年末2台目となるジャンクパソコンが届きました。もちろんいつものインターネットオークションで入手しました。本当は昨日12月30日にも届くはずだったのですが、やはり大雪の影響や年末の貨物の増加によって配達が一日ずれ込んでしまったようです。年末のことなのでこんなことはよくあることと予想していました。
さて入手したジャンクパソコンは NEC の MY34Y/G-F です。電源は入るが起動せずというものでした。こちらは先日の ThinkCentre S50 Ultra Slim の時と違って部品取りを念頭にして入札したものでした。
外観の様子です。そこそこ使っていたパソコンのようで目立つ傷が前面パネルなどにたくさんありました。
そして背面の様子です。なんとファンが電源部分のところ一ヶ所にしかありません。何となくこの時点でこのパソコンは熱で壊れてしまうものが多いのではないかと想像してしまいました。
今回は電源を試しに入れてみることもなく分解に取りかかりました。写真は蓋を開けた状態です。ネット上からこの機種のマニュアルをダウンロードしていたので開け方はすぐに解りました。
そして内部にあるファンはプロセッサ用のものが1個あるだけでした。その真上の筐体の蓋に排気のための穴が開いているものでした。静音性は良さそうですが熱が篭もりそうな構造だと思いました。
ざっくりと内部の様子を観察してみましたがこのパソコンは電解コンデンサが多数パンクしているのを発見することができました。起動しない理由もこの辺りにあるようです。電解コンデンサの用意と手間をかければ復旧させられそうでした。
電源ユニットを抜きだし、マザーボードを筐体から取り出しました。目視で判明したパンクしている電解コンデンサは8個でした。しかしこれを取り替えてマザーボードを復旧させるとなると、パンクしている電解コンデンサのとなりの電解コンデンサも追加して交換する必要もあるため、追加で6個〜10個程度の電解コンデンサの交換が必要な感じでした。電解コンデンサを調達する費用のことも考えると損な感じがするため復旧は諦めることとしました。
ノートパソコンによく搭載されている mini-PCI のソケットを持っているなどとても興味深いマザーボードなのでとても残念です。
そしてこれが今回の落札の目玉となるプロセッサ Intel Pentium 4 3.4GHz (PN 550J) です。
高発熱の Prescott コアでありながら省電力タイプのものです。同じ規格のプロセッサナンバーが 550 のものが 115W もあるのに対してこのプロセッサナンバーが 550J のものは 84W しかありません。30W も省電力を達成していることになります。
この Pentium 4 を現在稼働中の ThinkCentre A51 の Pentium 4 3.2GHz (PN 540) のものと交換しようと考えています。この 540 の消費電力は 84W とデータシート上では同じ数値となっていますが、何となく 550J の方が実際には少ないのではないかと想像しています。ここで実際に交換してみて温度の上昇の仕方を比較してみようと思っています。
なぜプロセッサを交換しようと考えたのは ThinkCentre A51 のファンがうるさいからです。少し重たい処理をさせるとプロセッサの温度が急上昇するためフロントにある2個の小さなファンが高速回転をはじめるためです。これらが緩和されるととても助かるからです。
プロセッサの入手の他、スリム型のDVDドライブやスリム型のフロッピードライブも入手することが出来て、調達コストに対してベネフィットが大きいものと思っています。
ただ予想外だったのが使えると思っていた電源ユニットも電解コンデンサのパンクで修理不能の状態であったことでした。7個のパンクした電解コンデンサがあり、そのうち4個は銅製の分厚いヒートシンクの陰に隠れています。サイリスタか何かのデバイスと一緒にヒートシンクを一度取り除いて電解コンデンサを交換した後、元に戻すことはかなりの技術と手間を必要とするためです。出来ないことはないのでしょうが新しく中古品を調達した方が安価に済みそうです。
この消費電力の大きなプロセッサを載せた上に消費電力が大きそうな IC が多数載っているにも関わらず 250W の電源ユニットは余りにも非力のように感じました。過大な消費電力によって発熱も大きくなり電源ユニットの電解コンデンサがパンクをして、これに伴ってマザーボードの電解コンデンサも次々にパンクしたのではないかと想像しています。
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2010年12月31日金曜日
Celeron 2.6GHz VS Pentium4 2.4GHz
先日入手していた Pentium4 ( 2.4GHz/512MB/533MHz/SL6DV ) の実力を調べるために実際に稼働しているパソコンへインストールしてみました。
まずパソコンの紹介です。いつも実験的な作業をするために使っているパソコンです。マザーボードは Intel D845GVSR が搭載されています。ビデオでトラブルが発生することから PCI バスのビデオカードを使っています。
なおこのパソコンの筐体はもう10年以上も前に購入したソフマップブランドのものです。もともとあったマザーボードや電源ユニットは交換してしまってもうありません。もう部品同士をつなぎ止めるだけのものとなってしまいました。しかしこの様に使いつづけるのもリユース極まった感じです(笑)。
さて使用するプロセッサの紹介です。
元々搭載されていたプロセッサは実は知らなくて今回はじめてプロセッサ本体を拝むこととなりました。プロセッサを確認しないまま中古マザーボードを組み込んだものですから。
搭載されていたプロセッサは Celeron ( 2.6GHz/128MB/400MHz/SL6WS ) でした。
そして追加して入手していた Celeron D ( 2.8GHz/256MB/533MHz/SL7NW ) も一緒に試験をしてみることとしました。
しかしこの後 Celeron D に悲劇が。。。何とピンが曲がっていたようで、ソケットに上手く挿入出来なかったようで角の1ピンが折れてしまいました。元に戻そうとしたところピンがポロリと外れてしまいました(涙)。電源を投入してもファンが回転せずまったく反応がなかったのでこの異常を知りました。もう時既に遅しの状態だったのです。これからはよく注意してプロセッサの挿入を確認したいと反省しているところです。
さて試験方法ですが Puppy Linux 4.3.1 std の中にある性能試験を使用してみました。
