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2013年8月31日土曜日

PLANEX GW-NS11H 無線 LAN アダプタ

プラネックス社の無線LANアダプタの GW-NS11H を入手しました。Intersil 社の無線LANチップ Prism3.0 を使用した IEEE 802.11b の PCMCIA カードです。

入手した PLANEX GW-NS11H です。

Intersil 社のチップの Prism3.0 のチップはファームウェアの書き換えでアップデートやアップグレードが可能となっています。そこで本機もファームウェアの書き換えを行ってみることとしました。もちろん WPA2-AES に対応させるためです。

とりあえず動作確認として現状のままパソコンへ差し込んで読み込まれるドライバなどを確認してみました。orinoco_cs ドライバが予想通り読み込まれていました。動作確認のために無線 LAN アクセスポイントの設定を WEP へ変更して動作確認も行っておきました。

動作確認中の GW-NS11H です。

なお WPA2-AES に対応できるのは、ファームウェア・バージョンが 1.7.4 以上で、 Prosm2.5 であることとされています。しかし Prism3.0 のチップでは動作が保証されていません。

Prism2.5 のファームウェアを書き換えるツールが用意されている ThinkPad 535X を使ってファームウェアの書き換え作業を行ってみました。

ファームウェアの書き換えで使った ThinkPad 535X です。

とりあえず現状のファームウェアを読み出してみました。

C:> FLASH -3V -S

プライマリ・ファームウェア = PK010007.HEX
ステーション・ファームウェア = SF010305.HEX

初期のファームウェアの確認です。

となっていました。

以前書き換えを行った二種類の Prism2.5 の無線LANアダプタの初期ファームウェアは以下のとおりです。

I/O DATA WN-B11/PCM PK010005.HEX SF010304.HEX
BUFFALO WLI2-CF-S11 PK010100.HEX SF010804.HEX

I/O DATA の WN-B11/PCM のものより新しいファームウェアが使用されているようです。もしかして、内部のチップは Prism2 ではなく、本当は Prism2.5 ではないかと期待が持てました。

ファームウェアの書き換えツールを使ってバージョン 1.7.4 のファームウェアを書き込んでみました。

C:> FLASH -3V -D PK010101.HEX
C:> FLASH -3V -D SF010704.HEX

ファームウェアの書き換えです。

書き換えが正常に行われたか?再度ファームウェアのバージョン確認を行ってみました。

C:> FLASH -3V -S

プライマリ・ファームウェア = PK010101.HEX
ステーション・ファームウェア = SF010704.HEX

ファームウェアの書き換え後にバージョンの確認を行ったところです。

書き換えは成功したようです。

早速、Puppy Linux Precise 5.5.0 上で動作確認を行ってみました。

心配していましたが、やはり orinoco_cs ドライバを読み込んでいました。/etc/modprobe.d/blacklist へ orinoco_cs を登録してみましたが、なぜか blacklist の効果がなく、orinoco_cs を読み込んでしまいます。本当は hostap_cs でなければ WPA2-AES の動作をさせることができません。

そこで本機( GW-NS11H )のカード情報を読み取って、そこからドライバを読み出す部分(/lib/modules/3.2.29/modules.alias)に手を加えて hostap_cs  を読み込むようにしてみました。
カード情報の 14EA : B001 を頼りにドライバの引き当て部分を探してみると、/lib/modules/3.2.29/modules.alias の 4716 行目に本機の情報がありました。そこで行尾にある orinoco_cs を hostap_cs へ書き換えました。
alias pcmcia:m14EAcB001f*fn*pfn*pa*pb*pc*pd* hostap_cs

パソコンを再起動させて、再度本機( GW-NS11H )をカードスロットへ差し込んでみると、orinoco_cs ではなく hostap_cs ドライバをちゃんと読み込んでいました。しかし本機をドライバが認識していないようです。何らかの問題があって動作していないようです。

やはりファームウェアの書き換えで WPA2-AES の動作させるのは無理だったようです。今後ももう少し調査してみる予定ですが、本機( GW-NS11H )のファームウェアの書き換えは注意した方がよいようです。

2013年8月30日金曜日

corega CG-WLCB54GPX 無線 LAN アダプタを入手

コレガ社の無線 LAN アダプタの CG-WLCB54GPX を入手しました。IEEE 802.11 b/g に対応したもので、カードバス形式の PC カードです。

