転落させてしまって電源に反応しなくなった ThinkPad 360CE です。 |
マシンを持ち上げようとして、手を滑らせて、背面のコネクタ類がある部分から硬い鉄製の什器の足の角へ落としてしまいました。その後、電源を投入してみましたが、まったく反応しない状態となっていたものです。
マシンを分解して、内部の破損状況を確認して修理の方針を決めることとしました。
IBM 社のハードウェア・メンテナンス・マニュアル(英語版)を運良くダウンロードすることが出来たことから、前回の ThinkPad i 1465 のように無駄に筐体を破壊することなく分解をすることができました。
(参考)Lenovo ThinkPad 360 Hardware Maintenance Manual
http://www.manualslib.com/manual/440266/Lenovo-Thinkpad-360.html
(PDF ファイルの 247 ページから ThinkPad 360CE の記述が 360x としてあります)
本機を分解しましたが、拡張バスのコネクタの破損以外に目視で壊れている部分を発見することができませんでした。そこで仮組みをしたところ、電源が入り、動作もすることが判明しました。どこか接触不良の状態のなっていたようです。
しかし結論としては、プリンタ・ポートがセルフ・テストで異常が発見された他、キーボードの特定の箇所が反応しないことが判りました。プリンタ・ポートの異常はまだ放置することができますが、キーボードの反応がないことは大変困った問題です。明日にも引き続き分解して対策を講じたいと思っています。
なお今日の修理では物理的に破損した筐体の修理も行いました。割れてしまった部分をエポキシ接着剤で固定するものですが、入手当時に行った割れた部分の修理も改めて改善修理を行なっておきました。
以下の写真は今日行った作業の様子です。
キーボードを跳ねあげて充電池や各ドライブ類を取り外しました。 |
キーボードを取り外すにはパネルの撤去が必要でした。 メンテナンス・マニュアルに沿って爪で引っかかっている部分を外しました。 |
パネルを無事取り外すことに成功しました。 ここが分解の一番大切な部分です。 |
三本もあるフレキシブル・ケーブルを取り外して、 キーボードを取り外すことに成功しました。 |
引き続きインジケータ・パネルも取り外しました。 これもマニュアルに沿って必要箇所を指で押して外します。 |
姿を現した液晶パネルのケーブルの様子です。 |
液晶パネルを無事に分離することができました。 |
三つに分かれていた電子基盤を取り外して筐体の底部分だけとなったところです。 |
これがシステムボードの裏側の様子です。 完全に分解しないと見ることができないものです。 |
プロセッサは Intel i486 DX2 が搭載されていました。 i486 当時はまだ冷却ファンが無かったころでした。 |
これは破損した拡張バスのコネクタです。 手前の接点側の両端部が破損して、一段低くなっているのが見えます。 |
裸のままのシステムボードにその他の電子パーツを取り付けて電源を投入してみました。 エラーは表示されますが、動作するようになりました。 |
そして液晶パネルも取り付けてみました。 |
ちゃんと液晶パネルも動作しています。 |
液晶パネルの破損箇所を確認してみました。結構難しいところが壊れています。 |
液晶パネルの破損箇所をビニルシートで養生してテープで固定しているところです。 |
本機を入手当時に修理した左側面の部分です。 割れていた筐体をエポキシ接着剤で固定していましたが、再び割れてしまいました。 そこで古いエポキシ接着剤を一度剥がして、新しく薄い金属板を介して固定することとしました。 |
エポキシ接着剤で金属板と一緒に固定をしているところです。 ビニルシートを挟んでクリップで固定して、固着するのを待ちました。 |
これはキーボードを受ける軸受の部分です。 右側の奥が割れてしまったので、ここでも薄い金属板を介して接着しています。 |
エポキシ接着剤による固定もある程度落ち着いたところで、仮組みを行なってみました。 CF に交換したハードディスクから起動した PC-DOS と FD の表示です。 キーボードの不調もこの時点で判明しました。 |
キーボードが不調であったため、BIOS のセルフ・テストを行なってみました。 |
これがセルフ・テストの結果です。 ハードディスクの部分は CF メモリを使っているのでエラーが出ます。 その他、プリンタ・ポートもエラーとなっていました。 |
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