2014年6月14日土曜日

Debian Wheezy の Gnome3 で PPPoE 接続

Debian Wheezy で gnome3 のデスクトップを使っている環境において、ネットワーク・マネージャから PPPoE 接続を試みてみました。パソコンから PPPoE 接続は、ホームゲートウェイ(PR-400NE)の PPPoE ブリッジ機能を使用しました。なお我が家では、インターネット・プロバイダにニフティを使っています。

インターネットへの接続回線がフレッツ光ネクスト(隼)の環境のためか、IPv6 のちょっとした問題がありました。IPv4 が無視されて IPv6 の設定が優先されてしまうのです。

IPv4 の項目が「不明」となっていて、IPv4 での接続が行われていませんでした。

しかし以下の設定で接続ができました。原因は Debian Wheezy の IPv6 を無効にする方法が変更になっていたことでした。

従来の /etc/sysctl.d/disableipv6.conf へ net.ipv6.conf.all.disable_ipv6=1 を記述する方法では効果がないようです。

新しい方法は Debian Wiki に記述があり、これを参考にしました。
Debian IPv6 Project --- How to turn off IPv6
https://wiki.debian.org/DebianIPv6#How_to_turn_off_IPv6

新しい IPv6 を無効に方法は、grub2 の設定ファイルを編集(/etc/default/grub へ GRUB_CMDLINE_LINUX="ipv6.disable=1")する方法と、システム制御ファイルの /etc/sysctl.conf へ以下の変数を追加する方法があるそうです。どうも grub2 の設定を変更して IPv6 を無効にすることを奨めているようですが、再起動が必要であったことから /etc/sysctl.conf を編集する方法で対応しました。
/etc/sysctl.conf へ追記
net.ipv6.conf.all.disable_ipv6 = 1
net.ipv6.conf.default.disable_ipv6 = 1
net.ipv6.conf.lo.disable_ipv6 = 1
net.ipv6.conf.eth0.disable_ipv6 = 1
IPv6 を無効にして接続し直したところ、無事 IPv4 で接続できました。

さて PPPoE で接続したパソコンから各ウェブサイトを閲覧してみました。すると非常に表示が遅かったり、ウェブサイトが表示されなかったりしました。

すでに IPv6 の対策をしていたので、IPv6 による DNS の問い合わせに時間が掛かり、接続に時間が掛かる問題ではありませんでした。そこで疑われるのがパケットの MTU の問題です。

ネットワークマネージャの設定項目に MTU の調整項目がありましたので、この設定を「自動」からフレッツ光ネクスト(隼)などで推奨されている 1454 を設定してみました。

しかしネットの接続は遅いままです。ifconfig コマンドで設定を確かめてみました。すると opppoe の接続では mtu=1492 となっていました。ネットワークマネージャ上で MTU の設定を変更しても一切効果がありませんでした。

いろいろと設定ファイルを探しだして修正を試みることを何度も行なって、次の部分を設定することで MTU を変更することができました。この MTU の変更によってウェブサイトの接続も問題なくなりました。

変更するプロファイルが存在するのは /etc/NetworkManager/system-connections にあります。ここでは Nifty-PPPoE というファイル名となっていました。これはネットワークマネージャで設定したネットワークの接続名と一緒となっていました。このプロファイルをテキストエディタで編集します。[ppp] の項目に mru と mtu の設定があります。mru と mtu は共に 1492 に設定されて。これをフレッツ光ネクスト(隼)で推奨の mru=1454mtu=1454 に変更します。まだ一度も接続を行なっていない場合、この mru と mtu の項目が存在しないようです。その場合には追加して記述をしてください。
/etc/NetworkManager/system-connections/Nifty-PPPoE を編集
[ppp]
refuse-eap=true
refuse-pap=true
nobsdcomp=true
nodeflate=true
no-vj-comp=true
mru=1454
mtu=1454

mtu と mru を変更した後、再度 PPPoE にて接続し直したところ、ちゃんと ifconfig コマンドでも MTU が 1454 に変更されていました。ウェブサイトの閲覧で速度が遅い・反応が鈍いと感じた読者さんは確認をしてみてください。

以下はネットワークマネージャの設定画面のキャプチャです。

PPPoE 設定は DSL のタブの中で行います。
MAC アドレスの設定は有線の eth0 を使います。
この中の MTU の設定では調整できません。「自動」にしておきました。
IPv4 の設定は「自動」としました。
ユーザー名とパスワードの設定画面です。
サービスの項目は空欄で大丈夫です。
PPP の設定部分です。
データの圧縮項目などは通信速度の早い光回線では不要なので、全部無効としました。
認証項目では対応していない EAP と
パスワードが暗号化されない PAP を無効にしました。

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