2月上旬に入手していた FLORA 330W (PC-XDG7) の話題です。
あの灼熱のヒートシンクの脇にある電解コンデンサを移設してみました。
ヒートシンクの脇にあった電解コンデンサは入手時にパンクしていましたが新しい電解コンデンサを取り付けて快調に動作していました。しかし指で触ることが困難なほど熱くなるヒートシンクの近くにあることから この熱で電解コンデンサが炙られてパンクしたものと想像しています。
そこで早くこの熱いヒートシンクから電解コンデンサを遠ざけたかったのです。ようやく重い腰をあげて作業をしてみました。
まず最初にパソコンの分解からです。以前掃除と電解コンデンサの修理のために分解していたので大体の要領は掴んでいたので比較的早く分解することはできました。マザーボードを引き出すには電源ユニットを一度取り外さなければならないのが少し手間でした。
これがマザーボードの様子です。プロセッサのヒートシンクやファンはそのまま取り付けたままの状態で作業を行いました。
さて問題の電解コンデンサを 100W のはんだごてを使って素早く取り除きました。そして電解コンデンサを取り除いたランド部分へリード線を差し込んでハンダ付けを行いました。写真は二本のリード線を取り付けた状態の様子です。このリード線の先に電解コンデンサを取り付けて熱いヒートシンクの熱を避けようという計画です。
これはリード線の先に電解コンデンサを取り付けたところです。写真のように大型の IC の上に退避させました。ほんのり暖かくなる程度の温度しかない IC ですのでこの場所が最適のようです。
この状態でパソコンを再度組み立て直しました。電解コンデンサがマザーボードに取り付けるケーブル類と干渉しないことを確認したところで電源を投入してみました。
何だか様子が変です。ディスプレイの画面に筋状のノイズが大量に発生しています。これは入手当初に電解コンデンサがパンクしていたときと同様の症状でした。どうもリード線で足の部分を引き延ばしことが悪影響したようです。どうもこの方法では電解コンデンサの熱対策は出来てもノイズ対策は出来ないようでした。
そこで延長したリード線ではなく新しい新品の電解コンデンサを使って長い足を折り曲げ加工をして取り付けてみることとしました。様子が多少改善されるかもしれません。
再びパソコンを分解してマザーボードを取り出してハンダ付け作業を行いました。写真のように電解コンデンサの足を折り曲げた部分を無事ハンダ付けしました。
再びパソコンを組み立てて電源を投入してみました。残念ながら前回のリード線の時と同様の激しい筋状のノイズが発生していました。
今回は結構しっかりした形で電解コンデンサが固定されていることもあってノイズの発生原因を探ってみました。直接指を電解コンデンサに当ててみたり、ピンセットを使ってリード線を触ってみました。どうもここを触れてもノイズの状況は大きく変わりませんでした。何気なくヒートシンクを触ると激しくノイズが発生するようです。どうもノイズの原因はヒートシンクに繋がった三端子レギュレータのようです。
もっとノイズ除去のために電解コンデンサの容量を増やすべきなのでしょうか?ここでこの電解コンデンサの足がむき出しになっていることから電圧を測ってみました。グランドからおよそ 2V という結果でした。それもプラス極とマイナス極の電位差がゼロという結果です。一体どうしたのでしょうか?てっきり 3.3V 三端子レギュレータの出力を安定させるために設けられているものだと思っていたのが全然別の目的のものだったようです。
これほど大きな電解コンデンサが GND にも 3.3V Vcc にも繋がっていない理由がよくわかりませんでした。もしかすると電源投入時に一定時間遅らせて 3.3V 電源を立ち上げるような設計が行われていて、この電解コンデンサがその電源立ち上がりを遅らせる時定数を稼いでいるのでしょうか?
そうすると以前パンクした電解コンデンサを取り替えてノイズが減少したことは一体どうしたのでしょうか?もしかして三端子レギュレータのすぐ近くにあったこともあり、この電解コンデンサ(それも元にあったものから大型化しているものを使用)がノイズを輻射する三端子レギュレータのシールド板のような働きをしていたのでしょうか?
ともあれこれでは激しいノイズに対処することができません。三端子レギュレータやヒートシンクから輻射されるノイズの対策を考えてみることとしました。
取り合えずノイズがどのように変化するのか手持ちであったマイラーフィルムコンデンサを使ってヒートシンクと各部を接触させては様子を観察してみました。写真はその時の様子です。これでノイズをバイパスすることが出来ればノイズは減少するはずです。
いろいろと実験していると どうもヒートシンクと問題の電解コンデンサのマイナス極を接触させると効果的にノイズが減少するようです。さらに先ほど使用していたリード線付きの電解コンデンサを使ってみるとより効果が高いようです。以前パンクした電解コンデンサを交換した直後よりも全然綺麗な状況まで改善するようです。
ただあまり大きな容量の電解コンデンサを使用するのは少し危険な面もあるようでヒートシンクとシャーシのGND を接触させると何か大きなノイズが瞬間的に乗ってしまうためかパソコンがハングアップしてしまい操作を受け付けず、ディスプレイの画面の表示も乱れてしまいます。単なる三端子レギュレータではないようにも思われる感じでした。
取り合えずシャーシアースへバイパスするのを諦めて、先ほど状況の良かった電解コンデンサの足の部分へ追加で電解コンデンサを取り付けてしばらく様子を観察することとしました。写真はヒートシンクと電解コンデンサの足へリード線付きの電解コンデンサを取り付けた様子です。ヒートシンクはアルミ製のためハンダ付けが出来ないのでラグ板を経由してネジ留めとしました。
一時間ほど様子をみた後、入手したとき以来使用してこなかった蓋を取り付けてみました。これで本来の姿にようやく戻ることができました。
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