やはり動作速度の速い Celeron の方が数値がよく Pentium4 は成果が芳しくありませんでした。
しかし動画などを閲覧すると Pentium4 の方がスムーズに表示されるように感じます。そこでプロセッサの総合能力を他の方法で知るためにブート時間の比較を行ってみました。すると結果は逆転して Pentium4 が早く起動して Celeron を上回っていました。これが本当の実力ではないかと思っています。
grub メニューから起動時間を計測開始してデスクトップのアイコン類がすべて表示し終わるまでの時間を計りました。
まずパソコンの紹介です。いつも実験的な作業をするために使っているパソコンです。マザーボードは Intel D845GVSR が搭載されています。ビデオでトラブルが発生することから PCI バスのビデオカードを使っています。
なおこのパソコンの筐体はもう10年以上も前に購入したソフマップブランドのものです。もともとあったマザーボードや電源ユニットは交換してしまってもうありません。もう部品同士をつなぎ止めるだけのものとなってしまいました。しかしこの様に使いつづけるのもリユース極まった感じです(笑)。
さて使用するプロセッサの紹介です。
元々搭載されていたプロセッサは実は知らなくて今回はじめてプロセッサ本体を拝むこととなりました。プロセッサを確認しないまま中古マザーボードを組み込んだものですから。
搭載されていたプロセッサは Celeron ( 2.6GHz/128MB/400MHz/SL6WS ) でした。
そして追加して入手していた Celeron D ( 2.8GHz/256MB/533MHz/SL7NW ) も一緒に試験をしてみることとしました。
しかしこの後 Celeron D に悲劇が。。。何とピンが曲がっていたようで、ソケットに上手く挿入出来なかったようで角の1ピンが折れてしまいました。元に戻そうとしたところピンがポロリと外れてしまいました(涙)。電源を投入してもファンが回転せずまったく反応がなかったのでこの異常を知りました。もう時既に遅しの状態だったのです。これからはよく注意してプロセッサの挿入を確認したいと反省しているところです。
さて試験方法ですが Puppy Linux 4.3.1 std の中にある性能試験を使用してみました。
やはり動作速度の速い Celeron の方が数値がよく Pentium4 は成果が芳しくありませんでした。
Test menu | Celeron | Pentium4 | |
CPU Blowfish | 36.01 | 38.97 | lower is better |
CPU CryptoHash | 36.52 | 34.04 | higher is better |
CPU Fibonacci | 5.82 | 6.52 | lower is better |
CPU N-Queens | 11.61 | 12.54 | lower is better |
FPU FFT | 9.43 | 9.14 | lower is better |
FPU Raytracing | 32.93 | 36.44 | lower is better |
しかし動画などを閲覧すると Pentium4 の方がスムーズに表示されるように感じます。そこでプロセッサの総合能力を他の方法で知るためにブート時間の比較を行ってみました。すると結果は逆転して Pentium4 が早く起動して Celeron を上回っていました。これが本当の実力ではないかと思っています。
boot menu | Celeron | Pentium4 | |
Debian Lenny | 47.72 | 44.89 | lower is better |
Puppy Linux 4.3.1 | 37.09 | 33.80 | lower is better |
grub メニューから起動時間を計測開始してデスクトップのアイコン類がすべて表示し終わるまでの時間を計りました。
2010年12月30日木曜日
ゴミとなってしまうか ThinkCentre S50 Ultra Slim
年末年始の休みのお楽しみとして久しぶりにジャンクパソコンをネットオークションで落札してきました。ジャンクパソコンは、電源は入るが起動しないという IBM ThinkCentre S50 Ultra Slim (8086-A4J) です。いわゆるジャンクパソコンを専門に出品している業者さんのものでこれ以上の詳しい情報がないまま入手しました。入札時には電源まわりの電解コンデンサのパンクであろうとの想像していました。ネット上にもこの機種の電解コンデンサのパンクで起動しない症状を報告している人も多数発見していたので、もう電解コンデンサのパンクだと勝ってに決め込んでいました。電解コンデンサの交換は何度も経験しているので楽勝だと思っていました。
さて落札したジャンクパソコンが届いたので箱を開くとそこにはうっすらとホコリが被っている本体が姿を現しました。この汚れ具合がいかにも壊れたままの状態であることを想像させました。一気にやる気が盛り上がってきました。
さっそく電源ケーブルやキーボード、ディスプレイを接続して電源を投入しました。確かに電源が入り LED ランプ類が点灯して冷却ファンが回転をはじめましたがディスプレイには何にも表示されない状況でした。確かにオークションの説明文どおりの電源は入るが起動しない状況でした。
蓋を開いて中を観察してみました。茶色いて細かい砂のようなものがいっぱい付着しています。どんな環境で使用されていたものなのでしょうか?相当過酷な環境で使用された後、故障したためそのまま廃棄されたもののように思われました。
まず気になったのはメモリスロットにびっしり詰まっている砂埃です。この様子ではメモリだけでなくその他の部分も接触不良となっている可能性も想像できました。
掃除機でマザーボード上の砂埃をどんどん吸い取って行きました。こびりついているものは刷毛を使って砂埃を掃除しました。CPU ファンも酷い状況でした。ハードディスクの IDE ケーブルの凸凹の間にも砂埃が詰まっていて掃除がいつになったら終わるのかと思うほどでした。
だいたい綺麗になったところで再度電源を投入して様子を観察してみましたが起動しない状況に変わりはありませんでした。
次に手持ちの CPU とメモリを交換して様子を観察してみました。まず最初に手軽なメモリを交換してみましたが起動しません、CPU も交換してみましたがやはり起動しませんでした。
マザーボードの上の電解コンデンサを中心にして各部品をじっくりと観察してみました。オークションの入札時に予想していた電解コンデンサのパンクが見当たらないのです。何度みても異常がないのです。そしてその他の部品をじっくり観察してみましたが焼けたり焦げているものもないようです。
