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2015年5月30日土曜日

古いマウスのソール修理

我が家には古いマウスがいくつもあります。もう使わなくなったマウスからはタクトスイッチを取り出して他のマウスに移植するための部品取りとなっているものもあります。しかし中には古いのですが、ちょっと貴重だと思うマウスは保管するようにしています。

が、しかし・・・
そんな保存を目的としたマウスに限ってソールが剥げてなくなっているものが存在しているのです。もちろんソールが無くても、机の上でカタカタ、キーキーと音を立てながら使うことも可能なのですが、マウスにも机にもよい影響があるとは思えません。以前からこのソールの部分を何とかしたいと思っていました。

最近、無線LANのシリアルコンソールの端子の移設のときに活躍しているボール紙に目が行き、これがソールとして利用できるのではないかと閃きました(笑)。

もともとソールは滑りやすくて、摩耗に強いナイロン(高価)とか ポリプロピレン(安価)などで作られているようです。ただこれらの素材を入手したとしても、特殊なプライマー処理を行わないと表面に粘着処理や両面テープを貼り付けてマウスに固定することが難しい(簡単に剥がれてしまう)ので諦めていました。

今回注目したボール紙は摩耗性は劣りますが、滑り性能は普通のソールと遜色はないように思われました。そして両面テープを使ってマウスにしっかり固定できることから実用性があると考えました。またボール紙と両面テープだけなので安価のことと、摩耗などで消耗してしまったときには、また新しく作りなおせば問題ないと考えたからです。

今回使用しているボール紙の名称などは不明ですが、厚みがおよそ 0.6 ミリ厚で、かなり硬さがあるものです。硬さのある分、紙の密度が高いようです。

ボール紙によるソール加工

さてマウスのソールとして加工する方法ですが、以下の写真を見ていただければ、すぐに理解できると思います。今回使用したマウスは IBM ThinkPad 235 におまけとして付属してきた2ボタンマウス(P/N 07G3269)です。クリックボタンは正常に動作していますが、前後のソールが紛失しています。

古い IBM ThinkPad の PS マウスでソールの加工を行いました。
ソールは剥げて無くなっています。

ソールが貼り付けられていた場所の段差を利用して、薄い紙を押し当てて、鉛筆でその段差の模様を描きとる手法でソールの形や大きさを写しとることができました。

紙にソールの在った場所の形を写しとります。

このソールの形を写しとった薄紙をボール紙へ両面テープで固定します。

ソールの形を写しとった型紙に両面テープを貼り付けます。
ボール紙へ型紙を貼り付けます。

そのソールの形に沿ってハサミでボール紙ごと切断してしまいます。

ハサミで切り抜きます。
直線の部分は定規とカッターで切断した方が良さそうです。
型紙に沿って切り抜いたボール紙です。
マウスの底にボール紙を当てて当たる部分を調整します。

ソールの形に切り出したボール紙から型紙を剥がします。この時ボール紙本体も一部が一緒に剥がれてしまいますが、できるだけ剥がし取られてしまう厚みが少なくなるように注意します。

型紙を剥がした後、再度新し両面テープを貼り付けます。

そして新しい両面テープをボール紙へ貼り付けて、周囲の不要な部分を切り取ります。

最後に所定の位置へ両面テープでボール紙のソールを貼り付けると完成です。

マウスの底にボール紙のソールを貼り付けて完成です。

今回、もう一個ソールの剥がれたマウスも修理しました。上記の直線的なものではなく、三日月状の形になっているものです。このような変形したものの場合、今回の紙にソールの形を写しとる手法が最も活きる方法だと思います。

三日月状の形などでは、この方法で切り出すのが有効のようです。

使用感

通常のソールに比べてマウスを動かしたときの摩擦音は少し大きい感じです。そして滑りも若干ガサガサした感触がありますが、そんなに悪くはありませんでした。それよりもソールを失っているときのプラスチックがこすれる音や感触が無くなったことがとても気持ち良いものです。

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