入手した corega CG-WLCB54GPX です。

外観は先日入手したバッファロー社の WLI-CB-G54L とそっくりですが、中身はまったくの別物です。

左が CG-WLCB54GPX と、右が比較の Buffalo WLI-CB-G54L です。

Puppy Linux Precise 5.5.0 と Knoppix 7.2.0 ならびに Linuxbean において動作確認を行ってみました。どの OS も rt61pci のドライバで認識を行い、動作も問題ありませんでした。ただ装備されている二個の LED ランプはカードの認識の時、一瞬点滅するだけで、その後は一切点灯しなくなりました。

lspci コマンドでカード情報を読み取ったところ「 Ralink corp. RT2561/RT61 802.11g 」となっていました。これは以前入手していたコレガ社の CG-WLCB54GL2 「 Ralink corp. RT2561/RT61 rev B 802.11g 」と同じものでした。この CG-WLCB54GL2 も LED ランプの不点灯の症状があり、どちらもドライバがハードウェアに対応していないようです。

左が CG-WLCB54GPX と、右が比較の CG-WLCB54GL2 です。

いつものように、およそ 100MB の単一ファイルの FTP ダウンロードによる通信速度の測定を行ってみました。測定を実施したマシンは、ThinkPad G40 です。無線LANアクセスポイントに DD-WRT 化した Linksys WRT150N を使用しました。

動作中も二個の LED ランプがなぜか点灯しません。

結果は、平均値で 2,777KB/s ( 22,216 Kbps ) という高評価となりました。また転送時の速度グラフも安定していて、無線回路やアンテナなどの優秀さを示していました。Ralink 社のチップを使用した無線 LAN 機器は、どうも外れが無いように感じます。

CG-WLCB54GPX の通信速度の変化のグラフです。

2013年8月29日木曜日

ThinkPad R60e の BIOS アップデート(出来ませんでした)

ThinkPad R60e の BIOS のバージョンを確認してみたところ、古いバージョンであったため、更新をしておくこととしました。

レノボ社の ThinkPad のサポートページから BIOS のアップデート・プログラムをダウンロードしてきました。BIOS のデータ容量が増加しているためか?フロッピーディスクによるアップデートは提供されておらず、CD-ROM による提供となっていました。最新の BIOS アップデート・プログラムをダウンロードしてきました。

http://support.lenovo.com/ja_JP/research/hints-or-tips/detail.page?DocID=HT037250

現状の BIOS バージョン 1.02 ( 7EET16WW ) 2006-04-11
最新の BIOS バージョン 2.20 ( 7EETD0WW ) 2009-10-22


ダウンロードしてきた BIOS(ISO形式CD起動版) の iso データを unetbootin を使って USB メモリへ書き込んで BIOS のアップデートを行おうとしました。しかし USB メモリからのブートは unetbootin の起動画面のところで、ブートの選択画面を繰り返し表示するだけで、プログラム本体を起動させることができませんでした。

そこで CD-R へ iso データを焼き込んで再挑戦しました。


すると今度はちゃんと起動をして BIOS の更新画面へと進むことができました。プログラム自体は、従来のフロッピーディスク起動版と同じものでした。


早速 BIOS の更新に取りかかったところ、案の定、バッテリの充電不足で更新が停止してしまいました。


バッテリは完全に消耗していることから、 BIOS の更新は中止することとしました(涙)。


asterisk 1.8.23.1 へのアップデート

asterisk 1.8.23.1 へのアップデートが FreeBSD の ports へ到着しました。

何らかの不具合点を改善したものと思われます。アップデートは素直に更新しておくのが鉄則ですので、早速 portupgrade を使って更新しておきました。なお、いつもの RT-200NE 対応パッチを適用しています。

我が家の環境では特に問題なく動作しています。

asterisk 1.8.23.1 のビルド設定画面です。

2013年8月28日水曜日

ThinkPad R60e を入手しました。

今回、初めての レノボ(Lenovo) ブランドの ThinkPad を入手することとなりました。入手したのは ThinkPad R60e ( 0658-8FJ ) です。

レノボ・ブランドの ThinkPad R60e です。

今まで古い時代の ThinkPad を収集してきましたが、レノボ製の ThinkPad も安価にインターネット・オークションで入手出来るようになったことから、手始めに本機からコレクションを始めました。

まだ IBM のロゴマークも残っている製品ですが、今まで慣れ親しんできた ThinkPad と少しずつ変化をしていることを感じました。すぐに目に飛び込んできたのはキーボードに描かれている文字の違和感でした(笑)。 従来からのものよりもフォントが異なっている他、大きさも微妙に大きくなっています。私のように年々視力が低下している者としては、表示が大きくなることは好ましいものと感じました。

