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2015年10月11日日曜日

Buffalo BHR-4RV 有線 LAN ルータを入手

バッファローの有線 LAN ルータの BHR-4RV をインターネット・オークションにて入手しました。

外観は、バッファローのよくある縦型の無線LANルータにそっくりなのですが、無線LAN部分が存在していない製品です。背面にあるはずのアンテナ出力端子も存在しません。しかし PPTP の VPN 対応機種ということで、フラッシュメモリは多めの 8MB を搭載しています。フラッシュメモリが 8MB ということで、システムメモリは 64MB でした。

今回入手したバッファロー BHR-4RV です。
側面の表記は "Broad Station" でした。
BHR-4RV の頂上のプラパーツは黒色でした。

分解作業

いつものように分解を行なってみました。同じ形状の筐体をいくつも分解していますので、要領よく分解できました。

筐体側面の蓋を開いたところです。

意外なボード

分解して取り出したボードをまじまじと観察してみました。Mini-PCI ソケットを取り付けるランドは用意されているものの取り付けてない状態をみると、無線LANルータのボードをそのまま流用したかの印象を受けるものでした。しかし私個人は、このボードで使用されているプリント印刷基盤のパターンは初めてのものでした。今まで見たことのない端子がフロント側に存在しているのです。一体何に使用するものなのでしょうか?左右にはネジ止めと思われる大きな穴も開いています。そして背面側には二連型の USB ソケットを取り付けるランドが用意されていました。私には無線LANルータ用のプリント印刷基盤を流用したとは思われませんでした。

[2015-10-25 追記] BHR-4RV は WHR2-G54 と兄弟機であることが判明しました。
Buffalo WHR2-G54 の分解とフラッシュメモリのバックアップ
http://near-unix.blogspot.jp/2015/10/buffalo-whr2-g54.html

BHR-4RV のボード表面
左下のシールの下に JTAG 端子が隠れていました。
BHR-4RV のボード裏面
初めて見かけるパターンです。何の端子のものなのでしょうか?

シリアルコンソール と JTAG へピンヘッダの取り付け

ボードの表面を観察するとシリアルコンソールと JTAG のランドが存在しました。そこで早速ピンヘッダを取り付けて動作確認してみることとしました。

JTAG とシリアルコンソールの端子へピンヘッダを設置したところです。

シリアルコンソールの動作確認

まずシリアルコンソールの動作確認を行いましたが、どうも接続していないようです。

シリアルコンソールの動作確認です。

ボード裏面に IC18 の場所シリアル変換のチップが設置される場所を発見しました。他のバッファローの無線LANルータに習って同じように #7-#8 と #11-#12-#13 をハンダブリッジで接続しました。
しかしこのハンダブリッジでもシリアルコンソールの出力を得ることができませんでした。

シリアル変換チップの IC18 の加工の様子です。


そこでネット上を検索してみると次の情報にたどり着きました。それは #7-#8 のブリッジの部分が #8-#9 であるという内容でした。そこで早速ブリッジの場所を変更してみましたが、変化はありませんでした。それもそのはず、今回ブリッジをやり直したのは Rx 側なので、シリアルコンソールの出力信号は出てこなくて当たり前でした(苦笑)。どうもパターン変更か、部品の欠落が原因なのかは不明ですが、後日可能でしたら追求したいと思っています。
DD-WRTまとめwiki - BHR-4RVのCFEリストア方法
http://www34.atwiki.jp/ddwrt/pages/29.html

シリアル変換チップの IC18 のジャンパーを変更したところです。

JTAG の動作確認

シリアルコンソールが思わしくない結果だったので、少し心配しながら JTAG の動作確認を行なってみました。プローブ動作をさせたところ問題なく動作していました。なお使用した JTAG ケーブルは、バッファータイプの WIGGLER ケーブルです。

