 0411:00f3 であることが判明しました。
Bus 001 Device 003: ID 0411:00f3 BUFFALO INC. (formerly MelCo., Inc.)

WLI-UC-AG が認識されません

Debian Wheezy のマシンの USB ポートへ差し込んでみると、無線LANアダプタとしては認識されておらず、ドライバ類がロードされませんでした。ネット上を検索してみると、ZyDAS ZD1211B チップを使用している模様で、Debian Wheezy 上では、先日の rt2800usb ドライバの時と同様に、zd1211rw ドライバ・モジュールへデバイス ID を追加して、再ビルドをすれば使えそうでした。そこで今回もドライバ・モジュールの再ビルドで動作させることとしました。

ドライバ・モジュールの再ビルド

すでに Debian Wheezy 用の Linux カーネル 3.2 のソースコードや再ビルドに必要なツールがインストールされていることを前提に記述します。

ドライバ・モジュールのソースコードのあるディレクトリへ移動します。
# cd /usr/src/linux-source-3.2/drivers/net/wireless/zd1211rw/

zd1211rw の USB デバイス用のソースコードを編集します。
# vi zd_usb.c

"static struct usb_device_id usb_ids" のデバイス ID テーブルの部分へ WLI-UC-AG のデバイス ID 0411:00f3 を /* ZD1211B */ の項目の最後部へ追加します。
Debian Wheezy の zd_usb.c の場合、99 行目に以下のデバイス ID を追加しました。
{ USB_DEVICE(0x0411, 0x00f3), .driver_info = DEVICE_ZD1211B },

zd1211rw のドライバ・モジュールを再ビルドします。
# make -C /lib/modules/$(uname -r)/build M=$(pwd)

出来上がったドライバ・モジュール(zd1211rw.ko)をインストールします。
# cp zd1211rw.ko /lib/modules/3.2.0-4-686-pae/kernel/drivers/net/wireless/zd1211rw/zd1211rw.ko

モジュールの依存関係の解決を行います。
# depmod -a

以上でインストール作業までが終了しました。USB ポートへ WLI-UC-AG を接続すると、zd1211rw ドライバが読み込まれて動作を開始しました。

5GHz 帯で動作せず

しかし重大なことを発見しました。それは WLI-UC-AG が 2.4GHz 帯の IEEE 802.11 b/g モードでしか動作していないことです。5GHz 帯の IEEE 802.11 a モードでの動作を期待しておりましたが、現時点では動作させることができませんでした。下記の zd1211rw のドライバのステータスを見てみると、"802.11a support" のところで未対応となっていました。
Linux Wireless -- zd1211rw
http://www.linuxwireless.org/en/users/Drivers/zd1211rw/__v34.html

ダウンロード

次の URL から WLI-UC-AG の無線LANアダプタを追加した zd1211rw.ko ドライバ・モジュールをダウンロードすることができます。Debian Wheezy で使用可能なはずです。自己責任でどうぞ!

zd1211rw.ko ドライバ・モジュール
https://drive.google.com/file/d/0B5QdaY5lu2e3cGZpV2JaN1ZVVU0/view?usp=sharing

zd_usb.c 編集済みソースコード
https://drive.google.com/file/d/0B5QdaY5lu2e3OVlVNDBQSlVZQkU/view?usp=sharing

カーネル・アップデート時

カーネルがアップデート(バージョンが変更となるアップグレードではない) したときには、コピーによってインストールしたドライバ・モジュールが上書きされて元の状態に戻ってしまいます。そこで再度ドライバ・モジュールをコピーによってインストールをしてください。
# cd /usr/src/linux-source-3.2/drivers/net/wireless/zd1211rw/
# cp zd1211rw.ko /lib/modules/3.2.0-4-686-pae/kernel/drivers/net/wireless/zd1211rw/zd1211rw.ko
# depmod -a

Debian Wheezy の rt2800usb ドライバへさらにデバイス ID を追加


昨日、再ビルドした Debian Wheezy の rt2800usb ドライバ・モジュールですが、今日はさらに手持ちの rt2800usb に対応した無線 LAN アダプタ(二種類)を追加して、再ビルドしました。