左が R60e で右が 560 のキーボードです。

さて入手した ThinkPad R60e の様子を確認するために電源を投入したところ、いきなり FAN ERROR (ファン・エラー)で電源が遮断されてしまいました。どうもプロセッサ用の冷却ファンが停止しているようでした。ファンにホコリが詰まって、回転が止まることによってファンエラーになることは私も経験していることなので、早速分解して冷却ファンの掃除を行うこととしました。

レノボ・ブランドの ThinkPad の分解も初めてのことなので、イマイチ要領を得ない状態で分解を始めました。いわゆる嵌め込んで爪で固定する方法ではなく、ネジで固定する印象を受けました。今までのようにプラスチック製の爪の部分を折らないように慎重に分解をする感じではありませんでした。意外とすっきり分解できました。

キーボードとその周辺の部品を取り外した様子です。

キーボードと周辺の部品を取り去って、冷却ファンが見えるところまで分解しました。冷却ファンを指で回転させようとすると、かなりの抵抗を感じるほどでした。もしかして完全な分解をして冷却ファンを取り出す必要性があるかもしれないと感じつつ、エアーダスターを使って冷却ファンの間に詰まっているホコリを吹き飛ばすこととしました。

冷却ファンの羽の隙間から空気圧で先端が出てきたホコリをピンセットで摘み出しました。

エアーダスターの空気圧によって冷却ファンの隙間からフェルト状になったホコリの先端が見えてくる度にピンセットでホコリを引きずりだしました。意外に大量のホコリが詰まっていました(苦笑)。

基本的にエアーダスターでホコリを吹き飛ばすときには、冷却ファンの羽が高速回転しないように、羽の間に竹串のようなものを差し込んで吹き飛ばします。これは羽の回転でモーターで発生した電気が周辺回路へ悪影響を与えるのを防ぐことに効果があります。

息を吹きかけても回転をすることのなかった冷却ファンの羽が回転するようになったところで、冷却ファンの掃除を終了しました。せっかくの機会だったので残りの部分も分解して掃除をしたかったのですが、本日は他の予定もあったことから冷却ファンの掃除だけとしておきました。

冷却ファンの動作確認のためにキーボードだけを仮付けして電源を投入してみました。すぐに電源が切れることなく、BIOS の設定画面を観察することもできました。そして memtest86+ を使ってメモリ試験を兼ねて冷却ファンの試験も行いました。メモリ試験は意外とプロセッサに負荷を与えるようで、プロセッサの発熱に伴って冷却ファンもぐんぐん回転を上げて行きます。

キーボードだけを仮付けして動作確認をしました。

一時間以上メモリ試験を行ってもファン・エラーで停止することもなったことから、冷却ファンの掃除も成功したようです。もしろん 512MB のメモリも正常動作していました。

memtest86+ でメモリ試験を行いながら、冷却ファンの動作も確認しました。

入手した本機には、ハードディスクが抜き取られていたため、すぐにハードディスクへ何かのシステムをインストールして動作確認をすることができませんでした。そこで USB メモリにインストールしていた Knoppix 7.2.0 を使って総合的な動作確認をしてみました。

最終的に組み立て直して、動作確認をしました。

Knoppix は無事立ち上がり、液晶パネルも問題なく表示していました。ホコリがびっしり詰まるほど使用されていたマシンであるだけに、液晶パネルが黄色く黄ばんでいるのではないかと心配していました。

USB ポートや PC カード・スロットへ様々なアイテムを挿してみましたが、問題なく動作しているようでした。

ただバッテリだけは、完全に消耗していて、僅かで充電をすることもない状態でした。まあ、これは中古ノートパソコンではよくあることで諦めていました。

SATA ハードディスクの手持ちが無いことから、ハードディスクの調達とシステムのインストールを今後行おうと思っています。

FreeBSD php-5.4.19 へアップグレード

FreeBSD の ports に php-5.4.19 へのアップグレードが到着していました。

現在のバージョンが php-5.4.17 だったので php-5.4.18 を飛び越えて php-5.4.19 へのアップグレードとなっています。

いつものように portupgrade で更新しました。 apache を再起動して新しい php-5.4.19 を読み込んで動作確認をしてみました。とりあえず我が家の環境においては、問題なく動作しているようです。

2013年8月27日火曜日

Corega CG-WLUSB2GS 無線 LAN アダプタ

Corega CG-WLUSB2GS は、USB 2.0 対応の 802.11 b/g 無線 LAN アダプタです。多くの USB 無線 LAN アダプタが、一個の LED ランプしか設けていないに対して、PC カードタイプの無線 LAN アダプタと同様に二個の LED ランプを設けているのが外観上の特徴です。そしてコントローラチップに Atheros 5523 が使用されている模様です。

