2016年3月7日月曜日

PLANEX CQW-54AGX を修理

起動不良だったプラネックスの無線 LAN ルータの CQW-54AGX を修理しました。
PLANEX CQW-54AGX を入手
http://near-unix.blogspot.jp/2016/03/planex-cqw-54agx.html
動作確認中の PLANEX CQW-54AGX です。


起動不良の原因

シリアルコンソールから起動不良になっていることまでは判明していました。てっきりファームウェアなどのフラッシュメモリの内容が破壊されていると疑っていました。しかしフラッシュメモリの問題ではありませんでした。

CQW-54AGX を分解してボードをよく観察していると無線 LAN カードの右側のソケットの部分に修理痕を発見しました。どうもソケットからボードへ伸びるリードを再ハンダ付けしているようでした。

メーカで行われた修理の痕です。
右側の Mini-PCI ソケットだけにありました。

そこでこの手の再ハンダ付けをよく行っていることもあり、右側ソケットの全てのリードを再ハンダ付けしてみました。そしてついでに電源ユニットの電源ジャックのセンターピン対策も行っておきました。

電源ジャックのセンターピンへ赤いリード線をハンダ付けした後、近くの電源ヒューズへハンダ付けしておきました。

再ハンダ付けが終わったところで、電源ユニットを接続して、起動の様子を観察してみました。すると以前とは様子が違った形で起動を開始して、途中で再起動が掛かる状態になりました。この時、ソケットの再ハンダ付けのために無線 LAN カードを取り外していました。そこで外していた無線 LAN カードを装着すると無事起動が完了しました。

原因は、Mini-PCI ソケットのリードのハンダ不良でした。どうもファームウェアの動作として、起動時にハードウェアの状態を監視して、問題があれば「停止」または「再起動」を行うようにプログラミングされているようです。

シリアルコンソールの問題

シリアルコンソールから RG_boot へアクセス出来ない原因は、シリアルケーブルを接続するパソコンの種類を CQW-54AGX が選ぶようで、パソコンからの信号を受け付けてくれなかったようです。

ノートパソコンに 9 ピンの RS232C ポートがある ThinkPad T30、ThinkPad A30、Thinkpad570 では、パソコンから CQW-54AGX へ信号が伝わらなかったようです。しかしデスクトップパソコンからは、何故か信号が CQW-54AGX へ伝わるようです。そのため "esc" キーの信号が上手く伝わらないと RG_boot へアクセスできない状況となってしまうようです。

もしかして 9 ピン D-SUB ソケットのすぐ後側にあるレベル変換チップ MAX3232 に問題があるのではないかと考えて、二系統ある RS232C から TTL レベルへ変換する回路を入れ換えてみました。しかし結果は同じでした。このレベル変換チップ MAX3232 とパソコンとの相性がある模様です。

レベル変換チップ MAX3232 を取り外したところです。
これでパターンの様子も確認しておきました。
MAX3232 の #12 と #13 のリードを持ち上げて、ハンダ付けされないようにしました。
レベル変換チップ MAX3232 を再度ハンダ付けして、もう一つの信号系統へリード線でジャンパを取り付けました。

動作確認

昨日出来なかった動作確認を行ってみました。無事起動したこともあり、LAN ポートへ接続したパソコンへも DHCP 機能で IP アドレスの配給も行われて、WAN ポートからインターネットへ接続することができました。

そして気になっていた無線 LAN 機能の部分ですが、何と! IEEE 802.11 a/b/g を自由に切り替えることができるポートが二つ存在する状態となっていました。本来であれば 11a と 11g の二系統で使用するのが一般的ですが、11g と 11g とか、11a と 11a と言った組み合わせでも使用できるようになっていました。単純に同じ無線 LAN カードが二枚入っているためでしょう。またアンテナも無線 LAN カード一枚にアンテナ一本の組み合わせになっている理由も、これで判明しました。同じ帯域の電波を同じアンテナに供給すると上手く送受信出来なくなってしまうからです。

ファームウェア問題

現在のメーカ純正のファームウェアのバージョンは 1.1.0 となっていました。そしてメーカのウェブサイトを確認すると新しいファームウェアの提供は行われていませんでした。そのため、現在フラッシュメモリに記録されているファームウェアを吸い出すしかファームウェアの入手方法がないことでした。今後 OpenWrt などをインストールしてみたいと思っていましたが、これでは後で元に戻すことが出来なくなってしまいそうです。ARM 用の JTAG を用意すればフラッシュメモリのデータを読み出せる可能性もありますが、新しく ARM 用の JTAG を用意して作業するとなると、これまた大変なことになりそうです。この CQW-54AGX をしばらく放置するか? それとも復旧を考えず前に突き進んで行くか? 考えなければならないようです。


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