ここまでくるともっと徹底的に分解をして原因を探してみることとしました。まずは電源ユニットを取り外し蓋を開いて内部を調査すると同時に掃除を行いました。この電源ユニットの電解コンデンサもパンクしていませんでした。もちろんパワートランジスタなどの部品も異常がないようでした。
次にマザーボードの裏側を調査してみることとしました。引き出し式のマザーボードユニットを引き出して底板の鉄板をネジを緩めて外してみました。このマザーボードの裏側も砂埃が被っていました。裏側には温度などを監視するICなどが乗っていましたが電解コンデンサはなく異常もないようでした。
ここまで分解して目視で異常がなく起動できない原因を見つけられませんでした。この写真は分解で空っぽになった筐体の様子です。
ここでもう一度組み立てて様子を観察してみましたがやはり起動しない状況に変わりませんでした。もうお手上げの状況となってしまいました。もうしばらく起動しないことの原因を調査してみたいと思っています。
せっかくマザーボード類が綺麗になったので酷く汚れていた前面パネルなどを掃除することしました。パネルを外して裏側を見ると砂埃がびっしりと詰まっていました。本当にどんな環境で使用されていたものなのか興味が湧くばかりです。
さて落札したジャンクパソコンが届いたので箱を開くとそこにはうっすらとホコリが被っている本体が姿を現しました。この汚れ具合がいかにも壊れたままの状態であることを想像させました。一気にやる気が盛り上がってきました。
さっそく電源ケーブルやキーボード、ディスプレイを接続して電源を投入しました。確かに電源が入り LED ランプ類が点灯して冷却ファンが回転をはじめましたがディスプレイには何にも表示されない状況でした。確かにオークションの説明文どおりの電源は入るが起動しない状況でした。
蓋を開いて中を観察してみました。茶色いて細かい砂のようなものがいっぱい付着しています。どんな環境で使用されていたものなのでしょうか?相当過酷な環境で使用された後、故障したためそのまま廃棄されたもののように思われました。
まず気になったのはメモリスロットにびっしり詰まっている砂埃です。この様子ではメモリだけでなくその他の部分も接触不良となっている可能性も想像できました。
掃除機でマザーボード上の砂埃をどんどん吸い取って行きました。こびりついているものは刷毛を使って砂埃を掃除しました。CPU ファンも酷い状況でした。ハードディスクの IDE ケーブルの凸凹の間にも砂埃が詰まっていて掃除がいつになったら終わるのかと思うほどでした。
だいたい綺麗になったところで再度電源を投入して様子を観察してみましたが起動しない状況に変わりはありませんでした。
次に手持ちの CPU とメモリを交換して様子を観察してみました。まず最初に手軽なメモリを交換してみましたが起動しません、CPU も交換してみましたがやはり起動しませんでした。
マザーボードの上の電解コンデンサを中心にして各部品をじっくりと観察してみました。オークションの入札時に予想していた電解コンデンサのパンクが見当たらないのです。何度みても異常がないのです。そしてその他の部品をじっくり観察してみましたが焼けたり焦げているものもないようです。
ここまでくるともっと徹底的に分解をして原因を探してみることとしました。まずは電源ユニットを取り外し蓋を開いて内部を調査すると同時に掃除を行いました。この電源ユニットの電解コンデンサもパンクしていませんでした。もちろんパワートランジスタなどの部品も異常がないようでした。
次にマザーボードの裏側を調査してみることとしました。引き出し式のマザーボードユニットを引き出して底板の鉄板をネジを緩めて外してみました。このマザーボードの裏側も砂埃が被っていました。裏側には温度などを監視するICなどが乗っていましたが電解コンデンサはなく異常もないようでした。
ここまで分解して目視で異常がなく起動できない原因を見つけられませんでした。この写真は分解で空っぽになった筐体の様子です。
ここでもう一度組み立てて様子を観察してみましたがやはり起動しない状況に変わりませんでした。もうお手上げの状況となってしまいました。もうしばらく起動しないことの原因を調査してみたいと思っています。
せっかくマザーボード類が綺麗になったので酷く汚れていた前面パネルなどを掃除することしました。パネルを外して裏側を見ると砂埃がびっしりと詰まっていました。本当にどんな環境で使用されていたものなのか興味が湧くばかりです。
2010年12月29日水曜日
Drive Fitness Test 祭りの犠牲者は1台
有休中の 3.5 inch のハードディスクの Drive Fitness Test がすべて終了しました。
今回は1台のハードディスクにセクタ異常が発見されました。
Hitachi HDT722525DLA380 (250GB 2005年9月製造) です。
我が家では2005年11月29日から使用開始していました。一年中稼働しっぱなしのサーバー用途ではなく普通のデスクトップとして使用していました。2年半ほど前に使用を終了していました。その後は仮に OS のインストール用ハードディスクとしてちょいちょい使っているものでした。
異常は Quick Test では発見されず、Advanced Test で発見されました。やはり Quick Test では十分な検査が出来ないようです。逆に言えば Quick Test で異常が発見された時には重傷だとも言えます。
さて Advanced Test の結果の画面です。見事に真っ赤かとなっています。
ここでハードディスク全体を消去してローレベルフォーマットをするか、不良セクタを置き換え用のセクタと置き換えるかの選択となりました。
一番すっきりするのはローレベルフォーマットなのですが、以前これでハードディスクが完全に機能を失ってしまったこともあったので、今回は置き換え(リペア)する方法で対処しました。
この不良セクタの置き換えを選択するとすぐに不良セクタは置き換えられたようで、ハードディスクのチェックが始まりました。
ここでハードディスクのチェックに一時間以上の時間が掛かりましたが、終了した画面は緑色の正常を表示していました。
このような不良セクタが今後多発するようだとローレベルフォーマットの必要があると思われます。これで本当に壊れてしまったときには寿命だと思わなくてはならないようです。
今回は1台のハードディスクにセクタ異常が発見されました。
Hitachi HDT722525DLA380 (250GB 2005年9月製造) です。