Corega CG-WLUSB2GS の外観です。

いきなり残念な結果ですが、本機は Puppy Linux Precise 5.5.0 でも Knoppix 7.2.0 においても動作しませんでした。

USB ポートへ刺した Corega CG-WLUSB2GS です。
動作を確認出来なかったため LED の色を確認できませんでした。

Puppy Linux Precise 5.5.0 では rt73usb と rt2500usb のドライバを読み込むのですが、この読み込まれたドライバが間違っているようです。Atheros 5523 の場合、athusbwlan ドライバか、カーネル 3.8 であれば ar5523 ドライバが使用できることとなっています。

Windows 用のドライバを ndiswrapper で動作させていることを報告しているブログがいくつか存在することから、ndiswrapper で対応可能の製品のようです。
なおコレガ社の公式ウェブサイトにおいても ndiswrapper を使用した動作方法が紹介されていました。
http://corega.jp/product/os/pc_unix_distributions.htm#wlusb2gs

とりあえず現時点では私には対応不可能ということで、今後の検討課題の無線 LAN アダプタとすることとしました。

TP-LINK TL-WN321G 無線 LAN アダプタ

TP-LINK TL-WN321G は USB 2.0 対応の 802,11 b/g 無線 LAN アダプタです。表面には通信状況を知らせる LED ランプは見えませんが、本体内部に内蔵されていて、点灯時には白いプラスチックの筐体を透かして見えるようになっています。チップセットには Ralink RT2501/RT2573 が使用されている模様です。

TP-LINK TL-WN321G の外観です。

Puppy Linux Precise 5.5.0 と Knoppix 7.2.0 の両方とも rt2500usb ドライバで認識して、動作も正常に行われました。

動作中の TP-LINK TL-WN321G です。
赤い LED ランプが通信状況を知らせてくれます。

通信速度の計測結果は、平均値で 2,525KB/s ( 20,200Kbps ) という好結果となりました。通信速度のグラフも比較的安定しており、良好な通信状況のようでした。

L-WN321G の通信速度のグラフです。

(注)TP-LINK TL-WN321G では USB 1.1 での通信速度の計測を省略しました。

本機は、通信速度など平均的なものだと思われます。日本ではあまり見かけないメーカーの製品ですので、わざわざ本機を入手しようとする読者さんはいないと思いますが、またまた入手する機会があれば、入手して使用しても損はないでしょう。

Linksys WUSB54GSC 無線 LAN アダプタ

Linksys WUSB54GSC は、USB 2.0 対応の 802.11 b/g 無線 LAN アダプタです。本機の表面には SpeedBooster の文字があり、SpeedBooster への対応製品です。コントローラーチップに Broadcom BCM4320b を使用している模様です。

Linksys WUSB54GSC の外観です。

Puppy Linux Precise 5.5.0 の環境では USB 機器の認識もままならないようで、ドライバが読み込まれていませんでした。

Knoppix 7.2.0 の環境では、rndis_wlan のドライバによって認識されて動作もできました。なお rndis_wlan ドライバで認識出来るのは本機のうちハードウェア・バージョンのうち  v1 のものだけで、v2 のものは動作しないそうです。rndis_wlan で認識できたということは、手元にあるはハードウェア・バージョンが v1 ということになります。しかし v1 の表記を見つけることはできませんでした。

動作中の Linksys WUSB54GSC です。
緑色の LED ランプで通信状況を知らせてくれます。

ThinkPad G40 の USB 2.0 の ポートで通信速度を計測してみました。平均値で 3,123 KB/s ( 24,984 Kbps ) という非常に良い結果が得られました。また通信速度のグラフも安定して、通信状況も良好のようです。


(注) Linksys WUSB54GSC では USB 1.1 の転送速度の計測は省略しました。

本機( Linksys WUSB54GSC )も Buffalo NTR-010 と同様に、最新のカーネル(3.9.6 以上)であればお奨めの製品だと思います。しかし執筆時点(2013年8月)では、上手く認識出来ないディストリビューションも多く存在すると思われるため、万人向けではないと思います。

注意事項として、本機を動作中には USB ポートから抜き去ることができません。システム・ストール(システム遮断)が発生して、一切の動作が出来なくなります。

追記
ubuntu 12.04.3 LTS のカーネル 3.2.0 においても本機は正常に動作しました。ドライバは rndis_wlan です。

Buffalo NTR-010 Nintendo Wi-Fi USB Connector 無線 LAN アダプタ

Buffalo NTR-010 無線 LAN アダプタ は、前出の Buffalo WLI-U2-KG54L とまったく同じ外観をしており、製品名のプリント部分が異なってだけのように見えますが、内部はまったくの別製品となっていました。