今回追加したのは プラネックス GW-US300MiniS と ロジテック LAN-GMW/PSP (LAN-W150N/U2) の二種類です。

今回デバイス ID を追加した二種類の無線 LAN アダプタです。
プラネックス GW-US300MiniS
ロジテック LAN-GMW/PSP (LAN-W150N/U2)

デバイス ID の調査

lsusb コマンドでデバイス ID を調べてみました。
Bus 002 Device 003: ID 2019:ab24 PLANEX GW-US300MiniS
Bus 002 Device 002: ID 0789:0168 Logitec Corp. LAN-W150N/U2 Wireless LAN Adapter

rt2800usb ドライバ・モジュールの再ビルド

昨日の記事「Debian Wheezy の rt2800usb ドライバを再ビルド」と同様に rt2800usb.c のソースコードを編集しました。やはり今回の二種類の無線 LAN アダプタも "CONFIG_RT2800USB_UNKNOWN" の中に登録されていました。そこで "CONFIG_RT2800USB_UNKNOWN" の中の部分を削除して、"static struct usb_device_id rt2800usb_device_table" の部分へ追加しておきました。
/* Planex */
{ USB_DEVICE(0x2019, 0xab24) }, 

/* Logitec */
{ USB_DEVICE(0x0789, 0x0168) },

今回は、まだ大量にある "CONFIG_RT2800USB_UNKNOWN" の中のデバイスも一緒に登録しておくと後で便利ではないかとも考えましたが、この rt2800usb.c のソースコードの中には、rt2800usb 互換のチップに対応した設定もあり、それぞれ登録する場所が違います。動作の検証することができない状態のままビルドしてしまうのはどうかな?と考えて、今回は二種類の追加だけで再ビルドしました。

再ビルドの結果ですが、今回も問題なく動作しています。

以上で合計四種類の無線 LAN アダプタを追加しました。
  • バッファロー WLP-UC-AG300 0411:0150
  • アイ・オー・データ WN-AG300U 04bb:094b
  • プラネックス GW-US300MiniS 2019:ab24
  • ロジテック LAN-GMW/PSP (LAN-W150N/U2)  0789:0168

バッファロー WLP-UC-AG300
アイ・オー・データ WN-AG300U
プラネックス GW-US300MiniS
ロジテック LAN-GMW/PSP (LAN-W150N/U2)

ダウンロード

次の URL から四種類の無線LANアダプタを追加した rt2800usb.ko ドライバ・モジュールをダウンロードすることができます。Debian Wheezy で使用可能なはずです。自己責任でどうぞ!

rt2800usb.ko ドライバ・モジュール
https://drive.google.com/file/d/0B5QdaY5lu2e3dy1SY3NOaXpvOVE/view?usp=sharing

rt2800usb.c 編集済みソースコード
https://drive.google.com/file/d/0B5QdaY5lu2e3WlVaYlR6ajF6cVU/view?usp=sharing

カーネル・アップデート時

カーネルがアップデート(バージョンが変更となるアップグレードではない) したときには、コピーによってインストールしたドライバ・モジュールが上書きされて元の状態に戻ってしまいます。そこで再度ドライバ・モジュールをコピーによってインストールをしてください。
# cd /usr/src/linux-source-3.2/drivers/net/wireless/rt2x00
# cp rt2800usb.ko /lib/modules/3.2.0-4-686-pae/kernel/drivers/net/wireless/rt2x00/rt2800usb.ko
# depmod -a

2015年4月25日土曜日

Debian Wheezy のオフィスがアップデート

Debian Wheezy に Libreoffice のアップデートが到着していました。

容量の大きなものばかりなので、ファイルのダウンロードにも時間が掛かっていました。久しぶりの大物アップデートでした(汗)。
 

Debian Wheezy の rt2800usb ドライバを再ビルド

バッファロー WLP-UC-AG300 やアイ・オー・データ WN-AG300U で使用する無線LAN用ドライバの rt2800usb を修正して、再ビルドすることによって、正式に rt2800usb ドライバに対応させることとしました。

rt2800usb へデバイス ID の追加となった WLP-UC-AG300(下)と WN-AG300U(上)です。

デバイス ID の簡易登録の限界

以前は、簡易にデバイス ID を rt2800usb ドライバへ登録することによって対応させていました。以下の記事を参照してください。
Buffalo WLP-UC-AG300 を入手しました
http://near-unix.blogspot.jp/2015/03/buffalo-wlp-uc-ag300.html
I-O DATA WN-AG300U を入手しました
http://near-unix.blogspot.jp/2015/04/i-o-data-wn-ag300u.html