我が家では2005年11月29日から使用開始していました。一年中稼働しっぱなしのサーバー用途ではなく普通のデスクトップとして使用していました。2年半ほど前に使用を終了していました。その後は仮に OS のインストール用ハードディスクとしてちょいちょい使っているものでした。
異常は Quick Test では発見されず、Advanced Test で発見されました。やはり Quick Test では十分な検査が出来ないようです。逆に言えば Quick Test で異常が発見された時には重傷だとも言えます。
さて Advanced Test の結果の画面です。見事に真っ赤かとなっています。
ここでハードディスク全体を消去してローレベルフォーマットをするか、不良セクタを置き換え用のセクタと置き換えるかの選択となりました。
一番すっきりするのはローレベルフォーマットなのですが、以前これでハードディスクが完全に機能を失ってしまったこともあったので、今回は置き換え(リペア)する方法で対処しました。
この不良セクタの置き換えを選択するとすぐに不良セクタは置き換えられたようで、ハードディスクのチェックが始まりました。
ここでハードディスクのチェックに一時間以上の時間が掛かりましたが、終了した画面は緑色の正常を表示していました。
このような不良セクタが今後多発するようだとローレベルフォーマットの必要があると思われます。これで本当に壊れてしまったときには寿命だと思わなくてはならないようです。
ThinkCentre A51 の CPU ファン掃除
BIOS のアップデートと一緒に ThinkCentre A51 の CPU ファンを掃除しました。
蓋を開いて前面パネルと一緒になった CD ドライブやフロッピーディスクドライブを引き上げると2個の小さな CPU ファンが姿が姿を現します。ふと見るとホコリがいっぱい付着していたので年末の掃除ということで掃除をしてみました。
前面パネルを分解してファンを取り出す方法もあったのですが面倒だったのでそのまま掃除することとしました。
小さな筆に水を湿らせては羽をちまちまと拭いて行く方法を採りました。余分な水分をスポンジに吸わせて水が滴り落ちないようにしました。結構手間の掛かる方法のようですが、意外と後でトラブルが発生しない方法でもあります。なお水には洗剤などを入れずにそのまま水だけで拭きました。洗剤を使うとより綺麗になるのですが洗剤をトラブルなく完全に落とすことが難しいからです。また外から見える場所でもないので多少汚れていても機能が保たれていることを最優先としました。
これは筆を洗っていた皿です。結構水が汚れていました。これで年末を迎えられそうです。
ThinkCentre A51 の BIOS アップデート
前回のブログで書いた Drive Fitness Test で微妙に時間が拘束されているので ThinkCentre A51 の BIOS のアップデートを行ってみました。
何となくネット上で ThinkCentre A51 の情報を探しているとどうも BIOS のバージョンが古いままであることに気づきました。そこでこの BIOS をアップデートすることとしました。
BIOS は何か不都合なことがあったときにアップデートすればよいと思っています。特に素人さんの場合アップデートに失敗したときの復旧方法が解らないことも多いためです。君子危うきに近寄らずの諺は現在でもしっかり通用します。
さて BIOS のアップデートですが現在の BIOS の情報を収集しておきます。
2BKT39AUS (2004-12-22) となっています。
BIOS のアップデートはフロッピーディスクで行います。このフロッピーディスクを DOS 6.2 で作成しました。BIOS のアップデートではやはり便利な DOS 環境を手放すことはできないようです。
フロッピーディスクが出来たところでいよいよ BIOS のアップデートを行います。
フロッピーディスクで ThinkCentre A51 を起動させました。すると自動的に BIOS のアップデート画面が現れました。最初は言語の選択でした。ここで日本語があれば選択するところですが、日本語が無かったため英語を選択することとしました。しかし言語選択なのに English ではなく United States と表記してあるところが米国企業の所以であろうか。
次にモデル名やシリアル番号を現在のものから変更するか尋ねてきました。変更する必要もないので No で抜けて行きました。
これからの問い合わせが終わるといよいよ BIOS のアップデートが始まりました。いろいろな内容が表示されていました。
無事 BIOS のアップデートが終了したようで緑色の画面が表示されました。電源を一度切って入れ直すように書いてあったのでそのまま従いました。
再度起動したところで BIOS のセットアップ画面を開いて BIOS の確認を行いました。
2BKT53AUS (2008-01-21)
なお BootBlock の部分は 2B39A は変更されていませんでした。
このまま Debian Lenny や WindowsXP を起動させてみましたが特に変わったことはありませんでした。不具合の無かった BIOS だったのでこんなもんでしょう。
2010年12月28日火曜日
恒例の Drive Fitness Test 祭り
お盆と正月の時期の年二回、自宅に保管しているハードディスクを定期的に Drive Fitness Test を使ってテストをしています。もちろん正常動作をすることを確認する他、ハードディスクの調子を整える?ためです。
個人的な考えなのですが長く放置しているハードディスクはいつの間にか動かなくなっていることを多く体験しています。放置している間に寿命が尽きたと考えるのが正当なところなのかも知れませんが、これを時折起動させていると寿命が伸びるように感じています。このようなことから定期的な動作確認を行っています。
この写真は保管中の IDE ハードディスクたちです。この他 SATA ハードディスクや、ノートパソコン用の3.5inch ハードディスクもあり、順次 Drive Fitness Test の作業を繰り返しています。何とも地味な作業です。仕事の合間をみてはハードディスクを交換してテストを繰り返すことを続けています。
Drive Fitness Test は次の HGST ( Hitachi Global Storage Technologies ) のホームページから入手することができます。この Drive Fitness Test の他にも各種のツール類も入手できます。HGST 製のハードディスクの内部設定を行う Feature Tool は同社製のハードディスクを持っている人であれば持っていた方がよいツールです。