Buffalo NTR-010 の外観です。

どうもゲーム器と本機を取り付けたパソコンの間で通信を行う無線LANアダプタとして企画されたもののようで、802.11 b/g に対応するようになっています。そして USB 2.0 に対応します。

動作中の Buffalo NTR-010 です。
黄色い LED ランプで通信状況を知らせてくれます。

まず Puppy Linux Precise 5.5.0 で動作を確認しようしたところ上手く通信できませんでした。無線LANアクセスポイントとの間の認証(ネゴシエーション)と DHCP サーバーからの IP アドレスの配給までは上手く受け取り通信が出来るはずなのですが、なぜか通信ができないのです。ping を打ってみると、非常に遅く返信が帰ってくる状態でした。これではブラウザでページを開く前にエラーとなってしまうのも頷けます。

試しに Knoppix 7.2.0 で試してみたところ、何と普通に通信が出来てしまいました(笑)。一体どうしたことでしょう。

どちらのディストリビューションも同じ rt2500usb ドライバが読み込まれていました。違いと言えばカーネルのバージョンの違いだけのようです。
Knoppix 7.2.0 --- 3.9.6
Puppy Linux Precise 5.5.0 --- 3.2.9

Knoppix 7.2.0 の方がかなり新しいカーネルを使用しています。この後に記事にする予定の Linksys WUSB54GSC も Knoppix 7.2.0 だけで動作する状況でした。どうも新しいカーネルの方が USB 機器に対していろいろと対応が良いようです。

ThinkPad G40 で USB 2.0 のポートでの通信速度の測定結果は、平均値で 2,412 KB/s ( 19,296 Kbps ) と好結果となりました。若干 Buffalo WLI-U2-KG54Lよりは速度が遅いようですが気にするほどでもないと思います。通信速度のグラフも安定しており、良好な通信が出来ていることを感じました。

USB 2.0 での通信速度のグラフです。

そして ThinkPad R31 の USB 1.1 のポートでも通信速度を計測してみました。平均値で 663 KB/s ( 5,304 Kbps ) という結果になりました。 USB 1.1 の環境では Buffalo WLI-U2-KG54Lより良好な通信速度を得ることが出来るようでした。また通信速度のグラフも滑らかなものとなっていました。この違いはどうしたものでしょうか?

USB 1.1 での通信速度のグラフです。

本機  Buffalo NTR-010 は、最新のカーネルを備えた環境で使用するのであれば、まったく問題なく、お奨めのものです。しかしカーネルのバージョンが 3.9.6 以下の場合、通信が出来ない可能性があります。そのため、執筆時点(2013年8月)においては、万人に向けてお奨めの製品とは言えません。

追記
ubuntu 12.04.3 LTS のカーネル 3.2.0 においても、Puppy Linux Precise 5.5.0 と同様に無線LANアクセスポイントへの認証と DHCP サーバーからの IP 配給まで正常に動作するにも係わらず、通信が出来ない症状が発生しています。ping も非常に反応が遅い状態です。

Buffalo WLI-U2-KG54L 無線 LAN アダプタ

BUFFALO WLI-U2-KG54L は今回入手した無線 LAN アダプタの中で唯一何の問題もなく動作する無線 LAN アダプタでした。

Buffalo WLI-U2-KG54L 外観です。

本機は USB 2.0 に対応しているため、ThinkPad G40 の USB ポートを使用して Puppy Linux Precise 5.5.0 JP と Knoppix 7.2.0 にて動作試験を行ってみました。読み込まれたドライバは zd1211rw でした。コントローラチップには ZyDAS ZD1211B が使用されている模様です。動作は PC カード型の無線 LAN アダプタと遜色ないものでした。

動作中の WLI-U2-KG54L です。
黄色い LED ランプが点滅をして動作状況を知らせてくれます。

スティック型の無線 LAN アダプタということもあって、ノートパソコンからはみ出す部分が大きく、パソコンを使用する環境によっては取扱いに注意する必要がありそうです。ただこの長さ故、無線 LAN の電波の受信状況も良好なものとなっています。なお新品の状態では短い USB 延長ケーブルが付属している模様です。

100MB の単一ファイルの FTP ダウンロードで通信速度を測定してみたところ、平均値で 2,841 KB/s ( 19,848 Kbps) という好結果が得られました。また通信中の転送状況も良好で大きな転送速度の変化もなく安定して通信をしているのを確認しました。