しかしこの方法では、これから増え続けるであろう無線LANアダプタに対応することが難しくなっています。現在、上記の二種類の無線LANアダプタを簡易登録していますが、個人的にはこれが限界のように感じています。

rt2800usb ドライバの再ビルド

そこでカーネルのソースコードの中の当該ドライバのソースコードを編集して、デバイス ID を追加して対応させることとしました。以下は作業を行ったときの記録です。

ソースコード(linux-source-3.2)のダウンロード

"aptitude search source" とコマンドを実行すると、ダウンロード可能な各種のソースコードが表示されます。その中から "linux-source-****" を探し出します。backports の設定をしていなければ、現在使用中のカーネルと同じバージョンのものだけが表示されるはずです。Debian Wheezy の場合には linux-kernel 3.2 を使用しているので、linux-source-3.2 をダウンロードしてくることとなります。
# aptitude install linux-source-3.2

/usr/src のディレクトリへソースコードの圧縮ファイルがダウンロードされているはずです。これを解凍します。
# cd /usr/src
# tar jxvf linux-source-3.2.tar.bz2

ちょっと順番が前後しますが、ビルドに必要なツール類をダウンロードしておきます。
# aptitude install build-essential
# aptitude install linux-headers-3.2.0-4-686-pae
build-essential をインストールしようとすると、関連したパッケージ類も一緒にインストールされます。結構大量です。

rt2800usb ドライバの編集

rt2800usb ドライバのソースコードが存在するディレクトリへ移動したあと、デバイス ID の追加編集を行います。

# cd /usr/src/linux-source-3.2/drivers/net/wireless/rt2x00
# vi rt2800usb.c


この rt2800usb.c の中を観察してみると、WLP-UC-AG300 の "0411:0150" や WN-AG300U の "04bb:094b" のデバイス ID が登録されていました。しかし登録されている項目が "CONFIG_RT2800USB_UNKNOWN" という項目で、ドライバが非対応の扱いとなっていました。

今回、この "CONFIG_RT2800USB_UNKNOWN" の中に登録されている WLP-UC-AG300 と WN-AG300U のデバイス ID を所定のデバイス ID テーブルの部分へ移動させる編修を行いました。

rt2800usb.c の中では、具体的には WLP-UC-AG300 が "{ USB_DEVICE(0x0411, 0x0150) }," として、そして WN-AG300U が "{ USB_DEVICE(0x04bb, 0x094b) }," として登録されています。注意点として行末の ", (カンマ)" も含まれていますので注意してください。

この二つのデバイス ID を "CONFIG_RT2800USB_UNKNOWN" の項目から削除するか、コメントアウトします。
コメントアウトの事例
/* { USB_DEVICE(0x0411, 0x0150) }, */
/* { USB_DEVICE(0x04bb, 0x094b) }, */
そしてデバイス ID テーブルの部分へ追加します。以下の部分がデバイス ID テーブルのはじまり部分です。Debian Wheezy 版の rt2800usb.c の場合、 883 行目からとなります。
/*
 * rt2800usb module information.
 */
static struct usb_device_id rt2800usb_device_table[] = {
この中から /* Buffalo */ と /* I-O DATA */ の項目の中へ、先ほど削除したデバイス  ID を追加しておきます。
/* Buffalo */
{ USB_DEVICE(0x0411, 0x00e8) },
{ USB_DEVICE(0x0411, 0x0158) },
{ USB_DEVICE(0x0411, 0x015d) },
{ USB_DEVICE(0x0411, 0x016f) },
{ USB_DEVICE(0x0411, 0x01a2) },
{ USB_DEVICE(0x0411, 0x01ee) },
{ USB_DEVICE(0x0411, 0x0150) },