BHR-4RV へ JTAG アクセスを行なっているところです。

# ./tjtag3 -probeonly /cable:wiggler

================================================
 EJTAG Debrick Utility v3.0.2.1 Tornado-MOD
================================================

Detected IR chain length = 8
Number of device(s) = 1

IDCODE for device 1 is 0x0470417F

Probing bus ... Done

Instruction Length set to 8

CPU Chip ID: 00000100011100000100000101111111 (0470417F)
*** Found a Broadcom BCM4704 Rev 8 CPU chip ***

    - EJTAG IMPCODE ....... : 00000000100000000000100100000100 (00800904)
    - EJTAG Version ....... : 1 or 2.0
    - EJTAG DMA Support ... : Yes
    - EJTAG Implementation flags: R4k MIPS32

Intial value of Control register is 0000000C
Intial value of status register is  00000077
01110111 (00000077)

Status bit 7 Busy Inverted pin 11 = 1
Status bit 6 *Ack          pin 10 = 1
Status bit 5 Paper-out     pin 12 = 1
Status bit 4 Select        pin 13 = 1
Status bit 3 *Error        pin 15 = 0
* means low = true, e.g., *Error

VCC connected
values of Control register after init 0x0000000C
value of status register after init   0x00000077
system reset complete

Issuing Processor / Peripheral Reset ... Done
Enabling Memory Writes ... Done
Halting Processor ... ... Done
Init PrAcc ... Skipped
Clearing Watchdog ... Done


Chip ID a000
Chip Rev 8
Package Options 0
Number of Cores 0
Core Revision 79
Core Type 700
Core Vendor ID 80000
Flash Type 700
Flash Type = PFLASH
Flash bus is 8 bits
Dest is bits 16
Flash is byteswapped 32
Endian Type is LE 0
PLL Type 00020000
Enter Flash Probe

Probing Flash at (Flash Window: 0x1fc00000) ...
Done

Flash Vendor ID: 00000000000000000000000010011000 (00000098)
Flash Device ID: 00000000000000000000000001010111 (00000057)
*** Found a TC58FVM6T2A  4Mx16 TopB    (8MB) Flash Chip ***

    - Flash Chip Window Start .... : 1C000000
    - Flash Chip Window Length ... : 00800000
    - Selected Area Start ........ : 00000000
    - Selected Area Length ....... : 00000000



 *** REQUESTED OPERATION IS COMPLETE ***

フラッシュメモリのバックアップ

JTAG が上手く動作することが確認できましたので、フラッシュメモリのバックアップを行いました。いつものように CFE 部分とフラッシュメモリ全体の二種類でバックアップを取得しました。なおどちらも二回取得した後、両者を md5 のハッシュを比較して同一のものであることを確認しました。


フラッシュメモリを JTAG 経由でバックアップしているところです。
8MB のバックアップ一回で二時間掛かります。

筐体の水洗い

フラッシュメモリのバックアップには時間が掛かるため、その時間を使って筐体のプラスチック部品を水洗いしました。レンジ周り用強力アルカリ洗剤でしっかり洗いしました。この洗浄で内側の薄汚れがドロドロと洗い流されるのが快感で、これが至福の時間です(笑)。

洗剤を使用して筐体を水洗いしているところです。

OpenWrt をインストール

とりあえずファームウェアとして OpenWrt をインストールしてみました。インストール方法は、バッファローの無線 LAN ルータでよく使用される TFTP による流し込み方法です。

最初に OpenWrt Chaos Calmer 15.05 をインストールしたところ、インストールに成功しましたが、なんと WAN 側が何故か不通の状態となっていました。通常は WAN も LAN 側も何の設定も無しでも動作し始めるものですが、この BHR-4RV では違っていました。

そこで OpenWrt Barrier Breaker 14.07 をインストールしたところ、正常に WAN 側も通信をしていました。しばらくは Barrier Breaker 14.07 をインストールした状態で各部の様子を観察したいと思います。

OpenWrt Barrier Breaker 14.07 の概要のページです。



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