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2013年7月1日月曜日

debian wheezy へアップグレード

すでに debian wheey が安定版となっていましたが、debian squeeze から なかなかアップグレードに踏みきれていませんでした。今日は、試しに一台のノートパソコン ThinkPad T30 を使って wheezy へアップグレードを試みてみました。今回の結果を見て、今後のアップグレードの方針を考えてみたいと思っています。

squeeze から wheezy へのアップグレードの方法は debian 公式サイトの他、まとめサイトや既にアップグレードを果たした debian ユーザーさんのブログなどを事前に調査しました。結果は、下記のように lenny から squeeze へのアップグレードと同じ4つの手順で行えばよいようで、ただアップグレードのコマンドは aptitude ではなく apt-get で実行することに注意する必要があります。
/etc/apt/sources.list の編集
apt-get update
apt-get upgrade
apt-get dist-upgrade

我が家に多数存在する debian squeeze のマシンをアップグレードするために備忘録として作業手順を記述しておきます。参考にされる場合には、我が家での環境の設定であることも踏まえて読んでください。

 1. sources.list の編集

まず /etc/apt/sources.list の編集です。squeeze から wheezy へ書き換えが主な作業です。squeeze-backports を使用している場合、まだ wheezy-backports が準備されていないようで、この部分は # 記号でコメント文としておきました。将来 wheezy-backports を使用する場合にすぐに対応出来るようにしておくためです。

実際の作業は vim で行いました。
# vi /etc/apt/sources.list

/etc/apt/sources.list のファイルが開いたところで、以下の置換コマンドで文字の置換を一括で行いました。
:%s/squeeze/wheezy/g

そして backports の行の行頭へ # 記号を追加してコメント文としました。これで ZZ コマンドで保存終了します。

2. Update

/etc/apt/sources.list の編集が終了したところで、ソースリストの更新を apt-get コマンドで行います。ここでエラーが表示された場合、再度 /etc/apt/sources.list を見直ししてエラーの回復を行います。
 # apt-get update

3. Upgrade

ソースリストの更新が終了したら、いよいよアップグレードを行います。まずはシステム以外の周辺部のソフトウェアの更新を apt-get コマンドで行います。我が家の環境ではアップグレードされるものは330個で保留が800個となっていました。
# apt-get upgrade

アップグレードの途中で、一部のデーモン(バックグランドで常に働き続けるソフトウェア) の再起動を求める表示が出てきます。私はここで自動的にデーモンの再起動をしてくれる設定で作業を続けました。

===== Configuring libc6 ======
Restart services during package upgrades without asking

しばらくすると正常に(エラーが無く)アップグレードが終了しました。

4. Dist-Upgrade

いよいよシステムのアップグレードに取りかかります、ここでも apt-get コマンドでアップグレードを行います。我が家の環境ではアップグレードは789個、新規インストール636個、削除62個、保留0個となりました。
# apt-get dist-upgrade

これでアップグレードが終了しました。マシンを再起動させて動作確認をして問題がなければアップグレード成功です!

debian wheezy の gnome3.4 のデスクトップ画面です。
squeeze の gnome2.30 から設定が大きく変わりました。

iceweasel は mozilla.debian.net の最新版 22.0 を使用していましたが、debain wheezy へのアップグレード後もそのまま最新版となっていました。

なお話が前後してしまいますが、ノートパソコンの場合には有線 LAN で安定して通信できる環境にして作業をすることをお奨めします。またグラフィカルなデスクトップ・マネージャーが動作している GUI 環境よりも、テキスト主体の CUI 環境で作業することもお奨めします。

[ 追加情報 ]
別のマシンの debian squeeze を debian wheezy へアップグレードしてみました。何かデスクトップの様子が違っています。何か設定に違いがあるようです。まだ gnome3 の設定の仕方を覚えていないことが原因のようです(涙)。今回アップグレードしたマシンは sarge の時代から順次アップグレードしてきているものです。

gnome3 が違う設定でアップグレードされていました。

[ さらに追加情報 ] ハードディスクの容量に注意 (2013-07-07)

ハードディスクのパーティションを / , /usr , /var , /tmp , /home のように分割している場合、一部のパーティションで容量不足になる可能性あります。

私の場合 /usr ( /dev/sda5 ) で容量不足が発生しました。

debian lenny の時代の新規インストール時に標準で分割した容量は概ね 6GB 程度でした。これでは容量が不足するようで、インストール途中で警告が表示されてしまいます。debian wheezy へのアップグレードを行う場合には、GParted などを使って /usr の容量を 10GB 程度へ拡張しておくことを強くお奨めします。

ただこの GParted で /usr 領域を拡張するには、通常 /home ( /dev/sda9 ) の容量を減少させ、さらにこの /home  を含めて /tmp , /linux-swap , /var を後ろ側へ移動させて行く必要があります。かなり長時間の作業となりますので、アップグレードの前に充分計画を立てて作業をしてください。

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