/* I-O DATA */
{ USB_DEVICE(0x04bb, 0x0945) },
{ USB_DEVICE(0x04bb, 0x0947) },
{ USB_DEVICE(0x04bb, 0x0948) },
{ USB_DEVICE(0x04bb, 0x094b) },

編集した rt2800usb.c を保存したあと、再ビルドを行います。

rt2800usb.c の再ビルド

正確には rt2800usb.c を含めた rt2x00 ドライバ全体の再ビルドとなります。以下の手順となります。再ビルドの作業は、rt2800usb.c が存在しているディレクトリで行います。

作業ディレクトリへの移動。上記の作業ですでに移動済みのはずです。
# cd /usr/src/linux-source-3.2/drivers/net/wireless/rt2x00
ドライバのビルドを行います。
# make -C /lib/modules/$(uname -r)/build M=$(pwd)
出来上がったドライバの rt2800usb.ko をカーネルの所定のディレクトリへコピーします。インストール作業となります。
# cp rt2800usb.ko /lib/modules/3.2.0-4-686-pae/kernel/drivers/net/wireless/rt2x00/rt2800usb.ko
カーネルモジュールの依存関係の解決
# depmod -a

以上で再ビルドとインストールが終了しました。WLP-UC-AG300 や WN-AG300U を USB ポートへ装着して動作確認をしてください。なお、簡易なデバイス ID 登録を行なっている場合には、そのすべてを削除しておいてください。

動作確認の注意点

rt2x00 のドライバは一般的に不安定なことが多く、装着時は問題ありませんが、脱着時にはフリーズする可能性があります。普通は一度取り付けた無線 LAN アダプタ類は、パソコンの電源を切るまで外すことは稀ですが、今回のように動作確認のときには、無線 LAN アダプタを脱着する前に関連するドライバ(rt2800usb)を以下のように解除しておくことを強くお奨めします。
# modprobe -r rt2800usb
rt2800usb へデバイス ID の追加となった WLP-UC-AG300(左上)と WN-AG300U(右下)です。

ダウンロード

次の URL から今回再ビルドした rt2800usb.ko ドライバをダウンロードすることができます。Debian Wheezy で使用可能なはずです。自己責任でどうぞ!

rt2800usb.ko ドライバ・モジュール
https://drive.google.com/file/d/0B5QdaY5lu2e3dy1SY3NOaXpvOVE/view?usp=sharing

rt2800usb.c 編集済みソースコード
https://drive.google.com/file/d/0B5QdaY5lu2e3WlVaYlR6ajF6cVU/view?usp=sharing

参考ウェブサイト

miyou55maneのブログ
無線LAN - ソースからドライバーをビルドする
http://ameblo.jp/miyou55mane/entry-11971452202.html

カーネル・アップデート時

カーネルがアップデート(バージョンが変更となるアップグレードではない) したときには、コピーによってインストールしたドライバ・モジュールが上書きされて元の状態に戻ってしまいます。そこで再度ドライバ・モジュールをコピーによってインストールをしてください。
# cd /usr/src/linux-source-3.2/drivers/net/wireless/rt2x00
# cp rt2800usb.ko /lib/modules/3.2.0-4-686-pae/kernel/drivers/net/wireless/rt2x00/rt2800usb.ko
# depmod -a

注記:2016-01-04 ツールのインストール部分の一部間違えを修正しました。

2015年4月24日金曜日

Buffalo WLI-CB-AMG144N 無線 LAN アダプタ

バッファロー WLI-CB-AMG144N 無線 LAN アダプタをインターネット・オークションにて入手しました。

今回入手したバッファロー WLI-CB-AMG144N です。


外観など

ちょっと厚みがあるアンテナ部が特徴となっています。その他のラベル類は、バッファロー社の標準的なデザインでした。ただこの個体特有のものとして、何箇所か先の鋭いもので突かれたような凹みが数カ所ありました。一体どうしたのでしょうか。また運の悪い個体を引き当ててしまったのかもしれません。

