Puppy Linux 5.7.1 JP をインストールした PCG-U3/P です。 |
PCG-U3/P のビデオ設定では、xorg ドライバにてカラービット長が 16 ビットであれば動作することは Puppy Linux 4.3.1 (2012) において確認済みでした。ThinkPad s30 においても同様の症状が発生したときには、Puppy Linux をセーフモードで立ち上げて、ビデオドライバの設定ファイルである /etc/X11/xorg.conf を直接編集、または動作するように設定していた xorg.conf へ置き換えることによって動作させることに成功していました。
(関連ページ)ThinkPad s30 へ Puppy Linux 5.7.1 JP をインストール
http://near-unix.blogspot.jp/2014/09/thinkpad-s30-puppy-linux-571-jp.html
今回も同様の方法で Puppy Linux 5.7.1 をインストールしようかと考えていましたが、意外な方法で動作させることに成功しました。
それは Xorg ドライバではなく VESA ドライバで動作させるものです。
Puppy Linux 5.7.1 は Puppy Linux 4.3.1 (2012) の時のように、起動時にビデオドライバや画面の大きさなどが選択できません。そこで Puppy Linux 5.7.1 が、普通に起動できるマシン上において、ビデオ画面の設定を VESA ドライバに切り替えた状態で、一度 Puppy Linux の個人保存ファイル(precisesave.4fs)へ保存してしまいます。
この個人保存ファイルと一緒に Puppy Linux 5.7.1 のシステムファイルも一緒に PCG-U3/P のハードディスクへコピーをして、マシンのブート選択を行う Grub4Dos の設定ファイルも編集するという、手動インストールを行なって、Puppy Linux 5.7.1 の起動に成功しました。
Puppy Linux 5.7.1 JP のインストール作業
以下はその作業の様子です。Puppy Linux の個人保存ファイルを作るために使ったマシンは ThinkPad R32 でした。他にも Puppy Linux 5.7.1 が起動できるマシンであれば、どれでも構わないと思います。
VESA ドライバの設定を行った個人保存ファイルを作るために使用した ThinkPad R32 です。 |
このマシン上において、Puppy Linux 5.7.1 の CD-ROM から起動を行います。そして USB メモリへ Puppy Linux 5.7.1 をインストールします。次に USB メモリの Puppy Linux 5.7.1 から起動し直します。そして個人保存ファイルを作る設定で一旦マシンを再起動させます。個人保存ファイルを持った状態で起動した Puppy Linux 5.7.1 のビデオ設定を Xorg から VESA へ変更します。
[メニュ]-[セットアップ]-[Xorgビデオウィザード] を選択すると [Xorg ビデオウィザード] の画面へと移行します。ここで [XorgWizard] を実行します。ここから VESA ドライバを選択してビデオドライバを変更します。なお画面のサイズは PCG-U3/P に合わせて 1024x768 を設定しました。1024x768 では、文字がかなり小さくなるため、800x600 でも良かったもしれません(笑)。設定は以下の写真の通りです。
ドライバの選択画面です。 ここで vesa を選択します。 |
ビデオ画面の大きさの選択です。 |
TEST X NOW でビデオ動作の確認を行います。 |
VESA ドライバで動作しました。 |
FINISHED を選択すると、元のデスクトップ画面へ復帰します。 |
ビデオ画面がちゃんと表示されることを確認して、Puppy Linux 5.7.1 を終了します。このとき、自動的に VESA ドライバを設定したことなどは、個人保存ファイルへ保存されます。
次に PCG-U3/P へ Puppy Linux 5.7.1 を手動インストールします。手動インストールするために、PCG-U3/P にインストール済みの Puppy Linux 4.3.1 (2012) で起動させます。
Puppy Linux 5.7.1 をインストールするために Puppy 4.3.1 (2012) で起動させた PCG-U3/P です。 |
そして Puppy Linux 5.7.1 をインストール済み(VESA ドライバが設定済み)の USB メモリを挿入します。この USB メモリの中から次のファイルを PCG-U3/P のハードディスクの Puppy Linux をインストールする領域(私の場合 /mnt/home/puppy571 としました)へコピーします。
(注意)インストール先のドライブやディレクトリは各自状況が異なるものと思います。適宜読み替えてください。
---- /mnt/sda6/puppy571 へコピーするファイル ----
- initrd.gz
- precisesave.4fs
- puppy_precise_5.7.1JP.sfs
- vmlinuz
Puppy Linux 5.7.1 のシステムファイルのコピー |
システム起動選択の Grub4Dos のメニューファイル(/mnt/sda1/menu.lst)を以下のように編集します。Puppy Linux 5.7.1 の選択項目を追加するだけです。編集後、menu.lst を保存します。
---- /mnt/sda1/menu/lst へ追加する項目 ----
title Puppy 571 (sda6/puppy571)
find --set-root --ignore-floppies --ignore-cd /puppy571/initrd.gz
kernel /puppy571/vmlinuz pmedia=atahd psubdir=puppy571 pfix=fsck
initrd /puppy571/initrd.gz
以上で手動インストールは終了です。マシンを再起動させて、システムの起動選択で 「Puppy 571 (sda6/puppy571)」の表示があれば、それを選択して起動させます。これで無事起動できれば、インストール成功です。
Puppy Linux 5.7.1 JP が起動した PCG-U3/P です。 |
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