到着した ThinkPad 535 に電源を投入してみると、ちょっと様子が変です! 何かガサガサと底面にあるスピーカーから雑音が出ているのです。そして電源ランプなど 7 つのランプが並んだ部分が激しく明滅を繰り返しています。ちょっと見た感じではどこか接触不良なのだろうと安易に考えていました。
いつものように外観の掃除をし始めたところ、パームレストと筐体の隙間の部分が少し粘ついた感じになっていました。表面がゴム塗装(ピーチスキン)の機種なのでよくあることと思っていましたが、一箇所の角だけで不安が頭の中を過ぎりました。強アルカリ性の液体はビーチスキンのゴム塗装を剥がすのです。強アルカリ性の液体と言えば、乾電池や充電池の電解液です。もしかして内蔵の電池が液漏れをしているのでは・・・。
早速パームレストを取り外してみると、右手前にあるボタン型リチウム電池とひょうたん型ニッカド充電池の二個の電池の内、ひょうたん型のニッカド充電池が液漏れを起こしていました。すでに乾燥した状態になっていて、液漏れはかなり昔に発生したもののようです。限定的に緑青が発生しているのを確認できる程度で大した問題ではないとこの時も思っていました。
左がボタン型リチウム電池 BR-2020 で 右側がひょうたん型ニカド充電池です。 |
これが取り出したひょうたん型ニカド(ニカド・メタハイ)充電池です。 |
しかしスピーカーからの雑音とランプの異常点滅の原因を探るために、本体を分解していろいろ調べていると、ひょうたん型ニッカド充電池からシステムボードまでアルカリ性の液体が流れてきたもようで、システムボード自身が錆びていました。
ひょうたん型ニカド充電池のケーブルを伝わってシステムボードまで液体が流れてきた模様です。 部品の一部が緑色の錆が浮き出ていました。 |
システムボードのクリーニングと部品の再ハンダ付けなどを行なって、かなり症状は改善されましたが、まだ時折異常動作することがあり、まだ完全な対策が出来ていない状況となっています。
以下は今日の作業の様子のです。
いつものように分解した筐体は、しっかり水洗いをしておきました。 |
ひょうたん型ニカド充電池が収納されていた部分には緑色や青色の物体が付着していました。 少量のレンジ周り用アルカリ洗剤(マイペットなど)で洗ってみたところ、かなりの部分が落ちました。 |
これは取り出したシステムボードです。 システムボードは三枚のボードが重なって作られていました。 |
プロセッサ(Pentium MMX)の姿です。 アルミ製ヒートシンクと取り外すとき、プロセッサのリード線の一部を曲げてしまいました。 細いドライバーの先端を使って元に戻してみましたが、今後問題が発生するかもしれません。 |
これは CMOS 用のボタン型リチウム電池です。 通常よくある CR 型ではなく、長寿命の BR 型でした。 |
ひょうたん型ニカド充電池からの液漏れが伝わってきたシステムボードをクリーニングして、さらに再ハンダ付けを行ったところです。右上に見えるのはひょうたん型ニカド充電池のソケットです。 |
そしてひょうたん型ニカド充電池のソケットのある裏側部分も液漏れが伝わっていて、ここもクリーニングと再ハンダ付けを行なっておきました。さらに 10 キロオームの抵抗も錆で壊れていたので交換をしておきました。一部パターンも錆びてなくなっている部分があったため、ハンダブリッジでつないでおきました。 |
しかしこれだけ作業をしても新しい症状が発生するのです。システムボードの表面を竹串でところどころ押し付けて圧力を加えて、問題の有りそうな部分を探しています。復旧まで、まだ道のりは遠いようです。 |
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