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2015年6月10日水曜日

Nikon COOLPIX 5400 のレンズエラー

もう随分と昔に購入したコンパクト・デジカメのニコン クールピクス 5400 がレンズエラーで動作しなくなってしまいました。

長年愛用のコンパクト・デジカメ クールピクス 5400 です。

電源を入れたとき、収納されていたレンズが出てくる途中に何かに引っかかったようになり、停止してしまいました。そして液晶画面に「レンズエラー」なる表示が出ました。

もっと奥まった場所までレンズが収納されるのですが、写真の位置で動きません。
液晶モニタには「レンズエラー」と表示されました。

レンズの縁を持って押したり・引いたりしても、レンズはビクともしませんでした。もう随分と使ってきたカメラだけに、もう引退の時期なのかもしれません。

ハンダ付け作業の途中経過などの多くの写真は、このカメラで撮影したものでした。その分、使い慣れているものでした。もうメーカでも修理の受付を終了しているものと思われます。そこで新しいカメラを購入する前に、自分でカメラを分解してみて直せなかったら購入しようと考えて、修理に取り掛かりました。

私個人は模型をはじめ、いろいろと工作好きな人間ですが、カメラと時計は今まで分解をあえてしてきませんでした。元通りに組み立てられない可能性があるからです。特に機械部分の調整をしながら組み立てる部分などは、測定器やジグがなければ出来ないことも多いため、専門の人に頼むのが一番であることを知っているからです。下手に触って専門家の手を煩わせるぐらいなら、最初から触らないというのが私の流儀でした。しかし今回はメーカの修理が望めないこともあり、壊すことを前提に分解してみました。

カメラ本体の周囲に数多く存在するネジを内部構造を予想しながら一本ずつ外しました。どこの位置にどのネジが使用されていたのかメモを残しながらの作業でしたので、時間がかかりました。外装部分では少なくても三種類のネジが存在していました。

恐る恐る筐体の前面部分を取り外してみました。本体内部とシャッター周辺の電子部品の間がフレキシブル・ケーブルで接続されていました。このケーブルは折れてしまいそうで怖いのですが、このままの状態のまま問題箇所を探してみました。

筐体前面をめくり上げた状態です。
シャッタ周りに向かってフレキシブルケーブルが伸びていて、作業が難しい状態でした。

レンズユニットにいくつかのピニオンギアを介してモータ軸のウォームギアが接続されているのを発見しました。レンズユニットの外筒の右上部分に長さのあるレンズを送り出すギアがありました。このギアを指で触ることができたので触ってみたところ、カチカチで全然動かない状態でした。いわゆる遊びのない状態で、プラスチック製のギアのどこかが噛み付いて固定されているように感じました。

レンズユニットの底部は撮像素子が取り付けられていると思われるプリント印刷基盤へ三本のネジで固定されていました。この内、二本を取り外して、残り一本も緩めた状態にして、レンズユニットを少し傾けてみました。レンズユニットの外筒部に有る長いギアとモータから連なっているギア群の間に隙間を作って、ギアの噛み付き場所を発見しょうとしました。するとレンズユニットの内部の方で噛み付いていたようですが、今回の隙間を作って、指でレンズユニットの出し入れができるようにすると、ギアの噛み付きも解消されて、自由にレンズの出し入れができるようになりました。

ここまで確認したところで、再度レンズユニットを固定していたネジを締め付け、カメラ本体へ電池を入れて動作確認をしてみました。するとちゃんとレンズが出し入れできるようになりました。

カメラ内部に入り込んでいたホコリをエアーダスタで吹き出した後、筐体を元通りに組み立てました。そして動作確認と撮影を行なってみました。

白い紙を撮影してホコリやゴミが撮影素子に付着していないかなどの撮影をした後、手近なものを次々に撮影して問題がないことを確認しました。

修理が終わったクールピクス 5400 で撮影した庭のあじさいです。

もう静態保存になってしまうかと思われたクールピクス 5400 ですが、無事復活させることに成功しました!

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