今回入手したコレガ CG-WLUSB2GT です。 |
写真を見ての通り、 USB 接続の卓上型の無線 LAN アダプタです。無線LANの電波環境がいまいち思わしくないときなどに、パソコン本体と離れた場所に受信部を設置することができるものです。USB キータイプのもののように小さく軽くないので、本体を置く場所が確保できるなら使い勝手のよいタイプとなっています。
気になる点としては、無線 LAN の規格の説明文に IEEE 802.11g とだけ記述されていて 802.11b の記述が見当たらないところです。802.11b は切り捨てられているのでしょうか? 無くても困らないのですが・・・(笑)。
背面の USB ソケット様子です。 |
付属していた USB ケーブルは受信部を自由に設置できるようにするためか?若干長めの 2.2 メートル(実測値)の長さとなっていました。
そして受信部本体は十分な大きさに加えて、筐体の上面と底面に通風用のスリット(隙間)が設けられていたため、内部の通信チップの発熱を十分に低下させる効果があるようです。
底面の様子です。 通風のためにスリットが設けられています。 |
この CG-WLUSB2GT で使用するドライバの p54usb ですが、 各 Linux ディストリビューションではカーネルにすでに準備されているようです。本機の USB ケーブルをマシンへ挿入すると自動的に読み込まれる状況となっていました。
ただ Debian においては、本機の内部で使用するファームウェアが用意されておらず、手動でダウンロードして所定のディレクトリへ保管しておかなければなりませんでした。他の Ubuntu や Puppy Linux では、すでに準備がされていました。なおファームウェアのダウンロードについては Debian Wiki の p54usb の中の Second generation USB devices (ISL3887) の項目を参照してください。なお本機のチップは ISL3887 が使用されている模様です。
prism54 - Debian Wikiこのファームウェアは、本機の中にあるプロセッサ用のもので、システムが本機を発見すると自動的に本機へ読み込ませて動作させるようになっています。そのためファームウェアがない状態だと本機に設置されている二個の LED ランプ(Power, Link)は消灯したままとなっています。ファームウェアを読み込むと電源を示す Power のランプが点灯して、無線LANアクセスポイントを通信を開始すると Link のランプが点灯するようになっています。なおデータ通信中に Power や Link のランプが点滅して知らせる動作とはなっておらず、常時点灯したままとなっています。
Intersil ISL3877, ISL3880, ISL3886, ISL3887, ISL3890 devices (Prism54)
https://wiki.debian.org/prism54
本体の LED ランプの様子です。 ファームウェアがロードされていなければ、 USB ケーブルで接続していても Power のランプは点灯しません。 |
さて肝心の通信の実力を計測してみました。
毎度のことですが、およそ 100MB の単一ファイルを FTP 転送でダウンロードさせることを五回繰り返して、その平均値を求めました。なお比較検証用に Linksys 社の WPC54GS も同様に計測しました。我が家では周辺に無線LANのアクセスポイントがいくつも観察できる状況のため、このような無線 LAN の測定で毎回同一条件を維持しながら測定をすることは困難なため、標準的に使用している WPC54GS と相対的な比較によって転送速度の優劣を判断するようにしています。
以下が計測結果です。
- CG-WLUSB54GT 2,091 KB/s (16,732 Kbps)
- WPC54GS 2,130 KB/s (17,045Kbps)
転送速度計測 | CG-WLUSB2GT | WPC54GS | 単位 |
1 | 2,114.78 | 2,120.55 | KB/sec |
2 | 2,100.63 | 2,148.96 | KB/sec |
3 | 2,097.06 | 2,122.74 | KB/sec |
4 | 2,065.81 | 2,138.19 | KB/sec |
5 | 2,079.78 | 2,123.05 | KB/sec |
平均値(KB/sec) | 2,091.61 | 2,130.70 | KB/sec |
平均値(Kbps) | 16,732.90 | 17,045.58 | Kbps |
比較用に測定 |
ほぼ同一性能の転送速度を有していることが判明しました。IEEE 802.11g の無線LANアダプタとしては標準的なものだと思われます。
これは転送途中のグラフです。ところどころ転送速度が急落している部分がありますが、完全なゼロまでの落ち込みもなく、比較的スムーズに転送を行なっているようです。
転送中の転送速度の変化の様子です。 Linksys WRT150N へ DD-WRT をインストールしたものを使用。 |
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