ちょっと厚みのあるアンテナ部が特徴です。
この入手した個体は、何故か傷だらけでした。

カード情報

lspci コマンドでカード情報を読みだしてみました。内部のチップは Marvell Technology 社のもののようです。2a0b (rev 03) というのがチップ名なのでしょうか? Marvell のチップは、全般的に Linux 界では鬼門のようで、いろいろと動作が難しいチップが多いようです。
05:00.0 Ethernet controller: Marvell Technology Group Ltd. Device 2a0b (rev 03)
    Subsystem: Melco Inc Device 0356
    Flags: 66MHz, medium devsel, IRQ 20
    Memory at a4000000 (32-bit, non-prefetchable) [disabled] [size=64K]
    Memory at a4010000 (32-bit, non-prefetchable) [disabled] [size=64K]
    Capabilities:

NdisWrapper で動作確認

どうも Debian Wheezy の標準ドライバでは、この WLI-CB-AMG144N を動作させることが出来ないようで、念の為に NdisWrapper で動作確認を行なってみました。

バッファローの公式ウェブサイトからドライバをダウンロードしてきました。BUFFALO Wireless LAN Driver Disk Ver.10.52 (最新版)を展開して、WLI-CB-AMG144N を探してみました。しかし見つかりません。どれかのドライバと共用のようですが、よく解りません。WLI-CB-AMG144N と同じ Marvell のチップを使用していると思われる WLI-CB-AG300N のものを使用してみました。
# cd wdrv-1052/CBAG300N/
# ndiswrapper -i netag3n.inf
# ndiswrapper -l
netag3n : driver installed
    device (11AB:2A0B) present

どうもこの WLI-CB-AG300N のドライバで WLI-CB-AMG144N を認識してくれたようです。
そしてしばらくするとネットワークマネージャの無線LANの部分へ WLI-CB-AMG144N が探しだした無線LANアクセスポイントが表示されました。「これは・・・使える!」と思いました。しかし残念ながら、何故かパスワードの入力を済ませたあと、接続する動作を行うのですが、何故か接続出来ずに断念してしまいます。手持ちのいくつかのアクセスポイントへ接続を試みましたが全滅でした。接続出来ない理由は不明です。

せっかく手に入れた WLI-CB-AMG144N ですが、残念ながら使用できませんでした。

2015年4月23日木曜日

Proxim 8480-JP 無線 LAN アダプタを入手

Proxim 8480-JP 無線 LAN アダプタをインターネット・オークションにて入手しました。

今回入手した Proxim 8480-JP です。

本品を落札する前に素性を探してみたのですが、あまり情報が掲載されていない製品のようでした。素性がよく解りませんでしたが、安価な落札価格であれば使えないものでも気楽に対応できると考えて落札してきました。

外観など

入手した Proxim 8480-JP ですが、すぐに目に飛び込んでくるのは、表面のラベルにある男性のイラストです。右の拳を振り上げて、何か成功したかのように喜んでいます!これもアメリカンなデザインということでしょうか? 同じ米国企業のネットギアでは、肩を落とす中年男性が大きな歯車を持って佇む後ろ姿ほどのインパクト(笑)はありませんが、デザインの根底に何か共通した意識があるように感じられるのは私だけでしょうか。

Proxim 8480-JP の外観の特徴は男性のイラストでしょうか。

カード情報

さて本製品の素性を探るためにノートパソコンの PC カード・スロットへ装着して、lspci コマンドでカード情報を観察してみました。Atheros 社のチップの AR5212/AR5213 となっていました。NTT FT-STC-OAG , I-O DATA WN-AG/CB , I-O DATA WN-AG/CB3 , ICOM SL-5100 などと同じものでした。アンテナ部分の厚さから、大きなアンテナを装着していないタイプのもののようです。
05:00.0 Ethernet controller: Atheros Communications Inc. AR5212/AR5213 Wireless Network Adapter (rev 01)
    Subsystem: PROXIM Inc 8480-WD 802.11abg Cardbus Adapter
    Flags: bus master, medium devsel, latency 168, IRQ 20
    Memory at a4000000 (32-bit, non-prefetchable) [size=64K]
    Capabilities:
    Kernel driver in use: ath5k

