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2015年12月12日土曜日

ThinkPad T30 の分解掃除

以前より予定していた ThinkPad T30 を分解掃除しました。

分解掃除前の ThinkPad T30 です。
分解の前にもう一度動作確認をしておきました。

分解掃除

以前にも分解したことのある機種でしたが、もうすっかり当時のことを忘れていました(苦笑)。ThinkPad のハードウェア・メンテナンス・マニュアルを見ながらの分解となりました。

底面にあるメモリカードや無線LANカードを抜き取りました。しかしモデムカードは何故かネジが固着しており、取り外すことができませんでした。その後、筐体を完全に分解した状態で、ネジの反対側から KURE5-56 を塗布しましたが、結局ネジを外すことができませんでした。モデムカードは筐体へ取り付けたまま作業となりました。

モデムカードを固定しているネジが固着して外れませんでした。

筐体のパームレストの部分を取り外した状態までになりました。内部にはしっかりホコリが溜まっていました。

パームレストを取り外したところです。

スピーカ・ボックスを取り外して、電極から導通を確認しました。動作確認のときに左側のスピーカから音が出なかったためです。確かに左側と思われる側には導通がありませんでした。スピーカ・ボックス内のどこかで断線をしているようでした。ボイスコイルの断線だと修理が難しいので、今回はこのまま放置しておくこととしました。

片方の音が出ないスピーカの導通試験を行いました。

冷却ファンを取り外したところです。プロセッサの周囲にはホコリが溜まっていました。そして冷却ファンはガラガラと異音がするため、回転軸にグリスを塗布しました。

冷却ファンを取り外したところです。
冷却ファンを更に分解して回転軸へグリスを塗布しました。
この冷却ファンは羽根を引っ張れば取り外せるタイプのものでした。

筐体底部からマザーボード(システムボード)を取り外しました。このマザーボードの表面にもしっかりホコリが乗っていました。両面ともに綺麗に掃除をしておきました。

マザーボードの表面です。
マザーボードの裏面です。

マザーボードを取り外した筐体を水洗いしました。筐体底部には少し電子部品が残っていましたが、そこを避けるようにして洗浄しました。そしてストープの近くに置いてしっかり乾燥させました。

筐体底部の洗浄の様子です。
筐体のパームレスト部分の洗浄の様子です。

筐体の乾燥を待っている間にマザーボードの点検を行いました。入手当初問題が発生していたハードディスク周りを確認してみました。目視では特に異常はありませんでした。念の為、ハードディスクのソケットのリードを再ハンダ付けしておきました。これで問題は発生しないと思います。ハードディスクのソケットとメモリカードのソケットの位置がすぐ隣り合わせの状態だったので、ハードディスクの装着の圧力によってメモリソケットの接触不良が発生していた模様です。

ハードディスクのソケットのリードのハンダ付けの様子です。
ハードディスクのソケットのリードを再ハンダ付けしたところです。

本機の電源ジャックもセンターピンと電極の間をカシメてあるだけの構造のため、将来的に電気の接触不良が発生する可能性がありました。そのため、筐体に残していた電源ジャックのセンターピン対策を行なっておきました。黒く変色している電極の裏側を小型のワイヤーブラシで綺麗に磨いた後、短いリード線の芯線部分を使ってセンターピンと電極をハンダ付けしました。

電源ジャックのセンターピンの裏側の様子です。
表面が真っ黒に変色していました。
ワイヤーブラシを使って電極を磨きました。
短いリード線の芯線を使って電極をハンダ付けしました。

筐体の分解時に外れてしまった液晶モニタの開閉を感知するスイッチの突起部をエポキシ接着剤で固定しておきました。

液晶モニタの開閉感知スイッチも修理しました。

再組立

筐体の乾燥が終わったところで、組み立てを開始しました。

分解掃除のときプロセッサと冷却ファンの間に塗布されていた伝熱グリスを綺麗に掃除しましたので、新しく伝熱グリスを塗布しておきました。

プロセッサには新しい伝熱グリスを塗布しました。

完全に組み立てる前に動作確認をしてみました。残念なことに奥側のメモリソケットが再び動作不良となってしまいました(涙)。とりあえず手前側のメモリスロットへメモリカードを装着して簡単な動作確認を行いました。

組み立て途中で動作確認をしました。

再び分解はしないで、現状のまま底面にあるメモリソケットの再ハンダ付けを行いました。メモリカードの端を軽く持ち上げると認識するので、二個のメモリソケットの間の部分のリードを再ハンダ付けしました。この再ハンダ付けで再びメモリカードを認識するようになりました。以前のハンダ付けは完全ではなかったようです。

メモリソケットの再ハンダ付けの後、メモリ試験を行なってソケットの異常のないことを確認しました。

メモリの動作試験も終わり、完全に組み立てて分解掃除を終わりました。

分解掃除の終わった ThinkPad T30 です。


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