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2013年7月4日木曜日

Buffalo WLAH-G54 を DD-WRT 化しました

バッファローの無線LANアクセスポイントの WLAH-G54 をインターネット・オークションにて入手しました。

Buffalo WLAH-G54

WLAH-G54 はいわゆる工業用の製品ということでしっかりとした金属筐体に大きなアンテナを備える製品です。以前から入手しておきたかった無線LANアクセスポイントだったのですが、落札価格が高くなかなか入手できないでいました。しかし流石に 802.11 b/g の製品はインターネット・オークションの世界でも不人気となってきたようで、運良く安価にて落札することができました。

Buffalo WLAH-G54 の背面の様子です。

早速 WLAH-G54 の設定画面へブラウザでアクセスしようとしましたが、初期設定されている本体の IP アドレスが不明で困ってしまいました。この WLAH-G54 が発売されていたころのバッファロー製品は通常 192.168.11.1 などの初期値を持っているものですが、本機は違っていました。何と 1.1.1.1 というものでした! 以下の画像はようやくたどり着くことが出来た WLAH-G54 の設定画面の様子です。画像の下部に設定されている IP アドレスが見えます。

WLAH-G54 のオリジナル・ファームウェアの様子です。

WLAH-G54 の無線LAN部分の設定を行おうとしたところ、WPA2-AES の設定項目がありません。 WPA-TKIP か WPA-AES の設定しか行えないようです。ファームウェアのバージョンを確認してみたところ、最新の 2.54 となっていて、これ以上の機能向上は見込めない状況でした。

WLAH-G54 のオリジナルのセキュリティの設定画面です。

そこでいつものように DD-WRT のファームウェアをインストールして対応することとしました。もともと DD-WRT をインストールするつもりでいましたが、オリジナルのファームウェアでどの程度の通信速度が得られるものなのかを確認しておきたかったのです。しかしセキュリティの問題で使用することのない WPA-AES で速度比較をしても意味がないと思ってすぐに DD-WRT 化することとしました。

DD-WRT のファームウェア(dd-wrt.v24_std_generic.bin)は次の三つのビルドのものをダウンロードしておきました。最新のベータ版と安定版、そして Linksys WRT54G などで調子の良かったものです。

v24 SP2 [bata] 14896 最新版
v24 SP1 [stable] 10020 安定版
v24 SP2 [bata] 13064 WRT54Gで好成績のもの

DD-WRT のファームウェアのダウンロードのページです。

Linksys の製品への DD-WRT は最近でも行っていたので問題はないのですが、バッファローの製品のものは TFTP で流し込みによるインストールため、過去にインストールした記事を再度読み直して作業に取りかかりました。

Buffalo WHR-G300N を DD-WRT 化しました。
http://near-unix.blogspot.jp/2010/12/buffalo-whr-g300n-dd-wrt.html

念のため、今回作業内容を備忘録としてこの記事にも記載しておきます。

作業は debian squeeze が起動しているマシンで行いました。TFTP のクライアント・ソフトウェアは標準でインストールされていないため、事前に tftp(クライアント側)をインストールしておく必要があります。

作業マシンの IP アドレスを 1.1.1.2 へ変更しておきます。そして特権ユーザー(スーパーユーザー)となって次の手順で仮想端末からインストールを進めて行きます。

 # tftp 1.1.1.1
 tftp > binary
 tftp > trace
 tftp > rexmt 1
 tftp > timeout 60
 tftp > put dd-wrt.v24_std_generic.bin このコマンドを文字入力した時点で Enter キーを押さず一時的に作業を停止します。

WLAH-G54 の電源を一旦切断します。(重要)

上記の put dd-wrt.v24_std_generic.bin コマンドを Enter キーを押して実行させます。

すると仮想端末上では転送の応答がないことが1秒ごとに表示されます。

ここですぐに WLAH-G54 の電源を投入します。すると数秒後に自動的に TFTP 転送が開始されて WLAH-G54 に読み込まれて行きます。この時間わずか10秒たらずです。

仮想端末上では TFTP 転送が終了していますので quit コマンドで TFTP のモードから抜けます。

しばらくすると WLAH-G54 の本体が自動的に再起動します。赤く点灯していた LED ランプが消えたのが目印です。ここで作業マシンの IP アドレスを 192.168.1.2 などに変更して WLAH-G54 の新しい初期 IP アドレスの 192.168.1.1 へブラウザでアクセスをします。すると最初にユーザーとパスワードの設定を促されますので、これらを設定した後、設定画面へ移行して必要な設定を行えば DD-WRT のインストール完了です。

DD-WRT 化された WLAH-G54 の通信速度を FTP 転送で計測してみました。いつものようにおよそ 100MB の単一ファイルを三回ダウンロードして平均値を求めました。


三つのビルドバージョンでの測定結果は以下のとおりです。
v24 SP2 [bata] 14896 最新版  1,410KB/s
v24 SP1 [stable] 10020 安定版 1,380KB/s
v24 SP2 [bata] 13064 WRT54Gで好成績  1,434KB/s
思いのほか通信速度の結果が思わしくありませんでした。どうしたことでしょうか? 先日入手した Linksys WAP54G と結果が似ています。ファームウェアとの相性が良くなかったのでしょうか?

DD-WRT の通信モニタのグラフです。
通信にヒゲが少なく安定して動作している様子が判ります。

再度同一の条件で Linksys WRT150N と Linksys WRT54GS を測定してみました。
WRT150N 2,554KB/s
WRT54GS 2,279KB/s
 二倍近い速度差となってしまいました。通信用半導体チップや電子回路の違いなどからくるものなのでしょうか? 先日の Linksys WAP54G のときにはファームウェアで二倍の速度差となっていたので、やはり DD-WRT のファームウェアの影響によるものなのでしょうか? 現在のところ原因は不明です。

通信速度比較検証のために使用した WRT54GS です。

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