通信転送速度の計測

早速、通信転送速度を計測してみました。上記の通り、同じ Atheros 社のチップを使用して、アンテナ部も薄目のタイプである アイ・オー・データ WN-AG/CB3 と一緒に計測を行なって、比較してみました。計測方法はいつもと同じで、およそ 100MB のファイルを 5 回ダウンロードして、その転送速度の平均値を求めるものです。なお親機として Shibby 版の Tomato ファームウェアをインストールした WHR-AM54G54 を使用しました。

Proxim 8480-JP(左)と比較用の WN-AG/CB3(右)です。

★ 通信転送速度の計測結果 ★
2.4GHz 帯(8ch)
8480-JP   : 2,493KB/s ( 19,946Kbps )
WN-AG/CB3 : 2,640KB/s ( 21,125Kbps )
5GHz 帯(48ch)
8480-JP   : 2,454KB/s ( 19,637Kbps )
WN-AG/CB3 : 2,285KB/s ( 18,280Kbps )


Proxim 8480-JP の測定結果ですが、54Mbps を標榜する無線LAN製品としては、標準的な成績となっていました。また気になっていた 2.4GHz 帯と 5GHz 帯での性能の差は現れていませんでした。WN-AG/CB3 では、5GHz 帯が一割程度遅くなっていました。この違いはどこからくるのでしょうか?同じチップを使用していてもアンテナ部分などに違いがあるのかもしれません。

以下のグラフは転送中の速度の変化の様子です。グラフ1は、2.4GHz 帯での計測時のもので、概ね 2,900KB/s を最高値として、時々スパイク状に速度低下する場面がみられました。

グラフ1:Proxim 8480-JP の 2.4GHz 帯の通信転送速度の計測5回分の様子

そしてグラフ2は、5GHz 帯の測定中の時のものです。こちらは最高値が2,700KB/s ほどで、2.4GHz 帯よりは遅めの動作となっています。しかしスパイク状の速度低下の影響が少ないようで、結果として平均値は同程度となった模様です。

グラフ2:Proxim 8480-JP の 5GHz 帯の通信転送速度の計測5回分の様子

2015年4月22日水曜日

ICOM SL-5100 無線 LAN アダプタを入手

アイコム社の無線 LAN アダプタの SL-5100 をインターネット・オークションにて入手しました。

今回入手したアイコム SL-5100 です。
SL-5100 は、大きく突起しているアンテナ部が特徴です。

外観など

外観は、先日入手したアイ・オー・データ WN-AG/CB にそっくりです。lspci コマンドでカード情報を読み取ってみると、WN-AG/CB と同じ Atheros AR5212/5213 チップを使用しているものでした。内部のハードウェアは、同一のものと思われます。きっとあの大きくて、無線性能の良さそうなアンテナが装備されているものと思われます。
満身創痍なアイ・オー・データの無線 LAN アダプタ WN-AG/CB
http://near-unix.blogspot.jp/2015/04/lan-wn-agcb.html

アイ・オー・データ WN-AG/CB のアンテナ部分

カード情報

lspci コマンドで読み取った SL-5100 のカード情報です。
05:00.0 Ethernet controller: Atheros Communications Inc. AR5212/AR5213 Wireless Network Adapter (rev 01)
    Subsystem: Device 17dd:0007
    Flags: bus master, medium devsel, latency 168, IRQ 20
    Memory at a4000000 (32-bit, non-prefetchable) [size=64K]
    Capabilities:
    Kernel driver in use: ath5k

通信転送速度の計測

早速、通信転送速度を計測してみました。上記の通り、同じ Atheros 社のチップを使用した NTT FT-STC-OAG と一緒に計測を行なって比較をしてみました。計測方法はいつもと同じで、およそ 100MB のファイルを5回ダウンロードして、その転送速度の平均値を求めるものです。なお親機として Shibby 版の Tomato ファームウェアをインストールした WHR-AM54G54 を使用しました。
★ 通信転送速度の計測結果 ★
2.4GHz 帯(8ch)
SL-5100    : 2,448KB/s ( 19,588Kbps )
FT-STC-OAG : 2,490KB/s ( 19,920Kbps )
5GHz 帯(48ch)
SL-5100    : 2,241KB/s ( 17,934Kbps )
FT-STC-OAG : 2,487KB/s ( 19,897Kbps )

