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2015年11月21日土曜日

TP-LINK TL-WR740N の分解

入手したばかりの TP-LINK TL-WR740N を分解してみました。

分解作業

底面にあるゴム足に隠れている二本のネジを外した後、筐体の上下を固定している爪(7箇所)を外して、天板の部分を取り外しました。爪はかなりきつく咬み合っていました。私は背面の LAN ポート側よりグィッと強めの力で捲り上げるようにして爪を外しました。結構緊張感のある作業でした。

天板を取り外した TL-WR740N です。
7箇所の爪で天板と固定されていました。
TL-WR740N の天板側の爪の様子です。
TL-WR740N の爪の拡大写真です。
結構がっしりと爪同士が噛み合う構造となっています。

ボードの観察

ボード表面にはワンチップ無線 LAN チップの AR9331 が搭載されており、非常にシンプルな構成になっていました。低価格帯の無線 LAN ルータらしい内容でした。
  • 無線LANチップ:AR9331-AL1A
  • システムメモリ:Winbond W9425G6JH-5 (16Mx16bit=32MB)
  • フラッシュメモリ:SPANSION FL032PIF (32Mbit=4MB)

ワンチップ無線 LAN の IC 付近の様子です。

そして最近で珍しくなった釣鐘状の LED ランプが使用されていました。それも天板にあるインジケータパネルに近づけるようにリードが長い状態でボードへ取り付けてありました。このリードの途中が絶縁されていないところが中華製らしいところでしょうか(笑)

ボードから飛び出して取り付けてある LED ランプです。

シリアルコンソールの設置

シリアルコンソール端子へピンヘッダをハンダ付けしておきました。なお OpenWrt Wiki の情報により、シリアルコンソールの Tx 信号が端子まで届いていないということで背面でリード線の追加(TP18 - TP28 間)を行いました。詳しくは写真をご覧ください。
TP-Link TL-WR740N [OpenWrt Wiki]
https://wiki.openwrt.org/toh/tp-link/tl-wr740n

シリアルコンソールの端子へピンヘッダをハンダ付けしたところです。
ボード背面で接続するシリアルコンソールの Tx ラインの場所です。
実際にリード線を接続したところです。

シリアルコンソールの動作確認

シリアルコンソールの加工が終わったところで動作確認を行いました。通信速度は 115200bps で通信できました。なおシリアルコンソールからログインを試みたところ、ウェブログインで使用した ユーザ:admin、パスワード:admin ではログインできませんでした。別の値が設定されているようです。

TL-WR740N のシリアルコンソールへケーブルを接続したところです。
端子のピン配置も一緒に記述しておきました。

-- ブートログの冒頭部分 --
AP121-2MB (ar9330) U-boot

DRAM:  32 MB
led turning on for 1s...
id read 0x100000ff
flash size 4194304, sector count = 64
Flash:  4 MB
Using default environment

In:    serial
Out:   serial
Err:   serial
Net:   ag7240_enet_initialize...
No valid address in Flash. Using fixed address
No valid address in Flash. Using fixed address
: cfg1 0x5 cfg2 0x7114
eth0: 00:03:7f:09:0b:ad
ag7240_phy_setup
eth0 up
: cfg1 0xf cfg2 0x7214

無線LANチップをはじめ、システムメモリやフラッシュメモリの容量も把握することができました。これから OpenWrt Attitude Adjustment 12.09 のインストールを試みてみたいと思います。



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