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2013年3月10日日曜日

ThinkPad 365X へ Damn Small Linux 4.4 をインストール

CD ブートが出来ない古いノートパソコンにおいて BasicLinux を経由してのインストールが出来るかどうかの可能性を確かめるために ThinkPad 365X へ DSL 4.4 JP (Damn Small Linux) をインストールしてみました。


結論から言えば手間は掛かりますが、インストールができました。これで CD ブートの出来ない古いノートパソコンへもいろんな OS をインストール出来るのではないかと考えています。

さて手順ですがフロッピーディスク二枚組の BasicLinux 3.5 で ThinkPad 365X を起動させます。
ネットワークの設定は以前紹介した ThinkPad 560 の時と同じです。使用した有線 LAN アダプタはプラネックスの FNW-3600-TX です。次の順番でコマンドを実行すればネットワークの設定は完了です。
# insmod pcmcia_core
# insmod i82365
# insmod ds
# cardmgr
# udhcpc

次にハードディスクの設定です。fdisk コマンドで設定を行います。第一パーティションには linux-swap を設定して、第二パーティションへ DSL をインストールします。しかしいきなり第二パーティションへ DSL をインストールするのではなく、一旦第一パーティションを ext2 フォーマットしておいて、ここへ DSL の CD の中身をコピーしておいて、この第一パーティションから起動させた DSL によって第二パーティションへハードディスク・インストールを行う順番となります。ハードディスク・インストールが完了して動作確認が済んだところで第一パーティションを linux-swap へと変更します。

fdisk コマンドで第一パーティションにおよそ 168MB ほど容量を確保した後、残り全部(およそ 1.2GB )を第二パーティションに設定しました。
# fdisk /dev/hda
/dev/hda1 1 21 168651 83 Linux
/dev/hda2 22 175 1237005 83 Linux

第一パーティションと第二パーティションを ext2 フォーマットします。GRUB で起動させるとき、ノードサイズのパッチが当たっていない GRUB を使用する可能性もあるためノードサイズを128に指定してフォーマットしておきます。オプションは大文字のアイ i ですので注意してください。
# mke2fs -I 128 /dev/hda1
# mke2fs -I 128 /dev/hda2

ext2 フォーマットが終了した第一パーティションをマウントさせます。
# mount /dev/hda1 /hd

ここまでで ThinkPad 365X の準備は出来ました。次に DSL のファイルを送り出す母艦となるマシンの設定です。もちろん母艦は CD ドライブなどが必要となります。私の場合、普通のデスクトップ・マシンを使用しました。

母艦のマシンを Puppy Linux 5.2.8 などで起動させます。FTP サーバーを簡単に設定できる Linux を使用すると便利です。
メニュー>ネットワーク>FTP サーバーで FTP サーバーを起動させます。そして CD ドライブへ DSL 4.4 JP の CD を挿入してマウントさせます。私の場合、/dev/sr0 へマウントされました。これで DSL のファイルを送り出す準備も完了しました。

再度 ThinkPad 365X へ戻って、母艦から DSL ファイルを FTP でダウンロードしてきます。BasicLinux の wget コマンドでダウンロードしてきます。母艦の FTP のユーザー名とパスワードは、標準(デフォルト)で root : woofwoof となっています。これを使ってパスワードアクセスを行います。具体的には次のようになります。
# wget ftp://root:woofwoof@母艦IP/mnt/sr0/KNOPPIX/KNOPPIX


第一パーティション (/dev/hda1) の中に次のようにファイルをダウンロードしてきます。
/linux24
/minirt24.gz
/german.kbd
/KNOPPIX/KNOPPIX

これで ThinkPad 365X の準備も終了です。後はフロッピーディスクで GRUB を起動させるだけです。フロッピーディスク起動の GRUB は母艦で事前に作成しておきます。

GRUB をフロッピーディスクで起動させてコンソール表示となったところで次のようにコマンドを入力して行きます。英語キーボードの配置となっているため「=」キーはすぐ右隣の「^」キーで入力することに注意してください。
grub> root (hd0,0)
grub> kernel /linux24 root=/dev/hda1 vga=normal noacpi noapm dma=on noscsi frugal lang=ja
grub> initrd /minirt24.gz
grub> boot

これで DSL が起動して行きます。途中設定の設問がありますのでそれに答えて行きます。
USB マウス=no
PS マウス=yes
xvesa
800x600
24bit
dpi=no
jp106 など

DSL が起動したところでいよいよハードディスク・インストールを行います。
メニュー(DSL)>アプリケーション>ツール>ハードディスクへインストール

ハードディスク・インストールは第二パーティション(/dev/hda2) へ行います。この DSL のインストーラーは自動的にインストール先のパーティションをフォーマットしてしまいますので注意が必要です。インストール中の設問には次のように答えておきました。
パーティションを新たに確保するか=no
インストール先=hda2
フォーマット=ext2
ブートローダー=grub など

ハードディスク・インストールが終了したら、再起動させてみます。GRUB が起動して DSL のブートメニューが表示されるはずです。一番上の DSL を選択して起動させると再度設問があり、これに答えて行くと起動は完了します。

晴れて DSL が起動完了すればインストールは成功です。再インストールの可能性が無いと判断したところで第一パーティション(/dev/hda1) を fdisk コマンドを使って linux-swap へと変更しておけばスワップも準備できます。

これと同様の方法を使用すれば他の Linux もインストール可能だと思います。


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