アイコム社の無線 LAN アダプタの SL-5100 をインターネット・オークションにて入手しました。
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今回入手したアイコム SL-5100 です。 |
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SL-5100 は、大きく突起しているアンテナ部が特徴です。 |
外観など
外観は、先日入手したアイ・オー・データ WN-AG/CB にそっくりです。lspci コマンドでカード情報を読み取ってみると、WN-AG/CB と同じ Atheros AR5212/5213 チップを使用しているものでした。内部のハードウェアは、同一のものと思われます。きっとあの大きくて、無線性能の良さそうなアンテナが装備されているものと思われます。
満身創痍なアイ・オー・データの無線 LAN アダプタ WN-AG/CB
http://near-unix.blogspot.jp/2015/04/lan-wn-agcb.html
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アイ・オー・データ WN-AG/CB のアンテナ部分 |
カード情報
lspci コマンドで読み取った SL-5100 のカード情報です。
05:00.0 Ethernet controller: Atheros Communications Inc. AR5212/AR5213 Wireless Network Adapter (rev 01)
Subsystem: Device 17dd:0007
Flags: bus master, medium devsel, latency 168, IRQ 20
Memory at a4000000 (32-bit, non-prefetchable) [size=64K]
Capabilities:
Kernel driver in use: ath5k
通信転送速度の計測
早速、通信転送速度を計測してみました。上記の通り、同じ Atheros 社のチップを使用した NTT FT-STC-OAG と一緒に計測を行なって比較をしてみました。計測方法はいつもと同じで、およそ 100MB のファイルを5回ダウンロードして、その転送速度の平均値を求めるものです。なお親機として Shibby 版の Tomato ファームウェアをインストールした WHR-AM54G54 を使用しました。
★ 通信転送速度の計測結果 ★
2.4GHz 帯(8ch)
SL-5100 : 2,448KB/s ( 19,588Kbps )
FT-STC-OAG : 2,490KB/s ( 19,920Kbps )
5GHz 帯(48ch)
SL-5100 : 2,241KB/s ( 17,934Kbps )
FT-STC-OAG : 2,487KB/s ( 19,897Kbps )
同じ Atheros 社の AR5212/AR5213 を使用しており、アンテナ部分の外観も大きいことから、同じアンテナやハードウェアを備えたもの同士だと思っていました。しかし意外なことに測定結果に差が出てしまいました。違いはずばり 2.4GHz 帯と 5GHz 帯で、FT-STC-OAG では差がほとんど無く、逆に SL-5100 では 5GHz 帯が 2.4GHz 帯よりも一割程度速度が低下していました。どうしたことでしょうか?
通信中の速度の変化の様子を無線 LAN ルータの WHR-A54G54 で観察したものをお見せします。最高速度で安定しているところに、時々スパイク状に通信が急激に低下する場面がみられます。この部分の大きさによって通信転送速度が低下してしまいます。グラフ1(SL-5100 2.4GHz)、グラフ2(SL-5100 5GHz)
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グラフ1:SL-5100 の 2.4GHz 帯の通信転送速度の計測5回分の様子 |
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グラフ2:SL-5100 の 5GHz 帯の通信転送速度の計測5回分の様子 |
しかし SL-5100 と FT-STC-OAG の 5GHz 帯では最高速度そのものに差が出ています。三番目のグラフ3では、SL-5100 の 5GHz 帯の測定を行った後、FT-STC-OAG の 2.4GHz 帯を測定したときにグラフの空白が出来て、その後に FT-STC-OAG の 5GHz 帯を測定した様子が示されていますが、ここで SL-5100 と FT-STC-OAG の最高速度の差が一目瞭然に見てとれます。何らかの違いが SL-5100 と FT-STC-OAG の間には存在しています。使用されているチップ(AR5212/AR5213)とは違いますが、FT-STC-BAG や WLI-CB-AG などの AR5413/5414 チップを使用した無線 LAN アダプタに性能が近いように感じられます。特に 2.4GHz 帯と 5GHz 帯の通信転送速度の違う部分などで。ちょっと意外な結果に驚いています。
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グラフ3:左側に SL-5100 の 5GHz 帯の測定の4回目と5回目が見えます。
そして右側に FT-STC-OAG の 5GHz 帯の1回目の測定が見えています。
通信転送速度の最高値が異なっていることが判別できます。 |
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