ThinkPad G40 の USB2.0 での通信状況

なお参考として USB 1.1 のポートを持っている ThinkPad R31 においても通信速度の足底を行ってみました。USB 1.1 の通信速度の制約以上の遅さの速度となって驚きました。結果は、平均値で 424 KB/s ( 3,392 Kbps ) となりました。また通信時のグラフも乱れぎみのものとなっていました。もしかすると ThinkPad R31 本体から発せられる微弱な電波が影響しているのかもしれません。

ThinkPad R31 の USB1.1 での通信状況

Linux の環境で使用する USB 無線 LAN アダプタとしては、お奨めのものだと思いました。

USB 無線 LAN アダプタ5種類を入手しました

いつものインターネット・オークションにて、USB 無線 LAN アダプタを五種類ほど入手しました。それぞれ別々に落札したものではなく、五種類が一セットとなったものを落札したものです。

内訳は写真の左から順番に次のようになっています。どれも 802.11 b/g 対応のものとなっています。

Buffalo WLI-U2-KG54L
Buffalo NTR-010 (Nintendo Wi-Fi USB Connector)
Linksys WUSB54GSC
Corega CG-WLUSB2GS
TP-LINK TL-WN321G

入手した五種類の無線 LAN アダプタです。

順次動作試験を行って別々の記事として紹介して行こうと思っています。

2013年8月25日日曜日

ThinkPad R31 へ Knoppix 7.2.0 をインストールしました

なぜかビデオ周りで障害が発生する ThinkPad R31 ですが、もっと安心して使えるシステムはないかということで Knoppix 7.2.0 をインストールしてみました。

Knoppix 7.2.0 をインストールした ThinkPad R31 です。

ThinkPad 600 など Puppy Linux を受け付けてくれないマシンでも、きっちり立ち上がって、そこそこ軽く動作してくれる Knoppix は評価すべきものが多いと思っています。

そこでいつも利用させていただいている「ライブCDの部屋」さんの日本語版 Knoppix 7.2.0 を使用しました。Knoppix 7.0.3 のものが最新だと思っていたところ、上記の Knoppix 7.2.0 の最新版が公表されていたため、最新版をインストールしてみました。
参考 URL
ライブCDの部屋
http://simosnet.com/livecdroom/index.html

インストールは unetbootin で作ったライブ USB ドライブから ThinkPad R31 を起動させて、ハードディスクへのインストーラーを使ってインストールをしました。なおインストールでの注意事項は、事前に linux-swap を 1GB  以上の容量を確保して、さらにインストール先のパーティションを reiserfs でファイルシステムで、なおかつ 10GB 以上の容量で作っておく必要があります。
インストーラーの指示に従ってインストールが完了すると再起動が促されるため、そのままマシンを再起動させると Knoppix 7.2.0 が立ち上がります。

後は Synaptic パッケージマネージャなどを使って必要なソフトウェアをインストールさせました。私はメールソフトの icedove と、FTP クライアント・ソフトの gftp 、パスワードマネージャーの keepassx をそれぞれインストールさせました。

[ iceweasel のアップグレード ]
さらに iceweasel がバージョンが 22.0 だったので、mozilla.debian.net 版の iceweasel の最新版(23.0)をインストールしました。基本的に sid の iceweasel の最新版をへアップグレードする方法もありますが、依存関係などで変なソフトウェアまで更新されてしまってシステムが上手く動作しない事態になることを嫌っての処置です。今まで経験から Knoppix をうっかり apt-get upgrade すると痛い思いをすることを知っているからです(笑)。

mozilla.debian.net 版の iceweasel をインストールする方法は、mozilla.debian.net を参照してください。私の場合には次の方法で行いました。

/etc/apt/sources.list の最終行へ次の一行を追加して apt-get update でソースツリーを更新して、apt-get でインストールをしました。
/etc/apt/sources.list へ追加
deb http://mozilla.debian.net/ squeeze-backports iceweasel-release 
 
$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get install -t squeeze-backports iceweasel
 

なお注意事項として apt-get の代わりに aptitude を使用することはできません。上手く Iceweasel をインストールすることができません。

[ flashplayer の入れ替え]
以上で iceweasel の最新版をインストールすることができました。このまま良く閲覧するウェブサイトを見て回ったところ flashplayer が動作していませんでした。flashplayer のバージョンを iceweasel の「メニュー」>「ツール」>「アドオン」>「プラグイン」で確認してみたところ、最新版の 11,2,202,297 でした。ThinkPad R31 のプロセッサは Pentium 3 世代の mobile Celeron のため、flashplayer 11 が要求する sse2 命令が存在しないため flashplayer が動作しません。そのため一世代前の flashplayer の 10.3 r183 のバージョンへ置き換えて対応することとしました。