http://www.hitachigst.com/support/downloads/
Drive Fitness Test はメーカーを問わずテストをすることが出来るのでとても重宝しています。
Drive Fitness Test は短時間で終了する Quick Test と、じっくりテストする Advanced Test の二種類から構成されています。
テストを実行して異常が無ければ緑色の表示で Operation completed successfully と表示されて終了します。しかし異常が発見されたときには赤色の表示となります。異常が発見されたときには対応可能なものについては対応策が表示されます。例えばローレベルフォーマットを行うとか。
私は取り合えず Quick Test を行って異常がなければ再度 Advanced Test を行うようにしています。今の寒い時期だといきなり激しいシーク動作をさせるのもハードディスクにとっては負担になるのでは?と思っているからです。取り 合えず軽く Quick Test で体を温めた後、本格的に調べるという二段階の方法を採っています。
これは今回のテストではありませんが以前 Drive Fitness Test を行った時に発見した異常の参考例です。
なんとも毒々しい表示です。部分的にセクタを代替えのものに置き換えるか全体を消去するローレベルフォーマットを行うか選択がありここでローレベルフォーマットを選択してみました。
これがローレベルフォーマットの様子です。途中でいきなり終了してしまいました。
結果は見事にローレベルフォーマットも失敗してしまって単なるハードディスクという金属の箱になってしまいました(涙)。
個人的な考えなのですが長く放置しているハードディスクはいつの間にか動かなくなっていることを多く体験しています。放置している間に寿命が尽きたと考えるのが正当なところなのかも知れませんが、これを時折起動させていると寿命が伸びるように感じています。このようなことから定期的な動作確認を行っています。
この写真は保管中の IDE ハードディスクたちです。この他 SATA ハードディスクや、ノートパソコン用の3.5inch ハードディスクもあり、順次 Drive Fitness Test の作業を繰り返しています。何とも地味な作業です。仕事の合間をみてはハードディスクを交換してテストを繰り返すことを続けています。
Drive Fitness Test は次の HGST ( Hitachi Global Storage Technologies ) のホームページから入手することができます。この Drive Fitness Test の他にも各種のツール類も入手できます。HGST 製のハードディスクの内部設定を行う Feature Tool は同社製のハードディスクを持っている人であれば持っていた方がよいツールです。
http://www.hitachigst.com/support/downloads/
Drive Fitness Test はメーカーを問わずテストをすることが出来るのでとても重宝しています。
Drive Fitness Test は短時間で終了する Quick Test と、じっくりテストする Advanced Test の二種類から構成されています。
テストを実行して異常が無ければ緑色の表示で Operation completed successfully と表示されて終了します。しかし異常が発見されたときには赤色の表示となります。異常が発見されたときには対応可能なものについては対応策が表示されます。例えばローレベルフォーマットを行うとか。
私は取り合えず Quick Test を行って異常がなければ再度 Advanced Test を行うようにしています。今の寒い時期だといきなり激しいシーク動作をさせるのもハードディスクにとっては負担になるのでは?と思っているからです。取り 合えず軽く Quick Test で体を温めた後、本格的に調べるという二段階の方法を採っています。
これは今回のテストではありませんが以前 Drive Fitness Test を行った時に発見した異常の参考例です。
なんとも毒々しい表示です。部分的にセクタを代替えのものに置き換えるか全体を消去するローレベルフォーマットを行うか選択がありここでローレベルフォーマットを選択してみました。
これがローレベルフォーマットの様子です。途中でいきなり終了してしまいました。
結果は見事にローレベルフォーマットも失敗してしまって単なるハードディスクという金属の箱になってしまいました(涙)。
2010年12月27日月曜日
FreeNAS マシンの電源オンオフ
電源の投入、切断の話です。
FreeNAS マシンの電源を入れる時には電源ボタンを押すだけ。
FreeNAS マシンの電源を切る時には電源ボタンをポンと軽く一押し。長押し不要。
ACPI や APM が電源を管理しているので電源ボタンが押されたことが管理されていて、自動的に電源切断ルーチンへと移行して電源を落としてくれます。
FreeNAS マシンの電源を入れる時には電源ボタンを押すだけ。
FreeNAS マシンの電源を切る時には電源ボタンをポンと軽く一押し。長押し不要。
ACPI や APM が電源を管理しているので電源ボタンが押されたことが管理されていて、自動的に電源切断ルーチンへと移行して電源を落としてくれます。
2010年12月26日日曜日
FreeNAS をインストールしてみました (2)
前回はFreeNAS をハードディスクへインストールしました。(FreeNAS をインストールしてみました (2))今回はWindows マシンなどからファイルサーバーとして使えるように設定を行います。
まず最初にしておく設定は IP アドレスの設定です。自由にふらふらと IP アドレスが変更されてしまう可能性のある DHCP による設定から FreeNAS がインストールされたマシン自体が IP アドレスを固定する設定にします。
FreeNAS のマシンを立ち上げて Console setup の選択から 2) Set LAN IP address を選択します。
ここで次々に問い合わせが表示されますので順次答えてゆくだけです。
しかしはじめてこのような設定を行う人は以下のような注意が必要です。
この IP アドレスの設定を行う前に、この FreeNAS の IP アドレスを決定しておく必要があります。