同じ Atheros 社の AR5212/AR5213 を使用しており、アンテナ部分の外観も大きいことから、同じアンテナやハードウェアを備えたもの同士だと思っていました。しかし意外なことに測定結果に差が出てしまいました。違いはずばり 2.4GHz 帯と 5GHz 帯で、FT-STC-OAG では差がほとんど無く、逆に SL-5100 では 5GHz 帯が 2.4GHz 帯よりも一割程度速度が低下していました。どうしたことでしょうか?

通信中の速度の変化の様子を無線 LAN ルータの WHR-A54G54 で観察したものをお見せします。最高速度で安定しているところに、時々スパイク状に通信が急激に低下する場面がみられます。この部分の大きさによって通信転送速度が低下してしまいます。グラフ1(SL-5100 2.4GHz)、グラフ2(SL-5100 5GHz)

グラフ1:SL-5100 の 2.4GHz 帯の通信転送速度の計測5回分の様子
グラフ2:SL-5100 の 5GHz 帯の通信転送速度の計測5回分の様子

しかし SL-5100 と FT-STC-OAG の 5GHz 帯では最高速度そのものに差が出ています。三番目のグラフ3では、SL-5100 の 5GHz 帯の測定を行った後、FT-STC-OAG の 2.4GHz 帯を測定したときにグラフの空白が出来て、その後に FT-STC-OAG の 5GHz 帯を測定した様子が示されていますが、ここで SL-5100 と FT-STC-OAG の最高速度の差が一目瞭然に見てとれます。何らかの違いが SL-5100 と FT-STC-OAG の間には存在しています。使用されているチップ(AR5212/AR5213)とは違いますが、FT-STC-BAG や WLI-CB-AG などの AR5413/5414 チップを使用した無線 LAN アダプタに性能が近いように感じられます。特に 2.4GHz 帯と 5GHz 帯の通信転送速度の違う部分などで。ちょっと意外な結果に驚いています。

グラフ3:左側に SL-5100 の 5GHz 帯の測定の4回目と5回目が見えます。
そして右側に FT-STC-OAG の 5GHz 帯の1回目の測定が見えています。
通信転送速度の最高値が異なっていることが判別できます。



Buffalo WHR-AMPG を組み立てました

永らく JTAG やシリアルコンソールの練習台となっていた バッファロー WHR-AMPG を元通りに組み立てました。

組み立てなおした WHR-AMPG です。
側面のパネルと外すとシリアルコンソールの端子用の穴が見えてきます。

すでにシリアルコンソール端子へ接続するための穴も用意していますので、単純に組み立てるだけでした。

穴の脇には端子の Tx, Rx, GND を記しています。

組み立てが終わった後、シリアルコンソールの端子へシリアルケーブルを接続して動作確認も念の為に行なっておきました。また練習として、現在インストールされている Shibby 版の Tomato ファームウェアから DD-WRT ファームウェアに切り替えてみました。問題なくインストールができました。手探りで行う形の電源投入時の TFTP による流し込みインストールとは違って、ちゃんとどこまで動作しているのかが目で追えるシリアルコンソールでのインストールは安心感が違います。この WHR-AMPG は、今後もこのような練習台として頑張ってもらう予定です。

この筐体の反対側には小さなゴム足があり、この穴の開いた側が上面になると安定するようになっています。

Debian Iceweasel (Firefox) 37.0.2 へアップデート

mozilla.debian.net が提供している Debian 用の最新の Iceweasel (Firefox) のアップデートが到着しました。これでバージョンが 37.0.2 となりました。

毎度のことですが、今回もどのような改良・改善がなされたのかは不明です。ただしバージョン番号が大きく上昇するバージョンアップではなくて、問題点に対応するアップデートについては、先送りにせず、ユーザの我々も細かく更新に対応する必要があります。

Iceweasel 37.0.2 のアップデートを知らせる通知です。
Iceweasel 37.0.2 のクレジット表示です。