古い flashplayer は adobe 社のウェブサイトからダウンロードすることができます。その他 Puppy Linux にも古いバージョンの flashplayer が含まれていることがありますので、これを流用する方法もあります。

flashplayer の核心部分は、libflashplayer.so です。これを Knoppix のものへ上書きすることで入れ替えます。Knoppix の場合、libflashplayer.so は /usr/lib/flashplugin-nonfree/ にあります。ここへコピーコマンドで上書きすると置き換え完了となります。
$  sudo cp libflashplayer.so /usr/lib/flashplugin-nonfree/libflashplayer.so

これで flashplayer のコンテンツのあるウェブサイトを閲覧して、ちゃんと表示されれば置き換え完了となります。

この Knoppix 7.2.0 をインストールした状態で、しばらく ThinkPad R31 を使ってみたいと思っています。
 

ThinkPad R31 へ Puppy Linux 4.3.1 をインストール成功

ThinkPad R31 を入手時に xorg の画面が表示されないなどで動作が上手く行かなかった Puppy Linux 4.3.1 (2012) ですが、何とか画面を表示させることに成功して、ハードディスクへのインストールも出来ました。

Puppy Linux 4.3.1 (2012) のインストールに成功した ThinkPad R31 です。

CD ドライブから CD-ROM で Puppy Linux 4.3.1 (2012) を起動させた後、画面が真っ暗なまま立ち上がったところで、CUI (テキスト)モードへ移行します。方法は Ctrl + Alt + F1 です。

ここで Ctrl + c を押して、xorg モードを停止させます。そして xorgwizard コマンドを実行させて、1024x768x24 を指定して Xorg の設定を終了します。xwin コマンドで再度 xorg モードへ移行します。すると、ちゃんと Puppy Linux のデスクトップ画面が表示されるようになります。

この画面が正常な状態でハードディスクへインストールを行いました。再度ハードディスクから Puppy Linux を起動させたとき、同じように画面が真っ暗なまま立ち上がりますが、同様な処置で切り抜けます。そして個人データを保存して Puppy Linux を終了すれば、次回からちゃんとデスクトップ画面が表示される形で立ち上がってくれるようになります。

そしてスクリーン・セーバーによって画面がブランク画面となったとき、マウスを動かすなどをして画面が復帰しない場合(なぜかマウスのカーソルだけ表示される)には次の方法を試してください。まず Ctrl + Alt + F1 で CUI モードへ移行します。そして Alt + F4 を押して xorg モードへ戻ります。するとちゃんとデスクトップ画面が表示されるようになります。

どうしてこんな現象が発生するのかは不明です。

なお、Puppy Linux Lucid 5.2.8 では上記の方法で対策は出来ませんでした。Ctrl + Alt + F1 で CUI モードへ移行しないためです。

そして Puppy Linux Precise 5.5.0 では、「メニュー」>「セットアップ」>「Xorgビデオウィザード」で再設定を行うと、逆に画面が真っ暗なまま復帰しない現象が発生することがあります。なぜかマシンを再起動させるとデスクトップ画面が表示されるので不思議です。

これらの一連の現象は我が家の ThinkPad R31 固有のものなのか? すべての ThinkPad R31 で発生するものなのかは不明です。もし我が家と同じ現象が発生する ThinkPad R31 をお持ちの読者さんはぜひ参考にしてみてください。

2013年8月23日金曜日

Buffalo WLI-CB-G54L 無線LANアダプタを入手しました

また無線LANアダプタのコレクションが一つ増えました。今回はバッファローの WLI-CB-G54L というものです。カードバス形式の PC カードで、IEEE 802.11 b/g の無線LANに対応します。


バッファローの無線LANアダプタに WLI-CB-G54 という機種がありますが、これの安価版(ローコスト版)のもののようです。外部アンテナの端子の省略など物理的なコストを引き下げる工夫がなされています。無線LANのコントローラチップは Broadcom BCM4306となっており、設計・製造に関する部分もかなり共通化されている模様です。ただ差別化のためかフレームバーストには対応していないそうです。
 
参考URL
機能の違い・仕様について
http://buffalo.jp/qa/wireless/make/wireless-119.html
 
左が比較に使った WLI-CG-G54 です。
アンテナ部分が大きくなっていますが、内部の基盤の大きさは同じもののようです。いわゆる空鞘(そらさや)になっています。

Puppy Linux precise-5.5.0 JP がインストールされている ThinkPad G40 で動作確認を行ってみました。普通に b43 ドライバーで認識して、通信も問題ありませんでした。
ダークスモークのプラスチックのアンテナ部分から透けて見える形で LED ランプが配置されていました。