すでにブロードバンドルーターなどを使用していると想定しています。ブロードバンドルーターの設定で家庭内の LAN の 4桁の IP アドレスのうち上位3桁の数字は決まってしまいます。192.168.*1.*2 となります。*1 はブロードバンドルーターが使用しているものと同じ番号を必ず使用しなければなりません。
そして最下位の *2 はブロードバンドルーターが DHCP 機能として設定しない番号を割り当てます。これはブロードバンドルーターの説明書の DHCP の項目のところに割り当ての範囲が示されています。またブロードバンドルーター自身に割り当てられていると思われる "1" も使用不可です。さらに最終番号となる "255" も使用不可となっています。その他 IP アドレスを固定して使用している機器があればその番号も使用不可となります。
設定する IP アドレスが決定すると後は簡単です。順次設定を行ってゆくだけです。
(1)最初に DHCP による設定を行うかと問い合わせてきますので [NO] を選択して次に進みます。
(2) IP アドレスを入力するように求めてきますので、上記で決定した4桁の IP アドレス 192.168.*1.*2 を入力します。4桁の各桁の区切りにはピリオード "." を必ず挿入します。
(3) ネットマスクの設定を行います。ここでは "24" を入力します。
(4) ゲートウェイの設定を行います。ブロードバンドルーターの IP アドレスを入力します。通常は 192.168.*1.1 となります。
(5) DNS サーバーの設定です。これもブロードバンドルーターの IP アドレスを入力します。通常は 192.168.*1.1 となります。
まれに契約しているインターネットプロバイダーの DNS サーバーの IP アドレスを入力しなければならないこともあります。通常はブロードバンドルーターが中継をしてくれるように設定されているものが多いのでブロードバンドルーターの IP アドレスを設定して大丈夫です。
(7) IPv6 の設定項目となりますが普通の家庭内 LAN では必要ないため [NO] で抜けます。これで IP アドレスの設定は終了となります。
これでいよいよ本格的な設定を行います。設定は通常使用するパソコンからウェブブラウザ(インターネットエクスプローラやファイヤーフォックスなど)で行います。
ウェブブラウザのアドレス欄へ FreeNAS マシンの IP アドレス 192.168.*1.*2 を入力します。ウェブブラウザが不足している文字を補完して自動的に FreeNAS へ接続を行ってくれます。
まず最初にユーザー名とパスワードの入力が求められます。初期値は、ユーザー名= admin 、パスワード= freenas を入力します。すると管理画面へ進むことができます。
管理画面で最初に行うのが System / General です。ここで基本的な入力を行います。また日本語表示に切り換えることもここで出来ます。
日本語に切り換えるには System / General / WebGUI / Language で Japanese を選択して最下部の Save のボタンを押します。これで日本語に切り替わります。以下は日本語表示に切り換えたときの表記で説明を続けます。
もしもホスト名やドメイン名がある場合にはこの システム / 基本設定 で行っておきます。
時間の表示については システム / タイムゾーン の項目で Asia/Tokyo を選択しておきます。時刻合わせを自動で行いたい場合には NTPを有効化 にチェックをいれます。初期値で入っている NTP サーバーでも構わないのですが日本のどこかのタイムサーバーを利用することもできます。
その他設定項目がありますが、基本的に意味も解らず変更することは間違えの元です。
次にハードディスクの設定を行います。ここではどのハードディスクのどこの部分を使うのかを決めるものです。最低限の2段階の作業を行います。
メニューから ディスク / マネージメント を選択します。
表が表示されますが、まだハードディスクの設定が行われていないために空欄となっています。この空欄の右下に灰色のプラスマークをクリックしてハードディスクの設定を行います。
ディスク で使用するハードディスクを選択します。1個しか搭載されていない場合には1個しか表示されません。この選択を行ったら左下の 保存 のボタンをクリックして設定を保存します。設定が保存されると自動的にこの設定画面から抜けます。
元の ディスク / マネージメント の項目に戻ったところで 変更の適用 のボタンをクリックして変更を確定します。これでどのハードディスクを使用するのかを決定しました。
引き続きメニューから ディスク / マウントポイント の項目を選択します。ここでは先ほど設定したハードディスクをどのように使用するのかを設定します。
ここでも何もない一覧が最初に表示されます。前述と同様に右下のプラスマークをクリックして設定画面に入ります。ここで FreeNAS のシステムをインストールしたときに表示された情報が役立ちます。インストールするときにはメモをしておくことをお勧めしますが、ほとんど同じ設定だと思いますので、このまま鵜呑みで作業をしても大丈夫だと思います。
- タイプ=ディスク
- ディスク=ad0: ****MB
- パーティションタイプ=MBRパーティション
- パーティション番号=2
- ファイルシステム=UFS
- マウントポイント=netdisk (ここは自分で名前を決定する部分です。)
その他の項目は初期値のままで大丈夫です。
これで左下の 保存 をクリックして設定を確定します。
ディスク / マウントポイント / マネージメント の表示画面に戻ると表に一つ項目が追加されていますが、この内容を確定するために 変更の適用 ボタンをクリックします。
これでハードディスクの部分の準備までができました。
さていよいよ肝の部分となる samba の設定を行います。samba とは windows のネットファイルシステムに互換の環境を提供するソフトウェアのことです。ここも二段階で設定を行います。
サービス / CIFS/SMB の項目を選択します。この中で各項目を順次設定します。
全体がグレーで表示されていて入力が出来ないようになっています。右上にある有効のチェックボックスにチェックを入れると設定が出来るようになります。
- 認証=匿名
- NetBIOS 名=freenas (自分で決定する名前です。これでWindowsパソコンにホスト名(マシン名)として表示されます)
- ワークグループ=WORKGROUP (他のWindowsパソコンと共通の名前を設定します)
