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2012年12月27日木曜日

中古 ThinkPad 560 を入手しました

またまたやってしまいました(笑)ThinkPad 560 (2640-FJE) をインターネット・オークションで落札してしまいました。それも何と1円落札です。長いインターネット・オークションの経験の中でも滅多にないことです。しかしこのままでは出品者さんの梱包の手間賃も出ないので、実際の代金の支払いは若干上乗せをして支払いしました。1円落札が出来た喜びの代金としては安いものだと思っています。


さて届いた ThinkPad 560 の様子を調べてみました。

前のオーナーさんは喫煙者のようで、タバコのヤニ特有の汚れ方をしていました。掃除のし甲斐があります(笑)。私にとって中古パソコンの重要な楽しみの一つでもあります。汚れたパソコンが綺麗になる喜びを毎回満喫しております(笑)。


そして機能の確認です。オークションの説明文にも 0201 メモリエラーになっていて立ち上がらないとの説明文があった通りメモリエラーになっていました。


とりあえず本体底部のメモリソケットの窓を開いて確認をしてみました。メモリを触りながら電源を投入してしましたが 0201 メモリエラーは続きます。そこで手持ちの EDO RAM を装着してみました。写真の手前側が交換したメモリカード、奥側が元々取り付けてあったエラーが出るメモリカード。


すると 0201 メモリエラーが消えて、ハードディスクにインストールされていた Windows95 が起動し始めました。久しぶりに Windows95 の画面を見ました!前のオーナーさんが使用していたもののようです。個人情報が残っている可能性もありますのでハードディスクを消去しておく予定です。


一旦立ち上がった Windows95 をシャットダウンして、memtest86+ でメモリテストを行ってみました。手持ちの交換したメモリカードでエラーがでなければ、本体側のメモリ回路は正常だと判断することができます。機械的な動作部分のないメモリカードが故障するとは、何か電気ショックが加わったのでしょうか?気になるところです。


メモリテストが終了したところで HGST Drive Fitness Test を使ってハードディスクのテストを行ってみました。搭載されているハードディスクは IBM-DSOA-21080 のようです。容量はなんと 1.08 GB でした。昔はこれが標準だったのですね。


そしてハードディスク試験の結果は、残念ながらエラーが発生していました。古いハードディスクなので仕方のないことでしょう。


ここで意外な異常を発見しました。mentest86+ や Drive Fitness Test の操作をしているときに、キーボードの反応が無いようです。念のために Windows95 を立ち上げて notepad でキーボードの入力テストを行ってみました。どうも右半分のキーに多くの無反応なものが存在していました(涙)。

そこでキーボードを取り外して点検を行ってみることとしました。まずは分解作業から始めます。底面の隠しネジのシールを見るとまだ開封した跡がないため、これが初めての分解作業となるようです。


パームレストなどを取り外すとキーボードが取り出せるようになります。古い ThinkPad なので最近のもののように最初にキーボードを取り外す構造とは若干異なっています。


キーボードを持ち上げてリボンケーブルの接続コネクタの様子を確認してみました。写真のように多くのホコリが付着しています。もしかするとこのホコリが原因なのでしょうか?


そしてリボンケーブルと取り外すと接点が真っ黒に酸化していました。どうもこの ThinkPad 560 は湿気の多いことで保管されていたようで、ネジ類が錆ていました。それもハードディスクのネジまで(笑)。この接点の酸化が接触不良でキー入力が出来なくなっているとすると話は簡単です。早速アルコールで洗浄して動作確認をしてみましたが、キーの入力不良は相変わらず続いていました。


そこでマザーボード(システムボード)のコネクタの様子を観察してみました。するとこのコネクタのハンダ付けをしている部分に錆(緑青)の様なものも見えました。そこでこのコネクタのハンダ付けを行ってみました。先日の ThinkPad T30 のメモリコネクタで十分に練習をしているので何の戸惑いもなく作業が終了しました。しかしキーボードの入力不良に改善はありませんでした。


ここでキーボードの入力不良の原因を探るためにマザーボードのキーボード・コネクタを中心にして各部を指で押しながら触っていたところ、急に ThinkPad 560 の調子が悪くなってしまいました。液晶画面はチカチカし始め、スピーカーから雑音が発生して、LED の各種表示もチカチカ・バラバラと点滅しています。どうもマザーボード本体とバッテリ電源の基盤の間のコネクタのところで大きく変化します。ネット上の情報では、このコネクタのハンダ付け不良で動作がおかしくなるとのことだったので、この ThinkPad 560 も同じハンダ付け不良となっているようでした。

ここまで分解したこともあり、乗りかかった船ということで、このバッテリ電源のコネクタのハンダ付け不良も修理しておくこととしました。マザーボードを筐体底部から引き剥がすのは写真のようにアルミのフレームと一緒に取り外して、アルミフレームとマザーボードが固定されているコネクタ部分のネジ7本を取り外して、マザーボードを取り出すようです。


マダーボードの表面のあるホコリなどの汚れを洗浄した後、早速ハンダ付けに取りかかりました。ここも細い接点をハンダ付けしてありますが、あの ThinkPad T30 のメモリコネクタのハンダ付けの経験を活かして作業を行いました。この個体だけなのかもしれませんが、何だかハンダが粘っこい種類のものようでした。すぐに隣の接点とブリッジしてしまうのでちょっと戸惑ってしまいました。しかし根気よくハンダ付け作業を行って無事終了しました。


仮組みを行って動作確認を行ってみました。やはりキーボードの入力不良は改善されませんでした。しかしバッテリ電源部分のコネクタによる動作異常はなくなりました。残るはキーボードの入力不良となりました。

キーボードを分解してメンブレン・シートを取り出して検査をしてみようかと思っているところです。このメンブレン・シートにエッチングされた回路が酸化して切断して不良となったものを導電性インクを使って修理する事例がネット上に報告されているので、同じような故障となっている可能性があります。

しかし今回はキーボードの分解までは手が回らない状態なので今後の課題とすることとしました。もしかするとインターネット・オークションで中古のキーボードか、ジャンクな個体を落札してキーボードだけを交換する手段を採るかもしれません。

最後の写真はキーボードの底面の様子です。黒い絶縁シートを剥がしたところですが、湿気によって多数の白い錆が浮き上がっていました。中央部に見える茶色の丸はスピーカーのゴムが当たっていたところですが、タバコのヤニがスピーカーのゴムに押されて粘着していました。錆の様子を観察しているとメンブレンの接点(コンタクト・スイッチ)そのものがダメになっている可能性も高そうだと想像しています。何となくキーボードは交換の方向で考えるのが良さそうに思えます。



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