動作中の WLI-CB-G54L です。

2013年8月22日木曜日

Puppy Linux Lucid 5.2.8 で無線LAN b43 エラーの件

かなり以前のことですが、無線LANアダプタの Buffalo WLI-CB-AG54 などの b43legacy と認識される PC カードを使用した後、Linksys WPC54GS や Buffalo WLI-CB-G54 などの b43 と認識される PC カードが使用出来なくなる件(ThinkPad 235 へ puppy linux 再インストール)について対策がようやく判明いたしました。

動作不良の元となった Buffalo WLI-CB-AG54 です。

上記に示してある無線LANアダプタの三種類はどれも Broadcom BCM4306 のコントローラチップを搭載されていますが、なぜか WLI-CB-AG54 だけは b43legacy と認識されてしまいます。この認識の結果 /etc/modprobe.d/b43legacy.conf というファイルが作られてしまうようです。このファイルがあると、上手く /etc/modprobe.d/b43.conf という本来のファイルを読み出すことが出来ないようです。

左から WLI-CB-AG54 , WLI-CB-G54 , WPC54GS です。

対策は、/etc/modprobe.d/b43legacy.conf を消去して、システムを再起動させることで無事 b43 ドライバで稼働する PC カードを使用することが出来るようになりました。

もし b43 ドライバで動作する PC カードが上手く動作しない、何回かカードスロットへ差し込み直すと動作するなどの症状のある読者さんは、一度上記の /etc/modprobe.d/b43legacy が存在しないか?確認をしてみてください。

また Puppy Linux 4.3.1 で同様の b43 エラーが発生した場合には、/lib/firmware/b43legacy のディレクトリを削除します。この後、システムを再起動させると回復するはずです。

なお参考ですが Puppy Linux Precise 5.5.0 の場合には、問題の WLI-CB-AG54 を装着しても、何もドライバが読み込まれない状態となっていました。

2013年8月21日水曜日

ロジテック LAN-GMW/PSP USB 型無線LANアダプタ

先日インターネット・オークションにて落札していた USB 型の無線LANアダプタが到着しました。ロジテック(Logitec)の LAN-GMW/PSP です。名称やパッケージの絵柄からして、どうもゲーム機用の無線LANアダプタのようです。150Mbps 対応の 802.11n/g/b タイプの製品です。

今回入手したロジテックの LAN-GMW/PSP です。

以前から気になっていた USB 型の無線LANアダプタでした。とても小さくて、USB 端子からほとんど飛び出すことのない形状のため、パソコンの持ち運びのときなどで取り外すこと必要がありません。スティック状で思いっきり飛び出しているものは、端子や本体を破損させてしまうのではないかと心配します。しかしその形状の小ささから電波の受信状況は低いものと思われます。しかし無線LANアクセスポイントの近くで使用することを前提とした場合にはアンテナの小ささによる影響は少ないものと思われました。

LAN-GMW/PSP のブリスター・パッケージです。

さてノートパソコン( ThinkPad G40 - LinuxBean)へ装着してみました。写真のように青色の LED ランプが内部から点灯して、動作を知らせてくれました。

動作中の LAN-GMW/PSP です。

ドライバーは rt2800usb が自動的に適用されていました。そして無線LANアクセスポイントへ接続すると正常に通信を開始しました。

通信速度の計測を、いつもの 100MB の単一ファイルのダウンロードで計測してみました。三回測定した平均値は 3,402KB/s (27,216Kbps) と高評価でした。さすがに 802.11n に対応した製品だけあります。

しかし DD-WRT V24-SP2 をインストールしてある Linksys WRT150N のパケットモニターを観察してみると、通信が櫛状に途切れながら行われていることを発見しました。やはりアンテナの小ささの影響があるのでしょうか?それでも、 3,402KB/s (27,216Kbps) の速度は十分納得の成績だと思います。

LAN-GMW/PSP の通信状況です。
何度も通信が途絶しているのが観察できます。

比較のため 802.11n に対応したロジテック LAN-WN23/CB も同一条件で計測してみました。こちらは 5,242KB/s (41,936Kbps) と圧倒的な成績を叩き出していました。またパケットモニター画面で観察していても、通信が途絶することも少なく、LAN-GMW/PSP よりもなめらかに通信していることが確認できました。この LAN-WN23/CB も Ralink の RT2800 チップを搭載した無線LANアダプタですが、さすがにアンテナが大きく、電波の送受信の状況も良かったものと思われます。

比較参考のために使用した LAN-WN23/CB です。
lAN-WN23/CB の通信状況です。
今回入手した LAN-GMW/PSP はその小ささから使い勝ってのよい製品のため、通信に斑がありますが、用途を限定すればなかなか良い製品だと思われました。