- 概要=FreeNAS Server (適当に説明を入れておきます)
- Dos 文字セット=CP932
- Unix 文字セット=UTF-8
その他の項目の設定は初期値のままで大丈夫です。意味を解って後で追加設定してください。
これで 保存して再起動 をクリックします。
次に具体的にディスクを共有させる設定を行います。
サービス / CIFS/SMB / 共有 のタブを開きます。やはり空欄の表が現れます。右下のプラスマークをクリックして詳細設定画面を開きます。
ここでは Windows マシンから見えるディスク名などの設定を行います。Windows マシンからはサーバー名からこのディスク名へとアクセスをすることとなります。自分でわかりやすい名前を付けておきましょう。ここでは netdisk としています。
- 名前=netdisk (自分で決定します)
- コメント=FreeNAS DISK (適当なコメントを入れておきます)
- パス=/mnt/netdisk (右端にあるボタンを押して選択できるものを選択します。これはディスクの項目で設定したものです。)
その他は初期値のままで大丈夫です。最後に左下の追加ボタンを押して確定します。
サービス / CIFS/SMB / 共有 の画面に戻ったところで 変更の適用 ボタンを押して確定します。
以上で設定は終了です。ただし最低限のものだけです。セキュリティなども心配ですが家庭内のLAN環境だけで使用するものだと考えると特に問題はないと思います。(もちろん何の保証もありません) これからは実際に FreeNAS を運用しながらセキュリティのレベルを向上させていった方が理解が深まると思います。
ネットで情報収集するときには 「samba 設定」 などのキーワードで検索すると情報にアクセスしやすいと思います。
ただし上記の検索では直接設定ファイルの中身の説明だったり、やはり samba が持っている設定ウェブGUI の SWAT のものだったりします。しかし設定項目のキーワードとなる文字はどれも共通しているので、FreeNAS の設定項目の文字と比較しながら必要な設定項目について理解して設定を行ってみるとよいと思います。
今回実験的にインストールした FreeNAS を操作した感じとしては一つのウェブGUIでハードディスクの設定や各種のサービスの設定も出来てしまう様子に感心してしまいました。いままでは素の OS が入っているところに samba を単純にインストールしたものを使用していましたが、OS でフォーマットやマウントの知識を勉強して、さらにsambaでディスク領域の提供サービスの設定の勉強もしなければならなかったものが一括して出来るところにメリットがあると感じました。
ただ私のように事前に概要が解っている人が操作するには便利ですが、まったくの素人さんが設定するにはもっと大胆でかつ簡単な設定方法が求められるのではないかと思いました。
まず最初にしておく設定は IP アドレスの設定です。自由にふらふらと IP アドレスが変更されてしまう可能性のある DHCP による設定から FreeNAS がインストールされたマシン自体が IP アドレスを固定する設定にします。
FreeNAS のマシンを立ち上げて Console setup の選択から 2) Set LAN IP address を選択します。
ここで次々に問い合わせが表示されますので順次答えてゆくだけです。
しかしはじめてこのような設定を行う人は以下のような注意が必要です。
この IP アドレスの設定を行う前に、この FreeNAS の IP アドレスを決定しておく必要があります。
すでにブロードバンドルーターなどを使用していると想定しています。ブロードバンドルーターの設定で家庭内の LAN の 4桁の IP アドレスのうち上位3桁の数字は決まってしまいます。192.168.*1.*2 となります。*1 はブロードバンドルーターが使用しているものと同じ番号を必ず使用しなければなりません。
そして最下位の *2 はブロードバンドルーターが DHCP 機能として設定しない番号を割り当てます。これはブロードバンドルーターの説明書の DHCP の項目のところに割り当ての範囲が示されています。またブロードバンドルーター自身に割り当てられていると思われる "1" も使用不可です。さらに最終番号となる "255" も使用不可となっています。その他 IP アドレスを固定して使用している機器があればその番号も使用不可となります。
設定する IP アドレスが決定すると後は簡単です。順次設定を行ってゆくだけです。
(1)最初に DHCP による設定を行うかと問い合わせてきますので [NO] を選択して次に進みます。
(2) IP アドレスを入力するように求めてきますので、上記で決定した4桁の IP アドレス 192.168.*1.*2 を入力します。4桁の各桁の区切りにはピリオード "." を必ず挿入します。
(3) ネットマスクの設定を行います。ここでは "24" を入力します。
(4) ゲートウェイの設定を行います。ブロードバンドルーターの IP アドレスを入力します。通常は 192.168.*1.1 となります。
(5) DNS サーバーの設定です。これもブロードバンドルーターの IP アドレスを入力します。通常は 192.168.*1.1 となります。
まれに契約しているインターネットプロバイダーの DNS サーバーの IP アドレスを入力しなければならないこともあります。通常はブロードバンドルーターが中継をしてくれるように設定されているものが多いのでブロードバンドルーターの IP アドレスを設定して大丈夫です。
(7) IPv6 の設定項目となりますが普通の家庭内 LAN では必要ないため [NO] で抜けます。これで IP アドレスの設定は終了となります。
これでいよいよ本格的な設定を行います。設定は通常使用するパソコンからウェブブラウザ(インターネットエクスプローラやファイヤーフォックスなど)で行います。
ウェブブラウザのアドレス欄へ FreeNAS マシンの IP アドレス 192.168.*1.*2 を入力します。ウェブブラウザが不足している文字を補完して自動的に FreeNAS へ接続を行ってくれます。
まず最初にユーザー名とパスワードの入力が求められます。初期値は、ユーザー名= admin 、パスワード= freenas を入力します。すると管理画面へ進むことができます。
管理画面で最初に行うのが System / General です。ここで基本的な入力を行います。また日本語表示に切り換えることもここで出来ます。
日本語に切り換えるには System / General / WebGUI / Language で Japanese を選択して最下部の Save のボタンを押します。これで日本語に切り替わります。以下は日本語表示に切り換えたときの表記で説明を続けます。
もしもホスト名やドメイン名がある場合にはこの システム / 基本設定 で行っておきます。
時間の表示については システム / タイムゾーン の項目で Asia/Tokyo を選択しておきます。時刻合わせを自動で行いたい場合には NTPを有効化 にチェックをいれます。初期値で入っている NTP サーバーでも構わないのですが日本のどこかのタイムサーバーを利用することもできます。
その他設定項目がありますが、基本的に意味も解らず変更することは間違えの元です。
次にハードディスクの設定を行います。ここではどのハードディスクのどこの部分を使うのかを決めるものです。最低限の2段階の作業を行います。
メニューから ディスク / マネージメント を選択します。
表が表示されますが、まだハードディスクの設定が行われていないために空欄となっています。この空欄の右下に灰色のプラスマークをクリックしてハードディスクの設定を行います。
ディスク で使用するハードディスクを選択します。1個しか搭載されていない場合には1個しか表示されません。この選択を行ったら左下の 保存 のボタンをクリックして設定を保存します。設定が保存されると自動的にこの設定画面から抜けます。
元の ディスク / マネージメント の項目に戻ったところで 変更の適用 のボタンをクリックして変更を確定します。これでどのハードディスクを使用するのかを決定しました。
引き続きメニューから ディスク / マウントポイント の項目を選択します。ここでは先ほど設定したハードディスクをどのように使用するのかを設定します。
ここでも何もない一覧が最初に表示されます。前述と同様に右下のプラスマークをクリックして設定画面に入ります。ここで FreeNAS のシステムをインストールしたときに表示された情報が役立ちます。インストールするときにはメモをしておくことをお勧めしますが、ほとんど同じ設定だと思いますので、このまま鵜呑みで作業をしても大丈夫だと思います。
- タイプ=ディスク
- ディスク=ad0: ****MB
- パーティションタイプ=MBRパーティション
- パーティション番号=2
- ファイルシステム=UFS
- マウントポイント=netdisk (ここは自分で名前を決定する部分です。)
その他の項目は初期値のままで大丈夫です。
これで左下の 保存 をクリックして設定を確定します。
ディスク / マウントポイント / マネージメント の表示画面に戻ると表に一つ項目が追加されていますが、この内容を確定するために 変更の適用 ボタンをクリックします。
これでハードディスクの部分の準備までができました。
さていよいよ肝の部分となる samba の設定を行います。samba とは windows のネットファイルシステムに互換の環境を提供するソフトウェアのことです。ここも二段階で設定を行います。
サービス / CIFS/SMB の項目を選択します。この中で各項目を順次設定します。
全体がグレーで表示されていて入力が出来ないようになっています。右上にある有効のチェックボックスにチェックを入れると設定が出来るようになります。
- 認証=匿名
- NetBIOS 名=freenas (自分で決定する名前です。これでWindowsパソコンにホスト名(マシン名)として表示されます)
- ワークグループ=WORKGROUP (他のWindowsパソコンと共通の名前を設定します)
- 概要=FreeNAS Server (適当に説明を入れておきます)
- Dos 文字セット=CP932
- Unix 文字セット=UTF-8
その他の項目の設定は初期値のままで大丈夫です。意味を解って後で追加設定してください。
これで 保存して再起動 をクリックします。
次に具体的にディスクを共有させる設定を行います。
サービス / CIFS/SMB / 共有 のタブを開きます。やはり空欄の表が現れます。右下のプラスマークをクリックして詳細設定画面を開きます。
ここでは Windows マシンから見えるディスク名などの設定を行います。Windows マシンからはサーバー名からこのディスク名へとアクセスをすることとなります。自分でわかりやすい名前を付けておきましょう。ここでは netdisk としています。
- 名前=netdisk (自分で決定します)
- コメント=FreeNAS DISK (適当なコメントを入れておきます)
- パス=/mnt/netdisk (右端にあるボタンを押して選択できるものを選択します。これはディスクの項目で設定したものです。)
その他は初期値のままで大丈夫です。最後に左下の追加ボタンを押して確定します。
サービス / CIFS/SMB / 共有 の画面に戻ったところで 変更の適用 ボタンを押して確定します。
以上で設定は終了です。ただし最低限のものだけです。セキュリティなども心配ですが家庭内のLAN環境だけで使用するものだと考えると特に問題はないと思います。(もちろん何の保証もありません) これからは実際に FreeNAS を運用しながらセキュリティのレベルを向上させていった方が理解が深まると思います。
ネットで情報収集するときには 「samba 設定」 などのキーワードで検索すると情報にアクセスしやすいと思います。
ただし上記の検索では直接設定ファイルの中身の説明だったり、やはり samba が持っている設定ウェブGUI の SWAT のものだったりします。しかし設定項目のキーワードとなる文字はどれも共通しているので、FreeNAS の設定項目の文字と比較しながら必要な設定項目について理解して設定を行ってみるとよいと思います。
今回実験的にインストールした FreeNAS を操作した感じとしては一つのウェブGUIでハードディスクの設定や各種のサービスの設定も出来てしまう様子に感心してしまいました。いままでは素の OS が入っているところに samba を単純にインストールしたものを使用していましたが、OS でフォーマットやマウントの知識を勉強して、さらにsambaでディスク領域の提供サービスの設定の勉強もしなければならなかったものが一括して出来るところにメリットがあると感じました。
ただ私のように事前に概要が解っている人が操作するには便利ですが、まったくの素人さんが設定するにはもっと大胆でかつ簡単な設定方法が求められるのではないかと思いました。